西加奈子のレビュー一覧

  • うつくしい人

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    旅に出た32歳の女とホテルで働いている冴えない42歳とイギリスドイツ青年24歳の話になるのだけれど、それぞれコンプレックスというか闇を抱えてホテルでの時間を共にする。私個人的にはみちみち考えるなっていうイラっとした女性だけれど、この青年へはきっと私もこんなふうにふるまうのではないかととても共感できた。

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    2026年09月12日
  • ふる

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    何か突出して面白いわけではないが、するすると読み進めていける感じが不思議。一人の人間の過去と現在を交互に見せる構造がよかったのかも。

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    2026年09月08日
  • 炎上する君

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    女性を主人公にした短編集。
    それぞれの「辛さ」を抱えていて、奇怪な世界観ながら少し共感。
    ●私のお尻
    「お尻の形」が自分の魅力と発見したことで、そこしか愛されないのではと思い悩む女性。そして、謎の男に会って平凡なお尻にしてもらうというストーリー。人は強さを手に入れると同時に脆弱性も孕んでしまうという意図だろうか。特に、先天性である外形的な魅力は、努力によって培った強みより脆いと思う。

    ●トロフィーワイフ
    夫は長年連れ添った逞しく老いた女性と離婚し、愛でるために若く美しい妻と再婚した。その若妻も初老になり、自身の苦労の少ない、愛られるだけであった人生を振り返る。男女間で、共闘関係は永続できない示唆のように感じた。

    収録作品:「太陽の上」「空を待つ」「甘い果実」「炎上する君」「トロフィーワイフ」「私のお尻」「舟の街」「ある風船の落下」

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    2026年09月06日
  • 漁港の肉子ちゃん (1)

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    NHK 『大人気アニメ』NHKで“再放送”が決定「ヤッター!」「絶対録画する」“最高峰の受賞歴”が示す「別格」の完成度

    北陸の、とある港町。漁港の焼肉屋さんで働く、まぁるくて、元気すぎる大阪弁な母・肉子ちゃん。そして、クルミのような可愛い目、痩せっぽちな小学生・キクりんは、毎日を賑やかに生きている……。
    肉子ちゃんこと「見須子菊子」は、大阪、名古屋、横浜、東京と……仕事を転々。若いころから男運の悪さは抜群で、騙されてばかり。ついには、書き置きを残して蒸発した男を追いかけて、8歳だったキクりんと一緒にこの町に流れ着いた。憔悴しきってたふたりだったけど、小さな街の優しく、クセの強い人たちに助けられながら生活を始めて、早や3年。学校、家族、商店街など、思春期を迎えるキクりんには、大人たちの生き方が少しずつ違って見え始めるのだった……

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    2026年09月04日
  • i

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    終わり方がよく分からないが、シリアで生まれた主人公の「免れる」という感情は分かる気がした
    戦争を生き延びると亡くなった方に申し訳ない、自分なんかが…という気持ちになるらしい
    その分頑張ってせっかくの生命を誰かのために役立てよう、となる人もいれば、この主人公は親のお金でダラダラ生きていたな、と思う。その自覚もありながら。

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    2026年08月31日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    ネタバレ

    西加奈子さんの作品です。
    どんどんどんどん暗い穴の中に入っていくような感触。最後までこのまま引きずり込まれたら、戻ってこれなくなりそうで怖かった。
    一所懸命に頑張っていても、一つ歯車が狂うと落ちている事にも気づかず、落ち続けてしまう。
    大人になると、人に助けを求めることが難しいですよね。
    これからの人生で大切なことを教えてもらいました。

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    2026年08月30日
  • 舞台

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    【舞台】
    太宰治の『人間失格』を愛する葉太は初めての海外旅行で初日にバックを盗まれ無一文になる。しかし自意識の強さを拗らせた葉太には他人に間抜けと思われるのも哀れまれることも耐えられず…。そんな葉太の行き着く先とは。
    人生に行き詰まったときに読みたい。

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    2026年08月30日
  • 舞台

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    序盤、自意識がすぎる人のおとぎ話みたいだなぁと思いつつ読み進めた。でも西加奈子作品が分かりやすい教訓を残すだけで終わるはずがない。
    めんどくさい主人公が必死に折り合いをつけていく終盤は読みながら苦しくなった。

    「武士は食わねど高楊枝」という言葉が実は好き。カッコつけてなんぼ。
    カッコつけは周囲への気配り、優しさだと思う。
    周囲からの見え方を気にするのも同じだと思う。
    巻末の対談のなかの西加奈子さんの言葉が本当に優しくて素敵。

    巻末の対談より
    「金持ちで顔も良くてなに悩んでんねんって言われて無視されがちな悩みがあることを無視したくない」
    「ネットに悪口を書き込むのはリストカットと一緒……それをしなければ寝られない人がいると思うと、どれだけひとりぼっちで、どれだけしんどいんだろうって考えるんです」

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    2026年08月28日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    なんとも言えない不思議な終わり方だった。
    ちょっとだけモヤっとした!!
    でも言葉では表現できないこの終わり方が
    いいのかもしれない!
    4人のそれぞれの視点を読めることはあまり
    ないから、この時はこう考えてたんだとか
    過去に何かあったんだろうなと思えて面白かった。

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    2026年08月27日
  • サラバ! 上

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    ネタバレ

    他国の生活を知ることができる
    まだ 面白さがわからない

    姉が猟奇的で恐ろしい

    歩 素直な、いい子でいよう  
     ヤコブとの恋ゲイなのか?

    カイロでの不穏からの離婚

    帰国後 
     矢田のおばちゃん サトラコヲモンサマ 宗教にハマっていた

    姉も宗教にハマるのか?

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    2026年08月24日
  • ふる

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    ネタバレ

    不思議な達観した感じのある花しすの子供の頃と今の話。淡々と進むので読みやすかった。特段何が起こるとかではない。
    白いものと新田人生が結局よくわからなかった。わからないようにしてるんだと思いますが!

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    2026年08月21日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    力強さ、泥臭さがありハラハラさせられる。
    他方、ある人間の一生、という観点で、「サラバ!」の秀逸さと比較してしまうとどうしても焼き増し感がある。

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    2026年08月20日
  • 舞台

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    日常生活における演技ってとても興味深いテーマかも
    私は仲のいい人に対しては特にありのまま接しているので、それを受け入れてくれてる友達への感謝が募る……
    一方で演技せざるを得ない状況にとてもストレスを感じるので、「人に合わせる」ための演技じゃなくて、「その場で求められている姿を演じられる自分」に酔えたら、もっと生きやすくなるかもって気付かされた
    ふと日常でどんな演技してるかな?って考えたとき、友達と泊まるときはちゃんと風呂上がるとき髪の毛落ちてないか気にするの、「人と生活する上で気を遣える自分」を演じてるかも、と思いました
    こういう小さな演技は、なりたい自分になるための一歩だよね〜

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    2026年08月17日
  • i

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    ネタバレ

    少し難しい作品だった。
    自分の年齢や価値観がまだ追いついていないのかもしれない。
    5年後、10年後にもう一度読み返したい作品だ。

    ただ、血の繋がらない子の感じ方や、女性ならではの気持ちが丁寧に描かれていて、男性である自分には一生かけても分かり得ないこと、それでも簡単に「分かった」と言ってしまいがちなことが、静かに描き出されていた。
    そこにこそ、小説を読む醍醐味があるのかもしれない。

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    2026年08月16日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    ネタバレ

    恋愛に全力になってしまうからこそ恋愛を遠ざけていた画家の夏目が久々に恋におちたのは同じく画家の『間島昭文』だった。絶対に自分を愛したりしないだろうという確信がありつつ、間島との関係に溺れていく夏目。甘く苦しい恋愛が人に残す者とは――という話。

    夏目はいい子だから恋愛の振り回され方も素直な感じで好感が持てる。登場人物みんな良い人達だ。夏目の朴訥な人柄に合わせて、なおかつ感情描写をメインにした結果、この文体なんだろうな。
    オチがちょっと弱い感じがあり、まとまりや着地感に欠ける気がする。「円卓」が素晴らしかったから相対評価してしまってるかも。そもそも恋愛ってその渦中の感情の起伏を味わうものだし、オチなんて必要ないのかもだけど。
    個人的に恋愛小説ってあんまり好きじゃなくて、それは「共感できない人がいる」ことを考慮されていない空気だと思っていたんだけれど、西加奈子の小説ってその排他的な空気を感じないな。度量が広いというか、懐が深いというか。ありがたい。

    ●あらすじ
    女32歳、独身。誰かにのめりこんで傷つくことを恐れ、恋を遠ざけていた夏目。間島の絵を一目見た瞬間、心は波立ち、持っていかれてしまう。走り出した恋に夢中の夏目と裏腹に、けして彼女だけのものにならない間島。触れるたび、募る想いに痛みは増して、夏目は笑えなくなった──。恋の終わりを知ることは、人を強くしてくれるのだろうか? ひりつく記憶が身体を貫く、超全身恋愛小説。
    (新潮社HPより引用)

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    2026年08月16日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    なんかこの人、狂ってる!って思ったけど、最後の爽快感がすごい。ひと盛り上がりした後も意外な展開でおもしろかった。まじまさんはこれからどう生きていくんだろう。解説も素敵だった!

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    2026年08月16日
  • 白いしるし(新潮文庫)

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    主人公が関西弁なのもあって、勝手に主人公に西加奈子を当ててしまった。
    自分自身の経験が浅くてあまり共感には至らなかった。
    30代になったら再読したいと思う。

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    2026年08月15日
  • おまじない

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    だれでも1度は感じる生きづらさやそれを開示する恥ずかしさなど、さらりと読めるけどぐっと重く感じる内容が多かった。
    人からどう思われるのかを意識しすぎる感情を抑えたり、肯定する言葉をおまじないとしている。

    【燃やす】は思春期の女の子と焼却炉のおじさんの話し。ただ話を聞いてくれるだけ、でも最後の正しい感情を正しいと言ってくれる人くれる優しいひとだった。

    【孫係・あねご】
    偽りの自分を演じるのに疲れた人たちのこころの支えとなるものを見つける話
    割りきって強く生きていた。

    【マタニティ・ドブロブニク】
    夢と現実のギャップに疲れ流れに身を任させるが、本当に大切な何かに気がつく。

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    2026年08月14日
  • わたしに会いたい

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    ネタバレ

    すべての話を読んで、もっとありのままで生きていいんだろうなと感じた。女性らしさによる生きづらさや辛さが多く描かれていたが、幸い?自分にはどれも当てはまらずあまり共感はできなかった。が、こうやってジェンダー差別などについて声をあげ続けている人たちのおかげで、ここ数年でかなり常識が変わったなと感じる。
    物語の趣旨とは少し離れるが、作中に出てくるアズサが未来の私を見ているようで複雑だった。もっと世の中のことに目を向け、自分の頭で考える癖をつけなければと思った。

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    2026年08月14日
  • すきが いっぱい

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    西加奈子さんと谷川俊太郎さんの往復書簡ならぬ、往復詩集。子供が読むと柔らかく純粋に世界に目を向ける詩、大人が読むと今まで見ていたものや過去を見直す詩に変わる。詩は小説と違って最小限の文字で余韻を残す事ができるのが美しい。全編ひらがなで書かれた優しい詩は大人も子供も読んだ後に、ちょっと考えたくなる余韻を読者に残してくれる。

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    2026年08月12日