西加奈子のレビュー一覧

  • うつくしい人
    久しぶりの西加奈子さん!最高でした。
    自意識で自分がどう振る舞うべきなのか、他人を見てどういう生き方が正解なのか模索してしまうことがある私にとって、この本は感情移入してすぐ読み終えてしまいました。
    旅を通して自分の中の抑圧や自意識を振り落とすことができたまきさんがうらやましい!自分がどうしたいのか心...続きを読む
  • i

    ニュースを見れば毎日世界中で色々な事がおきていて 胸が痛むこともある。けれど日々の自分の生活に夢中で辛い事から目を逸らしている時間も少なくはない。
    私は自分を特に恵まれているとも不幸だとも思わないけど今まで生きられたことに"免れてきた"と言う言葉はしっくりときた。世界中の痛みに常に心を寄せていること...続きを読む
  • 白いしるし(新潮文庫)
    西加奈子さんの独特な世界観だった。1枚の絵が1人の人間をこうも変えてしまうのかと感じた。人は恋にのめり込むと理性を失い、何でもしてしまうのだと感じた。ここに出てくる人みんなの恋が実って欲しいと思った。
  • さくら
    サクラ!わたしたちのサクラ!
    言葉一つできごと一つの表現が鮮やかで、時々目が回ってしまったけど、毎度なるほど!となった。
    もうダメかとおもってしまったけれど…緑色のうんこちゃんに深く感謝したい。。。ε
    わたしにとっては分厚め。読み切るのに半月以上かかったけれど、今を感じる細胞がより力強くなったと実感...続きを読む
  • くもをさがす
    本屋大賞受賞した西加奈子さんの新刊なら!と読み始めて正直、暫く我慢の百ページルールを発動しました。(私的な読書ルールで、百ページは作家に敬意を払って何が何でも読む!)

    海外での闘病生活ノンフィクション!
    前半は、作家さんが書くのも辛い時期だったのでしょう、いつもの西加奈子さんの筆では無い雰囲気、、...続きを読む
  • くもをさがす
    実は西加奈子さん初読。
    自身の闘病記でありながら、そこかしこに作家としての深い洞察や豊かな表現を感じました。
    猫さんとの出会いのくだり泣いちゃった‥
    読後がん検診とがん保険について検索しまくってる。
  • わたしに会いたい
    世知辛い世の中で、本当の『わたし』を模索し続ける8人の女性たち。覚醒した『わたし』が、非難すべき言動を太字にし、従順な『わたし』に報せる『あなたの中から』。警戒アラートを発する都庁に向かって絶叫する私『チェンジ』。性差別、貧困、ルッキズム…敬遠しがちなテーマに力強く斬り込む著者に『I miss me...続きを読む
  • i

    主人公アイと数学のi、またさらに世界情勢や生い立ちが、アイの存在意義や自己肯定感といった苦悩を絶妙に表現している。また世界中の事故や、事件も強く印象に残り、亡くなった人達を忘れないで欲しいという想いを西さんから受け取ったような気がする。とにかくよく練られて描かれた本だと思った。西さんすげー。
  • しずく
    初めての西加奈子さん。
    巻き起こる事象もそうなのだが、表現方法が大胆だなと思った。「デブ」「うんこ」「えす、いー、えっくす」などなかなか小説でお目にかかれない文字が並ぶ。
    そんな恐れを知らない書き方で生活の不確実さを描き、救済していく。
    「シャワーキャップ」は泣けたし、「灰皿」、「木蓮」は切れ味鋭く...続きを読む
  • わたしに会いたい
    生きづらい世の中とか矛盾が描かれた短編集
    その中でも「あなたの中から」が一番好きで著者の力を感じた。
    人を殺す病気の視点から人生を見つめて、生きたいと叫んでる
  • サラバ! 下
    ここまで割と順調に来ていた主人公が落ちぶれていく様子が哀れで仕方なかった。
    自分の容姿が変わった事で、周りの態度も変わってくるのは私も覚えがある。まぁ若い頃と同じように扱ってもらえるはずはない事は十分わかっていても辛いものはつらいよね。
    それでも禿げて来たことを気にする主人公や、お母さんの反応なんか...続きを読む
  • きりこについて
    周りの人も皆持っているから、出来ているから。
    と成長するにつれて自分と他人を比べがちになり、その都度落ち込んでしまうことが増えた。
    きりこは30歳少しで「あたしはあたし」という当たり前であることに気がつくことが出来て、やはり賢いんだなと。そしてこのことに気づけたらもっと生きやすくなるんだろうなぁと。...続きを読む
  • i

    -------------------------
    残酷な現実に
    対抗する力を、
    この優しくて
    強靭な物語が
    与えてくれました。
    (又吉直樹)

    「i」を探す必要はないし、
    失うこともない。
    それはここに在るから。
    それだけのことを書いた本に
    胸が潰れそうになった。
    (ブレディみかこ)

    「絶対、
    ...続きを読む
  • おまじない
    「孫係」が、高校入試の問題になっていたので、全部読みたくて購入。
    西加奈子さんの作品は、苦手なのとドンピシャなのが半半だったのだけれど、これはドンピシャ!というよりも、すべての10代に読んでもらいたい。そして、とりあえず素直に一度、ああそうかなんだ、それでいいんだなと飲み込んで欲しい。それだけで、ず...続きを読む
  • サラバ! 中
    上巻に引き続き面白かったです。

    初めて彼女ができた頃の話はその年頃の男子と女子の違いがわかりやすく、興味深かったです。
    女子はませていて、男子は子供っぽいってよく言いますもんね。
    男の子同士のわちゃわちゃが楽しくて仕方ないんだなーと妙に納得。

    お父さん一体何をしたんや…。
    それが気になって仕方な...続きを読む
  • 窓の魚(新潮文庫)
    4人それぞれのコンプレックスや特異性が、多様な視点から描かれており、もう一度すぐ読み返すとより深く理解できる作品でした。みんなの不思議な言動も、当事者の章を読むと腑に落ち、少し同情の気持ちも湧いてきます。自分だけでなくみんな何かしら抱えて生きているものだから、一生懸命生きようと思います。
  • ふくわらい
    最初の方はあんまりハマらないかもな〜と思ってましたが、乳母が体調悪くなったところくらいから、面白くなってきてどんどん読み進めていきました。
    定が生い立ちからなのか、あっさりとした人だったのが守口との会話で感情が芽生えてくるところ(?)は一緒に熱くなりました。
  • 炎上する君
    偶然、家の本棚にあり、手に取った小説。もともと西加奈子さんは好きなので、読んでみた。

    情景がころころ変わっていく、まるでSFのような短編集。その中でも、タイトル「空を待つ」の「ひとりだと嘆いても、手を伸ばしても、私の体は世界から抜け出すことはない、死ぬまで。私は分かっている。分かっている。」という...続きを読む
  • サラバ! 上
    これでもかっ!というほど濃密な人生送ってるなーと思ったけど、これでまだ上巻なのね。
    登場人物みんなクセが強い。
    ちびまる子ちゃん的な面白みがあって、ちょこちょこ笑える。
    でも時々、こちらの心も抉ってくる。
    続きが楽しみ。
  • 夜が明ける
    正直なことを言うと、終始本当にしんどくて、早く読み切りたいと思いながら読んでいました。読んでも読んでも、どこまで進んでも光が見えてこない。ずっと闇の中にいるような感覚で、ずっと昔から社会が見て見ぬ振りをしてきたありとあらゆる問題を詰め込んだかのような作品でした。
    なんて感想を書けばわからないですが、...続きを読む