ハヤカワ・ミステリ作品一覧

  • 特捜部Q―自撮りする女たち―
    4.0
    特捜部Qに閉鎖の危機が訪れる! 検挙率の上がらないQには周囲から厳しい目が注がれていた。そんな中、王立公園で老女が殺害される事件が発生。さらには若い女性ばかりを襲うひき逃げ事件が――。次々と起こる事件に関連は? 一方、ローセは苦悩の淵に……。
  • ラブラバ〔新訳版〕
    3.8
    元シークレット・サーヴィスの捜査官で今は写真家のジョー・ラブラバは、かつての銀幕のスター、ジーン・ショーと知り合った。少年の頃の彼が夢中になった女優だ。だが、ジーンの周囲にはたちの悪い男たちが……。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作
  • 老いたる詐欺師
    3.5
    ネットを通じて知り合った老紳士のロイと未亡人のベティ。親睦を深め、共同生活を始めた二人であったが、ロイの目的はベティの財産にあった。彼の正体は、数々の人を陥れてきたベテランの詐欺師だったのである。戦中まで遡って明かされる、詐欺師の生涯とは?
  • 冷たい家
    3.7
    ロンドンの住宅街に建てられた奇妙なまでにシンプルな家。新進気鋭の建築家が手がけた、この一切の無駄が廃された家に住む女性たちには、なぜか不幸が訪れるのだった――。この家にはどんな秘密が隠されているのか? 様々な語りが交錯する、全米ベストセラー。
  • 樹脂
    3.4
    人里離れた半島で、森に囲まれて暮らす一家。何度もつらい喪失を経験した父親は、もうこれ以上は愛するものを奪われまいと決意して、あるとき幼い娘が死んだと偽りの報告をする。そして娘を隠して育てはじめるが……デンマークの注目作家が著した傑作長篇登場
  • 呼び出された男 スウェーデン・ミステリ傑作集
    3.0
    北欧ミステリの中心地たるスウェーデンから、『ミレニアム』を生み出したスティーグ・ラーソン、〈エーランド島四部作〉のヨハン・テオリン、〈マルティン・ベック〉シリーズのマイ・シューヴァル&ペール・ヴァールー、〈ヴァランダー警部〉シリーズのヘニング・マンケルらの傑作短篇を集成した画期的アンソロジー
  • われらの独立を記念し
    -
    〔英国推理作家協会賞最優秀新人賞〕妻娘と別居したことで、ピートの家庭は崩壊寸前だ。そのうえ彼は他の家族の面倒まで見なければならない。なぜなら彼は家庭福祉局でソーシャル・ワーカーの仕事をしているからだ――。八〇年代の激動のアメリカにおける様々な家庭、親子、そして犯罪。翻弄されるピートが目にしたものは……。CWA賞新人賞受賞の大作
  • 寝た犬を起こすな
    4.3
    女子学生が運転する車が起こした衝突事故。不自然な状況に気づいたリーバスは、車に同乗者がいたことを突き止めるが、彼女は頑として口を開かない。事故の影には、何かが潜んでいるようだが……いっぽう、組織改編で犯罪捜査部に送られることになったフォックスは、内部調査の最後の仕事としてリーバスが若き日に所属した署に、隠蔽された事件の痕跡を発見する。彼の捜査はリーバスの身におよぶのか? 独立の是非に揺れるスコットランドで展開する、人気シリーズ最新刊!
  • 渇きと偽り
    4.0
    干ばつに苦しむ町で発生した一家惨殺。ある理由で20年ぶりにこの地へと戻ってきた警官フォークは、事件の犯人と目されている亡き友人ルークの汚名を晴らすべく捜査をはじめる。果たして真相は? オーストラリアでベストセラーとなった、新鋭による抒情あふれるフーダニット。
  • 地中の記憶
    3.7
    【アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作】十五歳と半年を迎える夜、長年近づかないことになっていた隣家の土地に忍び込んだアニー。しかしそこで死体を見つけてしまう。その事件は町の忌まわしい過去を掘り起こし、アニーと家族の生活まで脅かす……二十世紀半ばのアメリカ南部を舞台にした巧緻で濃密なミステリ
  • 凍てつく街角
    3.5
    恋人を残酷な事件で失い、後悔と自責の念のなかで生きる刑事ラウン。彼を自暴自棄な酒浸りの生活から引きずり出したのは、友人の依頼だった。失踪中の若い女性を探すことになったラウンは、しぶしぶコペンハーゲンの裏社会を訪ね歩くが……。デンマーク発、警察小説の新シリーズ開幕!
  • 楽園の世捨て人
    3.0
    【「ガラスの鍵」賞受賞】 母国デンマークを捨て、大西洋に浮かぶカナリア諸島で暮らすタクシー運転手兼ピアノ調律師のエアハート。欲もなく、熱意もなく、怠惰に日々を過ごす彼が、ある日遭遇したのは、海岸に遺棄された車から見つかった身元不明の幼児の死体だった。観光産業への影響を恐れる警察が事件をうやむやに葬ろうとしていることに気付いたエアハートは、ことの真相を突き止めようとするが……北欧ミステリ最高の賞を射止めた力作!
  • 虎狼
    3.8
    村から離れて住む一家の邸宅にとつぜん二人の男が侵入し、両親とその娘を邸内に拘禁する。男たちはその目的を明らかにしないまま、自由を奪った家族をじわじわといたぶってゆく。恐怖と絶望に支配される一家に救いの手はないのか? だが逃げ出した一家の飼い犬が、偶然にもキャフェリー警部のもとへ行き着いた。ウォーキングマンの示唆を受けたキャフェリーは、手がかりもないまま飼い主を探しはじめる。雲をつかむような捜索は、はたして一家を救えるか? 「サスペンスの新女王」が放つ、緊迫感あふれる最新作。
  • その雪と血を
    4.3
    オーラヴ・ヨハンセンは殺し屋だ。この数年間、麻薬業者のボスに命じられて殺人を引き受けてきた。今回の仕事は、不貞を働いているらしいボスの妻を始末すること。いつものように引き金をひくつもりだ。だが彼女の姿を見た瞬間、信じられないことが起こる。オーラヴは恋に落ちてしまったのだ――。葛藤する彼の銃口は誰に向かうのか。放たれた弾丸が首都の犯罪組織を大きく揺るがす……。雪降りしきる70年代のノルウェーを舞台に、世界で著作累計2800万部を突破した北欧ミステリの重鎮が描く血と愛の物語。
  • 生か、死か
    3.9
    【英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞】四名が死亡した現金輸送車襲撃事件の共犯として十年の刑に服していたオーディ・パーマー。奪われた七百万ドルの行方を知るとされる彼は、服役中どれほど脅されても金の在処(ありか)を吐くことはなかった。時は経ち、出所日前夜。オーディは突如脱獄を果たす。もう一日待てば、自由も金も手に入ったはずなのに……。彼の決断の裏には恐るべき陰謀と悲劇が――スティーヴン・キングが絶賛した著者の代表作!
  • 終わりなき道
    3.5
    刑事のエリザベスは、少女監禁犯を拷問の上、射殺したとして、激しい批判にさらされていた。州警察が調査に乗り出すが、彼女には真実を明かせない理由が……。同じ頃、エリザベスの元同僚の警官が刑務所から釈放される。ある女性を殺した罪を認め服役していたのだ。だが、エリザベスは尊敬する彼の潔白を信じていた。男はうその証言をしたのか? ――様々な秘密を抱えた女と男の道はやがてひとつに繋がり、信じがたい邪悪の存在を暴く! アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)二冠作家が圧倒的筆力で放つ傑作巨篇。
  • アメリカン・ブラッド
    4.0
    元ニューヨーク市警のマーシャルは、犯罪組織への潜入捜査を終えた後、政府の保護下で暮らしていた。ダメージを受けた組織は復讐を誓い、最強の殺し屋〈ダラスの男〉を差し向けるが、マーシャルはサンタフェの隠れ家に用心深く潜みつづけた。だがしかし、地元の若い女性の失踪事件を追ったばかりに、マーシャルは麻薬の売人と対峙することになる。さらには執念深い組織と〈ダラスの男〉の魔手が……。
  • ささやかな手記
    4.0
    【フランス推理小説大賞813賞受賞】目覚めると、鎖をつけられ、地下室で監禁されていた――。ある事情から、人目を避けて南フランスの田舎の民宿に滞在していたテオは、周囲の山中を散策していたところ、廃屋めいた家に暮らす老兄弟によって囚われの身となってしまう。地下室の先住者リュックは、彼にこう告げる……「地獄にようこそ」。あらゆる農作業と重労働、家事に酷使され、食べ物もろくに与えられず、テオは心身ともに衰弱していく。ある日、老兄弟の隙をついて脱出を試みるが。
  • アックスマンのジャズ
    4.0
    【英国推理作家協会賞最優秀新人賞受賞】1919年のニュー・オーリンズで、斧を使って殺人を繰り返す、アックスマンと呼ばれる犯人。「ジャズを聴いていないものは殺す」と予告までする殺人鬼を懸命に追う男女がいた。人種差別の強い街で、黒人の妻がいることを隠して困難な捜査を続けるタルボット警部補。ある事情から犯人を捕まえるようマフィアに依頼された元刑事のルカ。ジャズマンと共に事件の解明に挑む探偵志願の若い女性アイダ。彼らの執念で明かされる衝撃の真実とは? 実際に起きた未解決事件をもとに大胆な設定で描く、英国推理作家協会賞最優秀新人賞作。
  • 夏に凍える舟
    3.9
    エーランド島に美しい夏がやってきた。島でリゾートを経営する富裕なクロス一族の末っ子ヨーナスは、海辺で過ごす二年ぶりの夏に心躍らせていた。しかしある夜、ボートでひとり海にこぎだした彼の目の前に、幽霊船が現われる。やっとのことで陸に戻ったヨーナスは、元船長イェルロフのボートハウスの扉をたたく。少年から話を聞いたイェルロフは、不吉な予感を覚える……。一方その少し前に、復讐を誓うある男が島に帰りついていた。記憶と思いを丹念に描き上げた、エーランド島四部作をしめくくる傑作ミステリ!
  • 人形
    3.5
    犯罪歴のある患者を収容するビーチウェイ重警備精神科医療施設は、不穏な空気に覆われていた。ヴィクトリア朝時代に救貧院だったここには、かつて残忍に患者を支配した寮母の亡霊が出没するという噂があった。そこへある夜、不意の停電とともに、自傷行為の絶えなかった患者が死亡したことから、施設の危うい日常は崩れ去る。患者ばかりか職員までもが亡霊の噂に怯え、何かを目撃したと言い出すものまでが現われたのだ。単なる妄想か、超常現象なのか、あるいは? 上級職員のA・Jは、最近退院したばかりの、ある患者が舞い戻り関与しているのではないかと疑うが、上層部を気にする院長のメラニーは事態への対応を渋る。悩んだ末にA・Jは、独断で警察のキャフェリー警部に相談するが……アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞に輝いた『喪失』に続き、サスペンスの新女王たる実力を見せつける話題作!
  • 世界の終わりの七日間
    3.6
    小惑星が地球に衝突するとされる日まであと一週間。妹のニコに、もう一度会いたい――元刑事のパレスは、警官たちが集う〈警察のいえ〉を後にして旅に出る。小惑星の衝突を阻止する方法はあると確信して、地下活動グループと行動をともにしているニコ。今、彼女はどこにいるのだろう? パレスはニコとその仲間たちの痕跡を地道にたどってゆく。終末を目前とした世界を描く、アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作『地上最後の刑事』、フィリップ・K・ディック賞受賞作『カウントダウン・シティ』に続く三部作の完結篇
  • 神学校の死
    4.5
    サフォーク州の人里離れた海岸に位置する聖アンセルムズ神学校の学生が、近くの砂浜で砂の下に埋もれた変死体となって発見された。公式見解は事故死とされたが、納得しない学生の義父が、ロンドン警視庁に再捜査の圧力をかけてきた。少年時代に同校で夏期休暇を過ごした経験をもつダルグリッシュ警視長に白羽の矢が立ち、彼は校内に滞在して調査にあたることになる。時を同じくして、同校の閉校を推進する教会幹部も到着するが、ダルグリッシュはそこに不穏な空気を感じた。はたせるかな、嵐が荒れ狂う夜、彼の目と鼻の先で残忍な殺人事件が!
  • アルファベット・ハウス
    3.6
    ポケミス一九〇〇番記念作品。第二次大戦中、戦地で相棒と生き別れになった英国軍パイロットは、友の行方を探してドイツを再び訪れる。だがナチ残党の魔手が! 著作が全世界で一千万部突破! 「特捜部Q」作者による傑作小説。
  • カルニヴィア1 禁忌
    3.9
    ヴェネツィアの教会の石段で、女性の死体が発見された。死体はカトリックの女性には許されない司祭の祭服を着て、腕には奇妙な模様のタトゥーがあった。憲兵隊の大尉カテリ-ナは捜査を開始する。その頃、米軍基地に赴任した少尉のホリーは、旧ユーゴ内戦時の記録の公開を求める女性と面会した。ホリーは記録を調べるが、やがてその女性の死を知る。カテリーナとホリーは協力し、ソーシャル・ネットワーク「カルニヴィア」の創設者ダニエーレとともに、二人の女性の死に潜む陰謀に迫る。
  • 街への鍵
    3.8
    メアリは白血病患者のために骨髄を提供した。だが、それが恋人の男の怒りをかう。彼女の美しい肌に傷がついたと、身勝手な理由で男はメアリを責め――暴力をふるった。家を出た彼女は、過去をふりきるように大胆な行動に出る。素性もよくわからぬ骨髄の提供相手に会うと決めたのだ。そこにいたのはレオという優しく繊細な男性。メアリは次第に彼に惹かれていくのだが、それが悲劇の始まりだった。その頃、街では路上生活者を狙った殺人が起き……不穏さを物語に練り込んだ〈サスペンスの女王〉による傑作。
  • 出口のない農場
    3.6
    その農場に旅の男が迷い込んだのは偶然だった。獣を取る罠が足に食い込んで重症を負う中、優しい謎めいた未亡人が彼を看護する。だが、農場には小悪魔的な誘いをかけるその妹、そして常に銃を持ち歩く凶暴な姉妹の父親がいた。一家には何か秘密があるらしく、世間からは後ろ指をさされており……超絶不穏なサスペンス。
  • エンジェルメイカー
    4.1
    大物ギャングだった亡父の跡を継がず、時計じかけの機械職人として暮らすジョー。しかし謎の機械を修理したことをきっかけに、その平穏な生活 は叩きつぶされる。百戦錬磨の元スパイ老女、有能きわまりない美女、亡父の知人たち……個性豊かな仲間とともに、ジョーは世界を覆わんとする陰謀に立ち向かう。疾風怒濤の傑作エンタテイメント・ミステリ!
  • ブエノスアイレスに消えた
    4.3
    冬を間近に控えた四月。建築家ファビアンの愛娘とそのベビーシッターは、ブエノスアイレスの地下鉄で突如姿を消した。警察の捜索は遅々として進まず、以前からギクシャクしていたファビアンと妻との関係は悪化の一途をたどるばかりだった。やがて絶望の淵に立たされたファビアンは、バローロ宮殿に事務所を構える曲者の私立探偵の力を借り、みずから娘を探し始める。腐敗した街をめぐり、大河の果ての密林に続く彼の旅路は家族の忌まわしい秘密を明かしていく。スペイン語圏を席巻したアルゼンチンの傑作ミステリ。
  • コナン・ドイル
    4.0
    密室ものの王者ジョン・ディクスン・カーは、2年間、ほかの仕事をいっさい絶ち、本書の執筆にうちこんだ。1930年にアーサー・コナン・ドイル卿がこの世を去ったとき自宅に残されていた備忘録、手紙、日記、新聞・雑誌の切抜きなどを徹底的に調べあげ、それらの資料をもとに、冷徹な眼と、明るく軽妙で機知に富んだ筆致で、熱血漢ドイルの波瀾と冒険にみちた生涯を敬愛の念をこめて描きだしたのである。これこそまさにコナン・ドイル伝の決定版といえよう。
  • バトラー弁護に立つ
    -
    「わたしの災難のすべては、あなたの手袋が原因です。助けてくれないと殺人が起きます……」弁護士事務所にいたヒューと許婚のヘレンの前にトルコ帽の東洋人が現われた。予言どおり彼は他に誰もいないはずの部屋で死んでしまう。不可能犯罪に法廷弁護士パトリック・バトラーが挑む!
  • 猟犬
    4.0
    17年前の誘拐殺人事件で容疑者有罪の決め手となった証拠は偽造されていた。捜査を指揮した刑事ヴィスティングは責任を問われて停職処分を受ける。自分の知らないところで何が行なわれたのか? そして真犯人は誰なのか? 世間から白眼視されるなか、新聞記者の娘リーネに助けられながら、ヴィスティングはひとり真相を追う。しかしそのとき、新たな事件が起きていた……。北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞をはじめ、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞の三冠に輝いたノルウェーの傑作警察小説
  • ありふれた祈り
    4.1
    〈アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞/バリー賞/マカヴィティ賞/アンソニー賞受賞作〉1961年、ミネソタ州の田舎町で家族とともに暮らす13歳の少年フランク。そのごく平凡だった日々は、思いがけない悲劇によって一転する。少年の人生を変えた忘れがたいひと夏を描く、切なさとほろ苦さに満ちた傑作ミステリ
  • カウントダウン・シティ
    3.5
    〈フィリップ・K・ディック賞受賞作〉失踪した夫を捜してくれないか――元刑事のパレスは知人にそう頼まれる。小惑星が地球に衝突して人類が壊滅する日まであと七十七日。社会が崩壊していくなか、人ひとりを捜し出せる可能性は低い。しかし、パレスは地道に手がかりをたどりはじめる。『地上最後の刑事』に続く第二弾。
  • 暗殺のジャムセッション
    3.5
    冷戦の最前線西ドイツでスパイ戦争に巻き込まれたマッコークルは、無事に帰国し、連れ帰った恋人フレドルと結婚してワシントンに〈マックの店〉を再開した。そこに突然、かつての相棒パディロが転げこんできた。元共同経営者にして腕利きスパイ兼殺し屋のパディロは、潜伏先の西アフリカから脱出してきたのだ。某国の首相暗殺を依頼され、それを断わったことからトラブルになったという。だが暗殺の依頼者たちは、何としてもパディロに暗殺を実行させるべく、卑劣な手段に訴えてきた……謀略と裏切りと追跡が交錯するなか、暗殺計画の歯車を止められるか?
  • 大鴉殺人事件
    -
    突然轟音とともに弾丸がマイクロフォンから発せられ、ロス・クレグソーンの顔に襲いかかった。壇上に倒れた彼は何か言いたそうだったが、弾丸が入った口からは血が溢れるだけだった。しかし、ロス・クレグソーンは最後の力を振り絞った。彼は死を前にしてなお何か伝えようとするかのように、司会者の手から陶器の大鴉像をもぎとり、それを壇の床に打ち砕いたのだ! 死のメッセージ“砕かれた大鴉”とは?
  • 特捜部Q―カルテ番号64―
    3.8
    「特捜部Q」――過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署である。「Q」が今回挑むのは、八〇年代に起こったナイトクラブのマダムの失踪事件。アサドとローセの調査によるとほぼ同時に五人もの行方不明者が出ているという。カール・マーク警部補は大事件の匂いを嗅ぎつけ捜査に着手。やがて、壮絶な過去を持つひとりの老女と新進政党の関係者が捜査線上に浮かび上がってくるのだが……。デンマークを代表する文学賞「金の月桂樹」賞受賞! 人気警察小説シリーズ、待望の第四弾!
  • たとえ傾いた世界でも
    4.5
    雨の止まぬミシシッピ州のある町。密造酒製造人の女と潜入密造酒取締官の男。偶然拾った赤子が敵対する彼らを奇妙な形で結びつけ……弱き者たちが汚れた世界で純粋に生きる、感動のミステリ。
  • ローマで消えた女たち
    4.0
    ローマで女子学生が失踪し、ヴァチカンの秘密組織に属する神父マルクスは犯人をひそかに追う。一方、転落死した夫が実は殺されたのではないかと疑う警察官サンドラは、夫が死んだローマで独自に調査を始めていた。二人の道が交わるとき、戦慄の真実が明らかになる。『六人目の少女』の著者が放つ傑作サイコサスペンス!/掲出の書影は底本のものです
  • 特捜部Q―知りすぎたマルコ
    4.1
    「特捜部Q」――未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の一部署である。「Q」が今回挑むのは、外務官僚の失踪事件だ。真面目で心優しいこの官僚は、出張先のアフリカからなぜか予定を早めて帰国後、ぷっつりと消息を絶った。背後には大掛かりな公金横領が絡むようなのだが……。事件のカギを握るのは、叔父が率いる犯罪組織から逃げ出したばかりの十五歳の少年マルコ。この賢い少年と「Q」の責任者カール・マーク警部補がすれ違い続ける間に、組織の残忍な手がマルコに迫る!
  • ネルーダ事件
    4.8
    南米チリで探偵をしているカジェタノはカフェで、この稼業を始めるきっかけとなった事件を思い出していた。それは1973年、アジェンデ大統領の樹立した社会主義政権が崩壊の危機を迎えていた時のことだった。キューバからチリにやって来たカジェタノは、革命の指導者でノーベル賞を受賞した国民的詩人ネルーダと出会い、ある医師を捜してほしいと依頼される。彼は調査を始めるが、ネルーダの依頼には別の目的が隠されていた。メキシコ、キューバ、東ドイツ、ボリビアへと続く波瀾の捜索行。チリでベストセラーを記録した話題作。/掲出の書影は底本のものです
  • コンプリケーション
    3.0
    弟の死にまつわる新事実を知った男は、古都プラハに赴いて調査を始めるが、正体不明の女性に加え、昔の連続殺人犯の影もちらつきはじめて……ツイストと謎があふれる一気読み必至のサスペンス!/掲出の書影は底本のものです
  • ジュリアン・ウェルズの葬られた秘密
    3.3
    〈記憶〉シリーズの著者の異色作 犯罪・虐殺を題材に執筆を続けてきたノンフィクション作家のジュリアンが自殺した。最愛の友の死の謎を突き止めるため、文芸評論家のフィリップは取材地を駆け巡り、やがて辿り着いたのは…… /掲出の書影は底本のものです
  • アンダルシアの友
    5.0
    シングルマザーのソフィーは、物静かで魅力的な男ヘクトールとの運命的な出会いを契機に、突如国際的なマフィア抗争の渦中に放り込まれる――スウェーデン発のハイスピード・クライム・スリラー
  • 地上最後の刑事
    3.9
    〈アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞〉小惑星衝突が迫り社会が崩壊しつつある世界で、新人刑事は地道な捜査を開始する。近未来ミステリ。   ファストフード店のトイレで死体で発見された男性は、未来を悲観して自殺したのだと思われた。半年後、小惑星が地球に衝突して人類は壊滅すると予測されているのだ。しかし新人刑事パレスは、死者の衣類の中で首を吊ったベルトだけが高級品だと気づき、他殺を疑う。同僚たちに呆れられながらも彼は地道な捜査をはじめる。世界はもうすぐなくなるというのに……なぜ捜査をつづけるのか? そう自らに問いつつも粛々と職務をまっとうしようとする刑事を描くアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作!
  • 捜査官ポアンカレ 叫びのカオス
    4.2
    かの天才学者のひ孫にして、ICPOのベテラン捜査官アンリ・ポアンカレ。数学者爆殺事件の背後に潜む巨大な陰謀に挑む彼はやがて、自らの家族に抹殺司令が出ていることを知る……傑作スリラー。
  • ミステリガール
    3.3
    「ぼくが探偵助手となって最初の殺人事件を解決したのは、妻に捨てられて、いくらか正気を失った直後のことだった」――小説家志望のサムは、働いていた古書店が潰れて無職になった。妻からも突然別れを切り出され、絶望のどん底に沈んでいた。サムは探偵助手の仕事を見つけ再起を図る。文学と芸術しか知らない自分でも探偵にならなれる! そう確信するサムだったが、巨漢の探偵ロンスキーに命じられた謎の美女の素行調査は次第に奇妙な様相を……。
  • 六人目の少女
    3.9
    森のなかで見つかった六本の左腕。それは、世間を騒がせる連続少女誘拐事件の被害者たちのものだと判明する。しかし、誘拐された少女は五人だった。六人目の被害者は誰なのか。失踪人捜索のエキスパートであるミーラ・ヴァスケス捜査官は、高名な犯罪学者ゴラン・ガヴィラとともに特別捜査班に加わることになる。だが、警察の懸命の捜査を嘲笑うかのように、犯人は少女の遺体を次々と発見させて……。 バンカレッラ賞、フランス国鉄ミステリ大賞、マッサローザ文学賞、カマイオーレ推理小説賞、ベルギー推理小説賞など数々のミステリ賞に輝いた息もつかせぬ傑作サイコサスペンス!
  • 喪失
    3.7
    当初は単純な窃盗と思われたカージャック事件。だが強奪された車の後部座席に乗っていたはずの少女はいっこうに発見されない。捜査の指揮を執るキャフェリー警部の胸中に不安の雲が湧きだしたとき、今回とよく似た手口の事件が過去にも発生していたことが判明した。犯人の狙いは車ではなく、少女だったのか!事件の様相は一変し、捜査に総力が注がれる。だが姿なき犯人は、焦燥にかられる警察に、そして被害者の家族に、次々と卑劣きわまる挑発を……屈指の実力派が、MWA賞最優秀長篇賞の栄冠を射止めた力作
  • 高慢と偏見、そして殺人
    3.4
    紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。二人が住むペンバリー館では平和な日々が続いていた。だが嵐の夜、一台の馬車が森から屋敷へ向けて暴走してきた。馬車に乗っていたエリザベスの妹リディアは、半狂乱で助けを求める。家人が森へ駆けつけるとそこには無惨な死体と、そのかたわらで放心状態のリディアの夫ウィッカムが……殺人容疑で逮捕されるウィッカム。そして、事件は一族の人々を巻き込んで法廷へ! ミステリの巨匠がジェーン・オースティンの古典に挑む話題作!
  • ねじれた文字、ねじれた路
    3.9
    周囲に白眼視され孤独に生きる自動車整備士ラリーは、ある事件を契機に疎遠だった少年時代の親友、人種も境遇も超えて友情を育んだサイラスと再会するが……。英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー(最優秀長篇賞)受賞作!ホラー小説を愛する内気なラリーと、野球好きで大人びたサイラス。1970年代末の米南部でふたりの少年が育んだ友情は、あるきっかけで無残に崩れ去る。それから25年後。自動車整備士となったラリーは、少女失踪事件に関与したのではないかと周囲に疑われながら、孤独に暮らす。そして、大学野球で活躍したサイラスは治安官となった。
  • 特捜部Q―檻の中の女―
    4.3
    捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。とはいっても、オフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサドの一人だけだったが。未解決の重大事件を専門に扱う「特捜部Q」は、こうして誕生した。まずは自殺と片付けられていた女性議員失踪事件の再調査に着手したが、次々と驚きの新事実が明らかに!

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