西加奈子のレビュー一覧

  • GOAT

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    小説、詩、エッセイ、短歌、普段手に取らないジャンルも読んでみると面白く、初めましての作家さんの作品に興味を引かれて過去作品を調べたり、まだまだ新しい読書の世界が広がっていくのを感じました。

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    2025年12月19日
  • うつくしい人

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    羊文学のモエカさんがアップしてたから読もうとしたのがキッカケ

    主人公が小さなミスで仕事を辞め、離島で自分について見つめ直し、大切なものに気づくまでの出会いと思い出を描いた物語

    ミスを連発した訳でもないのに仕事を辞める主人公に対して、かなり理解に苦しんだ。きっと今後も!

    私は旅行したら、ホテルよりも現地のカフェとか食べ物とか人にお金をかけたいタイプだから主人公と真逆だなって思った

    現地の美味しいものを食べることと、現地の人の優しい心に触れることは、最高のリフレッシュであり最高の趣味だ!

    これからも羊文学聴き続けたい、はやくLIVEに行ってみたい

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    2025年12月18日
  • くもをさがす

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    ネタバレ

    あちこちオードリーで知った西加奈子さん。初めて読む西加奈子さんの本。
    カタカナの名前の登場人物が多少出てくるので、自分の記憶力のなさに愕然としながら読みました。乳がんを告知されて治療を終えるまで、またその後の気持ちをこんなにも見せてもらえて圧倒された。治療をカナダでされたこともあり、カナダと日本の違いを語られるのも興味深かった。病院などのシステムの違いから文化や考え方の違いまで。
    最後のあとがきだったかに、全ては書いていない、書くことと書かないことを選んだようなことが書いてあるのが何だか印象的でした。

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    2025年12月13日
  • わたしに会いたい

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    女性の病気や性の問題を通じて自分の身体と向き合うことをテーマにした短編集。

    口に出すのが憚られることや目を逸らしたくなることを西さんは逃げずに描く。(VIO脱毛とかネットのあり得ないくらいゲスイ書き込みとか) だからこそ、当たり前に踏み躙られている尊厳やその大切さに強制的に目を向けさせられる気がする。心がざらざらするのに惹かれてしまう本。

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    2025年12月13日
  • ふる

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    自己主張が苦手で、いつも控えめな主人公・池井戸花しすが、他者との繋がりや自分との会話の中を通して成長していく物語。過去と現在を交互に描写しながら、各シーンを通して大切なことに気がついていくんだけど、何よりこの小説を単なる主人公の成長譚としていないのは、以下の二つの要素があるからだと思う。

    ・新田人生という名前の登場人物が何度も出てくる。タクシー運転手だったり、動物園のスタッフだったり(全部他人)
    ・白いぼんやりとした塊が見えている

    どちらも直接的にそれがどういう意味なのか書かれてはいないが、事あるごとにあらわれて、花しすの人生の中で重要なファクターとなっている。あれ、何やったんやろで終わら

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    2025年12月12日
  • うつくしい人

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    初めての西加奈子さん。
    うらすじを読んで自分の境遇?性格と共通点を感じて読んでみた。
    百合の性格ほど気にしいではないけど、ないからこそわたしだけじゃないんだと安心した。
    百合は自分とは何かに気づけていたけどわたしはただ気づけていなくて、ころころ変わる感情に惑わされているしこの性格を嫌っている。
    いつか気づけたらいいな
    海の表現が好きで、海の見える旅館、ホテルに泊まった時のことを思い出した。朝日に照らされる海も夜の海も同じ海でも全然違って見えるよなあ。

    あとがきの西さんの言葉も好きな部分がたくさんあって西さんの人柄を好きになった。他の作品も読みたい

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    2025年12月11日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    だいぶ前に読んだけど、はっきりと読んでよかったという思いは残っている。長編でかなり読み応えがある。

    「苦しかったら、助けを求めろ。」

    助けを求められる人とできない人の違いは何なのだろう。性別がやっぱりまだ大きいんだろうか。

    「失敗したとしても、自分が自分の思考の末に得た考えを獲得したい」

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    2025年12月09日
  • さくら

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    前半の幸せな家族を描いた部分も、後半の救いようがないようでいつも光が差し込んでいるような家族を描いた部分もどちらも好きだった。
    悲しい物事が起きても、結局は残された者、受難した人がそれをどう捉えて生きていくかなんだよなぁ。明るく生きていきたい(雑すぎる感想)。
    主人公の恋愛の様子は、10代のまだ大人になりきっていない未熟さが、自分の10代の苦い思い出を蘇らせて濁音付きであ〜と叫びたくなった。

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    2025年12月09日
  • GOAT

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    発売、話題になってからしばらく経っていたけど、YouTubeきっかけで全巻(このとき3巻まで)購入した。
    読み物として、こんなにワクワクしたのは久しぶり。読みたくて読みたくて、玄関に置き配される気配をドキドキしながら待っていた。
    紙の本ファンにはたまらないよね笑
    510(ゴート)円以上の価値があることは間違いないと思う。
    現代作家の本をなかなか読めない私だけど、短編で各作家のエッセンスを味わえるのは、本当に美味しい体験すぎて申し訳ないくらい。
    雑誌名の秀逸さとか、企画の画期的さとか、時代にこんなにぴったり”ハマった”ものが生まれたときの興奮って、同時代の人間にとって勇気を与えるんだなと思った。

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    2025年12月09日
  • 私の身体を生きる

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    女性として生きて来た中での、著名&人気作家さんたちが悩みを赤裸々に綴られた連載が一冊に。

    自分が女性でいることを肯定するために背中を押してくれるような内容だった。

    無神経な数多の男性達に加害されてきた傷への癒し 自分だけではなかった、という、女友達と行ってきた、経験を分かち合って貰えることへのありがたみ

    女性の身体の不安 妊娠や性行為、体調不良、弱さ
    見た目への若い頃の過剰な拘り、ジャッジされることへの抵抗感と迎合

    まるっと。

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    2025年12月07日
  • サラバ! 下

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    無条件に面白かったです。
    生い立ちからおっさんになるまで、ひとりの人生を覗かせてもらいました。
    三巻あるので読む前は一瞬躊躇しましたが、読み始めたら止まりませんでした。

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    2025年12月06日
  • サラバ! 中

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    無条件に面白かったです。
    生い立ちからおっさんになるまで、ひとりの人生を覗かせてもらいました。
    三巻あるので読む前は一瞬躊躇しましたが、読み始めたら止まりませんでした。

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    2025年12月06日
  • サラバ! 上

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    無条件に面白かったです。
    生い立ちからおっさんになるまで、ひとりの人生を覗かせてもらいました。
    三巻あるので読む前は一瞬躊躇しましたが、読み始めたら止まりませんでした。

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    2025年12月06日
  • わたしに会いたい

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    性や癌、身体のことがテーマな短編集。
    久々の西加奈子。勢いがあって面白かった。
    とくに「あらわ」のぶっ飛んだ感じが好き。
    「チェンジ」の不満のぶつけ方も好き。

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    2025年12月06日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体」を「生きる」とは何だろう。いや、「私の身体」とは何だろう。そもそも、「私」とは何だろう。
    各作家たちの切り口は様々だが、みな共通しているのが、己という存在を不可欠に構築するこの肉体というものの生物的な役割にも社会からの眼差しにもかなり戸惑い、苦しみ、受け入れたり受け入れられなかったりしながらどうにか生きている点で、強く連帯感を持ちながら読んだ。

    痛ましさを感じたのが、執筆陣の女性たちはほぼほぼみな性被害の経験がある点。私にもあるし、私の友人たちもほとんどあると思う(学生の頃、痴漢が話題になったとき、その場にいた10人ぐらいのなかで痴漢に遭ったことがない子は1人しかいなかったことを

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    2025年12月04日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    西さんの中ではかなり純文学よりな一冊だと思う。派手な何かが起きるわけじゃなく(起きるっちゃ起きるのだけど)、静かに温泉旅館での一泊二日が過ぎていく。その間の登場人物それぞれの心の動きと独白をかなり濃密に描写した物語は、ボタンのかけ違いのよう。修復しようにも歩み寄らないと実現できない。修復不可能なまま、凸凹な四人の現在地を炙り出している。

    チューニングをミスした楽器が奏でる不協和音を聞いているような不穏な読み心地なんだけど、うわー、人生ってこんなことあるよなーって共感してしまう場面が幾つももあった。

    物語は章ごとにナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオの一人称独白で展開されるのだけれど、その書き分け

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    2025年12月03日
  • 舞台

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    妙に刺さって一気読みしてしまった。
    読み始めて共感性羞恥の一種なのか、ヴーーーと唸り声をあげそうになった。若い頃ならそのまま本を閉じていたかもしれない…
    でも歳をとると言うのは悪いことではないようで、自分は今はもうその痛さの先に居て昔より格段に生きやすくなったな、なんて素直に喜びながら読んだりしていたのだけど。
    半分過ぎたあたりから少し様変わりしてきて真顔になっちゃったよね…

    自分らしく生きるって結局なんなんだろ。
    理想を演じていれば真実になると信じて知らない間にガチガチに固めちゃってた鎧を少しずつ脱いでいくのは途方もなくて勇気のいる作業だけど、柔らかい部分を剥き出しのままでいられるような

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    2025年12月02日
  • 炎上する君

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    どの短編も、発想が大胆で視点が斜め上。現代社会の矛盾を軽くひねって見せるような、ちょっと刺さるテーマばかりだった。
    なかでも表題作は特別で、2回読み、3回目は10歳の娘に音読した。恋愛ドラマを見れば「オエッ気持ち悪い」と言い、クラスの女子たちの会話にもあまり興味を示さない、まっすぐなタイプの娘。20分以上かかったけれど、「面白い」と笑ってくれて、どこか共感する部分があったようだ。今は同じ空気を持つ友達が身近にいないけれど、いつか自然に分かり合える人に出会えるといいと思う。

    短編は、魅力的な世界ほど唐突に終わってしまう。その“あっさり”がさみしくて、もっとこの奇妙で楽しい世界に浸っていたかった

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    2025年11月25日
  • わたしの名店

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    これはいいものを読ませていただきました!
    読んでいて幸せになれる本。

    やっぱりおいしい食べ物にまつわるエッセイが大好き。
    28人の著名人が実在する名店の思い入れのあるメニューを紹介してくれていて、すべての作品からその食べ物への愛が感じられて最高でした。

    初めて読む作家さんも何名かいらっしゃって、この方の文章好きだな、他の作品も読みたいなと思える作家さんに出会えるのがアンソロジーの好きなところです。

    同じくポプラ文庫さんから出版されている
    『3時のおやつ』も読みたくなりました!

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    2025年11月23日
  • きいろいゾウ

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    ネタバレ

    途中までは、読みにくい本だな、と思った。
    途中から、色々考えた。ジャンルを問わず、本当に、いろいろ。

    子どもを産むか産まないか。
    子どもは大好きだし、私は自分にとって自分が1番の親友だと思ってるくらいには自己愛あるから自分遺伝子の入った人間がどんなものか見たい気持ちもある。
    でも、そんなほぼ期待に満ち溢れただけの気持ちで子を持つと、万が一何か障害を抱えていたりした時に生活の中でその子を憎んでしまうと思う。
    だから、例えどんな子が産まれてもこの人との子どもが欲しいとか、この人となら乗り越えられるし乗り越えたいとか、そんな人と出会わない限り子どもを持とうとはしないと思う。
    思いがけずに授かったり

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    2025年11月21日