西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「あおい」に収録されていた「サムのこと」は、6月に読んだので、「猿に会う」から読んだ。
少し期間が空いていたので、西さんの本を読むのが久しぶりに感じた。ほっと息つけるような暖かさとユニークな目の付け所に、やっぱり良いなぁ、と思った。
「猿に会う」のぼんやりした主人公まこ、細い目を気にしているしっかり者のきよちゃん、きよちゃんに憧れる出っ歯のさつきちゃん。
定職につかない26歳、四捨五入したら30歳の3人の柔らかい大阪弁に癒される。
主人公のまこが、自分の耳が大きいことに気付いてからが、愛おしい。
私は立ち耳のひとにぐっとくる節がある。
以前西さんのエッセイで、立ち耳だと帽子が被りづらくて -
Posted by ブクログ
勿体無くて読み終わりたくない気持ちと、続きが気になり読み進めたい気持ちが入り混じりながら、結果的にあっというまに読み切ってしまった。
短編小説集。
どのお話も良くて、あーーー西加奈子大好きだーーー!となりながら読んでいたけど、特にぐっときたのは、「木蓮」と表題作の「しずく」。
バツイチの恋人の娘に嫌悪感を抱きながらも、恋人に好印象を抱かれたくて距離を詰めようとする話、木蓮。
エッセイ漫画などでは、連れ子との関係づくりに主人公はさめざめと悩む、という描写を時々目にする。
だけどこの主人公は、心の中で「くそ、餓鬼が」と暴言吐きまくりなのが、思わず笑ってしまう。
読者はページを捲る際にどんな結末 -
Posted by ブクログ
ネタバレ西さんらしさと、らしくなさが混在した一冊。
関西弁の登場人物や“自意識"についての描写が多いのは通常運転だったけど、文体が普段よりなんとなく暗く、最初は(アレ、これ西さんの作品だよな?)と表紙を見返すということを2回ほど繰り返した。
他の人のレビューを読むと評価は様々だったけど、私はすごく好きで、星5とかなり迷うくらいだった。
ちょっとイタい男、吉田と両目の大きさが極端に違い、不思議な魅力を持つみさをは、お互いが2人の関係を一過性のものと考えているのが、切なくもなんとなくわかるし、つい応援したくなった。
不恰好でイビツだけど、真っ直ぐな2人の関係は美しかった。
みさをの目に関し -
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Posted by ブクログ
スナックのチーフをしている若い女と「ライト兄弟」という100均の商品を作る工場勤めの男の話が交互に描かれる。若い女は同棲していた彼氏がニューヨークへ行き、「私たちは別れたわけではない」と日々呪文のように唱えながら、彼氏に哀れんでもらうために、クソのようなスナックで、泥のように生きている。
男は、若いときに結婚していたものの、その連れ子に愛情表現ができなくて、必要最低限以外の人間関係を避けて 生きている。二人に接点はなく、それぞれ話は進んでいく。どちらの回りにも、個性的な人がいて、スナックのママだったり、行きつけの店の大将だったり。通天閣の下で、生きている。夢がなくてもきらきら輝いてなくてもみん -
Posted by ブクログ
ネタバレ私、若くないけど飴噛むよなー。しかも5秒くらいで。と思いながら読み始めました。
難しいなー。というのが正直な感想。
書く西さんも手探りだったけど読んでる私も手探りでした。着地点がなかなかみつからなくて。
でもあとがきを読んで西さんの思いがやっと、というかちゃんと伝わってきたのはやっぱり私が女だからかなー。
「全部が自分であり、自分は全部の一部に過ぎない」という言葉がすごく印象的。
そういえば荒川先生の「あるいは"全"あるいは"一"」と意味同じっぽいよなー。なんてことを思いつつ、西さんの描いた「いのち」に引き込まれた私なのでした。
人と人との出