西加奈子のレビュー一覧

  • こうふく あかの

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    『こうふくあかの』— 複雑な人生を紡ぐ、愛と再生の物語

    西加奈子氏の『こうふくあかの』は、個々の感情と運命を細やかに綾なす作品であり、家族や自己認識のテーマを掘り下げています。本作は、中間管理職の男性と、プロレス界の無敵の王者アムンゼン・スコットという二つの異なるストーリーを交互に描いており、それぞれの物語が読者に強烈な印象を与えます。

    物語の一方では、39歳の調査会社の中間管理職が主人公で、彼の妻が別の男性の子を宿すという衝撃的な出来事から始まります。彼の内面の葛藤や逃避行が繊細に描かれており、読者に深い共感を呼びます。彼の成長と変化は、特に妻の出産とその後の家族との絆の再構築を通じて感

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    2024年04月22日
  • ふくわらい

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    特異な幼少期を過ごした女性の物語

    以下、公式のあらすじ
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    マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、
    書籍編集者の鳴木戸定。
    彼女は幼い頃、紀行作家の父に連れられていった旅先で、
    誰もが目を覆うような特異な体験をした。
    その時から彼女は、
    世間と自分を隔てる壁を強く意識するようになる。
    愛情も友情も知らず不器用に生きる彼女は、
    愛を語ってくる盲目の男性や、
    必死に自分を表現するロートル・レスラーとの触れ合いの中で、
    自分を包み込む愛すべき世界に気づいていく。
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    私の区分ではこれは純文学なのではなかろうかと思う

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    2024年04月22日
  • こうふく みどりの

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    『こうふくみどりの』— 大阪の街角で織りなす、女性たちの生き様

    西加奈子氏の『こうふくみどりの』は、大阪のとある家族を中心に展開される物語で、さまざまな女性の生き様と幸せについての探求を描いています。主要な登場人物は、緑という14歳の少女と、彼女の周りにいる家族や友人たちです。これらのキャラクターたちは、それぞれに複雑な背景と人生の課題を抱え、その解決を模索しながら生活しています。

    物語は、新しい転校生コジマケンと緑の出会いから始まりますが、すぐに緑の家族の奥深い人間関係に焦点が移ります。緑の家は常に人が集まる場所で、それぞれの「女」が抱える秘密や過去が徐々に明かされていきます。西加奈子氏

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    2024年04月22日
  • わたしに会いたい

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    「女性の身体」と「生きづらさ」をモチーフにした短編集…ご自身の乳がん経験が反映されたような一作も。

    昔に比べ反ルッキズムは浸透した気がするけれど個々の感覚はどうだろう。比較してしまいがちなSNS社会でもある。
    自分が思春期の頃にインスタがなくて本当に良かった。
    あれこれ考えながら読みました。

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    2024年04月22日
  • きいろいゾウ

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    こういう本を読むたびに人を愛するって理屈じゃないんだなと思う
    理屈じゃないからこそ誰かを好きになる気持ちは簡単になくなることもない
    前半パートは穏やかな日常が描かれていて、特に大きな出来事も起こらないけれどツマとムコがお互いに愛し合って相手のことを思い合っていることが伝わってきた
    好きだから一緒にいる、って当たり前のようでなかなかそうはいかないものだとつくづく思う
    大人の純愛って素敵

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    2024年04月21日
  • ふる

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    読んでいてモヤモヤするが先が気になる話だった。
    誰しも弱い面があって主人公がそれに気付きながら変われない自分を客観的に見つめていく。最後の展開でモヤモヤが解消された。

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    2024年04月21日
  • わたしに会いたい

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    同じ女性として、考えさせられる内容だった。
    女性はこうあるべきだっていう謎の価値観、理想像がこの世界には作られてて、それを目指すのも、抗うのも自由だなと感じた。
    生きづらさを抱えながら生きてる女性たちへの応援本。

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    2024年04月16日
  • 炎上する君

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    西加奈子のSF妄想ファンタジー短編集。空へ飛んで行ってしまう風船病、そんな発想がどこから出てくるのか?

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    2024年04月10日
  • うつくしい人

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    4月新学期が始まって、気分が下がってしまうかもなあと思ってこの本を買った。というのも主人公百合が驚くほどの豆腐メンタル女子だから。

    自分自身と百合とを重ね合わせて読んでいくと共感できる部分があって面白かった。そんな百合を救うのはやはり「自分以外の誰か」であって、現実の世界でも同じことが言えると感じた。

    特に人と比べてしまう百合のこの言葉が個人的にグサグサきた↓↓

    「気になるの、人の目?自分が社会的にどういう位置にいるのか。どう思われているのか。自分のことを見ている自分の目が、何重にもありすぎて、自分が自分でいることがどういうことか、分からなくなるんです。分からないんです。だから、誰の目も

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    2024年04月07日
  • 円卓

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    自分にない物とか、正反対な環境に憧れる。
    でもそれが実現しちゃうと不安になる。
    っていうのは、わかる気がする。

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    2024年04月04日
  • わたしに会いたい

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    ちょっと不思議なようでいて、痛烈で、共感も違和感もあって、沸々とした怒りのパワーも感じたり。
    明け透けで、生身の女性の生、性に思いを馳せる短篇集。
    8篇ありひとつひとつは短いけれど、とてもエネルギッシュ。
    私の身体私の人生は、私のもの。
    世間の価値観やら先入観にとらわれず、自分自身を肯定することの難しさと素晴らしさを教えてくれるような本。

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    2024年04月02日
  • うつくしい人

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    前半苦しかった〜〜。
    人の目を気にし過ぎてしまう百合に自分を重ねて読む部分もあって、、、だからこそ百合の前に坂崎とマティアスが現れて、二人のおかげで百合が光を見出せるようになれてほっとした。

    ''私は誰かの美しい人だ。私が誰かを、美しいと思っている限り。''
    ''自分で不幸になれるんやったら、自分でも幸せになれるんだ。トンネルが長い人とか、うぅーって悩む人ってやっぱり、パワーがある人やからね。''
    本文にもあとがきにも刺さる言葉が沢山あって。辛くなったらまたこの本を開いてみよう...!

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    2024年03月30日
  • わたしの名店

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    大好きなお店の一皿にまつわるエッセイ。著者28名が思い入れのある料理やお店を紹介している。食べることは単にお腹を満たすことだけでなく、家族や友達、好きな人などとの幸せな(楽しい)思い出が結びつき、舌と脳に忘れがたい記憶として残るのだろう。どのエッセイ、お店も捨てがたいけど、朝井リョウさんの着眼点の面白さに笑った!

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    2024年03月30日
  • わたしに会いたい

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    正直、今大切なこの時期に読みたくなかったな、ってくらいブッ刺さる痛々しい話達だった。
    ラブレターといえば、そう、ラブレターではあるのだけど。
    これから産まれてくる娘はまだ何にも知らなくて良い世界だな、と思ったと同時に、どうか大人になって傷つくことがあった時に、大切にしてくれる誰かがいてくれてるような世界であってほしい、
    乗り越えるためのお守りを自分の中で持てるような人であってほしい、
    そう思いました。

    誰しもが順風満帆に人生を歩むわけではない、
    口には出さずとも皆んな何かを抱えてて、こっそり乗り越えて生きてる。
    でも西さんの小説に出てくる人物はみんなだたそれだけじゃなくて、心の中のお守りがし

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    2024年03月24日
  • 舞台

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    NY旅行初日にカバン盗まれた!!っていうところから始まるお話なのですが、読んでる間、何回かイラッとしました(笑)
    なんでそうなるの?って笑笑
    でもオレンジデイズの永山瑛太が演じた矢嶋啓太くんがなんか主人公の雰囲気と似てる気がして、失礼かもしれないけど、矢嶋啓太くんがこんなことしたら、と思うと笑ってしまうところもあった…笑

    結局けっこうおもしろく読めました。
    最後の最後に胸がきゅうーとしたところがあって、やっぱり親子関係は人生において大きな影響受けるよなぁ…、と思いましたね〜。

    旅行したいな!

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    2024年03月22日
  • しずく

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    ネタバレ

    西さんの作品は、なんというか、「癖のある」感じの印象。

    いつも関西弁の女性主人公が出てきて、ちょっと繊細だったり、あるいは男勝りのユーモラスなキャラだったり。

    その一方で擬態語や擬音語のチョイスが読者をはっとさせ、唸らせるところも多い作家さんです。

    ・・・
    そしてこの短編集。

    いい意味で、何だかマイルドに感じました。曰く言い難いのですが。
    いつも通り、関西弁と突き抜けた女性キャラは出てきますが、他の西作品対比、マイルドかな。

    あとがきを読むと、何でもプライベートで辛い状況にあり、それを支えてくれた友人たちに捧げる本という位置づけの作品だそう。そうしたことも関連しているのかな。

    ・・

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    2024年03月20日
  • 円卓

    他の人と違う事に憧れるこっこの気持ちわかる
    小学校の頃
    転校して来た子の環境が羨ましかった
    自分は大きな病気する事なく
    怪我する事なく
    目立って不細工でもなく
    勉強が凄くできるわけでもなく
    だから不幸だと思うこともなく過ごていたからか
    こっこに共感
    こっこが夏休みを機に
    それまでいたところよりひとつ上の階へと進んだ
    夏休み前のこっこではない
    幹成海くんの引き出しに小さく折りたたんだ紙の中に「円卓」があったことが嬉しい








    #切ない #ほのぼの

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    2024年03月19日
  • わたしに会いたい

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    「くもをさがす」のアンサーソング的な(?)短編集。西さんの話を読むと、女って強えな!って思うし、がんばろって思う。
    カナダの看護師さんが変わらず関西弁なの嬉しかった。

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    2024年03月19日
  • きりこについて

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    昔読んだ時そんなに刺さらなかったからこの間友達にあげちゃった。今読んだらまた違った感想になるのかもなあと思うと読みたくなってきた。また買うか...?

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    2024年03月18日
  • 円卓

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    言葉遣いが面白かった。逆にその独特な言葉遣いに混乱するとこもあったけど、そこをうまく消化できたらもっと面白く読めたと思う。

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    2024年03月18日