西加奈子のレビュー一覧
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「孫係」
いつも身なりを綺麗に整えて、完璧をこなしている大学教授のおじいちゃま。
パパとママ、学校の先生や、友達に「優しくて、いい子」をこなしているすみれ。
すみれは、いつも素直で感情豊かな人たちを少しバカにしている。自分は「人にとっていい人をこなしているだけの、嫌な人間」だと、悩んでいた。
だけど、実はおじいちゃま、同じように完璧な(みえていた)おばあちゃまも、家では悪態を尽きていて、愚痴っていたという。
しかし、じいちゃまはいう、これは「陰口」や「卑怯」ではなく、相手にとっての優しさや思いやりがあるからこそ、「いい人」をこなしているのだと。
だから、すみれさんも、その自分を係だと思 -
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ネタバレ僕
圷歩。イランのテヘラン郊外にある、イラン・へメール・ホスピタルで生まれる。母親似。帰国して大阪で暮らす。父の転勤でエジプトに行く。両親の離婚で日本に戻る。
僕の母
圷奈緒子。人生はほとんど直観によって成り立っている。父の赴任先を直感でイランに決定した。短大卒業後に入ったカメラのメーカーで憲太郎と出会った。旧姓今橋。離婚して日本に戻る。
強い信念と感情を持つ母。後年、ある宗教的体験に深く傾倒していく。
オストバール
僕の出産を担当した医師。
僕の父
圷憲太郎。奈緒子の八歳年上。結婚してカメラメーカーから石油系の会社に転職。イランに赴任。大阪に戻る。エジプトに赴任。
僕の姉
圷貴子。生 -
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ネタバレ私は生きている
かつて、自分も主人公のような気持ちを抱えていた。なぜ自分は生きているのか、なぜ、自分じゃなかったのか。どうして日本にいるのか、恵まれた環境にいるのか。本当にありがたくて、申し訳なくて、ほかの人生に思いを馳せた。世界の端を知って途上国に行きたいと思った。2015年11月13日に起きたパリ同時多発テロ事件をきっかけに、国際関係へと進路を決めた。
でも、何より怠惰だった。まじめに勉強することを嫌った。目の前の娯楽におぼれた。その端々で、得た薄い情報で、胸を痛めた。そしてその程度の浅はかな知識と感情で胸を痛める自分を恥じた。
全てを知りたくて、でも知るための行動は起こせなくて、数少ない -
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ネタバレ面白かったが、かなり独特な作品。リズム感も独特だし、普通の価値観で読むとどこかズレてくる。常人には見えない何か。1Q84を思い出すような作品だった。
読みやすいのは読みやすい。けど、はじめに書いた通り、普通の価値観で読むとしんどいかもしれない。言葉で説明できない何かを登場人物全員にあって、特にツマは、動物と話せたりヨルと対話できたりと半分何でもあり。
だからこそ、とても大切で繊細な事を登場人物は息をするように実行している。あれほど自分に正直な人たちもいないのかもしれない。愛する人を愛して、自分の感情にとても正直。側から見たら子どもと同じかもしれない。じゃあツマも言っていたが、大人の定義とは -
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気軽に読み始めたつもりが、想像以上に重く、強い読後感のある長編だった。
先日、家族で話していたとき、夫が「物価の安い国に行きたい」と言った。私は「旅行はもともと好きじゃないし、今の生活を続けるほうがいい」と答えた。そのとき、自分が続けてきたこととは違う方向に向かう“自分の否定”が、いかに怖いかをあらためて感じた。
大人になるほど、自分の価値観や経験に固執しやすくなり、それを次の世代に無意識のうちに押し付けてしまう。外から見ればその構図はよく分かるのに、当事者としてそこにいると「これが一番いい」と信じ込んでしまう。
「声をあげる」「助けを求める」ことが当たり前にできる世の中になってほしい。そ -
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2015年に「サラバ!」で直木賞作家となった西加奈子さんですが、2021年にカナダ滞在中に乳がんと診断され両乳房切除等の治療を受けました。その時の経験が本著のベースになっていると思います、
8つの短編からなり、一般社会の価値観や世間体に縛られることなく、自分自身を肯定することを描いています。
今まで「自分の身体が愛おしい」とか「自分の身体で生きていく」とか考えたことがなかったように思います。何か当たり前すぎてそんなことに疑問を持ったことがないということかな。
この本を読んで、自分の体の一つひとつや、目に見えない臓器に対しての感謝や、もっと自分のことを好きになってもいいのでは?という気持 -
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舞台
著:西 加奈子
初めての海外に選んだのは、亡くなった職業作家の父の思いがこびりついているNY。主人公である29歳の葉太は忌み嫌う亡き父との何かを探し、惹かれるようにその地へ降り立った。
初日からトラブルに巻き込まれる葉太。それどころではないトラブルに巻き込まれ、窮地に追い込まれる中でこそ辿りつける心境もある。葉太の運命やいかに・・・。
太宰治氏の「人間失格」が大好きな著者。物心ついて頃から作家の父親の影響から自宅にある書籍と共に育っている。いさかいのあった父との関係性と自身の存在の葛藤の中で、日本ではなく、父の何かがあるNYで自分探しを行うことになる。
人間のだらしない分やかっこ -
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この作品が、少し評価が低い理由もよくわかるし、好きだと言えない気持ちも分かるが、私は好きだ。
世の中のグレーな部分が大集合していて、そのことのリアルな反応がかかれている。
だから、これを好きだと言ったら差別的になるとか、好きだと言っていいのかわからないと考えてしまうのだろう。ただ私はとても好きだった。
雑で荒く、若く強い。
深く悩みたい人には難しい作品だと思う。
考えすぎるか、つまらないと考えそう。
初めてバカでよかったと思った。単純でよかった
最後にも書いてあったが、書くこととはなにか?を忘れさせたことがよく分かる。
この物語の疾走感が私は好きだ。 -
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両親の離婚、それに伴う帰国から、歩がライターとしての仕事が軌道に乗り始めた26歳まで。
日本に帰国して母子3人の生活が始まるが、当然雰囲気は最悪である。歩は相変わらず、ハイスペックをひけらかすことなく、しかしそつなく学生生活を送っていく。恋愛事情とかも、いかにも男子中学生の恋愛、って感じで、男友達といる時の心地良さと恋が成就した後彼女と過ごす時間を天秤にかけて悶々とする描写のリアリティには驚かされる。
そして須玖との出会いである。どうしてもヤコブと重ねながら読んでしまう。歩は曲者揃いの圷家、あるいは今橋家で揉まれて育っただけあって、人を見る視点が一貫(その軸を作ったのは主に、というかほぼ姉
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