西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
西加奈子さん、初読み。
太宰治『人間失格』に心酔する主人公の葉太は、非常に自意識の肥大した若者。常に周囲の目からどう見られるかを意識して場に、自分に相応しい姿を演じようとする振る舞いには私もよく思い当たるものがあるし、何より私も中学生で出会った『人間失格』に衝撃を受けて「これは自分の話だ」と思った類の人間なんだけれど、葉太へはそこまでの共感がなくて、なんというか自分がもう若者を通り過ぎてしまっていることを再確認させられた気がする。若者として読んでいたら「これは自分のことだ」と感じたんだろうか。
葉太は人間失格の葉蔵的な人間を現代の若者(令和ではなく平成)に落とし込んだ姿とも捉えられるが、酒や薬、そして男女関係に溺れていった葉蔵に対して、ニューヨークへの初海外ひとり旅で陥った窮地の中で葉太の葛藤の源泉が主に父との確執であり続けたという辺りは現代の若者のどのような点が表れているのだろうかという辺りも気になった。他にも『人間失格』との対比に触れだすとキリがないのでこの辺で。 -
Posted by ブクログ
リレーエッセイ方式で17人の書き手が
『私の身体を生きる』という性をテーマに綴った作品。
想像していた感じと、かなり違っていた。
同じテーマでも書き手によって随分とみえる世界が変わるものだ。編集者から依頼された形で綴っているためか、何となく及び腰に感じる作品も少なくない。
女性しばりでリレーエッセイ集にした意味する所も、問いたいが、赤裸々告白をするものから、トラウマ的な内容を飄々と語ったものまで、多種多様・・・
トップバッターの島本理生さんの作品だけは、眠っていたような共感が呼び起こされる様な感覚があった。
恋愛ものがお得意な作家さんだけに、性の役割にも飄々と鋭い着眼点をお持ちだ。
色々な考え方や捉え方があるんだなぁと感じる一方、敢えて?競い合って?マイノリティ側に寄って描いている様に感じるものもあり、私にはあまり馴染まなかった。
性の話が公にはタブーとされていた時代を生きてきたからか、この歳になってそういう話ができる方が見つかると一気に距離が縮まる。
人によっては幾つになってもタブーなので、手探りと嗅覚?笑で探し当てる感覚に近い。
このテーマで男性バージョンもあったら読んでみたい。
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