西加奈子のレビュー一覧
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『こうふくあかの』— 複雑な人生を紡ぐ、愛と再生の物語
西加奈子氏の『こうふくあかの』は、個々の感情と運命を細やかに綾なす作品であり、家族や自己認識のテーマを掘り下げています。本作は、中間管理職の男性と、プロレス界の無敵の王者アムンゼン・スコットという二つの異なるストーリーを交互に描いており、それぞれの物語が読者に強烈な印象を与えます。
物語の一方では、39歳の調査会社の中間管理職が主人公で、彼の妻が別の男性の子を宿すという衝撃的な出来事から始まります。彼の内面の葛藤や逃避行が繊細に描かれており、読者に深い共感を呼びます。彼の成長と変化は、特に妻の出産とその後の家族との絆の再構築を通じて感 -
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特異な幼少期を過ごした女性の物語
以下、公式のあらすじ
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マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、
書籍編集者の鳴木戸定。
彼女は幼い頃、紀行作家の父に連れられていった旅先で、
誰もが目を覆うような特異な体験をした。
その時から彼女は、
世間と自分を隔てる壁を強く意識するようになる。
愛情も友情も知らず不器用に生きる彼女は、
愛を語ってくる盲目の男性や、
必死に自分を表現するロートル・レスラーとの触れ合いの中で、
自分を包み込む愛すべき世界に気づいていく。
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私の区分ではこれは純文学なのではなかろうかと思う -
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『こうふくみどりの』— 大阪の街角で織りなす、女性たちの生き様
西加奈子氏の『こうふくみどりの』は、大阪のとある家族を中心に展開される物語で、さまざまな女性の生き様と幸せについての探求を描いています。主要な登場人物は、緑という14歳の少女と、彼女の周りにいる家族や友人たちです。これらのキャラクターたちは、それぞれに複雑な背景と人生の課題を抱え、その解決を模索しながら生活しています。
物語は、新しい転校生コジマケンと緑の出会いから始まりますが、すぐに緑の家族の奥深い人間関係に焦点が移ります。緑の家は常に人が集まる場所で、それぞれの「女」が抱える秘密や過去が徐々に明かされていきます。西加奈子氏 -
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ネタバレ西さんの作品は、なんというか、「癖のある」感じの印象。
いつも関西弁の女性主人公が出てきて、ちょっと繊細だったり、あるいは男勝りのユーモラスなキャラだったり。
その一方で擬態語や擬音語のチョイスが読者をはっとさせ、唸らせるところも多い作家さんです。
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そしてこの短編集。
いい意味で、何だかマイルドに感じました。曰く言い難いのですが。
いつも通り、関西弁と突き抜けた女性キャラは出てきますが、他の西作品対比、マイルドかな。
あとがきを読むと、何でもプライベートで辛い状況にあり、それを支えてくれた友人たちに捧げる本という位置づけの作品だそう。そうしたことも関連しているのかな。
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Posted by ブクログ
どの物語も短いのに、むき出しのまんまで迫ってくるもんだから、まるでどろどろのゾンビに追いかけられるような感覚になった。悪い意味ではない。
これが芸術なんだろうなという文体で、すぐには飲み込めなかったから、読み終わるのになかなか時間がかかってしまった。「あおい」は特に続きを読みたいのになかなか読み進められなかった。暗い気持ちになるわけではなく、かといって読み終わって清々しい気持ちにもなれない。(私だけ…?)なんとも形容しがたい感情が巡ってくる。読み終えたあとはすこぅしほっとしてひと息つくことができる。
一人称の感じ方だけで物語が展開していく部分があるのを見て、西加奈子さんはかなり自分の世界観を中 -
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