西加奈子のレビュー一覧

  • サラバ! 上

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    歩くんの生まれ落ちたその時からの物語
    ワールドワイドな世界が広がり想像力を掻き立てられる
    海外赴任者の家族っていうものは経験がないのだが、こんな感じの生活してたのか~と知らない世界を知った感
    お姉ちゃんを筆頭にものすごいクセツヨ家族の中で歩くんは存在を消すことに長けているというのが可哀想というかw
    存在は消せても思うことがないワケではない
    言葉を超越した大事な存在であるヤコブと交わす「サラバ」は単なる別れの言葉ではない
    しかし本当に別れる時がやってきてしまう
    これから歩くんはどうなるのだろう
    気になる~!

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    2025年10月06日
  • 円卓

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    私も祖父母と同居する平凡な子どもだったので、色々共感する点がありました。
    環境の変化で、大きく揺れ動く気持ちや、それに伴って成長し大人に近づいていく…そんな主人公の変化に、子どもの頃の自分を見るような、懐かしい気持ちになるような作品でした。
    関西弁で、阿呆やぼけやと賑やかな印象の文ですが、描かれてることは繊細だなと思いました。

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    2025年10月05日
  • くもをさがす

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    異国の地で闘病をするのは心細かったりうまくいかずに大変だったりすることも多かったと思うが、エッセイを通してバンクーバーと日本での病気への価値観の違いが非常に表れていて、視野が広がった。医者に対しても自分の不満や意見をしっかりと言うというのは、医者を「先生」と自然と呼んで上限関係があり一方的になりがちな関係が自分の中で普通だったため、新鮮だった。病人としてではなく一個人として患者を扱っているところが印象的だった。特に、「がん患者だからって喜びを奪われるべきじゃない」という言葉が印象に残った。
    読みながら、困ったことは人に助けを求めよう、と思ったし、同時に自分もできるようにしたい、と思った。本文で

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    2025年10月02日
  • わたしの名店

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    総勢28名による「名店」にまつわるエッセイ集。1編が短くて、するすると読めた。
    宇垣美里さんの文章を初めて読みましたが、リズム感が良くて好きかも。
    美村さんの文で「人の感情を再現する役者の仕事柄か、…お客様の表情を拝見すると、そこが美味しいかどうか大体推し量ることができる。…お客様から安心感と笑顔が溢れている店は、ほぼ間違いない。」というのは面白いなと思った。
    28名がそれぞれの視点から語るのを読むうちに、周りの人にも、名店とそのエピソードを聞いてみたくなる1冊でした!

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    2025年09月28日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    「全身全霊で」って何かとよく使われる言葉。夏目の恋をする姿そのものは「全身全霊」という凡庸な言葉が初めて腑に落ちた一冊。

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    2025年09月27日
  • わたしに会いたい

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    ほんとのわたしはどこ?

    ってな事で、西加奈子の『わたしに会いたい』

    わたしに会いたい
    あなたの中から
    VIO
    あらわ

    Crazy In Love
    ママと戦う
    チェンジ

    の短編集

    西さんらしい内容と言うのか、今を生きる人間の複雑になってきた環境(色んな考え方、色んな生き方、色んな情報)が、飛び交い過ぎて生き方や人に対して優しくあったり、また逆に生きにくかったり厳しかったりで何とも言えない世界。

    昔みたいに飛び交う情報が少ない方が考える事も少なくて生きやすかったのかと思ってみたり。

    じゃが、全ての短編からは『生きてく』ってエネルギーが溢れてる感じを受け取ったかな。

    個人的にはママ

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    2025年09月27日
  • i

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    ◼️ 西加奈子「i」

    人が根源的に持つかもしれない意識を微細に描く。親子、シスターフッド、興味深い。


    西加奈子さんは・・「さくら」「通天閣」「窓の魚」「炎上する君」「白いしるし」「円卓」「地下の鳩」「ふくわらい」「ふる」おおけっこう読んでいる。たぶん「きいろいゾウ」も読んだかな。人の想いは様々で、他人からはどうしようもないところもある。そんな、心のひだにどこか共感する。

    アイはシリア人で、アメリカ人の父ダニエルと日本人の母、綾子の養子として、裕福で愛情深い家庭に育った。ニューヨークから日本へ移り住み学校へ通うが、自分の外見・出自による周囲からの特別視になじめないでいた。進学した高校で、

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    2025年09月27日
  • 舞台

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    ネタバレ

    主人公の葉太は、物語の演出上誇張されて、本当にダサい男として見えるけど、少なからず自分にも身に覚えがあり、だから読んでいてチクチクしつつ、故に葉太が愛おしく、またどこか懐かしくも感じられました。

    ラストシーンで登場してすべて解決してみせた母に対して
    「大いなる高みから見たら、自分はなんて、恥知らずな人間だったのだろう。」という一文があって、吹き出しました。
    「大いなる高み」の存在。大人になるってそういうことだよな。しみじみ...

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    2025年09月25日
  • きりこについて

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    『きりこは、ぶすである』
    冒頭からすごいこというなぁと思いながら読み始める。ぶすはフォントが太く、目立つ。
    きりこがぶすである説明が面白くて、ついつい笑ってしまった。
    容姿は誰もが認めるぶすであったが、両親はきりこを可愛いと大事に育て、きりこ自身自分がぶすなどと思いもせず成長していく。
    次第にぶすである自分に気づき引きこもりになるが、あるきっかで外へ出るように。

    きりこはとても愛されているし、素敵な人だなぁと。きりこの考え方がいいなぁと思った。
    「うちは、容れ物も、中身も込みで、うち、なんやな」
    「今まで、うちが経験してきたうちの人生すべてで、うち、なんやな」
    ここでウルっときた。

    笑える

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    2025年09月24日
  • サラバ! 下

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    須玖と鴻上が付き合うところキツいなあ。
    自分がずっと揺れてることに気付いてなかったのに、あの姉によってそれを突き付けられて、そこから逃げた先でのこれは、トドメすぎる。
    主人公歩が生まれた時から始まって、最後は37歳で終わる。私の今の年齢。もう一つの別の人生を追体験したような感覚。
    あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。
    良い言葉だ。

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    2025年09月25日
  • わたしの名店

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    美味しそうだし 雰囲気が素敵なお店ばかりでぜーんぶ行ってみたくなった。
    こんなに素敵なお店を見つけた方たちの生活も素敵!

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    2025年09月23日
  • きいろいゾウ

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    なんだろう…
    読み始めたときは、ちょっと読みにくさすら感じたのに、読み終わる頃には終わることの寂しさすら感じる。不思議な読後感。
    読み手によって評価は分かれそうですが、私は読んでよかったです。

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    2025年09月22日
  • GOAT

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    はじめての文芸誌。

    シューイチで紹介されていたのを見て早速購入。
    低価格で短編小説や詩、短歌、エッセイなどいろいろな作品を楽しむことができ、とてもコスパが良いと思いました。
    他の本を読む合間に楽しみたいと思います。
    イメージキャラクターのゴートくんもゆるくて可愛いです。

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    2025年09月22日
  • i

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    愛に溢れた物語。
    考えすぎるのがあなたなんだからそれで良いと思う、相対的に見たら間違ってても親友なんだから絶対だよ、と肯定してくれる友人。言い淀む言葉を待って、言葉に出来ない時は抱きしめてくれる恋人。そんな人に出会えたら人生素敵。
    いくら知識を得ていても恵まれていても歳をとっても抱きしめたいし抱きしめられたくて、それで良いのだと思わせてくれた。

    自分も帰国子女でアイちゃんと似たようなことを幼少期考えたことがあるだけに前半は苦しかったけれど、そこに愛があったから、終盤はキラキラした海の波が一気に押し寄せて、余韻が後書きまで残った。素敵な感覚でした。

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    2025年09月22日
  • i

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    むずかしい でもミナとアイのような親友が
    欲しいと羨ましく思う 繊細な描きかたが西さんの好きなところ 

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    2025年09月22日
  • GOAT

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    今まで読んだことないジャンルも見れて面白かった。
    1~2週間で読み終わったけど、個人的にアイスが好きなのでアイスの話は良かったです。

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    2025年09月22日
  • GOAT

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    いろんな人の作品が読めるって、しかも510円という破格!はかくすぎダローーー!もっととってええですよ

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    2025年09月21日
  • くもをさがす

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    著者の自伝記。癌による闘病生活、医療関係者や仲間の支え。大切なものが文章から零れ落ちてくるようだった。大変な苦労をしながらもユーモアやポジティブさを持ち続けたことに敬服。おすすめの一冊となりました。

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    2025年09月20日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    "リアル"という言葉では足りない、
    圧倒的な生々しさ。

    もしかしたら貴方のアパートの隣の部屋で起こっていてもおかしくない現実よと、西加奈子に突きつけられているような。

    助けを求めることは恥ずかしいことなんかじゃない。

    みんながもっと早く、気がつけたならば。
    教えてくれる誰かが側にいたならば。

    きっと夜が明けますように。


    文庫の最後まで読んで、やっぱりアキカウリマスキだった!とスッキリするところまでがセットで良い読み応えでした◎

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    2025年09月20日
  • サラバ! 下

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    第五章:残酷な未来
    第六章:「あなたが信じるものを、誰かにきめさせてはいけないわ。」

    圷歩 東京での成人期
    幼い時は「気配を消す」しかなかったアユム。
    でも徹底して戦わなかった、自分と向き合わなかったツケが大人になって押し寄せる。

    アユムがすごく心配で、どうなるかとハラハラでしたが、まさか姉があんなに成長するとは‥。
    そして素晴らしい友人がいて良かった。

    又吉の解説が私の気持ちを100万倍にして書いてくれているー、やっぱり作家さんって凄い!

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    2025年09月20日