「おまじない」的な自分を励ます言葉が出てくる8つの短編集。
「孫係」は、突然1ヶ月一緒に暮らす事になったおじいちゃまと、孫の話。
孫のすみれは孫の係を、おじいちゃまは爺係をこなすことで、家族やお互いの関係を上手く保とうというアイディアにより、2人の関係が深くなっていく。
可愛い話で温かくなった。
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「正直なことと優しいことは別なんだ」
「マタニティ」は、妊娠しているかどうか分からないけど、妊娠してるかも?!という女性の話。
母親になる覚悟がなく、母親になることへの不安でいっぱいの彼女。
彼女を不安から救ったのは、大嫌いな人の言葉。
「自分の弱さを認めたら、逆に強くなれたんです」
「おまじない」は、一緒に暮らしてたおばあちゃまが信じていた縁起物やそのためのおまじないと、孫娘の話。
おばあちゃまが亡くなった時、孫娘はそれらにどう対処していいか分からなくなる。
むしろ、おまじないが呪いに感じてくる。
でも、そんな時に貰った言葉で楽になる。
「まじないや縁起なんてな、自分で決めんもんやねん。だってな、自分が幸せになるためのもんやろ?それに囚われるのはおかしいやんか」
「お前が決めてええねん」
言葉ってすごい威力がある。
良い方にも悪い方にも。
囚われたり、放たれたり。
でも自分が気持ち良くなる素敵な言葉は、ずっと胸に留めておきたい。
そんな言葉を持ってたら、すごくラッキーだし、幸せなことだと思う。
そんな言葉の話は、とても素敵な話でした。