西加奈子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もともと『みどりの』を書いてたら膨らんで別作品として残したくなったそうなので、スピンオフ的な仕上がりですが、十分面白かったです。
誰の子供なのか?と怒りながらも、女性の「動物的本能」や、困難に対峙して行く人の生き方が描かれていますが、妻の告白や、溺れた時に見た幻覚から、あらゆる不貞を受け入れて行く意識が変化するプロセスがごっそり抜け落ちている分(描かれていない)もったいない気もします。
『人間失格』を連想してしまいましたが、女は子宮で物を考えるっていう思想は、男にとっては痛いですし、そこまで包容力のある人は実際はいないので、フィクションの世界として割り切って読まないと、『みどりの』の余韻が -
Posted by ブクログ
ネタバレ「こうふく みどりの」を読んでなかったら★2つだったかも。
妻が妊娠した。それは自分の子ではなく、しかも妻がバリ島へ行ったときに行きずりで知り合った現地人の子供。妻のことはもともと軽蔑しているが、常日頃、人の評価ばかり気にしている「俺」は妻の不倫の子を自分の子として受け入れる。
その不倫の子が、成人してプロレスラーになったときに戦う相手となるアムンゼン・スコット。無敵の王者アムンゼンは「こうふくの みどりの」で、緑のおばあちゃんちによく遊びに来ていた森本栄子の孫であった。おばあちゃんちのテレビで猪木のプロレス中継を見たのが記憶に残り、プロレスラーへの道へと導かれたのだという、「こうふくの み
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