あらすじ
15歳のとき、俺はアキに出会った。191センチの巨体で、フィンランドの異形の俳優にそっくりなアキと俺は、急速に親しくなった。やがてアキは演劇を志し、大学を卒業した俺はテレビ業界に就職。親を亡くしても、仕事は過酷でも、若い俺たちは希望に満ち溢れていた。それなのに――。この夜は、本当に明けるのだろうか。苛烈すぎる時代に放り出された傷だらけの男二人、その友情と救済の物語。(対談・小泉今日子)
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Posted by ブクログ
青春時代を思い返すと楽しいもので溢れており、その後の未来はその時には誰も分からない。
少年がある少年に「アキ・マケライネンに似てる」という一言から、母親から虐待を受けて愛着障害を持って育った少年の人生を変えてしまう物語だと前編までは思っていた。
後半からは一変。楽しかった高校時代が終わり、社会人へと進んでいくが少年2人は違う道へ進み、それぞれの歩んできた人生を経て造られた性格や社会的環境などにより1人は鬱により仕事を失い、1人はやりたかった役者を辞め、バーでバイトをするも売春が絡んでいるような所であったり、家に置いてた給料は取られ、でも性格的に誰かに助けてと訴えることはできない。貧困の中生きる気力を失った2人の夜が明けた最後がとてもよかった。
誰かが手を差し述べて助けてくれたことがきっかけで、何もかも失った主人公が助かった。
Posted by ブクログ
俺
アキ・マケライネンのことを深沢暁に教えた。キー局の下請けをしている制作会社に就職。
アキ
深沢暁。俺の友達。劇団『プラウの世田谷』に入る。
アキ・マケライネン
フィンランドの俳優。酔っぱらって外で寝て凍死した。
俺の父
雑誌や書籍のデザイナーをし、ありとあらゆる映画に精通していた。高校2年生の終わりに交通事故で死んだ。
俺の母
杉本
本木
あんべたくま
参議院議員選挙の立候補者。選挙カーに轢かれそうなところをアキが割って入った。
アキの母
規定以上の向精神薬と酒を一緒に飲み、眠っている間に吐いて、吐瀉物による窒息死で発見される。
遠峰
アキと同じガソリンスタンドでアルバイトをしている。女子生徒。とおみ姐。イラストがうまい。外資系ホテルの客室係の仕事を得た。
中島
父の友人。弁護士。
山際
市の職員。アキに生活保護があることを教える。
東国伸子
劇団『プラウの世田谷』の主宰。著名なCMディレクターの父を持ち、自身もまた才能ある演出家。
麻生
アキに治験のアルバイトを紹介した。
田沢
俺が就職した制作会社の女の先輩。
制作会社の社長
50代男性。高卒でこの業界に入り、自ら制作会社を立ち上げる。
伝説の人
納土。俺と同じような境遇でスタートした、ある先輩。今では総合演出家兼プロデューサー。
咲口
俺の住むアパートの大家。70代の女性。
ダンさん
俺の隣に住む老人。
林
局の社員ディレクター。
小西来尊
若い俳優。アイドル的な人気もあり、勉強熱心で真面目、舞台演技での評価も高い。
友原由紀
元『プラウの世田谷』の劇団員。別の小さな劇団で演技を続けている。
天屯あづさ
苗字の読みが難しい。たかみちあづさ。高校が一緒だった。坂根あづさ。
ウズ
モノマネ芸人が出演するバー『FAKE』のオーナー。
押見チカ
50代の女優。動物保護団体を作り、あらゆる動物の保護に努めている。
杉崎剛健
オネエタレント。2匹のチワワを飼っている。
森
AD。主に田沢の下につかされていた。
菅谷すみ
女優。父親は著名な映画監督。22歳。林と結婚。
きゅん
FAKEの常連。
アカ
FAKEの常連。
クティ
FAKEの常連。
片階
局のディレクター。
希
田沢の娘。
ロッテン・ニエミ
フィンランド人。アキ・マケライネンと出会い、深く愛し合った。彼が亡くなるまで、秘密の愛のパートナーシップを続けた。
Posted by ブクログ
日本の貧困に焦点を当てた本作、奨学金、虐待、母子父子家庭の辛さなどあらゆる問題が取り上げられていた。確かに最終的にアキも主人公も救われていたけれど、そこに至る2人の苦労の長さと救済の呆気なさが少し釣り合ってないように思えた。主人公が父親を亡くしたところから始まる苦労人生やアキの生きづらさは見ていて辛い気持ちになった。なので途中から終盤あたりまでかなりずっと暗い気持ちで読み進めていた。森という突如出てきた真っ直ぐで泥に沈まないキャラクターによって全体の闇が晴れていく様子は見ていてよかった。押見のあれは何ハラに当たるんだろう