西加奈子のレビュー一覧

  • ふる

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    ネタバレ

     書く、というより描く、ことに近かった。イメージ、イメージ、イメージを、なんとか受け止めて言葉にしていった。(あとがきより)

     と、西さんがふわふわと書いたというこの物語、わたしもふわふわ、なんとなく、わかる。伝わってる。
     能動的に誰かと関わることは怖い。選ばれる側でいることは、関係性において責任を負わずに済む。そうして関わった人たちの前で、わたしはどんな顔をして、どんな言葉を発しているのだろう。
     誰もが抱いたことがある「わたしって誰?どういう人間?」という普遍的な問いを肯定してくれているかのような物語だった。

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    2021年06月24日
  • サラバ! 下

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    性生活の赤裸々な部分、共感しか無かった…今大学生だからここに痺れるんだよな…35際になった時またこれに救われそうだわ…

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    2025年12月16日
  • こうふく みどりの

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    この痛みと悲しみとやるせなさをすべて肯定して、あたたかさを添えてくれるのは西さんの文章だなあと、救われながら思う。
    そこ抜けの優しさって、格好つけるところなんて微塵もなくて、ほんとはこういうことかもしれないと、強く思ったりした。

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    2021年06月18日
  • ふくわらい

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    妖気ただよう特異な体験をした人にまつわる物語として、感動しました。
    しかし、この本は、 第一回の物語賞としては、 選考ミス、選考委員の人選ミスだったのではなかったのではないでしょうか?
    わたしは河合さんの文章に数多く触れてきた河合隼雄ファンです。 そんな中で、 河合さんは読後感の悪い本は嫌う、と思うようになりました。

    物語性のある小説とは、一言で言うなら、意味のある偶然をどう脚色するかだと想います。
    そして、読者に宗教性を浸透させていくのが河合さんが目指した文学だとおもいます。

    この本、あまりに奇をてらうストーリーと表現が目立ちすぎませんか?僭越ですが、河合隼雄さんの奥様が読まれたら、これ

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    2021年08月09日
  • サラバ! 下

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    下巻もやはり中巻から大きな展開を遂げた。この物語は上、中、下巻それぞれが別の著作であるかのごとくストーリー展開していく。主人公歩の半生記としては十分に壮大で読み応えがあった。しかし物語後半、つまり歩が大人になってからはいささか重たいテーマが表面化してくるようになる。前半のウィットに富んだ軽やかな雰囲気を懐かしく思わないこともなかったが、それでも読むペースは落ちなかったのは、歩の半世は波瀾ながらも十分に現実的でありその描写がリアルそのものであったからに他ならない。

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    2026年01月24日
  • サラバ! 中

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    話が一気に展開して上巻からは別の物語になったかのようですがやはりぐいぐい引き込まれました。さらに下巻はどのような展開を見せるか楽しみでなりません。

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    2026年01月24日
  • こうふく あかの

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    ネタバレ

    西加奈子「こうふく みどりの」の姉妹作。
    2冊で1作品、ということだが、普通に【続編】と理解
    した方が良いかも。だから、もしこの作品を読もう、と
    いう人が居るのなら、先に「みどりの」を読んでからの
    方がおもしろい、と最初に言っておくことにします。

    「あかの」の主人公は二人で、それぞれのタイムライン
    の物語が交互に進む、という構成。一人は2007年の段
    階で調査会社に中間管理職として勤務する男で、典型的
    な「事なかれ主義」を貫くサラリーマン。
    もう一人は2039年の段階で「最強」とされるプロレス
    ラー。残念ながら、その時代のプロレスはかなり衰退し
    ている模様。

    2007年のある日、妻の突然の

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    2021年04月10日
  • ふる

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    ちょっと難しかったけど、漠然とある女性性に共感を覚えた。すこし違うライフステージに入ったときに読んでみると印象が変わるのかもしれない。

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    2021年01月25日
  • 通天閣

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    ネタバレ

    大阪ぽさというか、この小説に出てくる人物はとても面白かった。普通に声を出して笑った。
    その中でも、バイトの新人の出産、マメに振られること、オタク風男の自殺未遂など、嬉しさ、悲しさ、むなしさなどの感情が揺さぶられた。最後のわずかな希望を残す感じもとても良かった。
    個人的に「疲れたら自転車降りて歩こうな。」という言葉を素敵だと思った。

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    2022年05月10日
  • 字のないはがき

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    「字のないはがき」、向田邦子さんのエッセイ「眠る盃:1979年」で既読ですが、本書は直木賞作家3人のコラボの絵本です。向田邦子(1929~1981)原作、角田光代(1967~)文、西加奈子(1977~)絵です。豪華です。戦時中、田舎に疎開した一番下のまだ字が書けなかった妹の和子さんへの家族5人の思い、特に厳格だったお父さんの優しさが胸を打ちます!

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    2020年02月08日
  • 通天閣

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    引き込まれました 予想と違った。工場で働く男と、ふられることを予想しながら底辺の水商売で働く女。実は昔、縁のあった二人それぞれの生活を追っていくのだが、通天閣の自殺騒ぎを通して、二人がニアミスする。
    この狂言の場面は一気に盛り上がり、涙を誘う。今まで行ったり来たり、停滞していたテンポが、急に速くなり、周囲をもまきこんでしまう。ここのシーンには、私も持っていかれました。よかったです。このギャップはさすが西加奈子さん。おもしろかったー。
    ここまで人生投げていても、前を向けるんだ、と信じられるお話。

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    2026年02月25日
  • 走れメロス 太宰治短編集

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    悪い王をゆるせなかったメロスは、はむかったため処刑されることになりました。しかし妹の結こん式のため、三日間だけ時間をもらいます。親友を身代りにし、メロスは走り出すというお話です。

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    2018年01月14日
  • こうふく みどりの

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    ネタバレ

    共感でも俯瞰でもない絶妙な距離感で見る中学生の初恋と失恋。
    (ちょっと風変わりだけど)ただの日常といえばそれだけなのに、狂おしいほど好きな場面が随所にあります。
    エビフライを尻尾まで食べるコジマケン。
    雨宿りしながら、タバコの箱を探す明日香。

    全編を通して、張り紙やパッケージの文言が勝手に目に入ってしまう演出でなされる、ごちゃっとした空気感も心地よい。
    いちばん好きな作家さんは西加奈子さんですが、西加奈子さんの本のなかでいちばん好きです。

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    2017年07月20日
  • くもをさがす

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    「くもをさがす」とは、読むまでは「雲を探す」と思っていた。つまり、レントゲンに影の様に写る癌の比喩なのだ。違っていた。そんな内向きのエッセイではなかった。

    2020年、コロナが猛威を振るうカナダの地で、夫と5歳の息子と子猫と暮らしていた43歳の西加奈子に、思いもかけない「乳がん」の診断が下る。

    私自身、治療中もずっと書いていた。小説、エッセイ、日記。書くことで頭の中を整理出来たし、書くことで自分がこんなことを思っていたんだと、思いがけない発見をすることがあった。書いている間、自分が治療中であることを忘れる瞬間もあった(不思議なことに、がんに罹患した女性の小説を書いていてもだ)。それが救いで

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    2026年06月01日
  • サラバ! 中

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    書き手が違えば鬱小説になってもおかしくないくらい、割と重いエピソードが続くんだけど、飄々と淡々と書かれていて全く悲壮感は無い。
    それが主人公らしさ(昔から大人にならざるを得なかったとか、物事を等間隔で見た文章を書くらしいアーヴィングが好きだとか)が出てて良いと思った。
    出てくるキャラが全員かなり現実味もあり人間臭いので、この人ムカつくなとか、友達になりたいなとか思ってしまう。
    小説の中の出来事って感じではなく、親しい知り合いから半生を聞かされている気分。めっちゃ面白い

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    2026年05月31日
  • ふくわらい

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    サラバ!と同じ種類の面白さ!
    定をはじめ登場人物がみんな魅力的☺️
    外道のところとバイソンがカルピス出してくれるところと、定と小暮さんが友だちになるところと、他にも好きなところがたくさんー!

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    2026年05月31日
  • 円卓

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    ちびまる子ちゃんの平成版だと思いながら、ほのぼのと読み進めていたら、後半から泣けてきた。
    西加奈子さんすごいなぁ。優しいなぁ。
    読みやすい文章で色や景色がありありと浮かんでくる。たくさんの登場人物各々の個性が全て優しく受け入れられている世界がそこにある。

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    2026年05月30日
  • GOAT

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    他の本も読みながらだからなかなか終わらなかった。
    冒頭惹かれないものは3話ぐらい読まないまま。
    全てを隅々まで読むとなると相当時間がかかりそう。

    こんな充実した読み切りの文芸誌を出してくれるだけで星5つつけたいところ。
    紙の色について読み難いという声もあるみたいだけど個人的には可愛くて好き。
    星4にしたのは、愛というテーマがほぼ全て歪んだ愛だったこと。
    熟練の作家は素直な愛を書けなくなるって本当なんだな。

    個人的に好みだったのは…

    麻布競馬場 違う海にいる
    冲方丁 終末の愛
    かな。
    なんか読みやすくてわかりやすいから楽だった。

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    2026年05月30日
  • サラバ! 上

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    フィクションには思えない!エッセイを読んでるような感覚。スイスイ読めて1日で完読。めちゃくちゃ面白いかも

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    2026年05月29日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    読んでいて少し苦しくなるような内容。
    外国人俳優にそっくりな「アキ」と「俺」の物語。
    劇団の世界やADの仕事はイメージもできないけど、どんどん苦しくなる様子や周囲の環境、家庭の状況など、中々抜け出せない描写がリアルだった。
    助けを求められるように、助けを受け取れる人になりたいと思った。

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    2026年05月29日