西加奈子のレビュー一覧
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この作品が、少し評価が低い理由もよくわかるし、好きだと言えない気持ちも分かるが、私は好きだ。
世の中のグレーな部分が大集合していて、そのことのリアルな反応がかかれている。
だから、これを好きだと言ったら差別的になるとか、好きだと言っていいのかわからないと考えてしまうのだろう。ただ私はとても好きだった。
雑で荒く、若く強い。
深く悩みたい人には難しい作品だと思う。
考えすぎるか、つまらないと考えそう。
初めてバカでよかったと思った。単純でよかった
最後にも書いてあったが、書くこととはなにか?を忘れさせたことがよく分かる。
この物語の疾走感が私は好きだ。 -
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最初は百合のこと大分精神異常者だなぁと思って読んでいたけれど、読み進めていく内に「あぁ〜わかるわかる。」と思うような節もあった。
学校での自分の立ち位置、目立たないように身を潜めるように過ごしていた時期が私にもあったから、自分で自分が解らなくなるような感覚が今思えばあったのかも。
旅先ならではの大胆な行動や発言、いつもと違うことが出来たり、時には日常から離れた環境に身を置くって大切なんだな。日常に戻ってまた似たようなことで苦しくなっても何度でもまた旅に出てその都度自分を取り戻せばいいじゃない。
そして何かを得ることも大事だけど、何かを置いていくことも大事。
少し勇気を貰えたような読後感だった! -
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女性作家の自身の身体にまつわるエッセイ集。特に30,40代の今人気の作家さんたちだけを集めたというのが面白い。自身の身長について書かれている方もいたが、自ずと性にまつわる話が多かった。
個人的に感動したのは村田沙耶香さんと能町みね子さん。こちらの感想で、女性なのに自慰について書かれている方が多くて引いた、という感想が少なくないのは正直ちょっと残念だなと思った。村田沙耶香さんは幼少期から行っていた自慰について、いやらしいものという周囲との認識の差に未だに慣れない、ということを書かれていたのだが、子供の頃の自分の王国という表現でその感覚について本当に美しい描写をされており、涙が出そうなほど感動した。現代の子供向けの性教育本を読むと、自慰は人前でオープンにするものではないがご褒美のようなもの、とあり、本来いやらしく汚らわしいものというより村田さんのような表現が正しいのではないかと思った。
また、能町さんの文章は珍しく彼女が普段あまり公で書かれない自身のトランスジェンダーであることの葛藤が書かれており、普段の彼女の冷笑系の口調ではなく、本当に心の叫びという感じで涙が出た。さすが言語化能力に長けている方だけあって、「ノーマル」な人間への想いなど、初めてトランスジェンダーの心の片鱗のようなものを少し理解できたような気がした。
それにしても、西加奈子さん始め、ほとんどの作家さんが若い頃に性被害を経験しているというのが恐ろしすぎる。言葉にするお仕事の方たちだからこのようにオープンにして下さったが、被害を言葉にできない人間がどれほどいるか(小さいものも含めたらもしかしたらほとんどの方かもしれない)と思い知らされた。 -
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ムコとツマ以外にも(犬や鳥も含めて)個性豊かなキャラクターがたくさん登場し、キャラとキャラ、出来事と出来事がどんどん繋がって大きなストーリーになっていって、最後までほぼぶっ通しで読み切ってしまった。各章の最初を飾る「きいろいゾウ」という童話をはじめ、月が全体のリズムを作っているようなお話で、物語が進むにつれて月の意味合いが大きくなっていくのも面白かった。
最初のうちは、ツマのキャラクターをなかなかつかめなかった。生き物の声が聞こえるという設定に「統合失調症か何かなのかな?」と勝手な解釈をしそうになったりもした。でもそれは間違いだった。ツマにだけ聞こえる声や、ムコの東京でのお話を含む数々のエピソードは、どんな夫婦にでも起こりうる小さなすれちがいを表しているだけだったのだ。少なくとも私にはそう見えた。
ムコが密かに(というわけでもないが)つけている日記には、ムコからツマへの静かで確かな愛情と、「ツマが遠くへ行ってしまう」のではないかという恐怖が感じられる。ムコが東京へ行くと決めたときのツマの反応もそうだ。どんなに仲のいい夫婦でも、ものの見方や感じ方は違う。赤の他人同士なのだから当然なのだけれど、わかり合えないもどかしさや苛立ちが「相手を失うのではないか」という恐怖に変わる感じは、私にもなんとなく分かる。諦めでなく恐怖に変わるところに、この二人のお互いへの愛の深さが見えるような気がした。 -
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ほんとのわたしはどこ?
ってな事で、西加奈子の『わたしに会いたい』
わたしに会いたい
あなたの中から
VIO
あらわ
掌
Crazy In Love
ママと戦う
チェンジ
の短編集
西さんらしい内容と言うのか、今を生きる人間の複雑になってきた環境(色んな考え方、色んな生き方、色んな情報)が、飛び交い過ぎて生き方や人に対して優しくあったり、また逆に生きにくかったり厳しかったりで何とも言えない世界。
昔みたいに飛び交う情報が少ない方が考える事も少なくて生きやすかったのかと思ってみたり。
じゃが、全ての短編からは『生きてく』ってエネルギーが溢れてる感じを受け取ったかな。
個人的にはママと戦うがなんか好きじゃったな
身体のガタが出てきてるので何かしら格闘技とか習いたい
2025年24冊目
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『きりこは、ぶすである』
冒頭からすごいこというなぁと思いながら読み始める。ぶすはフォントが太く、目立つ。
きりこがぶすである説明が面白くて、ついつい笑ってしまった。
容姿は誰もが認めるぶすであったが、両親はきりこを可愛いと大事に育て、きりこ自身自分がぶすなどと思いもせず成長していく。
次第にぶすである自分に気づき引きこもりになるが、あるきっかで外へ出るように。
きりこはとても愛されているし、素敵な人だなぁと。きりこの考え方がいいなぁと思った。
「うちは、容れ物も、中身も込みで、うち、なんやな」
「今まで、うちが経験してきたうちの人生すべてで、うち、なんやな」
ここでウルっときた。
笑える話かと思いきや、シリアスな部分もある。一気に読めてしまうくらい、きりこについてどんどん知りたくなってしまったそんな一冊で、出会え良かったし、たまに読み返したくなるかもしれない。
ラムセス2世がきりこと出会ってくれてよかった。
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