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「こうふく」二部作第二弾。
ふたつの物語が、交互に描かれていく。ひとつは、結婚して十二年、三十九歳の調査会社中間管理職の「俺」の妻が、ある日、他の男の子を宿す話。もうひとつは、二〇三五年、小さなプロレス団体に所属する無敵の王者、アムンゼン・スコットの闘いの物語。
三十九歳の「俺」は、しだいに腹が膨れていく妻に激しい憤りを覚えながらも、その様子を見続ける。そして、自壊し、「俺」はバリ島に向かう。バリ島で溺れかけた「俺」は、ある光景を目にする。帰国後、妻の出産に立ち会う。生まれてきた子の肌の色は黒く輝いていた。
負けることなど考えられない王者、アムンゼン・スコットは、物語の最後、全くの新人レスラーの挑戦を受ける。その男のリング・ネームはサミー・サム。肌の色は黒く、その隆々たる体躯は、チャンピオンを思わぬ窮地に追い込む。リングサイドでは、ひときわ声を涸らして応援する初老の男がいた――。
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Posted by ブクログ
西加奈子作品は、同じ出来事でも人生や時間軸が違えばまったく別の意味を持つのだと感じさせてくれるものが多い。本作もそれを教えてくれる一冊。
個人的には『みどり』の方が好みだったけれど、『あか』も素晴らしかった。少し生々しい部分もあるけれど、人の愚かさや醜さがある意味正直に描かれていて、そこから目を逸らさないところが印象に残る。プロレス愛もすごく、自分は詳しくないけれど、その熱量はしっかり伝わってきた。笑
色々あるけれど、結局そこに道があって、人は前に進みながら生きていくのだと思わされる。その過程にある多様な感情や物語を表現できるところが本当にすごい。あとがきに書かれていた、西加奈子の本のあり方についての考えも好きだった。
Posted by ブクログ
面白かった。
妻に自分の子ではない子供を妊娠されてしまう靖男があまりにも可哀想だった。なんだか自分では上手く立ち回っているつもりなのに結局は空回りしてて挙句自分がわからなくなっちゃう、多かれ少なかれそういう事って人生の中でよくあるよね。
この奥さんも大概変わった人だけど女の人ってだいたいこんな感じだよね。まさに膣で考えてるってかんじで。
でもそんな事よりもみどりのと合わせて読んでみるとなんの関係もないと思えるような人たちも物語の中でも外でも世界の人たちって結局はどこかで繋がっているんだなぁと思うとなんて壮大な物語なんだろって思ったしなんだか世界っておもしろいなぁと思った。
そしてなんとなくハッピーエンド?で良かったと思った。
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