西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ不思議でヘンテコで切ない8編だった。
サラッと読めて、最後にはじんわりと心が温まる。
「トロフィーワイフ」はひとつだけ話の雰囲気が違っていて異色かなと思った。労働を知らない祖母と孫の優雅な生活を、ずっと眺めていたくなる。でもこうやって夫に愛でられていたのだろうと思うと複雑な気分だ。おっとりした祖母はおとぎ話の中の眠り姫のようだった。
ラストの「ある風船の落下」は思いがけずグッとくる話。誰かを必要として、自分も誰かに必要とされることで、長い人生を勇気を持って生きていけるものなのかもしれない。
8編に共通するのは、あくまでも人間というものを信じているという点だった。紆余曲折を経て自分らしく生きてい -
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Posted by ブクログ
西さんの闘病記。西さんに同化して西さん目線で読めたらもっと大事な作品になっただろうと思う。
僕はただもう、自分は日本でしか生きられないかも、と強く思った。
日本人的感覚の当たり前さというか、仕事に対する姿勢とか責任感とか、何が正しいとかじゃなくて、病院の職員は!頼むから!と思ってしまう。
西さん、たくさん本読んで、たくさんインプットしてるんだなという感想も。
いちばん印象深い引用を。
「ヴァージニア・ウルフは本を読むことについて、こんな風に言っている。『それはまるで、暗い部屋に入って、ランプを手に掲げるようなことだ。光はそこに既にあったものを照らす。』
似たようなことを、ウィリアム・フォ -
Posted by ブクログ
西加奈子さん、村田紗耶香さん、千早茜さん、、他にも豪華な方々のお名前が、、
もうこれ買うしかないやんと思って購入して即読みました。
それぞれの女性作家さんたちがご自身の身体をテーマにリレー形式でエッセイをつづられていて、どのエッセイもすごく赤裸々に描かれていて同じ女性として共感するところもあれば、驚かされることもあり、、それこそ、読んでからは「私の身体は私のもの」を強く感じた。
それぞれの身体に色々な経験や傷が合ったり、コンプレックスが合ったり。
それでも一つしかない自分の身体。
こんな私でももっと堂々と生きていていいんだと思わせてくれる作品でした。 -
Posted by ブクログ
あれほど大きい存在だったヤコブを思い出さなくなってしまったこと、ページを読み進め主人公の新たな生活を追ううち、中巻半ばの頃には私もヤコブを思い出さなくなって、まるで追体験をさせられている気持ちになった。
「僕は何かことが起きると、いつも自分がそれにどれだけ関与しているか確認した。そして、『僕は悪くない』と安心していた。」
これは自分にもある無意識の癖でささった。
弱さからくる逃げや自分の中で人のせいにすることで安堵するような性質。わかってつらい。
歩がハゲてきた頃からの心の小ささには目を逸らしたくなった。
これに打ち込んでいる!これをがんばっている!がある生き物は強い。それが趣味であれ仕事 -
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