西加奈子のレビュー一覧
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『こうふくみどりの』— 大阪の街角で織りなす、女性たちの生き様
西加奈子氏の『こうふくみどりの』は、大阪のとある家族を中心に展開される物語で、さまざまな女性の生き様と幸せについての探求を描いています。主要な登場人物は、緑という14歳の少女と、彼女の周りにいる家族や友人たちです。これらのキャラクターたちは、それぞれに複雑な背景と人生の課題を抱え、その解決を模索しながら生活しています。
物語は、新しい転校生コジマケンと緑の出会いから始まりますが、すぐに緑の家族の奥深い人間関係に焦点が移ります。緑の家は常に人が集まる場所で、それぞれの「女」が抱える秘密や過去が徐々に明かされていきます。西加奈子氏 -
Posted by ブクログ
ネタバレ西さんの作品は、なんというか、「癖のある」感じの印象。
いつも関西弁の女性主人公が出てきて、ちょっと繊細だったり、あるいは男勝りのユーモラスなキャラだったり。
その一方で擬態語や擬音語のチョイスが読者をはっとさせ、唸らせるところも多い作家さんです。
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そしてこの短編集。
いい意味で、何だかマイルドに感じました。曰く言い難いのですが。
いつも通り、関西弁と突き抜けた女性キャラは出てきますが、他の西作品対比、マイルドかな。
あとがきを読むと、何でもプライベートで辛い状況にあり、それを支えてくれた友人たちに捧げる本という位置づけの作品だそう。そうしたことも関連しているのかな。
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Posted by ブクログ
どの物語も短いのに、むき出しのまんまで迫ってくるもんだから、まるでどろどろのゾンビに追いかけられるような感覚になった。悪い意味ではない。
これが芸術なんだろうなという文体で、すぐには飲み込めなかったから、読み終わるのになかなか時間がかかってしまった。「あおい」は特に続きを読みたいのになかなか読み進められなかった。暗い気持ちになるわけではなく、かといって読み終わって清々しい気持ちにもなれない。(私だけ…?)なんとも形容しがたい感情が巡ってくる。読み終えたあとはすこぅしほっとしてひと息つくことができる。
一人称の感じ方だけで物語が展開していく部分があるのを見て、西加奈子さんはかなり自分の世界観を中 -
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Posted by ブクログ
ネタバレこれまで西さんの作品というと、関西弁コテコテ+純文学、という印象でした。今回も舞台は大阪ですが、より純文学へシフトした印象を強く感じました。
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本作は中編ともいえる「地下の鳩」「タイムカプセル」の二編からなります。
表題作「地下の鳩」は、昔はそこそこイケてた40男の吉田が、スナックでチーママを勤めるみさをと出逢い、破滅的に共依存していく話。
続く「タイムカプセル」は、奄美大島出身のオカマのミミィ(おかまバーのオーナー)が、彼(女)の半生を振り返りつつ、自己のジェンダーについて自身は正直であったかを振り返るような作品。
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で、先にも書いたのですが、実に「文学だなあ」と感じたの -
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