西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ自分の身体、この女の身体について色々考えたりすることが最近多くてなんかつらくて手に取った。女性たちが自分たちの身体のことや性のことを話すときなぜだか安心する。わたしもそう思っていると、同じように考えている人がいるというのはそういう安心材料になるんだと思う。どの書き手も性被害を受けている人が多くて本当に社会はクソだ…… 碌でもない人ばかりで、そのせいで自分の体を大切にできない女性がいたりするんだと知った。
わたしはもうずっと女しか子どもを産めないことが本当に許せないので、藤野可織さんの妊娠についてのエッセイは本当に本当にめちゃくちゃ凄いな〜と思った。妊娠出産の機能を持つのが女性だけである時点で -
Posted by ブクログ
ネタバレ全身全力で恋している瞬間。
この本の内容の7割は引き込まれてしまった、落ちてしまった感情全てを言語化したもの。
ボロボロでぐちゃぐちゃになるような恋をしたことある人間なら知っているような感覚をここまで綺麗に言語化されていてびっくりした。
夏目だけでなく、まじまも瀬田を終わらない恋をしている。
くっついてしまっていて、離れるというより剥がす、剥がれる感じという表現がすごくよかった。
解説の「女の体は、失恋を失敗としない。恋から逃れよとする意気地なさが、最大の敗北なのだろう。」という一文がこの本に共感したアラサーを救うだろう。
男修行、まさにという単語だよな。
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Posted by ブクログ
すごいものを読んだ。
自分を変えてしまうほどの恋に私は出会った事があっただろうか。
いやあったな。こんなふうに誰かを想うことが薔薇の花にある棘のように脆くて、痛々しくて見ていられないものなのだと知った。
自分を変えてしまうほどの恋が自分にくれるものはなんだろうか。
切実さ。その一言に尽きるような気がする。
誰かに溺れることで、自分を知る。自分という人間のおよその小ささとその小ささでは図り知ることのできないその人。
どちらも交わることがないと分かりきっているからこその愛おしさ。社会から離れた空間にいる心地良さ。
すべてそのときの恋心からくるものだというのだから、面白い。 -
Posted by ブクログ
途中までは第三者として割と冷静に、他人事として読んでいましたが最後の6ページほどで心乱されて涙ぐみながら読み終えました。親の愛を疑ったことがある方、何か生きにくさを感じてる方は読んでいて共感してしまい、苦しいと思います。
あらすじ
アメリカ人の父ダニエルと日本人の母綾子の元に養子としてやってきたシリア人のアイ、幼い頃から両親と血のつながりがないことで悩みつつも育つ。自分だけがシリアの内戦や他の様々な死戦を免れてしまったことにも苦しみながら日本で生きていくアイの成長物語。
あらすじと書くと難しいです。成長物語が1番しっくりはきますが、アイの悩みが重く、そして苦しい。繊細で賢いため、常人
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