西加奈子のレビュー一覧

  • サラバ! 下

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    下巻もやはり中巻から大きな展開を遂げた。この物語は上、中、下巻それぞれが別の著作であるかのごとくストーリー展開していく。主人公歩の半生記としては十分に壮大で読み応えがあった。しかし物語後半、つまり歩が大人になってからはいささか重たいテーマが表面化してくるようになる。前半のウィットに富んだ軽やかな雰囲気を懐かしく思わないこともなかったが、それでも読むペースは落ちなかったのは、歩の半世は波瀾ながらも十分に現実的でありその描写がリアルそのものであったからに他ならない。

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    2026年01月24日
  • サラバ! 中

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    話が一気に展開して上巻からは別の物語になったかのようですがやはりぐいぐい引き込まれました。さらに下巻はどのような展開を見せるか楽しみでなりません。

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    2026年01月24日
  • こうふく あかの

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    ネタバレ

    西加奈子「こうふく みどりの」の姉妹作。
    2冊で1作品、ということだが、普通に【続編】と理解
    した方が良いかも。だから、もしこの作品を読もう、と
    いう人が居るのなら、先に「みどりの」を読んでからの
    方がおもしろい、と最初に言っておくことにします。

    「あかの」の主人公は二人で、それぞれのタイムライン
    の物語が交互に進む、という構成。一人は2007年の段
    階で調査会社に中間管理職として勤務する男で、典型的
    な「事なかれ主義」を貫くサラリーマン。
    もう一人は2039年の段階で「最強」とされるプロレス
    ラー。残念ながら、その時代のプロレスはかなり衰退し
    ている模様。

    2007年のある日、妻の突然の

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    2021年04月10日
  • 通天閣

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    ネタバレ

    大阪ぽさというか、この小説に出てくる人物はとても面白かった。普通に声を出して笑った。
    その中でも、バイトの新人の出産、マメに振られること、オタク風男の自殺未遂など、嬉しさ、悲しさ、むなしさなどの感情が揺さぶられた。最後のわずかな希望を残す感じもとても良かった。
    個人的に「疲れたら自転車降りて歩こうな。」という言葉を素敵だと思った。

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    2022年05月10日
  • 字のないはがき

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    「字のないはがき」、向田邦子さんのエッセイ「眠る盃:1979年」で既読ですが、本書は直木賞作家3人のコラボの絵本です。向田邦子(1929~1981)原作、角田光代(1967~)文、西加奈子(1977~)絵です。豪華です。戦時中、田舎に疎開した一番下のまだ字が書けなかった妹の和子さんへの家族5人の思い、特に厳格だったお父さんの優しさが胸を打ちます!

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    2020年02月08日
  • 通天閣

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    引き込まれました 予想と違った。工場で働く男と、ふられることを予想しながら底辺の水商売で働く女。実は昔、縁のあった二人それぞれの生活を追っていくのだが、通天閣の自殺騒ぎを通して、二人がニアミスする。
    この狂言の場面は一気に盛り上がり、涙を誘う。今まで行ったり来たり、停滞していたテンポが、急に速くなり、周囲をもまきこんでしまう。ここのシーンには、私も持っていかれました。よかったです。このギャップはさすが西加奈子さん。おもしろかったー。
    ここまで人生投げていても、前を向けるんだ、と信じられるお話。

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    2026年02月25日
  • 走れメロス 太宰治短編集

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    悪い王をゆるせなかったメロスは、はむかったため処刑されることになりました。しかし妹の結こん式のため、三日間だけ時間をもらいます。親友を身代りにし、メロスは走り出すというお話です。

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    2018年01月14日
  • こうふく みどりの

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    ネタバレ

    共感でも俯瞰でもない絶妙な距離感で見る中学生の初恋と失恋。
    (ちょっと風変わりだけど)ただの日常といえばそれだけなのに、狂おしいほど好きな場面が随所にあります。
    エビフライを尻尾まで食べるコジマケン。
    雨宿りしながら、タバコの箱を探す明日香。

    全編を通して、張り紙やパッケージの文言が勝手に目に入ってしまう演出でなされる、ごちゃっとした空気感も心地よい。
    いちばん好きな作家さんは西加奈子さんですが、西加奈子さんの本のなかでいちばん好きです。

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    2017年07月20日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    アルバイトをしながら絵を描き、細々と暮らしている夏目。女、独身、32歳。
    よく一緒に飲んでいた、写真家で友だちの瀬田に誘われ、あるギャラリーを見に行き、1枚の白い絵に出会う。
    その作品と、作者『間島昭史』へ湧き出た強い感情から、理性ではどうにもできないところまで、心は波立ってしまった。
    何をふまえても、どう考えても、この気持ちは止められない――
    自分でやばいと感じながらも、理性を保とうと自制しながらも、それでも沼にハマっていく感じ。恋愛してたころのこと思い出すなぁ。
    借りた当日でサクッと読み切れてよかった。
    テンポ良いし、関西弁はリアルですっと入ってけれるからやっぱり西加奈子さんはすき。

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    2026年06月22日
  • GOAT

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    GOATのシリーズの中で、実は1番興味が無かった「愛」。
    でもやっぱり買っちゃうし読んじゃう。
    510円で素晴らしい作家の素晴らしい作品を読めるんだからやっぱり買っちゃう、文芸誌は素敵、ありがとう。
    「愛」と謳いながら結構ビターなお話が多かったのは、一筋縄ではいかない作家が多かったからなのかな?そこも良かった!

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    2026年06月21日
  • GOAT

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    数ヶ月つまみ読みをしてようやく読み終えた!
    人生で初めてちゃんと文芸誌を一冊丸々読み終えました。
    この値段で、これだけたくさんの作家さんの物語に浸れるなんて贅沢すぎます。
    愛と一口に言っても、心温かくなるものから狂気さえ感じてしまうものまで、様々で面白かった。

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    2026年06月21日
  • くもをさがす

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    西さんのコロナ渦のカナダでの乳がん治療記録。
    がん治療のあれこれ、日本とカナダとの医療や価値観の違い。
    乳房切除の手術が日帰り手術だなんて衝撃だった。
    この本を読んで以来、「生」のトンネルを通過するようなイメージで生きている。
    読んでよかったと思える本だった。

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    2026年06月21日
  • ふる

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    主人公が私が憧れるタイプの女性、私が持っていないものを持っているタイプの女性であるがゆえに、共感があまり出来なかった。
    私が物語において共感を重んじるタイプなので、その点がだいぶ残念だった。けど、読み続けられたのでちゃんとしている物語だったと思う

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    2026年06月20日
  • ご本、出しときますね?

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    言葉を扱うプロたちのトークはおもしろく、
    意外な一面や交友関係が知れたのも読んでいて楽しかった。
    作家さんたちがお勧めしている本がどれも本屋さんで入手するのが難しそうなものばかりで思わずにやにや。いつか出会いたいと思いながら読みたいリストに書き連ねた

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    2026年06月20日
  • サラバ! 下

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    3冊まとめて感想を

    子ども時代の歩の一人語りから始まる。
    子どもならではの歩の視点が興味深い。

    大人なら見過ごしてしまうような出来事や違和感を、子どもならではの目線で捉えていて、その世界の見え方に引き込まれる。

    読み進めるうちは、父親や姉の貴子に対してどこか理解できない部分があったけど
    最後になって、彼らもまた苦しみを抱えながら生きていたことが見えてくる。
    それまでの出来事が違った意味を持ち始め、伏線が回収されるような感覚があった。

    人は他人の人生を表面しか見ていない。近くにいる家族ですら、本当の苦しみは見えていないことがある。

    イランやエジプトを舞台にした物語は、歴史や文化の知識が

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    2026年06月18日
  • くもをさがす

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    カナダでの生活、闘病の時に感じたこと考えたこと、所々のコミカルな関西弁、それらのバランス含めて面白かった。多分、自分が結婚して子供がいて、病気になった後に読んだら感想や評価が変わるんだろうなと思う。

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    2026年06月16日
  • きりこについて

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    容れ物のくだり、自分も思ってたことで共感した。

    「自分のしたいことを、叶えてあげるんは、自分しかおらん」
    きりこ、ありがとう。

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    2026年06月15日
  • i

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    主人公アイが繊細で、そんなに悩まなくていいよって思うと同時に分かるな、割り切れないよなと思った。自分にも周りの人にも会ったことのない誰かにも、愛を持つことができるなって思った。私は世界で起こっている悲惨な出来事を、考えても意味がないとずっと避けてきた。意識的に見てこなかった。でも、それじゃだめだなって思った。泣きたくなるような、愛のこもったお話だった。

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    2026年06月16日
  • おまじない

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    孫係が1番心に響きました。巻末の対談にも孫係が1番反響があったと書いてあり、自分だけでなく多くの人が対人に対して疲れてしまったり、自分の内面に悩んでいるんだなと思いました。
    読むと自分を受け入れられる、弱い自分もちょっと肯定できる、そんな本でした。

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    2026年06月14日
  • i

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    アイはシリアで生まれ日本人とアメリカ人の夫婦の養子となる。彼女は恵まれた環境にありながらも自分の存在や世界の不公平さに強い違和感を抱いていた・・・ちょっと考えすぎじゃない?素直に今の自分を受け入れたらいいのにと、もどかしく思ったけれど、それがアイの性格でもあり読んでいくうちに理解できるようになったし自分を見つめ直すきっかけにもなった。

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    2026年06月14日