ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
探偵稼業は女には向かない。ましてや22歳の世間知らずの娘には。誰もが言ったが、コーデリアの決意は固かった。自殺した共同経営者のために、探偵事務所を続けるのだ。一人になって最初の依頼は、大学を中退し、自ら命を絶った青年の自殺の理由を調べてくれというものだった。さっそく調査にかかったコーデリアの前に、意外な事実が浮かび上がってきた……。英国本格派の第一人者が、可憐な女探偵のひたむきな活躍を描く。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
学生の頃に自分で作ったランキングの上位にあるが内容を覚えてない本が意外と多い。これもその一冊だがまったくの初読のように楽しめた。まだ女性私立探偵が女性らしく描かれなかった時代に書かれた男社会の中で抗う22歳の私立探偵コーデリア。自殺した息子の動機を調べてくれと依頼される。この話は二重構造になっていて...続きを読む、事件を解決するコーデリアの推理譚の一方で、自殺した元パートナーの元上司でラスト数ページで現れたダルグリッシュ警視が倒叙ミステリのようにコーデリアの秘密を追い詰めていく。だが決して敵対的ではない。ダルグリッシュはコーデリアに目を細める。若いコーデリアの成長と今後を期待させる、PDジェイムスらしからぬ面白さの傑作
どんなに頑張っても報われないことがある。「負ける」ことはインナーチャイルドを癒していくためにすごく大事なこと。コテンパンに負ける小説を読んで、負けを認める疑似体験を。
題名からしてずるい。「女には向かない職業」はなにを想起させるだろう。二項対立で考えるなら、少なくともP.D.ジェイムズには「女に向く職業」が思い浮かぶということだ。ビジネスパートナーの突発的な死によって、コーデリア・グレイは22才の若さで私立探偵として自立を決意する。その直後、名士の息子が自殺した理...続きを読む由を調査するよう依頼される。コーデリアは地べたを這うように調査を進めるのだが、その様子を「可憐」と口走らせることがP.D.ジェイムズの狙いだろう。「こういう女の子が好きなんでしょ?」とほくそ笑むのが透けて見える。青春小説でもある。コーデリアは特殊な青年期を過ごす設定になっている。父親はヒッピーのごとき詩人であり、愛情をかけて育てられていない。放浪生活を強いられたり、修道院生活を送らされたり、よくある友情を経験できていない。多感だが「浮いてる」彼女が、調査対象の息子が通う大学の友人たちと、舟遊びしたりパーティーするときに洩らす自己言及が、だいたいみんなが持つであろう孤独感と共鳴して印象的だ。トリッキーではないが、ミステリーのプロットとしても秀逸。コーデリアと境遇が似てるウィノナ・ライダーが若いときに演じてほしかった。名著です。
描写が細かくのめり込むように読めた。一昔前のイギリスの雰囲気がおしゃれでよかった。 コーデリアちゃんの幸が薄いけど逞しいところが好き。 もっと活躍が見たいので『皮膚の下の頭蓋骨』も読みたい。
1972年、イギリスの女性作家による作品であることを知ってから読むとより面白いかも。重厚な表現と作品当時の時代感が楽しかった。
探偵稼業は女には向かない。自殺した共同経営者の跡を継ぎ、一人で探偵事務所を続ける灰原哀ちゃん大活躍。もとい、コーネリアグレイの成長譚。 健気とは言わない。探偵のノウハウを脳内再生し、心の声で「やれる。私ならやれる」 ひたすら突き進む彼女を気付けば応援している。強がりでタフな精神。魅力でいっぱいだ。...続きを読む 探偵として証明するため、そして師弟愛のため。未熟がゆえに解決へと繋がる。 重圧から解き放たれた時、繕ってきた探偵の姿が崩れる。少女らしさに胸を打ちます。 ひたむきで力強い可憐な女探偵。最高じゃないか。『皮膚の下の頭蓋骨』も読まねば。 オススメマラソンその⑱ 桜さんから紹介してもらいました。
物語の始まりに、共同経営者が自ら命を絶ったことを発見する主人公。 なんという辛い幕開けなのよ、もう・・・といきなり重たい気持ちで、どんよりと読み始めたこの作品。 最初は、なんか抑揚がなくてわからんなあ、と思いながら読んでいましたが、いつしか、主人公のコーデリアがとても好きになってしまっていた。孤独に...続きを読む奮闘するこの人のことを応援したくなる気持ちで、どんどんページをめくっていきました。 それにしても、コーデリア・グレイだなんて、名前がいい! 反則、反則~! わたしもこんな名前になってみたい・・・ コーデリアの探偵としての独り立ちは、そんな形で突然やってきたのですが、パートナーの死の悲しみにひたっている暇もなく、あぶなっかしいけど毅然として仕事に立ち向かう姿は痛々しくて、そう、全編を通じて心が痛みながら、この作品を読み終えたのでした。 捜査(探偵だから調査なのかな)の中で出会う人たちの、なんとも人間くさいところもいい。全員何かを隠していそうで、あやしいけど、かといって完全なワルにもなりきれそうにない人たち・・・ コーデリアのひたむきさに心が引き寄せられ、コーデリアをみんな好きになっていくところがおかしかったな。 本当は話さないで鍵をかけておくつもりでいたのに、ちょっとづつ、協力をしてくれるようになるあたりが、仕事に追われ、感情もあらわにできないコーデリアのかわりに、なんだか報われた気持ちになっていきました。 はからずも単独での仕事を引き受けることになり、行き詰まったり、不安に思う事があっても、もはや相談できる上司もない中で、孤独に仕事に立ち向かっていくことは大変なことだと思うのです。自分だっらそんなことできるか?と。だけど、これまで仕事の中で教えられるともなく伝えられていた上司のポリシーを支えに、正しいことに向かって進んでいくコーデリアはとても可憐で爽快、あっぱれだったな。 コーデリアのような「女」には、向かない職業じゃないと思ったよ! そういえば、以前、上司が、”「紳士であれ」ということはきみにはできないだろう?”と言っていたのがとても印象的で、そういうの、コーデリアもきっとくやしかったんだろうな~。 でも、こじか色のスカートとグリーンの半袖スエーターを仕事着に選んでトランクに詰めるなんて、そんなおしゃれ、まさに紳士にはできないでしょう。おっちゃんには向かない女性探偵という職業(←当たり前だ)、ミニクーパーで疾走する彼女の活躍を、もっとシリーズものでたくさん読みたかった気もしますが、そこはかなわないからいいのだ、というような気もします。 (あと一作あるので、つぎのお楽しみに。) 読み終わって一息ついて考えてみると、これは探偵ものというより人間ドラマだったのだわ!と納得しました。探偵も警察も被害者も容疑者も証言者も、みなひとくせあって正直で、事情のあるなかで生きていて、味のある人達ばかり。そこがこの物語の魅力でした。 こじか色のスカートとグリーンのスエーターのコーディネート。しっかり真似させていただきます。
女探偵もの自体、なかなかお目にかからない。私が読んだ、数少ない海外ものの一つ。 ストーリーの起伏は激しくない。ゆるやかに、だが飽きない調子を持っている。内容の割にページ数が多いな、などと手に取った時は思ったが、第一印象などあまりあてにならないな、と思うくらい面白かった。訳にも、ありがちな違和...続きを読む感を感じなかった(ように思う)。 本格モノを志向している人には、やや冗長に感じるきらいはあるかもしれない。
真面目で几帳面、行動力あふれる女探偵コーデリア・グレイが主人公の推理小説。同作者P.D.ジェイムスが書いた『ダリグリッシュ警視』の番外編。 井戸に落とされ、そこから這い出るシーンが印象的でした。 名探偵コナンの14巻の後ろで紹介され ています。
コーデリア・グレイ探偵のデビュー作です。P.D.ジェイムズ作品中最も親しまれている1冊です。ほとんど経験もない若い女性には探偵なんて向いていない。どの人からもそんな言葉を浴びせられる中、コーデリアは一人で立派に初めての事件を終えました。そもそも探偵事務所の共同経営者だった元犯罪捜査官のバーニイが自殺...続きを読むしてしまったことから、彼女の苦労が始まりました。一人で私立探偵をやっていこうと決意を固めたところに舞い込んできた仕事が、カレンダー卿の息子マークが自殺した理由を調べて欲しいというものでした。持ち前の才気と頭の回転の速さを最大限に活用して、全身全霊で事件に立ち向かう姿勢にはエールを送ってしまいました。調査や推理がたどたどしい分、読者もしっかりついていけて知らない間に取り残されているということがありません。コーデリアと共に一喜一憂し、殺人の恐怖に震えます。途中事件解決をあきらめそうになったり、危うく殺されそうになったりしますが、最後には殺人の偽装工作までやりきってしまいます。ミステリー初心者でも楽しめる作品だと思います。P.D.ジェイムズの他の作品に登場するダルグリッシュ警視も出てきます。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
女には向かない職業
新刊情報をお知らせします。
P・D・ジェイムズ
小泉喜美子
フォロー機能について
「ハヤカワ・ミステリ文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
大はずれ殺人事件
試し読み
男は夢の中で死ね
女は帯も謎もとく
月下の蘭/殺人はちょっと面倒
高慢と偏見、そして殺人
殺人は女の仕事
死だけが私の贈り物
神学校の死
作者のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲女には向かない職業 ページトップヘ