西加奈子のレビュー一覧
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女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動し -
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ムコとツマ以外にも(犬や鳥も含めて)個性豊かなキャラクターがたくさん登場し、キャラとキャラ、出来事と出来事がどんどん繋がって大きなストーリーになっていって、最後までほぼぶっ通しで読み切ってしまった。各章の最初を飾る「きいろいゾウ」という童話をはじめ、月が全体のリズムを作っているようなお話で、物語が進むにつれて月の意味合いが大きくなっていくのも面白かった。
最初のうちは、ツマのキャラクターをなかなかつかめなかった。生き物の声が聞こえるという設定に「統合失調症か何かなのかな?」と勝手な解釈をしそうになったりもした。でもそれは間違いだった。ツマにだけ聞こえる声や、ムコの東京でのお話を含む数々のエピ -
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ほんとのわたしはどこ?
ってな事で、西加奈子の『わたしに会いたい』
わたしに会いたい
あなたの中から
VIO
あらわ
掌
Crazy In Love
ママと戦う
チェンジ
の短編集
西さんらしい内容と言うのか、今を生きる人間の複雑になってきた環境(色んな考え方、色んな生き方、色んな情報)が、飛び交い過ぎて生き方や人に対して優しくあったり、また逆に生きにくかったり厳しかったりで何とも言えない世界。
昔みたいに飛び交う情報が少ない方が考える事も少なくて生きやすかったのかと思ってみたり。
じゃが、全ての短編からは『生きてく』ってエネルギーが溢れてる感じを受け取ったかな。
個人的にはママ -
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◼️ 西加奈子「i」
人が根源的に持つかもしれない意識を微細に描く。親子、シスターフッド、興味深い。
西加奈子さんは・・「さくら」「通天閣」「窓の魚」「炎上する君」「白いしるし」「円卓」「地下の鳩」「ふくわらい」「ふる」おおけっこう読んでいる。たぶん「きいろいゾウ」も読んだかな。人の想いは様々で、他人からはどうしようもないところもある。そんな、心のひだにどこか共感する。
アイはシリア人で、アメリカ人の父ダニエルと日本人の母、綾子の養子として、裕福で愛情深い家庭に育った。ニューヨークから日本へ移り住み学校へ通うが、自分の外見・出自による周囲からの特別視になじめないでいた。進学した高校で、 -
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『きりこは、ぶすである』
冒頭からすごいこというなぁと思いながら読み始める。ぶすはフォントが太く、目立つ。
きりこがぶすである説明が面白くて、ついつい笑ってしまった。
容姿は誰もが認めるぶすであったが、両親はきりこを可愛いと大事に育て、きりこ自身自分がぶすなどと思いもせず成長していく。
次第にぶすである自分に気づき引きこもりになるが、あるきっかで外へ出るように。
きりこはとても愛されているし、素敵な人だなぁと。きりこの考え方がいいなぁと思った。
「うちは、容れ物も、中身も込みで、うち、なんやな」
「今まで、うちが経験してきたうちの人生すべてで、うち、なんやな」
ここでウルっときた。
笑える -
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愛に溢れた物語。
考えすぎるのがあなたなんだからそれで良いと思う、
相対的に見たら間違ってても親友なんだから絶対だよ、
と肯定してくれる友人。
言い淀む言葉を待って、言葉に出来ない時は抱きしめてくれる恋人。
そんな人に出会えたら人生素敵。
いくら知識を得て恵まれていても、歳をとっても、抱きしめたいし抱きしめられたくて、それで良いのだと思わせてくれた。
自分も帰国子女でアイちゃんと似たようなことを幼少期考えたことがあるだけに前半は苦しかったけれど、
そこに愛があったから、終盤はキラキラした海の波が一気に押し寄せて、余韻が後書きまで残った。
素敵な感覚でした。
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