西加奈子のレビュー一覧
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周りを見たら暗い本ばかりが残っている。外はいいお天気で眩しい。こんな日は西さんのほのぼのとした優しい本が読みたくなった。
公団住宅に住む「琴子(こっこ)」は小学校三年生。家族は三世代8人が仲良く暮らしている。琴子は祖父母、両親、三つ子の姉に大切にされて伸び伸びと育っている
六畳の部屋に中華料理店から来た大きな円卓があり、料理がくるくる回ってくる、家族もいささかユニークで個性的。
ユニークといっても琴子はこの年頃からはみ出ているわけではないが、周りが気になり始めた年頃で、そのあたりがとても面白い。憧れの同級生がモノモライが出来て眼帯をしている、いいなぁ眼帯。
発見に満ちた日常をジャポニカ学習 -
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ネタバレ後半から気持ちが揺さぶられてばかりいた。
姉からの 「ずっと揺れている」「芯がない」「芯を持ちなさい」の言葉。
まるで自分に言われているようで、苦しかった。
唯一の居場所だと思っていた須玖と鴻上と自分の3人の世界も、打ち砕かれた。2人の告白の前に私も動悸がした。
本当は鴻上が好きだった。
自分が好きなものを恥じていた。
自分を信じていなかった。
そんな自分が嫌いだった。
大嫌いだった。
ここの描写に天を仰いで泣いた。
刺さった。言葉が槍みたいに身体中にグサグサと突き刺さったのを感じた。
カイロへ再び降り立った際、ヤコブと再会した。しかし、ヤコブとの間に大きな隔たりがあることを思う -
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ネタバレ歩は人のことをよく見ている。自分のこともよく分かっている。客観的に見ている。動悸は不純でも、物事を楽しんでできる。本人が意図しなくてもできてしまう。本当に上手くやっている。羨ましい。そして疎ましい。
この小説は声に出して笑ってしまう描写がちょこちょこある。
姉は巻貝になっていたっていうのもウケたし、サトラコヲモンサマの正体について、知った時は本当に爆笑してしまったし、でもその冗談じゃなくその名前にした矢田のおばちゃん、本当にすごいなって……悩める人が悩まなくてもいいように、信じれる対象や場所を作ってあげたこと、すごいなって思った。
祖母が死に、母は再婚し、姉は大量の巻貝を作り、最後 -
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くもをさがす、が良すぎて流れてきました。
男性性を下げずに、
性•個人そのもののあり方に
かなり切り込んでいるような気がします。
その上好戦的でない。
(これはジェンダーを語る代名詞が
私の中で金原さんだから、相対的にこう感じたのかも。)
素朴な「なんで?」から生み出される短編集。
個人の闘病体験も色濃く反映されているな、と感じました。だからこそリアル。でもちゃんとフィクション。
闘病は凄まじいものだったんだと思う。
耐え難い体験を通じて、本作が生まれ、
世間に一石を投じるような素晴らしい作品が誕生する。
そして改めて考え込む読者。
こうやって考える機会を足がかりに
人類は進化をして -
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癌の闘病記というすごく個人的で具体的な話を、闘病したことがない読者に過不足無く伝える筆力はさすが売れっ子作家というところだろう。
日記を書きながら執筆を始めたということだったが、だからだろう、新鮮な感動や苦悩を読むことができた。著者個人の体調だけでなく、家族の様子や社会の状況を合わせて書き表すことで、よりリアリティが増していた。
バンクーバーに住む日本人女性であること、癌闘病者であること、夫と息子がいること、作家であること、様々な要素で「西加奈子」は作られていて、その心身のオーナーは「西加奈子」自身であることが語られていたと思う。
日本には日本の良さ、バンクーバーにはバンクーバーの良さが -
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まだ字も書けないほどの小さな女の子が戦争のために家族から離れて疎開した。
家族からたくさん愛されてきた小さな妹。
両親の心配をよそに元気に疎開先へ出かけていく。
その後疎開先でどんどん元気をなくしていく様子が字のない葉書からありありと伝わってくる。
その変化に胸が締め付けられた。
どんなに心細く苦しかっただろう。
お母さんもお父さんも居ても立っても居られなかっただろう。
子どもたちの無邪気さ、健康、安全基地、時には命を奪ってしまう戦争の理不尽さをひしひしと感じた。なぜ人間はそんな愚かな行為に繰り返し走ってしまうのか。
小さな妹が無事に大きくなってよかった。
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