西加奈子のレビュー一覧

  • 円卓

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    西加奈子さんの文章は音が聞こえてくる。この作品は特にそれが顕著だった。
    こっこの成長や葛藤はきっと誰しも子どもの頃に感じていたことで、それを大人の言葉で緻密に描かれるのでたまらなくなる。分かった、は成長だし、成長は少し寂しい。
    個人的にはぽっさんが愛おしくて、彼らが「ししゅんき」を迎えるさまを想像して親のような気持ちになった。

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    2025年02月23日
  • 円卓

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    その時、その時代、持ち得る精神年齢で
    素直に、真っ直ぐ、ただ生きること

    たくさん見て、聞いて、考えて
    ひとつずつ噛み砕いて、自分の中身にすること

    そうやって生きていくことが大切なんだ
    死ぬために、そうやって生きていくんだと思った

    私は失ってしまってもう二度と取り戻せないそれが、大切だったんだと気づいた

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    2025年02月19日
  • きりこについて

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    ネタバレ

    きりこは、ぶすである。

    書き出しにぎょっとして借りた一冊。途中までは、きりこが自分の容姿に気付いて傷付くであろうことを思ってソワソワしながら読んでいた。後半はちせちゃんの性被害事件から怒涛の展開でどんどん読み進められた。前半に登場人物のその後が簡単に触れられるが、後半でそれがきちんと説明される形で回収されるとは思わず驚いた。

    ラムセス2世視点であることは早い段階から分かっていたが、読後感がとても良い。サラバ!を読んだときと似たような爽快さがある。自分は自分、というメッセージが込められているように思った。

    思春期に自分の容姿に悩んだ経験がある身からすると、多感な中高生のときに、自分は自分だ

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    2025年02月15日
  • わたしに会いたい

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    全編覆う辛辣さシニカルさが、ヒリヒリチクチクして痛かった、しんどかった。
    振り切ったキャラの登場人物や状況設定の短編の中で、書き下ろしの「チェンジ」が、理不尽な世の中を呪いながら悪戦苦闘してる主人公の普通さが自分の感覚に馴染んで、一番腑に落ちた。

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    2025年02月15日
  • ご本、出しときますね?

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    若林さんは不思議な人だ。
    めっちゃ自意識過剰で自己防衛本能が強くて、見栄っ張りでカッコつけ。本音は言わない。
    だけどスッと人の懐に入ってくる可愛げもあるんだなぁ。
    この本では、若林さんのそんな部分が遺憾無く発揮されていて、終始ほっこり見守る気持ちで読むことができる。
    人が死ぬ本ばっかり読んでたアタマが癒される〜。

    私が好きなのは、羽田圭介さん&藤沢周さんの回。
    この回は、若林さんが話すボリュームも多くて、羽田さん、藤沢さんとの相性の良さを感じる。話してることもほどよくカタくて、良い意味で、男同士っぽい感じ。小気味よくてずっと読んでたい。一冊丸ごとコレでもいいなぁ。
    あとは角田光代さん

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    2025年02月13日
  • 円卓

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    子ども時代の一生懸命な気持ちや不思議な感覚をリアルに表現できるってすごいなあ。小学生って大人な自覚があるけど、周りから見るとまだまだ幼くて可愛くて無邪気。そのギャップに本人たちはモヤモヤしながらもがんばって生きて大きくなっていくんだろうなあ。小学生にすっかり戻った気持ちになりました。

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    2025年02月09日
  • きいろいゾウ

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    たまーに「寂しい」と言う言葉が心に広がる時がある。
    そんな時、私は「寂しさ探し」の旅に出る。
    ほら、やっぱり私は寂しい人やと「寂しい」を証明する事実を見つけ出す。

    そんな気分じゃない時は気にもかけないような事に光を当てて。
    ほらっ!と自慢げに思う。
    昔はこの事をなぜ行うのかが気になって仕方がなかった。
    が、今では慣れたものでこのことに抗わなくなった。
    しゃーない。私はそんな人だ。
     
    西加奈子の「きいろいゾウ」を読んだ。
    なんか元気な時の自分とそうでない時の自分の両方に出会った気がした。



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    2025年02月08日
  • おまじない

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    燃やす、いちご、孫係、あねご、ドラゴン・スープレックスが好き
    対談で気づいたけど、確かにおじさんとかおじいさんに救われる話が多いな
    本人を傷つけないことが前提だけど仲間内で悪口を言って笑う時間が必要って、すごくわかるなあと思った。そんな綺麗でいられないからね。
    私も気にくわないものを腐す時間がないと生きていけない。
    対談の、子供を砂場で裸足でいさせるか靴を履かせるかのくだりがすごく自分の人生観に合ってて読んでて気持ちよかった。
    裸足を貫く勇気はないけど正直に自分の気持ちを話したうえで靴を履かせるって子供に対してすごく誠実な感じがした。
    素直に自分のダメなところとか弱いところを出して生きる方が楽

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    2025年01月24日
  • しずく

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    好きだなぁこの作品。
    『木蓮』『しずく』『シャワーキャップ』がお気に入り。
    自分に正直に、自分のペースで、自分を好きになって、自分を大事にして生きていきたいなって思えた。
    いい時間だった。

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    2025年01月23日
  • きいろいゾウ

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    ネタバレ

    最初の田舎暮らしの描写がすごく好きで、自分の好みにもフィットしていたんだけど、だんだんと見えてくる主人公「ツマ」のメンヘラのような、モラトリウムのような気質に少しイラッとしてしまい、私には合わないかも…?と思うときも多々あった。半分過ぎたくらいからは、良いシーンも沢山でてきて、やっぱり登場人物(特にアレチさんと駒井さん)の好感度もどんどん上がって、楽しい読書ができた。コソクやカンユ、メガデスと言った動物たちのキャラクターの描かれ方、そして植物や虫のキャラクターの描かれ方にはとても新鮮味を感じ、面白かった。
    最後はツマもムコも成長する終わりで、気持ちよく読み終えられた。
    でもやっぱり、個人的には

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    2025年01月23日
  • しずく

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    ネタバレ

    「女二人の物語」 根底にずっと優しさがある。

    ランドセル
    ピンクのランドセル同士仲良くなったくみちゃんとみっちゃんは、久々再会してロスへ旅行へ行き変なパーティに呼ばれ、子供の時くみちゃんが引っ張って小学校まで行ってくれたように、パーティを抜け出す。くみちゃん 離婚するねん。

    灰皿
    亡くなった夫と一緒に住んだ家を小説家の女性に貸した。小説家は「あなたのうんこを食べるまで」で賞を取ったが、俺に恥をかかせて、と振られた。もう書けない。夫は昔から小説家になるのが夢で、好きな小説家が自殺したのに妻の知らぬ所でショックを受け、一日家を空けた。灰皿が書斎にあった。夫は帰ってきた。妻は小説を読むのが怖かっ

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    2025年01月25日
  • 舞台

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    ネタバレ

    自意識に悩まされる気持ちはよくわかる
    他人によく思われたい、ダサいと思われたくない、ちょうどいい立ち位置にいたいと思う気持ちは口にはしないけど感じたことのある苦い感覚
    自分がどうみえているか、本当にしたい事があっても他人の目がきになってできない、思ってもないことを言ってしまう時もある
    それを恥じるんじゃなくて、認めてあげて生きていたら楽になれると思った
    自分を認めてあげれば他人のことも認めてあげられるのかもしれない

    印象的なシーンは父親に調子に乗るなと言われるシーン
    あの時の羞恥心たるや、、、

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    2025年02月24日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    全体の話の面白さというより、文章の美しさが魅力タイプの小説だと思う。事件があって推理小説っぽくなるのかなとも思ったが、あくまで恋愛?小説として書かれていた。内容を全て理解できているとは思わないが、読んだ後不思議な気分になる本。そしてそれは不快な気分ではない。

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    2024年12月28日
  • おまじない

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    ネタバレ

    女性主人公の8つからなる短編集。
    個人的には孫係が刺さった。遠方に住む祖父が1ヶ月だけ引っ越してくることになり孫のすみれは自分の家でありながら息が詰まるような感覚を覚える。でも、迎え入れた父母にも、もちろんお世話になる祖父にも誰1人として悪意はないからこそ、そういう感情に後ろめたさが生まれる…といった話。そこで出てきた「役割的にそうせざるを得ない」という考え方はドライだが、生き抜く上で大切な思考だと感じた。
    大切なのはその行為が騙して得をしようとしているわけではなく傷つけないように思いやりからくる行動であること。
    なるほど、と思いました。

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    2024年12月27日
  • きいろいゾウ

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    ネタバレ

     ツマ視点の生活とムコの日記の二つの視点からなる小説。
     
     読み進めていくうえで惹かれたのはツマという女性の眼と彼女自身。幼少期にはだれもが見ていたであろう創造(想像)の世界。ツマの見ているのは創造とは違うのだけれど、私からすると同じような非現実性、神秘性、儚さをもっていた。それは感受性の豊かさが生むのか子供時代の不思議な体験が作り出すのか。私にはわからない。けれど、彼女の見ていた景色が色鮮やかで、愛とか平和とかそういうのに富んでいて、そこに生きる話す動植物たちが彼女の温和で不思議で優しい魅力のある人物像につながったのは紛れもなく事実であると思う。

     ツマ目線でずっと読み進めて来たために、

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    2024年12月29日
  • おまじない

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    ネタバレ

    孫係
    おじいちゃまから、役割を演じることを教えられる孫。相手を思い遣って求められる役割を演じる。本当に信じられる人にだけ、悪態をつく。正直なことと優しいことは別。(本人が見るかもしれないネットなんてもってのほか。)

    あねご
    酒を飲み明るく振る舞っているように見えて、ブスでも相手にしてもらえるよう無理矢理頑張ってきた。酒を飲んで暴れる父は家を出た。キャバクラで芸人で電話すればどこでも酒を飲みに行く見窄らしい父と再会した。お父さんも酒が無いと生きていけない人だった。「あなたがいてくれてよかった。」

    オーロラ
    恋人が「心の無い場所」へ休暇に行きたいと言い、オーロラの見えるアラスカに来た。オーロラ

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    2024年12月19日
  • おまじない

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    ネタバレ

    燃やす、孫係、あねごが特に良かった。その他の話も面白くて、すごく沁みた。
    決して壮大ではない痛みや傷に寄り添ってくれるような作品。これはまた読み返したい。

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    2024年12月10日
  • 窓の魚(新潮文庫)

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    ネタバレ

    昔読もうとしたときに、よくわからず途中で読むのを辞めてしまい長らく積読状態だった。
    今は逆に淡々と進む物語が心地よく感じて、感じ方は変わるものだなと思った。

    2組のカップルの温泉旅行の様子が4人それぞれの視点から語られる物語。
    温泉宿に向かうバスからその日の夜までの出来事が視点を変えて4回語られる。
    途中に挟まれる別の旅行客のエピソードで、翌朝事件が起こったことが明かされる。
    主要人物4人の語りから事件の真相が明かされるかと思ったが、最後まではっきりとした描写はなかった。
    なぜ事件が起きたのか、ナツとトウヤマの関係は、トウヤマと牡丹の女性の関係は、、なんとなくわかるようでわからないままのこと

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    2024年12月01日
  • 円卓

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    人と違うことに憧れるこっこ。読み始めは子供特有のよくある自分が特別でありたいという欲求かと思いましたが、読み進めると、何かが違う、こっこの強烈な個性が徐々に理解できました。ラストシーンは流石としか良いようがない美しさ。

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    2024年11月29日
  • きりこについて

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    猫は偉大。それに尽きます。

    人混みを歩いている時、目に入ってくるそれぞれの人にそれぞれの人生があると思うとなんだか神秘的で、全員の人生を覗いてみたくなるけど、なんとなくそれが味わえる作品でした。
    みんなそれぞれ色々あるけどそれぞれの形で乗り越えていってるんだなぁ

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    2024年11月28日