西加奈子のレビュー一覧

  • 白いしるし(新潮文庫)

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    好きである理由をわからないとするのは、きっと、そんな一言ではそのひとの魅力を形取るすべてを説明つかないからで。でも全部が好きというのは、言葉に重圧がない気がして。だからわからないとする。劇中のまじまさんは、大層超越した存在に描かれていたけれど、案外身近に潜んでいるものだね。わたしも好きな人のどこが好きなのか聞かれたときに似通った言葉を探すけれど見当たらず、結局濁すことが多いから。それが悪いことなのではないかと穿った疑念を抱いていたが、それこそが本当の『すき』であると認められた気がして、すごく救われました。

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    2026年02月02日
  • サラバ! 上

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    文章が好き。
    西加奈子さんはなぜ男の子の成長する過程の心や感情を正しく書けるのだろう。人生2周目なのか。ただ男が単純なのだけなのか。

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    2026年01月29日
  • きりこについて

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    終始太字で出てくる「ぶす」に笑ってしまったけど、 傷ついた過去から這い上がったきりこの強さや愛すべき個性を表してるようで良かった。

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    2026年01月25日
  • 炎上する君

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    想像力が膨らみ脳が喜んでいるような感覚になった。奇妙な話で人間味のある短編集。
    「舟の街」の住人の言葉は意味なんてないし、チグハグなのになんだか心にスッと入ってくる。

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    2026年01月20日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    主人公の働くことに対するマインド、構え方みたいなものがすごくリアルだし、自分にも重なる部分があって、本当によく頑張ってるなと讃える気持ちで読んでいた。
    何かに負けたくないが、それが何なのかはわからない。自分で作った敵であり、その労働環境や、社会の構造が生み出した何かに負けたくない。その現場で敗者になりたくない。そんな気持ちで自分にエネルギーはもう残っていないのに、毎日なんとか奮い立たせて働いている。助けを求めたり、その場から逃げたりすることは負けになってしまうので、続けなくてはいけない。そういう、しんどい状態が主人公の過酷な生活や職場の人間に向けられる思いなどから伝わってきた。

    最後の森との

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    2026年01月20日
  • さくら

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    この物語の中で、私がいちばん信頼できたのは薫だった。
    家族の誰よりも冷静で、静かで、それでも家族から離れすぎない。その立ち位置が、最後まで変わらなかった。

    兄を中心に回っていた家族が崩れていく過程は、丁寧に、繰り返し描かれる。
    その分、物語全体の語りはやや密で、読み手に休む余白が少ない。そんな中で、薫の存在だけが、説明を増やさず、出来事をそのまま受け止めているように見えた。

    さくらの存在も大きい。
    行き詰まったとき、物語の流れが詰まったとき、彼女はまるで文章の中の句読点のように、ほんの少しの休みをくれる。

    全体として、この作品は言葉の密度が高く、
    多くのことが語られる物語だった。

    それ

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    2026年01月19日
  • 私の身体を生きる

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    テーマが性だからか、かなり赤裸々な内容が多く書き手たちの矜持を感じた。私は親しい友人であっても性に関する話をし合うことがないので、こういった本が存在してくれることそれ自体に感謝したい。
    男性からの目線、恋愛性に対する違和感や自分の体験について書いたものが多い印象で、それはその通りという内容なのだけれど、同時に女性の恋愛・結婚・妊娠出産・育児に対する幸せを語ることってもう許されないのだろうかという疑問も湧く。

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    2026年01月11日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    短くてサクッと読める。
    前半の間島の描写は質感がリアル。恋をしているときの感覚をフィクションで味わいたい女性にオススメ。
    普通の会社員は共感しづらい主人公だが、嫌な感じは全くしないためストレスなく別世界を体感できる。

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    2026年01月09日
  • くもをさがす

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    異国の地でガンと診断され、かなり呑気な雰囲気のカナダの医療事情に翻弄されながら治療を続けた西さん、日本で治療を受ける何倍も大きな不安があったと思うのに、何人も何人も登場する素晴らしいお友達たちに支えられて辛い治療を乗り越えた。
    お友達たちのひとりひとりがとっても素敵な方たちだった。
    お友達や家族に囲まれて、無事治療が終わったけれど、その後に襲ってくる不安な気持ち。
    でも、西さんは、文章を書くことで気持ちを整理し前向きな気持ちになれた。
    自分の気持ちを正直に書き連ねていく。大事なんだなと実感した。

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    2026年01月08日
  • くもをさがす

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    なんて正直で素直な方なんだろうと読みながら思いました。
    西加奈子さんが感じた怖さや体験を文章という形で読むことができて良かったです。

    自分は今とても幸せで生活できている中で何処か不安を感じる瞬間もありその気持ちも肯定してもらえた気がしました。何かこれから人生の壁にぶつかった時に再読したい本でした。

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    2026年01月08日
  • i

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    良かった。
    アイが自分の奥底にあるものを吐き出して、ミナが受け止めて大好きだよと言ったとき、ミナが一本道から踏み外したとき、はっきり自分を持ち、アイに手紙を送ったとき、私はiになった気がする。苦しくて嬉しくて泣いた。そんな感情移入してたんだ自分。西さんの本は、舞台と夜が明けるを読んで苦手かも。と思ったけどこれは凄く良かった。読んだタイミングと自分のメンタルが合わなかっただけかも。サラバも読みたい。

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    2026年01月07日
  • サムのこと 猿に会う

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    通夜にいく格好がはちゃめちゃすぎて笑った。
    5人とも、それぞれの精一杯でサムを悼んでいる感じがした。

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    2026年01月06日
  • あおい

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    おそらく著者自身を重ね合わせているのだろうと感じる世界観設定と描写だった。主人公と年齢が近く、境遇も割合近いので、没入してしまった。

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    2026年01月06日
  • i

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    皆さん言ってるように、とっても繊細な主人公。子供の頃の多感な時期、自分のアイデンティティとは何か…。考え方に共感できる所もあって良かった。その時代に良き友達に出会えることってとても大事なことだと思う。

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    2026年01月04日
  • きりこについて

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    ネタバレ

    きりこはブスな女の子。
    でも両親からの深い愛情と、周囲の大人達の気遣いによって(きりこのブスさに触れず褒める)、きりこは自分を可愛いとおもうようになり、友人にも自分がお姫様であるかのような振る舞いをしてしまう。
    ある時、好きな男の子に「ぶす」と言われ強いショックを受けたきりこは引きこもりになるが、愛猫のラムセスと共に世の中でいちばん大切なことを見つけるという話。

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    2026年01月03日
  • 円卓

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    子供時代の感覚を色々思い出させる。
    単に懐かしい感じでなく、もどかしさや、苦しさのようなものを思い出させる。なのに、読後感は妙な爽やかさを伴う。

    お盆や年末年始など帰省するタイミングで読むと良いかも。
    子供の頃を思い出してみたい時に読むと良い。

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    2026年01月01日
  • くもをさがす

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    ネタバレ

    乳ガンを患うということだけでも辛いことなのに、それが異国の地、カナダでしかもコロナ禍。どれほど不安だったでしょう。周りの沢山の人たちに勇気付けられる様を読んで、ポジティブでいることは大切だと強く感じました。
    乳ガンで両乳房を切除した後でも、自分の体を誇りに思い、それも個性だとする考え方は、色んな人に勇気を与えると思います。
    日本とカナダを比較するところはとても共感しました。「日本人には情があり、カナダ人には愛がある」という言葉はお互いの文化や精神をよく表していると思います。欧米人のおおらかさや余裕は個人的に見習いたい部分です。

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    2026年01月01日
  • サラバ! 下

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    ネタバレ


    今橋歩。フリーの売れっ子ライター。30歳になり、髪の毛が抜け始めた。若手芸人のインタビューで須玖と再会する。

    僕の姉
    今橋貴子。アンダーグラウンドな世界で、カリスマになる。ウズマキ。おばちゃんの骨の一部を預かり、遺言書通りに散骨するために世界を巡る。

    矢田のおばちゃん
    死してなお、姉を救う。17歳のときに空襲で家族を亡くす。

    紗智子
    僕の恋人。フリーのカメラマン。姉のことを話したあとに別れる。

    鴻上なずな
    僕の初めての女友達。大学を卒業しても就職せず、レストランでアルバイトをしていた。

    僕の母
    奈緒子。強固な意志を持つ。小佐田とは離婚。

    僕の父
    圷憲太郎。底抜けに優しい。

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    2025年12月31日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    久しぶりの西加奈子。
    あれ、こんなに官能だったかなと思ってでも、
    手が止まらなくて一気に気づけば読み終わってました。
    飲み込まれる世界観でした

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    2025年12月30日
  • サラバ! 下

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    須玖が再び登場してくれて前向きに生きていて良かった。奇行が目立った姉が、信じるものを見つけて芯のある姿になっていて驚いた。姉は姉なりの苦労があった末に信じるものを見つけられたのは素晴らしいと思うが、今まで迷惑をかけつづけられ、未だに何も信じることのできていない主人公が、姉に責められているような、ちゃんとしなさいと言われているような、そんな感じが可哀想に思えた。

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    2025年12月30日