西加奈子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自分と向き合った時間は、いつか自分を支える
主人公の歩は人間観察が鋭い。
その鋭さゆえに、周囲からどう見られているかを常に気にしている。そのため受け身ではあるが、器用に人生を歩んでいた。
しかし大人になるにつれて、自分自身と向き合わずに生きてきたツケが回ってくる。面倒なことから上手に距離を取ってきたため、自分が何を信じて生きているのか分からなくなってしまう。
一方で姉の貴子は、歩とは対照的だ。常に自分を中心に世界を見ていて、その強烈な個性ゆえに学生時代はいじめられる。しかし彼女は、自分と嫌というほど向き合いながら成長した。その経験があったからこそ、大人になってからは自分らしく、芯を持って -
Posted by ブクログ
アルバイトをしながら絵を描き、細々と暮らしている夏目。女、独身、32歳。
よく一緒に飲んでいた、写真家で友だちの瀬田に誘われ、あるギャラリーを見に行き、1枚の白い絵に出会う。
その作品と、作者『間島昭史』へ湧き出た強い感情から、理性ではどうにもできないところまで、心は波立ってしまった。
何をふまえても、どう考えても、この気持ちは止められない――
自分でやばいと感じながらも、理性を保とうと自制しながらも、それでも沼にハマっていく感じ。恋愛してたころのこと思い出すなぁ。
借りた当日でサクッと読み切れてよかった。
テンポ良いし、関西弁はリアルですっと入ってけれるからやっぱり西加奈子さんはすき。 -
-
Posted by ブクログ
3冊まとめて感想を
子ども時代の歩の一人語りから始まる。
子どもならではの歩の視点が興味深い。
大人なら見過ごしてしまうような出来事や違和感を、子どもならではの目線で捉えていて、その世界の見え方に引き込まれる。
読み進めるうちは、父親や姉の貴子に対してどこか理解できない部分があったけど
最後になって、彼らもまた苦しみを抱えながら生きていたことが見えてくる。
それまでの出来事が違った意味を持ち始め、伏線が回収されるような感覚があった。
人は他人の人生を表面しか見ていない。近くにいる家族ですら、本当の苦しみは見えていないことがある。
イランやエジプトを舞台にした物語は、歴史や文化の知識が -
-
Posted by ブクログ
性というか性別(性自認や対象)というか、性欲というか性癖とか、性体験とか。
「性」のことはご法度的で親子、恋人、親友でも避けたりするわけで、孤独な世界だと思ってきたけれど。それが女性作家が17人も語るわけで下品上等、生々しくて面白い。
面白い、と言ってる事を下品と言う人もいると思いますが、多様性?とあえて言葉にすれば線引きしないでよ、と。
面白いというのは具体的に変えれば興味深い、が適切か。いやらしい意味でなく、前述のようにご法度な他者の世界に興味があるわたしは、作家がこうもあけすけにエッセイとして実体験や思想を語ってくれてありがたく。
本として残るので結構なカミングアウトもあったりするわ
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。