西加奈子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
西加奈子さんは、この本の登場人物のように自身がぼやけ、何か確かなものを掴みたいと願いながら書いたのではないだろうか。正直、終わり方はスッキリしたものではない。でも、その薄い靄が少しずつ薄れ、希望が見えかかった様子はリアルな現実だ。強さにはたくさんの種類がある。自分が置かれている状況や、関係している人間との関係値により、その場に適した強さは変わるだろう。でもそうではないときは?ひとりで生きていくと決めた人間は?弱さを認めることも、強くあろうと願い強い自分を演じることも、その人の強さがあるからできるのだろう。強さと弱さの間にいる自分を許さず、どちらかであろうとすることは、とても強い。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ不思議な話でした。作者は「いのち」を描きたかったと後書きで語っていたけれど、私は動物でありながら社会性を高く持ってしまった「人間」という生き物についての話だと感じました。
周囲との軋轢を生むのを避け、オチとして、無害な存在としてあろうとしてしまう主人公。優しいと言われるが、それは責任を負いたくないからだと自己嫌悪に陥りつつ、でも心和む日常の瞬間をレコーダーで録音するのはやめられない。色恋からも遠くあろうとしながらも、仕事で女性器と向き合うことは避けられない。人間の女性も動物であるという事実に日々向き合いながら、社会の中でうまく生きていかなければならない自分。おっとりとした主人公が、その事実に気
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。