西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ子供の頃のとても短く儚い思い出を描いたサラバ上編。
国籍の違い、宗教の違い、文化の違いで人間は無意識に他人を下に(自分と違うと一線を引く)見てしまう時がある。
異国の相手だとそれが顕著に出る。
しかし、同じ国籍の相手でも同様のことが起こる。
学歴の違い、職業の違い、家庭環境の違いで同じ文化の相手さえも見下してしまうことがある。
そして、そんな相手を「僕はそんな環境にいるあなたを理解していますよ」と安全な場所から見下ろしてしまう。
全ての人間が抱えている悪の部分がこの本では描かれている。
歩がヤコブに感じた「エジプシャン」でも「イスラム教徒」でも「向こう側の人」でもなく、ただただ「ヤコブ」である -
Posted by ブクログ
ネタバレ残したい言葉
P.74
私は彼に会って、自由になった。
今までにない充実した時間を、彼が与えてくれているのなら、そのかけがえのない人物を、大切に「取って」おいた方がいいのではないか。
だからこそ、彼に触れるとき、彼の頭を、肩を叩くとき、自分の感情をもてあました。もっと触れたい、と思う自分の感情、ねちゃねちゃとした慾を、邪魔だと思った。自分が女であること、彼の異性であることが、歯がゆかった。最高の「友達」になって、彼といつまでも話をしていたかった。
P.141
私が瀬田に自分のことを話さないのは、そんな話をする必要がないくらい、瀬田といて、ただただ心地がいいからだ。瀬田は、私が何を話しても、 -
Posted by ブクログ
西加奈子の小説なのだから、痛いであろうことはわかっていた。
覚悟はしていた。
けれど、想像以上に痛かった。痛すぎた。
親に十分な愛情をかけてもらえなかったり、学校で悪目立ちして居場所がなかったり、働いても働いても生活が破綻していくばかりだったり、俺とアキ、どちらの人生も底なし沼のように静かに沈んでいく。
でも辛かったのは、俺が就職した先が、テレビの制作会社ということだった。
娘が最初に就職したのがテレビの制作会社で、高校生の時から放送局で取材したりビデオの編集をしたり、テレビ局でローカル情報番組の裏方のバイトをしたりして経験豊富だと思っていた娘が、たった半年で会社を辞めた。
そのことがどう
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