西加奈子のレビュー一覧
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おそらく乳がん治療中に書いたと思われる短編集。
私に会いたい
とりあえず私は、モトが結論として導き出した解釈、
「ドッペルゲンガーはその人の命を奪うための使者ではなく、その人からむしろ死を遠ざけるための使者なのかもしれない。」
「死というのは、それ自体が死なのではなく、死を想起させる何かなのではないかな。死であると同時に死への警告なんだ。」
「人が死にたいと願う時、死は近づいてくるけれど、むしろ遠ざけるために近づいてくるんだよ。死を意識させ、そして気配だけを残して去ってゆく。その人を生かすために。その人が何より生きるために。」
この解釈たちがとても好きだと思った。
汚い絨毯を「ちゃんとボ -
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読んでいたら、すごく痛かった。
誰かを大切にするとか愛するとか、そういうことは誰にでもできて、誰を愛する権利もあるけれど、そこに常識が入ってくると、無理な恋や愛もあるのだ。
その人の存在自体に惹かれ、作り出したものを得たいと思う気持ちや、異常なまでの依存心など。すごく苦しくなった。自分は、人を傷つけたりしないまでも、愛する気持ちは高い方だと思う。嫌われるのは嫌だし。自分のことを見つけてくれる人にいつか出会えるはずで、それが早いか遅いか、いなかったか、の違いであって、ありのままに生きていけばいい。愛されなくても、自分が自分を愛していけばいい。ただそれだけ。 -
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ネタバレタイトルみたいに、色の印象が強く残る作品だった。
間島の白、
夏目のカラフルな絵、
殴られた塚本さんの血
メキシコの女の子の緑とピンクの母親の絵。
夏目の心に深く根差した白い絵の具は自分の描くカラフルな絵を覆い尽くすほど分厚く色濃く浸透していった。
でもきっと何年か経つと我に返って気付いたりする。なんであんなやつにあんな夢中だったのか。
本の中では間島が特別な人のように書かれていたけど、きっと今までの青髪の美容師も運転の苦手な彼も、その当時は彼色に染められるほど夢中だったんだろうと思う。
何が言いたいかと言うと、結局間島も、そのうちの1人でしかないのではということだ。
恋は盲目とはこ -
Posted by ブクログ
ネタバレ特に印象に残ったキーワードは下記。
貧困、マッチョイズム、自己責任論、愛着形成。
たった一人の誰かが人生のある時の大きなそして唯一の支えになり得ること。
誰かをケアする(助ける)こと、助けてと声に出すこと。
病んだ母親から虐待を受けて愛着形成、自己肯定感の育み(とは少しニュアンスは違う気がするけど)がうまく出来ず、必要なケアを受ける機会がなかったアキ。
父親の事故をキッカケに人生に対する強い金銭的な制約を受けることになった主人公。
社会が自己責任論に寄りすぎてるというような主張について。
私自身の感覚としては、
この本の登場人物たちを思い浮かべると頷ける気はする一方でSNSなどで見る「自 -
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ネタバレなんだか胸にずっしりときました。
考えさせられるテーマが、自分の中での気付きが山のようにあって。とても良い作品に出会えたなと思いました。またすぐ読み返しそう。
上、中巻でうまいこと世渡りできていた主人公。年齢を重ね老いへ向かう、30代半ば。自分の人生を振り返って、何を得たのだろうかと考え、苦しみ、友人を妬み家族を恨むようになる。心理描写がとてもリアルで、歩だってそこまで悪い人間じゃないのにと、同世代の私は読んでいて苦しくなりました。姉の言葉に耳を傾ける事ができた歩は立派だと思いました。
個人的に、上、中巻で気になってた両親の離婚の謎や、どうしてるかなと思い巡らせてた友人たちのその後が描かれ
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