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Posted by ブクログ
母校が開催した公開講座「オースティンの世界」で紹介された本。
原題[Death Comes to Pemberley(死がペンバリー館にやって来る)]よりも断然良い邦題だと思います。
多少原作とは登場人物達の雰囲気が違うような気もしましたが、それは作者が違うからなのか、あれから六年経って彼らが成長したからなのか。
まあ、些細な違和です。
そしてミステリとしては…やられました。
とりあえず「こいつが怪しい」と目をつけていた人物がいたのですが、違いました。
貴族としての面子を保たなければならなかったり、家族を守らなければならなかったり、自分の都合を押し通したかったりといろいろな思惑が絡み合い、結果、全く想像していなかったところに着地しました。
エリザベスが本当にいい奥様になっていて、安心しました。←誰目線?
ジェーンについては心配してなかったけどね。
数十年ぶりに『高慢と偏見』再読したくなりました。
Posted by ブクログ
原作の雰囲気ぶち壊しだったらどうしようと恐る恐る読み始めたのだが、さすがP・D・ジェイムズ。読み応えのあるミステリーになっていた。
翻訳の力もあると思うが、18世紀から19世紀にかけてのジェントリ階級という『高慢と偏見』の世界にスッと入り込める。
これは、原作から六年後、エリザベスは今や二人の男子の母となり、ダーシー夫人としての地位を確立している。
そんな幸せなダーシー夫妻の生活に影を落とすのは、やっぱりウィッカム、リディア夫妻である。
相変わらず人のお金を当てにするような生活を続け、挙げ句の果てに、自分が殺人事件の容疑者にまでなってしまう。
事件が起こってからは、法廷もの的な流れにもなってしまうのだが、背後に隠されていた複雑な人間関係にムムムとうなってしまった。
しかし、六年もたって、いまだに昔の自分の態度を反省してるとか、ジョージアナとわだかまりがあるとか、ミスター・ダーシー、どれだけ引きずってるのよ!とおかしくなってしまった。
Posted by ブクログ
英国ミステリの大家P・D・ジェイムズによる「高慢と偏見」の続編。
みんなオースティンが好きなのね~。
実力派なのでしっかり書き込まれ、19世紀初頭の捜査や裁判もありありと。
「高慢と偏見」のあらすじが最初にまとめられていて、その辛らつさがとてもオースティンぽい。
5人の娘を持つベネット夫人が4人までを結婚させられたのは幸運だったと思われていると。
美しく優しい長女ジェーンの幸運な結婚は祝福されたが、次女エリザベスの不釣合いな結婚は驚きとやっかみを招いたと。
ダーシーとエリザベスは当初反発し合っていたことを狭い世界の誰もが知っていたし、ダーシーは名門で格が違いすぎ、エリザベスが女主人となるペンバリー館はその地方随一の広壮な館だったから。
さて、二人はその後どうなったのでしょうか?
結婚後6年、子にも恵まれた二人はむつまじく暮らしていた。
エリザベスは召使達を思いやることで心をつかみ、女主人役も何とかこなしている。
姉のジェーン夫婦は近くに住み、今もよき理解者。
ダーシーの妹には、縁談が持ち上がる。
大規模なパーティーの前夜。
末の妹リディアが突然馬車で乗り付けて、泣き叫ぶ。
夫のウィッカムが殺されたかもしれないと‥
男達は森を捜しに行き、倒れている男性を前に「僕のせいだ」と嘆くウィッカムを見つけることに。
ジョージ・ウィッカムは、ダーシーとは幼馴染。
ダーシーの遊び相手だったために甘やかされて思い違いをして育ってしまい、大きくなってから身分の違いを思い知り、ダーシーに反目するようになっていた。
16歳のリディアと駆け落ちし、リディアの一生を台無しにするところを、ダーシーが金を出して説得し、正式に結婚させたという。
無実を主張するウィッカムだが、裁判の状況は不利な展開に。
エリザベスのためにもと悩むダーシーは、事件を解決に導けるか‥?
ウィッカムの存在をほとんど忘れてましたね~。
不愉快な人間だから(苦笑)
でも確かにこういう結婚で義理の兄弟だと、後の人生に絡んでくる可能性はありましたね。
そのへんの目の付け所はさすが。けっこう面白い人物になっています。
エリザベスが才気煥発なところを見せるのがほとんどないのが、不満。
それがもっとあれば、ぐっと印象が変わったでしょうに。
ダーシーの育ち方や置かれた立場、そのためにエリザベスとの結婚が難しかったこと、深い愛情で今はどれほど幸福かといったあたりはしっかり描かれています。
事件のための忙しさでろくに一緒にいられない夫婦が、最後にしっとり語り合うのが、幸福な余韻を残します。
作者は1920年生まれ。
ミステリ作家として巨匠賞など多数の受賞歴があります。
Posted by ブクログ
かの名作「高慢と偏見」の続編を読んだとき、解説文に別の続編で「高慢と偏見、そして殺人」「高慢と偏見とゾンビ」があると書いてあったことに衝撃を受け、まずは本作を読んでみた。
面白いねー、そして、みんなジェーン・オースティンが好きなんだねー。私は英文科だったので当然のように読まされましたが、ほかのみなさんはなぜこのような、めんどい本を読むの?世界が狭くて女社会のめんどうさ、かしましい噂好きと余計なお世話と発展途上の正義感や自立心に、閉じ込められたいのか革新していきたいのか行ったり来たりの家庭の天使神話。でも、そこにやはり普遍的な夢と悩みが投影されていて、皆がわかるわー、という立ち位置なんでしょうね。その面倒さと、面倒だけど家族の断ち切れない愛情や思いやりを巧みに描いたオースティンの登場人物たちというのは、やはりまたなんらかの形で会いたい対象となり、別人が何年もあとに続編を書くことになるんですね。この本でも、キャラクターや文の流れはオースティンにそっくり。違和感無し!殺人事件というので、もう少し面白おかしくひねったパロディかと思ったら、たいへん真面目な感じです。ラストのエピローグでダーシーとエリザベスが語り合いますがここは作者の原作へのリスペクト&愛があふれていて、やや長過ぎるかも!でも、皆が「高慢と偏見」が好きなんだなーと思い返すことになる作品です。次は、ゾンビの出てくるパロディを読むか!
Posted by ブクログ
WOWOWで、プライドと偏見の放映記念のプレゼントに当選した1冊。
元ネタ未読の人にも役にたつはずの前置がなかなか読み進まず、10年積んでしまいました…ようやく読めました。
相変わらず元ネタ未読、映画も未見、PDジェイムズも未読…でも、おもしろかったです。
なかなかいくらなんでも…という部分も3つくらいあるんですが、火サスや土曜ワイドなどを楽しんだ世代なら、そんなこと気にしないで読めます(笑)
時代の雰囲気も感じられ、なんだか良かったです。
さて、ダーシーは、私にはコリン・ファースのイメージですが、みなさまはどうでしょうか。
星3つじゃホントは少ない…でも、ちょっと強引な展開に4つじゃ多いかな。3.6ぐらいです。
でも、時代を感じるためにも読んでほしいな、と思う1冊です。
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