西加奈子のレビュー一覧

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    シリアで生まれた養子の女の子が裕福な家で育ち、世の中の様々な悲劇に対して自分の境遇を申し訳ないと思いながら成長するというなんだか斬新な切り口の物語で面白かった。

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    2025年02月22日
  • サラバ! 中

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    両親の離婚、そして歩がモテ期を経ての低迷まで

    詳細な感想は下巻でまとめて

    以下、公式のあらすじ
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    両親の離婚、そして帰国。母の実家のそばに住む母子三人は、次第にバラバラになっていった。
    母は頻繁に恋人をつくり、サッカーに興じる歩は高校で同級生の須玖に影響を受けていく。姉は、近所に住む矢田のおばちゃんが宗教団体の教祖のように祀り上げられていくなか、次第にそこに出入りするようになった。
    そして、阪神淡路大震災が起こった。それは歩の生活にも暗い影を落とし、逃げるように東京へ向かう。脳が蕩けるような学生生活を経て、歩はライターになった。だが、その先

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    2025年02月22日
  • i

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    ミナとユウのような、惜しみなく相手を信頼し愛情を注げる人間になりたいと思った。
    巻末にあった又吉さんと西先生の対談記事から、「自分の幸せを願う気持ちとこの世界の誰かを思いやる気持ちは矛盾しない」というメッセージがこの小説で伝えたかったことだと汲み取った。
    これまでニュースで流れる世界の悲惨な出来事は、どうしても自分の周りで起きたこととしては捉えきれず他者のために祈ることは偽善っぽいと思うこともあった。でも、少しでも誰かの幸せや平和を願う時間は決してポーズではなく尊いことだと思った。

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    2025年02月22日
  • サラバ! 上

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    西加奈子さんの自伝的小説と言われているようだけど、本当にそうなのだろうか?

    詳細な感想は下巻でまとめて

    以下、公式のあらすじ
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    僕はこの世界に左足から登場した――。
    圷歩は、父の海外赴任先であるイランの病院で生を受けた。その後、父母、そして問題児の姉とともに、イラン革命のために帰国を余儀なくされた歩は、大阪での新生活を始める。幼稚園、小学校で周囲にすぐに溶け込めた歩と違って姉は「ご神木」と呼ばれ、孤立を深めていった。
    そんな折り、父の新たな赴任先がエジプトに決まる。メイド付きの豪華なマンション住まい。初めてのピラミッド。日本人学校に通うことになった

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    2025年02月21日
  • 円卓

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    その時、その時代、持ち得る精神年齢で
    素直に、真っ直ぐ、ただ生きること

    たくさん見て、聞いて、考えて
    ひとつずつ噛み砕いて、自分の中身にすること

    そうやって生きていくことが大切なんだ
    死ぬために、そうやって生きていくんだと思った

    私は失ってしまってもう二度と取り戻せないそれが、大切だったんだと気づいた

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    2025年02月19日
  • きりこについて

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    ネタバレ

    きりこは、ぶすである。

    書き出しにぎょっとして借りた一冊。途中までは、きりこが自分の容姿に気付いて傷付くであろうことを思ってソワソワしながら読んでいた。後半はちせちゃんの性被害事件から怒涛の展開でどんどん読み進められた。前半に登場人物のその後が簡単に触れられるが、後半でそれがきちんと説明される形で回収されるとは思わず驚いた。

    ラムセス2世視点であることは早い段階から分かっていたが、読後感がとても良い。サラバ!を読んだときと似たような爽快さがある。自分は自分、というメッセージが込められているように思った。

    思春期に自分の容姿に悩んだ経験がある身からすると、多感な中高生のときに、自分は自分だ

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    2025年02月15日
  • わたしに会いたい

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    全編覆う辛辣さシニカルさが、ヒリヒリチクチクして痛かった、しんどかった。
    振り切ったキャラの登場人物や状況設定の短編の中で、書き下ろしの「チェンジ」が、理不尽な世の中を呪いながら悪戦苦闘してる主人公の普通さが自分の感覚に馴染んで、一番腑に落ちた。

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    2025年02月15日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 円卓

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    子ども時代の一生懸命な気持ちや不思議な感覚をリアルに表現できるってすごいなあ。小学生って大人な自覚があるけど、周りから見るとまだまだ幼くて可愛くて無邪気。そのギャップに本人たちはモヤモヤしながらもがんばって生きて大きくなっていくんだろうなあ。小学生にすっかり戻った気持ちになりました。

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    2025年02月09日
  • きいろいゾウ

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    たまーに「寂しい」と言う言葉が心に広がる時がある。
    そんな時、私は「寂しさ探し」の旅に出る。
    ほら、やっぱり私は寂しい人やと「寂しい」を証明する事実を見つけ出す。

    そんな気分じゃない時は気にもかけないような事に光を当てて。
    ほらっ!と自慢げに思う。
    昔はこの事をなぜ行うのかが気になって仕方がなかった。
    が、今では慣れたものでこのことに抗わなくなった。
    しゃーない。私はそんな人だ。
     
    西加奈子の「きいろいゾウ」を読んだ。
    なんか元気な時の自分とそうでない時の自分の両方に出会った気がした。



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    2025年02月08日
  • サラバ! 中

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    少年は幸か不幸か大切な出会いをする
    そして、家族の人生がバラバラに動き出す
    この物語の終着点はどこに向かうのか

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    2025年02月06日
  • GOAT

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     小説を、心の栄養に。

     表紙をめくると、真っ赤な紙の上に銀色の文字でそう書いてありました。

     ことばの下には、ハートを胸に抱えるゴートくんのイラストが。

     そのページの裏には、こう書いてあります。やっぱり銀色の文字です。

      この秋、新たな文芸誌「GOAT」が誕生しました。
      誌名の由来は、紙を愛してやまない《ヤギ》。
      表紙にいるのは、”ゴートくん”。
      物語を栄養にして生きています。
      さあ、一緒に、物語を探す旅に出かけましょう。

     518ページ+綴じ込み7ページの厚い雑誌の価格は熱い攻めの510円!

     巻頭のカラーページ、写真ページ。
     本文ページの紙の色は、濃いピ

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    2025年02月01日
  • おまじない

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    燃やす、いちご、孫係、あねご、ドラゴン・スープレックスが好き
    対談で気づいたけど、確かにおじさんとかおじいさんに救われる話が多いな
    本人を傷つけないことが前提だけど仲間内で悪口を言って笑う時間が必要って、すごくわかるなあと思った。そんな綺麗でいられないからね。
    私も気にくわないものを腐す時間がないと生きていけない。
    対談の、子供を砂場で裸足でいさせるか靴を履かせるかのくだりがすごく自分の人生観に合ってて読んでて気持ちよかった。
    裸足を貫く勇気はないけど正直に自分の気持ちを話したうえで靴を履かせるって子供に対してすごく誠実な感じがした。
    素直に自分のダメなところとか弱いところを出して生きる方が楽

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    2025年01月24日
  • しずく

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    好きだなぁこの作品。
    『木蓮』『しずく』『シャワーキャップ』がお気に入り。
    自分に正直に、自分のペースで、自分を好きになって、自分を大事にして生きていきたいなって思えた。
    いい時間だった。

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    2025年01月23日
  • きいろいゾウ

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    ネタバレ

    最初の田舎暮らしの描写がすごく好きで、自分の好みにもフィットしていたんだけど、だんだんと見えてくる主人公「ツマ」のメンヘラのような、モラトリウムのような気質に少しイラッとしてしまい、私には合わないかも…?と思うときも多々あった。半分過ぎたくらいからは、良いシーンも沢山でてきて、やっぱり登場人物(特にアレチさんと駒井さん)の好感度もどんどん上がって、楽しい読書ができた。コソクやカンユ、メガデスと言った動物たちのキャラクターの描かれ方、そして植物や虫のキャラクターの描かれ方にはとても新鮮味を感じ、面白かった。
    最後はツマもムコも成長する終わりで、気持ちよく読み終えられた。
    でもやっぱり、個人的には

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    2025年01月23日
  • しずく

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    ネタバレ

    「女二人の物語」 根底にずっと優しさがある。

    ランドセル
    ピンクのランドセル同士仲良くなったくみちゃんとみっちゃんは、久々再会してロスへ旅行へ行き変なパーティに呼ばれ、子供の時くみちゃんが引っ張って小学校まで行ってくれたように、パーティを抜け出す。くみちゃん 離婚するねん。

    灰皿
    亡くなった夫と一緒に住んだ家を小説家の女性に貸した。小説家は「あなたのうんこを食べるまで」で賞を取ったが、俺に恥をかかせて、と振られた。もう書けない。夫は昔から小説家になるのが夢で、好きな小説家が自殺したのに妻の知らぬ所でショックを受け、一日家を空けた。灰皿が書斎にあった。夫は帰ってきた。妻は小説を読むのが怖かっ

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    2025年01月25日
  • サラバ! 上

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    圷歩の幼い頃から小学生くらいまでのストーリー。

    次から次へと登場人物が現れるがどの人もキャラが濃い!歩と一緒に幼少期から育っている感覚に陥ります。

    中巻へ続く

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    2025年01月13日
  • 舞台

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    ネタバレ

    自意識に悩まされる気持ちはよくわかる
    他人によく思われたい、ダサいと思われたくない、ちょうどいい立ち位置にいたいと思う気持ちは口にはしないけど感じたことのある苦い感覚
    自分がどうみえているか、本当にしたい事があっても他人の目がきになってできない、思ってもないことを言ってしまう時もある
    それを恥じるんじゃなくて、認めてあげて生きていたら楽になれると思った
    自分を認めてあげれば他人のことも認めてあげられるのかもしれない

    印象的なシーンは父親に調子に乗るなと言われるシーン
    あの時の羞恥心たるや、、、

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    2025年02月24日
  • うつくしい人

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    先日見た大喜利ライブに西加奈子さんが出ていて、
    その回答がすべておもしろく、その上優しさやあたたかさも感じられて、西さん、なんて素敵なんだ〜!と西さん熱が高まって読んだ

    ずっと苦しそうな百合がだんだん息をしやすくなる姿がよかった

    美しいものに対するざらっとした感情には
    かなり共感してしまった

    他者からの欲求と自分の気持ちを区別する難しさ、
    きょうだい(生まれ持ったもの)への嫉妬や愛情、恥ずかしさ
    そういうテーマが多いような気がして、
    西さんはそういうものを乗り越えてきたのかなあと勝手に思ったり。

    あとがきに、自分がしんどい時にこの小説を書いていて、しんどさそのものを書くことに救われた(

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    2024年12月28日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    全体の話の面白さというより、文章の美しさが魅力タイプの小説だと思う。事件があって推理小説っぽくなるのかなとも思ったが、あくまで恋愛?小説として書かれていた。内容を全て理解できているとは思わないが、読んだ後不思議な気分になる本。そしてそれは不快な気分ではない。

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    2024年12月28日