西加奈子のレビュー一覧

  • きりこについて

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    親からたくさん愛され、「可愛い」と言われながら育ってきたきりこ。しかし周囲との比較や他人の言葉によって、自分の見え方に悩み、少しずつ孤立していってしまう姿がとても苦しかった。それでも、さまざまな出会いや言葉を通して、「どんな姿でも自分は自分なんだ」という大切なことに気づいていく過程が印象的だった。

    きりこに寄り添い続けるラムセス2世の存在も温かく、本作全体から「人はもっと自由に、自分らしく生きていい」というメッセージを感じた。優しく背中を押してくれるような作品だった。

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    2026年05月23日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    読んでいたら、すごく痛かった。
    誰かを大切にするとか愛するとか、そういうことは誰にでもできて、誰を愛する権利もあるけれど、そこに常識が入ってくると、無理な恋や愛もあるのだ。
    その人の存在自体に惹かれ、作り出したものを得たいと思う気持ちや、異常なまでの依存心など。すごく苦しくなった。自分は、人を傷つけたりしないまでも、愛する気持ちは高い方だと思う。嫌われるのは嫌だし。自分のことを見つけてくれる人にいつか出会えるはずで、それが早いか遅いか、いなかったか、の違いであって、ありのままに生きていけばいい。愛されなくても、自分が自分を愛していけばいい。ただそれだけ。

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    2026年05月23日
  • さくら

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    家族の絆について、真正面から向き合った作品でした。
    なかなか、個性が強い家族のメンバーですが、犬のサクラがいい味出してます。
    温かい気持ちになれました。

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    2026年05月22日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    恥ずかしながら、西加奈子さんの作品は今回が初読。メディアで拝見した明るい印象とは全く異なり、終始、不穏で重たく暗い世界観に圧倒された。
    それでも、ラストには微かな救いがあったように思う。

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    2026年05月22日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    ネタバレ

    タイトルみたいに、色の印象が強く残る作品だった。

    間島の白、
    夏目のカラフルな絵、
    殴られた塚本さんの血
    メキシコの女の子の緑とピンクの母親の絵。

    夏目の心に深く根差した白い絵の具は自分の描くカラフルな絵を覆い尽くすほど分厚く色濃く浸透していった。

    でもきっと何年か経つと我に返って気付いたりする。なんであんなやつにあんな夢中だったのか。

    本の中では間島が特別な人のように書かれていたけど、きっと今までの青髪の美容師も運転の苦手な彼も、その当時は彼色に染められるほど夢中だったんだろうと思う。
    何が言いたいかと言うと、結局間島も、そのうちの1人でしかないのではということだ。

    恋は盲目とはこ

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    2026年05月23日
  • ご本、出しときますね?

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    作家の人たちってこんなに話上手いんだなと驚く。
    飲み会の場で話しているようなフランクさもありつつ芯を食った内容になっている。
    紹介されている本も面白そうなものばかりで、ウォッチリストにたくさん入れた。話し手さんの本も未読のものは代表作くらいは読んでおこうという気になった。

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    2026年05月19日
  • うつくしい人

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    人の目や人の感情を気にしすぎてしまうところが自分にもあるので、主人公に感情移入しながら読み進めることができました。
    誰かと比べて落ち込んだり舞い上がったり、誰かに認められたいという気持ちで動くよりも、自分の心の思うままに動いてみることが、"うつくしい人"たる所以だと思います。

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    2026年05月18日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    ネタバレ

    特に印象に残ったキーワードは下記。
    貧困、マッチョイズム、自己責任論、愛着形成。
    たった一人の誰かが人生のある時の大きなそして唯一の支えになり得ること。
    誰かをケアする(助ける)こと、助けてと声に出すこと。


    病んだ母親から虐待を受けて愛着形成、自己肯定感の育み(とは少しニュアンスは違う気がするけど)がうまく出来ず、必要なケアを受ける機会がなかったアキ。
    父親の事故をキッカケに人生に対する強い金銭的な制約を受けることになった主人公。

    社会が自己責任論に寄りすぎてるというような主張について。
    私自身の感覚としては、
    この本の登場人物たちを思い浮かべると頷ける気はする一方でSNSなどで見る「自

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    2026年05月17日
  • くもをさがす

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    日本もカナダも贔屓目で見ず、とてもフラットに書かれた文章。バンクーバーに住んでいたので、登場する場所やカフェなど懐かしく読んだ。
    夜が明けるを先日読んだが、その執筆中に闘病されていたとは。
    病気になっても前向きで冷静な方。たくさんのご友人に囲まれて、お人柄の良さが伝わってくるようでした。

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    2026年05月16日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    「好き」っていう感情をこんなにも言語化することが可能なのか!と驚かされた。
    難しい表現もなく、するする読み進められる。

    私も夏目のような恋をしてみたいと思うと同時に、どれだけ苦しむことになるんだろうとも思った。
    というか、実はこれまでにもそういう恋をしたことはあるけど、ただ気持ちを言語化できていないだけ?とも思う。自分が作家だったら、これまでの恋愛をどんな言葉で紡ぎ出すんだろう。

    夏目、間島、瀬田、みどりさん、それぞれの恋がいつかまっすぐ実りますように。

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    2026年05月06日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    誰もが胸の奥に何かを抱えていて、それは決して目に見えることはない(°▽°)
    愛する人が目の前にいたとしても、その人の全てが見えているわけではないという事実(°▽°)
    悲しいことではあるけれど、それはそれで幸せなことなのかもしれない(°▽°)

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    2026年05月06日
  • きりこについて

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    きりこがラムセス2世に「ラムセス2世!」と言ってから「うちは、容れ物も、中身も込みで、うちなんやな」って所が良かった

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    2026年05月05日
  • わたしの名店

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    テーマごとにお気に入りの店ととっておきの一皿、それにまつわるエピソードがまとめられた1冊。
    大好きな作家の澤村伊智が寄稿しているというので読んだ。澤村伊智、なかなかエッセイなどは書かないので……。
    タイトルの通り、書き手がこよなく愛する料理のことを書いているのと、そうに至ったエピソードがあり、読んでいて楽しかったし料理の描写がおいしそう。お腹すく。
    前後で読んでいた本がわりと重めだったからいい息抜きになった

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    2026年04月29日
  • サラバ! 中

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    ネタバレ

    一見、爽やかで順風満帆な学生時代の話に見える。
    確かに不安定な家族。
    しかし高収入の父のおかげで家族は不足なく暮らしている。私にしてみれば大概恵まれているようにみえる。
    巻の最後で、歩が父に対して苛立ちを見せるところがあるが、自身の娘と重なる。
    親が子供の行動に干渉することを嫌がるのに、なぜ親の価値観や行動に苛立ちを覚えるのか。親に何を期待しているのか。
    もう一度読み返してみる、または下巻を読むことで何か見えてくるのか。
    期待せず読み進めることとする。

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    2026年04月26日
  • さくら

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    『サラバ』に続いて2冊目の西加奈子さんの小説。


    雰囲気は似ていて、特徴的にも普通にも感じる日常を書き連ねた後、ガツンと心を穿つような展開が来る。今回も結構きつかったなぁ。
    自分の生き方を振り返りたくなるのも一緒。シンドイけどこういう読書体験は好きなので、またこの作者の本を読みたいと思います。

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    2026年04月23日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    ネタバレ

    残したい言葉

    P.74
    私は彼に会って、自由になった。
    今までにない充実した時間を、彼が与えてくれているのなら、そのかけがえのない人物を、大切に「取って」おいた方がいいのではないか。
    だからこそ、彼に触れるとき、彼の頭を、肩を叩くとき、自分の感情をもてあました。もっと触れたい、と思う自分の感情、ねちゃねちゃとした慾を、邪魔だと思った。自分が女であること、彼の異性であることが、歯がゆかった。最高の「友達」になって、彼といつまでも話をしていたかった。

    P.141
    私が瀬田に自分のことを話さないのは、そんな話をする必要がないくらい、瀬田といて、ただただ心地がいいからだ。瀬田は、私が何を話しても、

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    2026年04月19日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    西加奈子の小説なのだから、痛いであろうことはわかっていた。
    覚悟はしていた。
    けれど、想像以上に痛かった。痛すぎた。

    親に十分な愛情をかけてもらえなかったり、学校で悪目立ちして居場所がなかったり、働いても働いても生活が破綻していくばかりだったり、俺とアキ、どちらの人生も底なし沼のように静かに沈んでいく。

    でも辛かったのは、俺が就職した先が、テレビの制作会社ということだった。
    娘が最初に就職したのがテレビの制作会社で、高校生の時から放送局で取材したりビデオの編集をしたり、テレビ局でローカル情報番組の裏方のバイトをしたりして経験豊富だと思っていた娘が、たった半年で会社を辞めた。
    そのことがどう

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    2026年04月19日
  • うつくしい人

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    ネタバレ

    主人公の鬱な感じに引き込まれる、、けど最後は雲の間から太陽が差したような感じになって良かった。面白かった。

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    2026年04月16日
  • きりこについて

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    最初は何の話??と思いながら読み進めると、容れ物にとらわれず、自分らしく生きることを教えてくれるお話。

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    2026年04月15日
  • おまじない

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    個人的には、すごく共感できる話と全く共感できない話が混然一体となっている短編集だったが、どの話も読みやすかったし、総合的に出会えてよかったと思えた一冊。

    孫係、ドブロブニク、ドラゴン・スープレックスがよかった。とくにドラゴン〜は作者の笑いのセンスが光って読んでいて楽しかったし、泣けた。

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    2026年04月10日