【感想・ネタバレ】夜が明ける(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

15歳のとき、俺はアキに出会った。191センチの巨体で、フィンランドの異形の俳優にそっくりなアキと俺は、急速に親しくなった。やがてアキは演劇を志し、大学を卒業した俺はテレビ業界に就職。親を亡くしても、仕事は過酷でも、若い俺たちは希望に満ち溢れていた。それなのに――。この夜は、本当に明けるのだろうか。苛烈すぎる時代に放り出された傷だらけの男二人、その友情と救済の物語。(対談・小泉今日子)

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Posted by ブクログ

だいぶ前に読んだけど、はっきりと読んでよかったという思いは残っている。長編でかなり読み応えがある。

「苦しかったら、助けを求めろ。」

助けを求められる人とできない人の違いは何なのだろう。性別がやっぱりまだ大きいんだろうか。

「失敗したとしても、自分が自分の思考の末に得た考えを獲得したい」

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

ネグレクト、貧困、ブラック企業などといった、現代の社会問題の渦中でもがく2人の男性の、それぞれの人生が描かれた作品。
一度入った環境から抜け出すことの厳しさや、そんな環境下で心が破壊されていく様子がありありと描かれており、こんな苦しみを受けている人がこの世に存在するのかとショックを受けてしまった。
しかし、どん底の中でもそれぞれが救いの手を差し伸べてくれる人と出会い、再生の兆しが見えそうになる場面は正に「夜が明ける」という感じがした。
色んな問題がテーマになっていて、メッセージのてんこ盛り具合は自分のキャパシティを超えている気がしたが、それでも全てのメッセージを心に留めておきたいと思うほど、人生における大事なことが記されていると思った。

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2025年07月28日

Posted by ブクログ

テーマがテーマなだけに重く考えさせられる作品だった。
人との関わりで人生が大きく変わることがあるということ、そして1人で抱え込むのではなく素直に周りに助けを求めることで困難を乗り越えていくことができるというのはなんだか美しいなと思った。
一方で、勇気を振り絞って助けを求めた時に、それがうまく伝わらず、助けてもらえなかったらそれこそ本当に追い詰められてしまうのではないか、また、すぐ周りに助けを求め自分自身に甘くなってしまうのではないかと思ってしまった自分もいた。
そう考えてしまう自分はまだ「負けない」という思いが強いんだろうなと気がついた。
周りに助けを求めたり逆に助けるためにも言語化する力やそれをきちんと受け取る力、状況を見極め整理する力などが必要になる。
総じて知性に基づいた強さと優しさを身につけたいと思った。

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2025年05月24日

Posted by ブクログ

自分の考えの中に沈んで抜け出せなくなった時、周りの人に助けを求めて視野を広げれる柔軟さを持ちたいと思えた。
今の苦しさを救ってくれそう。

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2025年05月10日

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最初は男子高校生の気楽な日常の話かと思ったら、どんどん重たくなってきて、途中は読み進めるのが苦しくなった。
貧困や虐待、パワハラ、過酷な労働環境、同じように苦しんでいる人がもしかしたら近くにいるのかもしれない。

声を上げること、助けを求めることをもっとしやすい世の中になってほしい。

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2025年12月27日

Posted by ブクログ

気軽に読み始めたつもりが、想像以上に重く、強い読後感のある長編だった。

先日、家族で話していたとき、夫が「物価の安い国に行きたい」と言った。私は「旅行はもともと好きじゃないし、今の生活を続けるほうがいい」と答えた。そのとき、自分が続けてきたこととは違う方向に向かう“自分の否定”が、いかに怖いかをあらためて感じた。
大人になるほど、自分の価値観や経験に固執しやすくなり、それを次の世代に無意識のうちに押し付けてしまう。外から見ればその構図はよく分かるのに、当事者としてそこにいると「これが一番いい」と信じ込んでしまう。

「声をあげる」「助けを求める」ことが当たり前にできる世の中になってほしい。そのためには、私自身がそうした場面でもフラットでいたいのに、現実にはとても難しい。

作中の“森”は、一見フラットで感情に流されないように見える。でもその内側には「嫌い」「負けない」というはっきりした感情がある。
フラットであることは、無表情や無関心ではなく、自分の中にある強い気持ちとどう折り合いをつけるか、ということなのかもしれない。

読み終えたあと、頭の中がぐちゃぐちゃになった。いったん空っぽにして、もう一度ゆっくり考えたいと思った。

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2025年12月11日

Posted by ブクログ


"リアル"という言葉では足りない、
圧倒的な生々しさ。

もしかしたら貴方のアパートの隣の部屋で起こっていてもおかしくない現実よと、西加奈子に突きつけられているような。

助けを求めることは恥ずかしいことなんかじゃない。

みんながもっと早く、気がつけたならば。
教えてくれる誰かが側にいたならば。

きっと夜が明けますように。


文庫の最後まで読んで、やっぱりアキカウリマスキだった!とスッキリするところまでがセットで良い読み応えでした◎

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

こういう小説だと思わず手に取ったのですが、まるで今のTV業界を予言していたかのような内容でした。
ネット社会になる前の、誰も声を上げられなかったTV業界の闇が、ここまで生々しく描かれているとは。

ページをめくりながら、ふと昔の知り合いを思い出しました。前職は芸能人のマネージャーをしていた男。彼が語っていた話が、この小説と重なるのです。
小説ではAD、彼はマネージャー。立場は違えど、下っ端には人権がない世界。生き延びる道は「上に上がるか、辞めるか」しかない。理不尽を飲み込みながら、心も体もすり減らし戦い続けなければならない世界でした。

そんな話を読むと、私は自分の「根性のなさ」を突きつけられます。主人公のように追い込まれてリストカットするほどの気力もなく、私はきっと逃げ出す。…いや、そもそもそこまでして得たいものが私にはないから。
でも、だからこそ救われているのかもしれない。根性がない自分に、意外と助けられてきたのかもな、と。

普段なら、理不尽を描く物語を読むと怒りがこみ上げてくるのに、この小説ではそうはならなかった。「TV業界はそういうもの」とどこかで決めつけていたからでしょう。
けれど森さんのセリフが胸を突きました。

「(前文略)今何年ですか?2016年ですよ?」

――そして今は、もう2025年。
昭和、平成と比べれば社会の価値観は大きく変わったはずなのに、古い風習に縛られたままの業界はいまだに存在する。変わらない方が、都合のいい人たちがいるから。

以前のTV業界では、下っ端から抜け出すには理不尽な世界を這い上がるしかなかった。
でも今は違う。自分の撮ったもの、伝えたいことを広げるための道はいくつもある。理不尽を飲み込まなくても、別の選択肢がちゃんと用意されているのです。

社会って、本当に大きく変わりましたよね。

その時の俺はまだ知らなかった。
フ〇テレビの風習が、日本中に知れ渡り、世間を揺るがすことになるなんて。

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2025年09月11日

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日本という国の、薄汚れた社会の限界で生きている二人の人生をこの本では描いている。ただひたすらに間違っている道を、誰にも救いを求めず一人で愚直に歩いてきた主人公。彼からしたら、森みたいな自分の強い信念を持ち、間違ったことには抗い戦う 正しい 人間は疎ましいに違いない。正しい人間が言う正しい事、例えそれが正解だと分かっていても自分の道を否定したくないから認められたない。ただ、必要だったのは他人に助けを求める力、他人に頼る力だったのだ。

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2025年08月25日

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誰かに助けを求めることについての本

主人公とアキの後編からの生活全体のズタボロな様子を読んでいて苦しかった。

主人公を苦しめる結果となったタレントもまた誰かに虐げられていた時間の中で生き抜いてきたことを触れられていてやるせなかった。

貧困について
・ネグレクト母(アキ)
・有利子奨学金(主人公)
・家出?少女

確かにこの本でいうところの主人公は生活保護や失業手当をもらってもいいんじゃないかな
(母親いるからそっちに頼れっていわれるかもだけど)、
助けを求めていいじゃないかと思ったけど、
その制度を悪用する連中もいて、行政側の視点に立つとその求められた助けを丸々引き受けるわけにもいかないから難しいなとも思った。

また助けを求めるとひとえに言っても、困った時はいつでも求めるのはまずいと思っていて、じぶんでできるようになることと助けを求めていいことの棲み分けはあいまいになるよな、とも考えこれもまた難しい。

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2025年08月13日

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この本を読んでいる間、自分の周りの世界が色をなくしてしまったように感じた。
私はこの本の登場人物のように苦しんだことがない。それなのに、いつの間にかいろいろなことを当たり前と思い、苦しんでいる人のことを努力が足りないのではないか、と考えてしまっていた。
偶然恵まれていただけだったのに、傲慢になっていたことを気付かされたと思う。
生きることは辛くて苦しい。
けれどそれでも夜は明けるのだ。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

みんな、パラダイムに縛られている。
そこから抜け出すことが、どれほど困難で、どれほど盲目的であるか。
この作品も、作者自身も、ひいては私自身も例外ではない。

パラダイムとは、言い換えれば「思い込み」だと言える。
人は常に、枠の中で物事を考えてしまう。
そうしなければ、何一つ判断できなくなってしまうからだ。
けれどもその枠は、時に足枷となる。

だからこそ、私たちは無意識のうちに、その枠を打ち壊してくれる存在を求めているのかもしれない。
人と出会い、互いに刺激を与え合うのも、そのためではないかと考えた。
まずは、「自分が何かに縛られている」と認識することから始めよう。

著者は、できる限りリアルな描写を通して、自身の主張を鮮明に浮かび上がらせることに成功している。
本作が代表作とされるのも、十分に納得できる。

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2025年07月20日

Posted by ブクログ

僕はよく謙遜する。自分を否定したりする。
「自分は何も出来ない」とか、「自分なんて」とか。それは自傷に似ている。
なぜ自傷に至るのか、マイナスの自分にさらにマイナスが掛け合わさることで安心するからだ。世間や人と比べた時の自分は本当に大したものではない、だからそれに対する罰を課す。そうすると安心できる。こんなにダメなんだから、もっともっと、と。
誰に媚びることもなく、自分を抑え込み人に頼らず生きる二人。それに伴う貧困、たくさんの偏見。
彼らの夜は本当に明けたのだろうか?
少なくとも僕の夜は明けなくていい。だって夜が好きだから。暗い世界で煌々と部屋を照明で照らす時間が1番好きだから。

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2025年07月20日

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個の大切さとその生き方について、先進的な切り口で語る。人生の明暗に関する描写は辛い。「正しさ」の理解と行動は別問題、というのが自身の現在地であることを再認識。

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2025年06月22日

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彼女の『サラバ!』を読んだ時にも感じた圧倒的熱量が再び。一文一文が重い重い。さらっと読み飛ばせないので、読むならまとまった時間がとれるときがオススメ。途中、自分も昔同じような境遇になったことがある場面が出てきて「あれっ、西加奈子さん、自分のそばで見ていました?」なんて思ったり、ともかく濃ゆい魚介系豚骨ラーメンのような一冊だった。

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2025年05月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

青春時代を思い返すと楽しいもので溢れており、その後の未来はその時には誰も分からない。
少年がある少年に「アキ・マケライネンに似てる」という一言から、母親から虐待を受けて愛着障害を持って育った少年の人生を変えてしまう物語だと前編までは思っていた。
後半からは一変。楽しかった高校時代が終わり、社会人へと進んでいくが少年2人は違う道へ進み、それぞれの歩んできた人生を経て造られた性格や社会的環境などにより1人は鬱により仕事を失い、1人はやりたかった役者を辞め、バーでバイトをするも売春が絡んでいるような所であったり、家に置いてた給料は取られ、でも性格的に誰かに助けてと訴えることはできない。貧困の中生きる気力を失った2人の夜が明けた最後がとてもよかった。

誰かが手を差し述べて助けてくれたことがきっかけで、何もかも失った主人公が助かった。

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2025年05月10日

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一見、救いようのない人生。でも本人はたくさんの問題を抱えながらでも一生懸命に生きていて周りの人に少なからず影響を与え、主人公の心をも変えている。必要のない人なんていないと言うことを教えてもらい、心から救われた物語。

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2025年08月15日

Posted by ブクログ

森さんの発言が響いた。
戦いの土俵に当たり前のように、強迫的なまでにしがみついてしまうのはなぜなのか
戦場から離脱するのが負けのように感じられ、どうしても引け目を感じてしまうのはなぜなのか  
助けが必要な時に助けを求めるのは、許可すらいらないほど当たり前の権利なんだよ、って言われてみたらなんてことない言葉だけど。
誰かに対する負の感情や度を過ぎた中傷行為が、血を巡らせるための代償行為と考えると夜が明けることなんてないのかもしれない
助けて、の一言を気軽に言える世の中に変わっていくことが夜明けに繋がるのか
かといって、困っている人に手を貸せるシステム作りには共有地の悲劇問題がついて回るし現実は難しい

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2025年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ


アキ・マケライネンのことを深沢暁に教えた。キー局の下請けをしている制作会社に就職。

アキ
深沢暁。俺の友達。劇団『プラウの世田谷』に入る。

アキ・マケライネン
フィンランドの俳優。酔っぱらって外で寝て凍死した。

俺の父
雑誌や書籍のデザイナーをし、ありとあらゆる映画に精通していた。高校2年生の終わりに交通事故で死んだ。

俺の母

杉本

本木

あんべたくま
参議院議員選挙の立候補者。選挙カーに轢かれそうなところをアキが割って入った。

アキの母
規定以上の向精神薬と酒を一緒に飲み、眠っている間に吐いて、吐瀉物による窒息死で発見される。

遠峰
アキと同じガソリンスタンドでアルバイトをしている。女子生徒。とおみ姐。イラストがうまい。外資系ホテルの客室係の仕事を得た。

中島
父の友人。弁護士。

山際
市の職員。アキに生活保護があることを教える。

東国伸子
劇団『プラウの世田谷』の主宰。著名なCMディレクターの父を持ち、自身もまた才能ある演出家。

麻生
アキに治験のアルバイトを紹介した。

田沢
俺が就職した制作会社の女の先輩。

制作会社の社長
50代男性。高卒でこの業界に入り、自ら制作会社を立ち上げる。

伝説の人
納土。俺と同じような境遇でスタートした、ある先輩。今では総合演出家兼プロデューサー。

咲口
俺の住むアパートの大家。70代の女性。

ダンさん
俺の隣に住む老人。


局の社員ディレクター。

小西来尊
若い俳優。アイドル的な人気もあり、勉強熱心で真面目、舞台演技での評価も高い。

友原由紀
元『プラウの世田谷』の劇団員。別の小さな劇団で演技を続けている。

天屯あづさ
苗字の読みが難しい。たかみちあづさ。高校が一緒だった。坂根あづさ。

ウズ
モノマネ芸人が出演するバー『FAKE』のオーナー。

押見チカ
50代の女優。動物保護団体を作り、あらゆる動物の保護に努めている。

杉崎剛健
オネエタレント。2匹のチワワを飼っている。


AD。主に田沢の下につかされていた。

菅谷すみ
女優。父親は著名な映画監督。22歳。林と結婚。

きゅん
FAKEの常連。

アカ
FAKEの常連。

クティ
FAKEの常連。

片階
局のディレクター。


田沢の娘。

ロッテン・ニエミ
フィンランド人。アキ・マケライネンと出会い、深く愛し合った。彼が亡くなるまで、秘密の愛のパートナーシップを続けた。



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2026年01月02日

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描写がリアルで、リアル過ぎて読んでいて苦しくなった
周りを頼ること、助けを求めることは決して恥ずかしいことなんかではなくて、と森さんの言葉から

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2025年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日本の貧困に焦点を当てた本作、奨学金、虐待、母子父子家庭の辛さなどあらゆる問題が取り上げられていた。確かに最終的にアキも主人公も救われていたけれど、そこに至る2人の苦労の長さと救済の呆気なさが少し釣り合ってないように思えた。主人公が父親を亡くしたところから始まる苦労人生やアキの生きづらさは見ていて辛い気持ちになった。なので途中から終盤あたりまでかなりずっと暗い気持ちで読み進めていた。森という突如出てきた真っ直ぐで泥に沈まないキャラクターによって全体の闇が晴れていく様子は見ていてよかった。押見のあれは何ハラに当たるんだろう

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

人間関係の非対称性など独特な表現にひかれ、文章を読む手が進む本だった。ただ長台詞がちょっと不自然に感じられ物語の世界から外れてしまうこともあった。最後も主張が少し政治よりになっているように感じられてしまったことも残念。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

主人公とアキの2人の視点から家庭、仕事の貧困が描かれる。全く違った人生を歩みながらも、周囲の環境に追い込まれ身も心もボロボロになっていく2人の姿に胸が痛くなる。ただ、この2人がどうなってしまうんだ、という終盤で人物が突然長々と演説を行う流れは途端に著者の主張が強くでてきた感じで少し興が冷めてしまった

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

貧困、マチズモ、暴力、そういった生きづらさや困難が世の中にはある。助けを求めていいんだ。自分らしく、自分を大切にしっくりゆっくり生きればいいんだ。

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2025年06月28日

Posted by ブクログ

小説の中のお話ではすまない現実に起こっているこの国の貧困の現実をしばしば目を閉じたくなるようなページを巡りつつ、最後まで読ませられた。痛くて目を細めながら読んだのは初めてかもしれない。明日都議選、明後日、キョンキョンのドラマ。いいタイミングで読み終えた。

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2025年06月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作者の特徴として、社会問題や自分の主張したいことを物語に載せて少し遠回りしながら伝える、みたいなところがある気がするんだけど、それに対して僕の感受性が弱すぎて毎度拾えてない感じが否めない。

本作はアキ・マケライネンという無名俳優に憧れた深沢暁と若くして父を亡くした俺の視点で展開する。彼らは世の中的に言う「不幸」を背負いすぎていて中学生から大人になり、あるいは死ぬまでずっと暗い演出が続く。もちろん救いの手を差し伸べてくれる弁護士の中島さんや後輩の森など、同級生の遠峰など頼れる人は周りにいるが結局ずっと陰鬱な内容である。

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

虐待を受けていた少年と事故を親を亡くした少年。社会での生きずらさの中で必死に頑張って生きるも上手くいかなく挫折の日々に疲れはててしまう。「勝ち負けじゃない、辛い時は助けてって言おう」日々何と戦っているのか?戦わなくていいのじゃないか?とpowerをもらえる1冊。

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2025年05月10日

Posted by ブクログ

登場人物の、主に2人の主人公の濃密な人生、友情物語みたいな触れ込みだったが、着地点は社会派な本でした。
ただ、ボリュームや密度はすごいからアキの人生をしっかりと見届けたかったなあって歯がゆい気持ちの残る1冊でした。(マイナスな意味じゃなく!)

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

読み進めるほど辛くなって、途中読むのを断念しそうになった。

過労で人生が真っ暗になるのは他人事ではないから怖い。深い闇にずーっと沈んでいく2人が見てられませんでした。
しかし、今後貧困になり行き着く先が辛くても幸せが少しでもある未来を願っています。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

読み進めるのがすごくしんどい小説だった。
語り手である俺が学生の頃から物語が始まって、家庭が急に貧しくなっていく様子とか、自分がそうなるまでは貧しいということがどういうことなのかに気づかない(気づけない)でいる様子の描写がなんともリアルで、本当にこういうことが起こり得るんだろうなと思った。

アキの劇団の人達が誰も『男たちの朝』を見ていないとわかった時の描写が、むごくて心が痛かった。ずっと一緒にいたのに、本当はいなかったみたいな感じがした。

あと、「苦しかったら、助けを求めろ。」について、それはそうだと思うんだけど、俺はあの時あの環境で、誰にどう助けを求めることができたんだろうか。上司と先輩からのパワハラに加えて、押見という、権力も地位も社会からの信用もある人からのセクハラ(パワハラ?)。自分より優秀で、余裕があって、周りから好かれている後輩。もし誰かに助けを求めたとしても、あの環境でいる限りあんまり状況は変わらなかったんじゃないか(むしろ悪化するのではないか)と思う。全てはどういう環境に身を置いて、どういう人と一緒に居るかのような気がするけど、それだって自分で全部選べるものじゃないから、本当に難しいなと思った。

アキは、本当に最後だけだがマケライネンに近づけて、最期は安らかだったのかもしれないなと思った。何も便りがなくても、ずっと言葉を交わしていなくても、俺の存在がアキの中で圧倒的な光の存在としてずっとあったことに泣いた。そのことが日記として俺の手元に届き、俺にも伝わったことが、この物語の中にある唯一の救いかもしれないなと思った。
ただ、アキの中では希望のような存在だった俺も、タクシー会社の人や隣人であるダンからすれば、厄介なクレーマーでありおっかない人だろうと思う。冒頭に『悪人善人というのはない。人には美しい瞬間と醜い瞬間があるだけだ』とあった通り、本当に人って多面的だなあと思う。私が電車やら会社やらで出会う人たちにどんな一面があっても、誰かにとっては光で、誰かにとっては闇なんだなと改めて気付かされた。

学生の頃〜卒業して数年くらいは、純粋に夢に向かって走っていけて、踏ん張りもきくし努力できると思うけど、その夢はたいてい大人が見せた残酷な夢で、夢見ていた頃には想像できないぐらい現実は救いがないと思う。どれだけ努力しても、最終的にその道を選べるかどうかは、環境や実家の財力がものを言ったりすることもざらにある。どうにか自分で掴み取ったとしても、主人公やアキのように、搾取されからっぽにされ、行き場を失うことも多いだろう。日本は何も罪を犯していなくても基本的にやり直しがきかないし、いつでも人の目が付きまとう。
もう一度夜明けに向かっていくためには、どうしたらいいのか考えさせられた。

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2025年04月27日

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