西加奈子のレビュー一覧

  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    こういう小説だと思わず手に取ったのですが、まるで今のTV業界を予言していたかのような内容でした。
    ネット社会になる前の、誰も声を上げられなかったTV業界の闇が、ここまで生々しく描かれているとは。

    ページをめくりながら、ふと昔の知り合いを思い出しました。前職は芸能人のマネージャーをしていた男。彼が語っていた話が、この小説と重なるのです。
    小説ではAD、彼はマネージャー。立場は違えど、下っ端には人権がない世界。生き延びる道は「上に上がるか、辞めるか」しかない。理不尽を飲み込みながら、心も体もすり減らし戦い続けなければならない世界でした。

    そんな話を読むと、私は自分の「根性のなさ」を突きつけられ

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    2025年09月11日
  • さくら

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    ハンサムで人気者の長男、恐ろしいほど美人だがワイルドすぎる妹に挟まれた薫と両親の幸福な生活はあまりにも順調に過ぎていくが一つの事故が彼らの暮らしを奈落に落とし込む。
    それは誰の人生にも起こりうる事なのだが人はそこでうずくまってしまって前に進めなくなってしまうかもしれない。あるいは強く立ち上がって人生を取り戻すかもしれない。
    愛犬「サクラ」はそんな一家の運命、生活を静かに冷静に見守っている。
    著者が書きたかったことは主張したかった事は何なのだろう?
    私には彼ら長谷川一家の人生が人々の中に包括されているすべてが現れた物なのかもしれないと思うのだが答え合わせができない。




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    2025年09月11日
  • 私の身体を生きる

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    女性たちによる性のエッセイ集と聞き、女性あるあるやフェミニズム的な問題提起を想像したが予想外だった。
    冒頭の西加奈子はフェミニズムへのお誘いに近いニュアンスを感じたが、続く村田沙耶香で一気に個人の話となる。
    その後も個人的なテーマを書く人が多く女性同士だけど違うのは当然、そもそも理解不能だったりする。
    でも不思議だなと思いながら読む理解不能の中に、少しだけ自分の面影があると仲間を発見したような安心がある。
    私だけの大切な話を自分も整理して書いてみたくなったり、男性バージョンも読んでみたくなった。

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    2025年08月27日
  • おまじない

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    各短編、自分が気に入った言葉が全部帯に抜粋されて書かれていた。ドキッとした。

    それぞれの物語が寄り添ってくれているように感じる。

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    2025年08月26日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    日本という国の、薄汚れた社会の限界で生きている二人の人生をこの本では描いている。ただひたすらに間違っている道を、誰にも救いを求めず一人で愚直に歩いてきた主人公。彼からしたら、森みたいな自分の強い信念を持ち、間違ったことには抗い戦う 正しい 人間は疎ましいに違いない。正しい人間が言う正しい事、例えそれが正解だと分かっていても自分の道を否定したくないから認められない。ただ、必要だったのは他人に助けを求める力、他人に頼る力だったのだ。

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    2026年02月10日
  • 私の身体を生きる

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    出産入院中に読むか〜と購入。
    スカート履くのが嫌で泣いてた自分が出産か〜、、、という気持ちにマッチするエッセイがいくつか。

    自意識についてがテーマなので当然っちゃ当然なんだが、「こういう私、どう?」が何気ない振りして3日目の経血くらい滲んでる文章も結構あったなかで、(そのヤンキーという修飾語いるか?みたいな)藤原麻里奈、すごすぎる。
    女を捨ててるのに"女なのに"のリングの中で評価されることに気持ちよさを感じる、ってところ、こんな素直に自分の欲求捉えられるのすごすぎる。(2回目)
    自分も自分しか見ないような日記ですらすぐ滲ませちゃうので、ああいう文章を書けるようになりたい。

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    2025年08月20日
  • 私の身体を生きる

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    このくらい、身体とは何かを強く感じ、自分自身の身体を感じる本が私にはひつようだった

    リレー形式ならでは、最後の方、「私の身体を生きる」ってなんやねんって議論が進展していくのが最高だった

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    2025年08月19日
  • さくら

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    前半は優しくて暖かくてあまりにも素敵な家族のお話で、居心地が良くて幸せな気持ちになった。
    何より、西加奈子の独特の表現が良すぎる。幸せな情景をありありと思い浮かばせる素敵な比喩表現が多くて、うっとりとしてしまった。
    家族っていいなあって心から思えた。

    お兄ちゃんが事故にあってからは、目に見えて家庭が崩壊していく様子が読んでいて辛かった。
    家族の団欒は家族それぞれが支え合って紡いでいるのだと思った。
    あまりにも胸が痛む展開で複雑な気持ちになったけれど、これこそ人生らしいのでは無いかとも思った。

    一言では表せない、楽しいキラキラした時期もあれば苦難の時期もある、、
    人生とは波乱万丈なものなのだ

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    2025年08月10日
  • きりこについて

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    ネタバレ

    両親から愛情たっぷりに育てられたきりこは自分がとんでもないブスだと思っていなかった。しかし大好きなこうた君からブスだと振られてしまってから塞ぎ込むようになる。
    そうやって猫のように眠って暮らしていると予知夢を見る。それは他人の目や評価に縋って生きている人たちの「中身」の怒りや悲しみの声だった。

    私が私であること。
    私がしたいことをするのは私しかいない。
    当たり前だけど、ハッとさせられるのは私自身どこか他人の目や評価を気にして生きているからだろう。
    というより、気にしないで生きていけるほど強い人間ではないのだ。
    モテたい、ちやほやされたい、認められたい。
    この欲求も間違いではないけれど、長い時

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    2025年07月25日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    ナツ、トウヤマ、ハルナ、アキオ。
    この中で1番心情理解できたのはハルナかな。
    それぞれの関係性と物語の結末の意味が理解できなくて、どこにフォーカスして読んだらいいか難しかった。亡くなった女の人は誰だったんだろうってページを進めていったけど、結局この人って分かる明確なものが無い。そこが面白い。読み返してまた分かることもあってこれぞ小説の面白さっていう感じがした。

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    2025年07月21日
  • おまじない

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    私はかなり歳をとっているけれど、こんな感覚、こんな思いしたことあったな。ってちょっと後ろを振り返りました。電車や街の中で私よりお若い女性の方々をみて、心のなかで、がんばれ大丈夫だよ。そんなこと呟きたくなる小説でした

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    2025年07月18日
  • きいろいゾウ

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    「月がきれいですね」(愛しています)という言葉でから始まる出会い。
    すごくロマンティックな出会いから、ともに過ごす中でお互いの弱い部分に触れることで苦しみ、また葛藤しながら互いに受け入れていく姿が、静かに美しく希望に満ちていて本当にすきな物語でした。
    映画化もされており、何度も観て、何度も読み返した大好きな一冊。

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    2025年10月16日
  • 舞台

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    これまで読んだ小説の主人公で一番イライラするかもしれない。人目を気にして、いつも言い訳して、そして痛々しいほどの見栄っ張り。もう腹が立ってしょうがない。でも途中でなんとなく気付く、あれ?これは自分自身じゃないかと。

    全て本音を言ってる人間なんていない。全て自然体で生きてる人間なんているわけがない。見栄と虚勢でもいいじゃない。誰もが演技をしながら生きている。人生という舞台で演じている。短い小説ですがいろいろ教えられる物語でした。

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    2025年07月14日
  • きいろいゾウ

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    ジブリの世界にでてくるような田舎暮らしを頭に浮かべて読みました。ふわふわとした感じの生活からムコさんへの手紙から雲行きが怪しくなっていきます。西加奈子さんの文体がユニークで最後まで飽きずに読ませてもらいました。

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    2025年06月10日
  • ふくわらい

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    特殊な経験をして浮世離れした定が、これまたちょっと変わった人(著者たち)と心を通わせるうちに、色々な感情を一気に得て人間らしく変容する話。
    共感できる部分は少なかったけど、文章が読みやすいし定の視点も面白くて、この一風変わった世界に没入できた。

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    2025年05月31日
  • ご本、出しときますね?

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    2016年~2017年に BS で放送されていた番組を書籍化したもの。オードリー若林氏が各回2人の作家をゲストに迎えて行う鼎談集である。もともと知り合いの方も多いようで、堅苦しい話も小難しい話もなく、気軽に読める。

    小説を読んだだけでは分からない作家さんの側面が見られて楽しいし、読んだことのない作家さんも、話がおもしろい方の本は読んでみたくなる。また、毎回の鼎談の最後に紹介される本も、興味をひかれるものが多かった。

    読書の幅を広げたい方に。

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    2025年05月19日
  • 円卓

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    子供の頃っていろんなことに疑問を持ち、思ったことはすぐしゃべり、楽しかったなーと思い出せる素敵な小説。
    読みながらじゃりん子チエ思い出した。

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    2025年05月13日
  • 舞台

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    10年ぶりの再読です。
    今作は『自意識』がテーマとなっていて、主人公の葉太がニューヨークでバッグを盗まれることで極限状態に追い込まれ、自身と向き合うというストーリーです。葉太の歪んだ自意識は過剰に膨らみ、それゆえに生きづらさを感じるようになりますが、この苦しみはなかなか他人からは見えるものでなく、理解に苦しむものだと感じました。
    他者や物事に対して、考え方や見方を変えればいい話しだけれど、当人にとっては簡単に思考のクセを変えることはできない。ニューヨークという言葉の通じない場所でバッグを盗まれ、極限に追い込まれることで、葉太の自意識という鎧がボロボロに剥がれ落ち、解放されていく感じが良かったで

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    2025年05月11日
  • 舞台

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    うわっ、と思って途中で閉じた。何年かして、ようやく読めた。
    主人公と自分が重なって、とても痛くて、だけど気持ちよかった。

    私らしさが分からない!好き嫌いも意見も無いようなつまらない人間ですよ、でも器用に当たり障りなく生きてるじゃん。八方美人をしてること、みんなにバレてるの分かってるけど、美人なんだからええやんけ!写真でキメ顔恥ずかしい、でも盛れてないのはもっと嫌。もしかして、不器用なのかな。ほろり。

    生まれ持った心と顔と体で生きていくしか無いのだと、だけど私はひとりでは無いのだと、諦めと希望をくれる西加奈子先生が、大好き。

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    2025年05月09日
  • わたしの名店

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    大好きな作者さんの想い出の名店たち。
    私の世界にいなかった新たな作者さんとの出会いもあり!
    まだ知らない名店が知れたのと作者さんたちの人となりが分かるエピソード満載。Wでお得感満載(笑)。

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    2025年05月09日