西加奈子のレビュー一覧

  • うつくしい人
    1人の女性が、旅先で変な2人に会うことで、回復していく。彼女の精神状態は本当に良くなくて、過剰に周りを気にしたり過去を離れられなかったりしている。その対比で、旅先の2人は良い意味で鈍感で、女性のことを気にしていない。日常の社会生活には存在しないような2人に、浄化されていく後半は良くて、私もまた浄化さ...続きを読む
  • きりこについて
    きりこに感情移入しながら読み進めてました。
    テンポよくポンポンと軽快に読破できて楽しかったです。

    容姿における懊悩煩悶。それらが手に取るように分かって、かつて味わっていた当時の思い出なんかも鮮明に甦ってきて思わず顔を顰めたりもしましたが、これを読み終わる頃には何処か前向きな気持ちになれてました。私...続きを読む
  • サラバ! 中
    伊坂幸太郎のような、伏線があってのあっと驚くような場面は少ないけど、わかる〜っていうような情景や、場面の描写が細かく伝わりやすいと思う
  • ふくわらい
    バイソン!さよなら息子!
    先っちょだけしかわかってない、人生のバックグラウンド。
    父親の肉を食べる。
  • うつくしい人
    登場人物が助けてくれて、後半物語は進んでいった。
    「うつくしいひと」を読んでよかった。私も同じような経験がある。「疲れているのね」と言われたらそれまでのこと。他人の苛立ちに敏感になってしまっているのだ。
  • ご本、出しときますね?
    3.7面白かった。二人づつなのが良。ラジオとかで続いてくれないかな。その方が出てくれる作家さん増えそうだし。
  • きいろいゾウ
    ひさしぶりにしっかりあとがきまで読んだ。読み終わった後、大きい深呼吸した。
    最初はツマの世界にちゃんと入れなくて、読むの諦めそうになったけどいつのまにか入り込んでた。
    大きい愛の物語ねえ。「ふたりでひとつ」「かけがえのない」ってこういうことだよねと思ったし、ツマとムコさんだけじゃなく、それぞれも愛が...続きを読む
  • 円卓
    1回目読んだ時は、どうしても主人公のこっこに馴染めず苦手だな、と思った。
    作者の別作品がとても好きだったので、1年ぶりに再読。今回はとても楽しめた。
    テンポ感が良くて、映像が浮かぶだけではなく温度も匂いも感じられそうな文章と、日々のいろいろな体験から少しずつ学んでいくこっこを落ち着いて追うことができ...続きを読む
  • 円卓
    小学生の頃、私も口悪くて
    担任に「このままいけば中学でいじめられるから
    言葉遣いは直した方がいい」と言われてたなと思い出すくらい
    主人公こっこが口悪い。

    ことあるごとに「うるさいぼけ」
    そんなこっこの成長の物語。

    そして西加奈子の小説は毎度毎度、
    人間臭さがすごく表れてて
    人生に希望が持てる。
    ...続きを読む
  • サラバ! 上
    個性的な家族が描かれる中で、それを客観視して一歩引いて過ごす主人公が、どことなく自分と重なるように感じつつ、自分だけじゃなかったのかもと安堵みたいなものも感じたりする。
    その当時では決してノーマルとはいえない経験を経て物語がどう展開していくのか、後を引く。
  • うつくしい人
    共感できることもあったし共感できないこともあった
    何か行動を起こす一歩と、何より人との出会いで心も人生も変わるんだなと思う
  • 白いしるし(新潮文庫)
    間島さんの苦しさが本当に苦しかった。
    主人公の行動の力強さに驚く部分もあったが、その部分がこの本のやるせなさを無理矢理にでも消化ているような気がする
  • あおい
    西加奈子さんの本は、惹きつける力がすごい
    読み始めて直ぐ、捲る手が止まらなくなる。妙にリアルで、真っ直ぐで少し生々しい
    キャラクターを表す時の比喩が面白いなぁと思った
    表題作含む3作全て、もう終わりか…となんだか寂しい思いにさせる
    もっとこの人たちの人生を読みたいって思う
  • サラバ! 中
    両親の離婚・帰国、そしてサッカー部での出会いや大学時代の恋愛といった沢山の出来事がある中で、歩は喜怒哀楽を味わいながら生きている姿が描かれていて面白かった。新たな人生観が知れた。
    「下」も楽しみ。
  • ふる
    風船に書かれた文字や、壁にかかるふざけた社訓の言葉を巧みに操るのは西加奈子ワールドそのもの。
    西さんが見てる世界では言葉達が意思を持って動き回っているのだろう。

    本書では空から落ちてきたような言葉がたくさん出てくる。
    空から落ちて、わたしたちに降りかかるもの。
    全人類に共通で降りかかるもの。私たち...続きを読む
  • サラバ! 上
    何度も時間切れで読むのを諦めたけど、やっと最後まで読みきれた1作目。
    きょうだいの1人である私にとって、一般の方々に知ってほしい現場がうまくまとめられていてよかった。「中」も楽しみです。
  • サラバ! 中
    中間になってどんどんおもしろくなってきた 西加奈子さんは女性なのに男の思春期の心情をよくわかっていてすごい 主人公が幼いころから描かれているので、だんだん自分のことのようにおもえてくる 下巻も楽しみである
  • サラバ! 上
    オーディブルで上巻まで聞いた。
    上巻までの感想です。

    みんなこの本を普通に楽しめるなんてすごい。
    僕は歩の家族関係や性格が自分と重なるところが多くて聞くのが辛かった。
    自分の見たくないところを正面から見させられているようで、ゲボが出そうだった。
    この作品が面白くないという評価ではない、むしろこんな...続きを読む
  • サラバ! 中
    上巻に続きすらすらと読み進めました。主人公の人生により深くのめり込み、考え、実際に体験したかのような感覚を覚えます。
  • 窓の魚(新潮文庫)
    窓の魚

    サラバ!が面白かったのでまた西加奈子を手に取ってみる。今回はサラバ!と比べるとだいぶ難解というか、あまり説明的でないタイプの小説であった。しかしながら、人にはそれぞれ暗部があり、それらを丁寧すぎるくらい、いやグロテスクに描いている。そして、温泉旅館にきた4名の主観と、女性の水死体が出た旅館...続きを読む