西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女性の身体とその生きづらさをテーマにした8編の短編集。
出てくる女性の芯が強くて、勇気がもらえる1冊。
この作品で書かれた「性的な客体として見られることは受容しなければならないのに、積極的に性を楽しもうとすると、聞くに堪えない言葉で罵られる」という一文には、激しく頷いた。
若さに価値を置く人が多い日本で、年齢を重ねると性的な対象として見られなくなくなることは、私にとってはメリットでしかなかった。
女性であることで暴力的な言葉を投げかけられたり、軽視されたり、搾取されたり。
自分の心が削られる思いをしたことのある女性はたくさんいるだろう。
男性も女性と同じように、そういった苦しさはあると -
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◼️ 西加奈子「舞台」
演じている、は西加奈子ひとつのキーワードかもしれない。
人はニューヨークに何を感じるのだろうか。また、自意識、というのが意外に強いものだというのは年齢を経るに従って分かってきた気がする。突っ走りと関西弁でいわゆるヘンコ。自意識過剰の若者は、NYで何を見つけたのか。
それなりに高名な作家だった父親のことをしゃらくさい、と言って嫌っている葉太。女にはモテるが演技をされると萎えてしまい長続きしない。その父が死に、遺したお金でNYへ一人旅をすることに。セントラル・パークの有名な芝生、シープ・メドウに着き、念願通り寝転がってお気に入り作家の本を広げたとたん、日本語で「まさか -
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西加奈子さん、初読み。
太宰治『人間失格』に心酔する主人公の葉太は、非常に自意識の肥大した若者。常に周囲の目からどう見られるかを意識して場に、自分に相応しい姿を演じようとする振る舞いには私もよく思い当たるものがあるし、何より私も中学生で出会った『人間失格』に衝撃を受けて「これは自分の話だ」と思った類の人間なんだけれど、葉太へはそこまでの共感がなくて、なんというか自分がもう若者を通り過ぎてしまっていることを再確認させられた気がする。若者として読んでいたら「これは自分のことだ」と感じたんだろうか。
葉太は人間失格の葉蔵的な人間を現代の若者(令和ではなく平成)に落とし込んだ姿とも捉えられるが、酒や -
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リレーエッセイ方式で17人の書き手が
『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。
想像していた感じと、かなり違っていた。
同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。
女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・
トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。
色 -
Posted by ブクログ
白いしるしって何かな、あれかなこれかな、西マジックのような恋愛小説。
西さんの物は「キリコについて」と「円卓」を読んだ。どちらもほのぼのした親子や家族の物語で、暖かい肩の凝らないいい話だった。
様々な賞をうけ、ベストセラーにもなり、今は人気作家の一人だと思う。
問題の受賞作は読んでいないので、いい読者だとは言えないけれど、好感を持っていた。これは猫の背中が可愛らしい表紙を見つけたので読んでもいいなと買ってあった。
題名はその猫の背中にある白い毛のことで猫の話だろうなと。相変わらずいい加減な選択だったが、「新潮文庫の100冊2020」に入っていたので読まないと面白い本が腐るかもと、読みます宣言を
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