西加奈子のレビュー一覧

  • サラバ! 下

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    姉が語りかけるシーン、手紙のシーンがとにかく良かった。
    この2つのシーンに出会えたことがこの本を読んだ成果。西加奈子は3冊目だけど、心がグッと抉られる描写がうまい。主人公が傷つくのと同時にこちらも傷ついた気持ちになる。
    そりゃこれは直木賞だな、と思った。

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    2026年02月04日
  • GOAT

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    全部読み切り短編というのが、すごくいい。
    今までの文芸誌は、連載ばかりなので、なんだか蚊帳の外感があって、書い続けないと仲間に入れてあげないよーと言われてるみたいで寂しさを感じることしばしば。

    しかも豪華ラインナップに、いいの?この値段で?と問いたくなる。赤字だよね。

    ともあれ、西加奈子「デヴィアン」市川沙央「音の心中」小川哲「嘔吐」をまずは読む。

    全部面白い!
    小川哲は、朝井リョウと仲良しになって影響受けてるような笑。
    西加奈子も仲良しの村田沙耶香となんか似てるような。
    互いに影響しあって、短編だから、肩の力を抜いて自由に書いてる感あり。

    葉間中顕「五十歳,ロスジェネ、ギバー落ち」も

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    2026年01月31日
  • きりこについて

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    終始太字で出てくる「ぶす」に笑ってしまったけど、 傷ついた過去から這い上がったきりこの強さや愛すべき個性を表してるようで良かった。

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    2026年01月25日
  • 炎上する君

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    想像力が膨らみ脳が喜んでいるような感覚になった。奇妙な話で人間味のある短編集。
    「舟の街」の住人の言葉は意味なんてないし、チグハグなのになんだか心にスッと入ってくる。

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    2026年01月20日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    主人公の働くことに対するマインド、構え方みたいなものがすごくリアルだし、自分にも重なる部分があって、本当によく頑張ってるなと讃える気持ちで読んでいた。
    何かに負けたくないが、それが何なのかはわからない。自分で作った敵であり、その労働環境や、社会の構造が生み出した何かに負けたくない。その現場で敗者になりたくない。そんな気持ちで自分にエネルギーはもう残っていないのに、毎日なんとか奮い立たせて働いている。助けを求めたり、その場から逃げたりすることは負けになってしまうので、続けなくてはいけない。そういう、しんどい状態が主人公の過酷な生活や職場の人間に向けられる思いなどから伝わってきた。

    最後の森との

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    2026年01月20日
  • さくら

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    この物語の中で、私がいちばん信頼できたのは薫だった。
    家族の誰よりも冷静で、静かで、それでも家族から離れすぎない。その立ち位置が、最後まで変わらなかった。

    兄を中心に回っていた家族が崩れていく過程は、丁寧に、繰り返し描かれる。
    その分、物語全体の語りはやや密で、読み手に休む余白が少ない。そんな中で、薫の存在だけが、説明を増やさず、出来事をそのまま受け止めているように見えた。

    さくらの存在も大きい。
    行き詰まったとき、物語の流れが詰まったとき、彼女はまるで文章の中の句読点のように、ほんの少しの休みをくれる。

    全体として、この作品は言葉の密度が高く、
    多くのことが語られる物語だった。

    それ

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    2026年01月19日
  • 私の身体を生きる

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    テーマが性だからか、かなり赤裸々な内容が多く書き手たちの矜持を感じた。私は親しい友人であっても性に関する話をし合うことがないので、こういった本が存在してくれることそれ自体に感謝したい。
    男性からの目線、恋愛性に対する違和感や自分の体験について書いたものが多い印象で、それはその通りという内容なのだけれど、同時に女性の恋愛・結婚・妊娠出産・育児に対する幸せを語ることってもう許されないのだろうかという疑問も湧く。

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    2026年01月11日
  • サムのこと 猿に会う

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    通夜にいく格好がはちゃめちゃすぎて笑った。
    5人とも、それぞれの精一杯でサムを悼んでいる感じがした。

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    2026年01月06日
  • あおい

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    おそらく著者自身を重ね合わせているのだろうと感じる世界観設定と描写だった。主人公と年齢が近く、境遇も割合近いので、没入してしまった。

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    2026年01月06日
  • きりこについて

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    ネタバレ

    きりこはブスな女の子。
    でも両親からの深い愛情と、周囲の大人達の気遣いによって(きりこのブスさに触れず褒める)、きりこは自分を可愛いとおもうようになり、友人にも自分がお姫様であるかのような振る舞いをしてしまう。
    ある時、好きな男の子に「ぶす」と言われ強いショックを受けたきりこは引きこもりになるが、愛猫のラムセスと共に世の中でいちばん大切なことを見つけるという話。

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    2026年01月03日
  • 円卓

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    子供時代の感覚を色々思い出させる。
    単に懐かしい感じでなく、もどかしさや、苦しさのようなものを思い出させる。なのに、読後感は妙な爽やかさを伴う。

    お盆や年末年始など帰省するタイミングで読むと良いかも。
    子供の頃を思い出してみたい時に読むと良い。

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    2026年01月01日
  • 円卓

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    ネタバレ

    子供時代の言葉にならなかった気持ちや感覚を、綺麗な大人の言葉で表現したような作品。
    鼠男のシーンは怖かった。子供だから、なんでダメとか分からないんだけど、でも違和感や、普通ではないってことがわかる感覚。。不気味でとても怖かった。
    ぽっさんが精神的イケメンすぎる。ずっと近くでこっこを守ってくれたらいいなあ。。

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    2025年12月29日
  • 私の身体を生きる

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    面白かった。
    言葉にできなかった違和感が処理されていくようなエッセイたち
    女性として生きるって、嫌なこと理不尽なことあるけど、悪くないよなあと思えました

    痴漢や性被害みたいなことだけでなく
    日常的なコミュニケーションの中で感じる不快さとか違和感とか、そういうのある〜わかる〜みたいなのたくさんあったな
    これは男の人が読んだらどう思うんやろう?

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    2025年12月29日
  • きりこについて

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    どストレートゆえにダメな人もいるタイプなのは惜しいけど、とても力強くて繊細で、とにかくどストレート(表現も含め)なお話。
    気になりつつも未読だった西加奈子作品、そろそろしっかり読み始めてみようかな。

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    2025年12月27日
  • 夜が明ける(新潮文庫)

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    最初は男子高校生の気楽な日常の話かと思ったら、どんどん重たくなってきて、途中は読み進めるのが苦しくなった。
    貧困や虐待、パワハラ、過酷な労働環境、同じように苦しんでいる人がもしかしたら近くにいるのかもしれない。

    声を上げること、助けを求めることをもっとしやすい世の中になってほしい。

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    2025年12月27日
  • サラバ! 中

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    高校の同級生須玖の人格が素晴らしく、震災を機に塞ぎ込んで閉まった時は須玖はもう登場してこないのかと残念に思った。後半、姉の奇行再び!キタキタ!そして最後に母の再婚と父の出家という怒涛の展開。家族の物語を読んでいるだけだが、出てくるキャラクターが強烈で物語として面白い。でも主人公はこんなにも強烈な家族で可哀想に思う。矢田のおばちゃんのサトラコヲモンサマ、読みにくい新興宗教でなんなんだとおもっていたが、その謎が解けてスッキリ。なんとも面白い種明かし。信ずるものはなんだっていいんだ。

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    2025年12月27日
  • おまじない

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    「孫係」
    いつも身なりを綺麗に整えて、完璧をこなしている大学教授のおじいちゃま。
    パパとママ、学校の先生や、友達に「優しくて、いい子」をこなしているすみれ。

    すみれは、いつも素直で感情豊かな人たちを少しバカにしている。自分は「人にとっていい人をこなしているだけの、嫌な人間」だと、悩んでいた。

    だけど、実はおじいちゃま、同じように完璧な(みえていた)おばあちゃまも、家では悪態を尽きていて、愚痴っていたという。

    しかし、じいちゃまはいう、これは「陰口」や「卑怯」ではなく、相手にとっての優しさや思いやりがあるからこそ、「いい人」をこなしているのだと。

    だから、すみれさんも、その自分を係だと思

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    2025年12月26日
  • きいろいゾウ

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    ムコさんもツマさんもとても仲良いのに、なぜか本性というか本音を言い出せないというか独特の関係なのはなぜなのか、ずっとモヤモヤしていたのが最後ほっとできる話だった。

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    2025年12月25日
  • ご本、出しときますね?

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    本好き芸人であるオードリー若林と小説家達とのトーク本。小説家であっても一人の人間。人の面白さから読みたくなった本が沢山ありました。
    書き手の面白さから本を手に取りたくなる一冊。

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    2025年12月16日
  • きいろいゾウ

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    ネタバレ

    面白かったが、かなり独特な作品。リズム感も独特だし、普通の価値観で読むとどこかズレてくる。常人には見えない何か。1Q84を思い出すような作品だった。

    読みやすいのは読みやすい。けど、はじめに書いた通り、普通の価値観で読むとしんどいかもしれない。言葉で説明できない何かを登場人物全員にあって、特にツマは、動物と話せたりヨルと対話できたりと半分何でもあり。

    だからこそ、とても大切で繊細な事を登場人物は息をするように実行している。あれほど自分に正直な人たちもいないのかもしれない。愛する人を愛して、自分の感情にとても正直。側から見たら子どもと同じかもしれない。じゃあツマも言っていたが、大人の定義とは

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    2025年12月15日