西加奈子のレビュー一覧

  • 舞台

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    西加奈子さん、初読み。
    太宰治『人間失格』に心酔する主人公の葉太は、非常に自意識の肥大した若者。常に周囲の目からどう見られるかを意識して場に、自分に相応しい姿を演じようとする振る舞いには私もよく思い当たるものがあるし、何より私も中学生で出会った『人間失格』に衝撃を受けて「これは自分の話だ」と思った類の人間なんだけれど、葉太へはそこまでの共感がなくて、なんというか自分がもう若者を通り過ぎてしまっていることを再確認させられた気がする。若者として読んでいたら「これは自分のことだ」と感じたんだろうか。

    葉太は人間失格の葉蔵的な人間を現代の若者(令和ではなく平成)に落とし込んだ姿とも捉えられるが、酒や薬、そして男女関係に溺れていった葉蔵に対して、ニューヨークへの初海外ひとり旅で陥った窮地の中で葉太の葛藤の源泉が主に父との確執であり続けたという辺りは現代の若者のどのような点が表れているのだろうかという辺りも気になった。他にも『人間失格』との対比に触れだすとキリがないのでこの辺で。

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    2026年02月21日
  • 舞台

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    読んでる最中は、葉太の自意識過剰があまりにも度が過ぎていて感情移入できない部分が多く感じましたが、読み終えて、ふと自分が「これやったら他の人にどう思われるかな」「こうしたら人からよく思われるかも」と考えながら仕事していることに気付かされて驚きました。
    この世は『舞台』なのだから、演じて生きるのも悪くない。
    同じものを食べても状況によってまずくもうまくもなる。大事なのは自分の心の持ちようだということを忘れないようにしたいと思いました。

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    2026年02月20日
  • 私の身体を生きる

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    ネタバレ

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    アンソロジー、あまり読んだことがなかったので読めるか少し心配でしたが、

    いろいろと、それぞれに、自分の身体に関する記憶や経験が書かれていて、

    無事読めました。

    ワンテーマを通して、こんなに豊かなアンソロジーができるんだなーと、やっぱ一流の作家さんたちだからかと思いますが、読者としても自分自身の経験について振り返る機会になったり、他者について少し想像する機会になる、とても良い本だったと思います。

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    2026年02月18日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    暗い、冷たい、不気味、不安定、不確定。
    それが最初の感想。

    誰にでも確かにそこにあるけど
    言い表し様の無いトラウマやコンプレックス。
    それが、景色や水の表現を交えて
    本当にうまく言語化されている。

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    2026年02月18日
  • わたしの名店

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    出先でちょっと読み物が欲しくて電子書籍で読みました。行ってみたいお店を探ししたいわけじゃなくて、美味しいものとそれにまつわるお話を読みたくて。
    藤岡陽子さんのコラム、胸がきゅーっとなったな。
    読んでみたいな、小説。
    美味しい思い出って素敵だな!

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    2026年02月17日
  • 私の身体を生きる

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    リレーエッセイ方式で17人の書き手が
    『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。

    想像していた感じと、かなり違っていた。
    同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。

    女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・

    トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
    恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。

    色々な考え方や捉え方があるんだなぁと感じる一方、敢えて?競い合って?マイノリティ側に寄って描いている様に感じるものもあり、私にはあまり馴染まなかった。

    性の話が公にはタブーとされていた時代を生きてきたからか、この歳になってそういう話ができる方が見つかると一気に距離が縮まる。
    人によっては幾つになってもタブーなので、手探りと嗅覚?笑で探し当てる感覚に近い。

    このテーマで男性バージョンもあったら読んでみたい。

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    2026年02月13日
  • 舞台

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    田舎者のくせに都内に行くといかにもここの人間ですよ、歩き慣れてますよ、電車の乗り換え?余裕ですよ感を出しながら振る舞ってる自分には共感できる内容でした。

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    2026年02月06日
  • サラバ! 中

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    中巻。なるほど何か大きなことが起きるというわけではなく進んでいく物語なのか、と思い他読み進める。主人公の感情が比較的薄い分周りの登場人物が十人十色で魅力的。下巻を読んだ時にどのような景色を見ることができるのか、と思い読み進める中巻。

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    2026年02月03日
  • きりこについて

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    西加奈子節が炸裂!「自分のしたいことを叶えてあげるんは、自分しかおらん」「子供たちはいつも酔っ払っているようなもの」等フィットする言葉満載。子供時代のあるあるエピソード、予想の斜め上をいく展開、スピード感、猫目線から生まれるユーモア、全部好みです。
    しかしきりこが、ちびまるこのみぎわさんに脳内変換されちゃう(笑) 自己肯定感の強さもフリフリの洋服も暴走する恋心も重なるし。もちろんラムレス2世はアマリリス!(犬だけど)西さんはみぎわさんにインスパイアされてこの作品を!?なんていらんことを考えてしまいます(笑)

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    2026年08月16日
  • きいろいゾウ

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    陽と陰が見事に作品に反映されています。
    夫婦と言えど、知らないことなんて山ほどあるし、秘密だって山ほどある。
    それでもお互いを思いやって寄り添っていこうと思えるのが夫婦の一つの形なのかなと思います。
    暗い方の西加奈子節が滲み出ていますが、楽しく読むことが出来ました。

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    2026年02月02日
  • サラバ! 上

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    夜が明けるがあまりにも良くて次に手に取った。
    まず文章がとてつもなくテンポが良く読みやすい。
    主人公の感情にも全く破綻がない。何が起きるか全く分からないまま300ページを一気に読ませる力量が凄い。
    まだ上巻のため判断できないが直木賞受賞作と聞いてなるほどと思う

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    2026年02月02日
  • 私の身体を生きる

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    「私の身体を生きる」というテーマのエッセイ集。
    びっくりした内容もあった。自分の性を語るのは難しい、

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    2026年02月01日
  • すきが いっぱい

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    谷川俊太郎さんと西加奈子さんが交互に綴る詩の絵本。
    谷川俊太郎さんってやっぱりすごいんだなと思った。
    西加奈子さんの詩を全て包んでしまうのが谷川俊太郎さんの詩だった。
    生きている年齢が違うんだから当たり前だけど深さが違った。

    この切り絵のような絵は西加奈子さんが描いたそうだが私にはちょっぴりホラーちっくに見えてしまって。
    西加奈子さんごめんなさい。

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    2026年02月01日
  • サラバ! 中

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    『サラバ!』2015年直木賞受賞作、西加奈子の自伝的小説。イランで歩が誕生してからお話がはじまる。僕、歩はイランで幼少期を過ごし、父の転勤に伴い帰国後の多感な青春時代を経て、現在は雑誌のフリーライーターとして独り立ちしている。ここまでが上巻から中巻までのお話。

    物語の主題は家族である。両親の離婚後は母方の実家の近所で暮らすのだが、姉の暴走は止まらない。猟奇的な姉と自分が一番大好きな母、世捨て人みたいな父そして、家族から離れた反動で大学時代はヤリチンになってしまった僕。家族の成長物語がサラバである。

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    2026年01月30日
  • わたしに会いたい

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    文喫で一読みぼれした本。

    強い女性になりたいと、そっと自分の体を抱きしめたくなる短編集。

    人を選ぶ内容ではあるけど、私は好き。

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    2026年01月29日
  • サムのこと 猿に会う

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    西加奈子節の効いた短編集です。
    普段あり得るシチュエーションに、癖の強い登場人物を絡めることで、異世界感を作り上げています。
    流石ですとしか言いようがないです。
    ただ、3つのストーリーがある中で、タイトルは2つのストーリーのみ。
    「泣く女」も決してタイトルから除外されるほど悪くなかったぞ。
    3つのストーリーはそれぞで独立していて繋がってないし、代表作1作にするか、全部入れてやるかすればいいのにと、内容と全然関係ないところで、疑問だらけの1冊でした。

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    2026年01月27日
  • サラバ! 中

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     直木賞受賞作「サラバ!」の中巻。本書では、第3章・4章が書かれている。
     両親の離婚、カイロからの帰国を契機に、主人公の家族が精神的にバラバラになり、あの1995年を迎える。1月に阪神淡路大震災があり、3月には地下鉄サリン事件が起きた。主人公が心の拠り所にしていた友人とは地震以降疎遠になり、地下鉄サリン事件を契機に実家近くのおばちゃん(周囲から慕われており何も知らない人には宗教団体の教祖のように思われた)の所に出入りしていた姉は同じく拠り所をなくしてしまう。

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    2026年01月26日
  • サラバ! 上

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    以前から気になっていた、西加奈子の小学館文庫『サラバ!』をBOOKOFFの110円コーナーで上下巻見つけて即買い。早速読むつもりで本を手にしたが、なんとこの本には中巻があるのを知らなかった。上下巻は積読本から数か月を経て、年明けに同じBOOKOFF110円コーナーで中巻を見つけて今日に至る。上巻まずは完読。

    この機会に過去の西加奈子本、自分のレビューを見直したが全体に評価が高い。『漁港の肉子ちゃん』は今だ鮮烈な記憶がある。『サラバ!』の中巻にすぐ手を出すのももったいないのでいったんブレークしてレビューは次回にする。

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    2026年01月27日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    西加奈子作品を初めて読んだ。独特の読点の使い方で、あまり出会ったことのないテンポ感の語りだと思った。

    自分が良い読者どうかまったく自信はないものの、同じ温泉旅行の1日が4人の人物の視点、感覚と言葉から捉えられ、それと同時に4人がそれぞれ抱えるものが描き出されることで世界の複雑さ、そして不確かさを感じさせられた。宙吊りになったままの謎もあるが、それを積極的に考察しようとは思わせない不思議な質感もある。現実世界の不合理な手触りを感じたりもした。

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    2026年01月22日
  • わたしの名店

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    様々な著者一押しの名店紹介。
    居酒屋からカフェまで幅広く、
    食には皆さんこだわりを持っているもんなんだなぁ、と思いました。

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    2026年01月18日