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Posted by ブクログ
人気シリーズ5作目。
デンマークの警察ものです。
利発な少年マルコの登場でスピード感がアップし、いつもとちょっと違うさわやかな読後感。
未解決事件を扱う特捜部Q。
カール・マークは恋人にプロポーズしようとして上手くいかず、殺人捜査課の上司は退職予定でしかも後任が天敵と知る。
新人のゴードンはちょっと不器用で変な若者だが、秘書のローセに一目ぼれした様子でまた特捜部に混乱が‥?
アフリカへの開発援助をめぐって、実は大規模な横領事件が起きていました。
真面目な官僚が一人、行方不明になったままの件を取り上げることにした特捜部の面々は‥?
マルコは15歳でもっと幼く見える。
叔父が率いるクラン(犯罪組織)の中で、仲間の子供たちと共に掏りや物乞いを強制されて育って来た。
独学で本を読むようになったマルコだが、ある秘密を目撃したことからクランを逃亡し、かといって警察に駆け込むことも出来ない。しだいに、カールらと運命が交錯することに。
マルコ、頑張れ!
とハラハラしながら読みました。
首都コペンハーゲンの一角に、ヒッピーが開いたクリスチャニアという無法地帯があるとは初めて知りました。
警官とばれたら大変なのでカールは変装するしかないが、ローセはここの住人のように見えるというのが笑えます。
カールの同僚で銃撃事件後寝たきりのハーディに少し回復の兆しが見られたり、カールが恋愛を吹っ切ったりと、微妙な変化も。
さて次はどんな展開になるのかなあ?
楽しみです☆
Posted by ブクログ
2014.2.28.2008年秋デンマーク政府がカメルーンのある地域で進める開発援助プロジェクトのリーダー、ルイ・フォンが殺される。外務省の上級参事官ヴィルヤム・スタークはそのルイ・フォンから意味不明のショートメッセージを受け取り、上司のレニ・E・イーレクスンに報告する。事情を知るレ二 はヴィルヤム・スタークを葬るために暗躍し始める。その2年後2010年秋、コペンハーゲンで物乞いをして1日を過ごした後、仲間と共に迎えの車の中にいた。マルコの叔父、ゾーラは一族の首領で暴力的な手段で子供たちを支配し、搾取していた。マルコはある日叔父がマルコを障害者にして稼がせようと父親に相談しているのを聞く。ゾーラはマルコの仲間であるミリャムを意図的に障害者にし、物乞いをさせていたのだ。盗み聞きに気づかれたマルコは逃げ出すが、すぐに気づかれ追われる。森の中に逃げ込み地面を掘って隠れるがそこには大人の死体があった。
カメルーンへのODAに関わる不正と、マルコが見つけたものが大きく関わり、マルコは行くていくてに追手をかけられる。マルコは逃げ伸びるのか。聡明なマルコの姿がいじらしく、一気に読ませる展開ですごくよかった。カールの恋愛譚は申し訳ないがあまり関心がなく読み飛ばしてしまったが。
Posted by ブクログ
のっけからカメルーンでの殺人事件が描かれる。そしてデンマークでは銀行頭取と外務官僚によるカメルーン開発援助プロジェクトに関わる不正が密やかに進行する。スケールの大きい事件ではあるのだが、いきなりステージは一転する。
イタリアから不法入国したジプシーのような犯罪一族の生態に作者のペンは向けられる。恐怖に虐げられながらスリや置き引きなどの犯罪に手を染める少年の一団が都市の中に散開している。彼らは脱出不能の悪のリンクに閉じ込められた人生を選ぶことのできない無力者立ちであるかに見える。その中でも腕利きで頭のいいマルコが、実は本書の主人公的存在である。
彼は、あることから見てはいけない組織の謀略の現場を目にしてしまい、夜の公園から独り脱出する。すぐに放たれる追跡者たちの群れ。マルコは逃走する。そう。本書は、たった一人の少年の逃走こそが最大の見せ場である。
特捜部Qの面々は、トリオの存在の上に、さらにひとり面倒なのが加わって、カール・マークは厄介な立場になりながら、徐々にマルコと、カメルーン失踪事件の真相へと、徐々に近づいてゆく。
読者だけがすべての経緯を知っており、はらはらしてゆくタイプのサスペンス。そこに子供が追われるというある古典的なモデルの活劇が主軸となる。これだけで面白さは保証されていると言えないだろうか。子供の失踪と言えば、映画で言えば『グロリア』、小説で言えばジョン・グリシャムの『依頼人』などが挙げられるが、どちらも強いオバサンに守られたいわばコンビものである。本書のマルコはその点あまりに孤独である。犯罪仲間の少年少女たちに心のつながりを求めるが、誰もが恐怖に支配されているために、マルコを裏切らざるを得ない。構造悪による子供たちの悲劇、なのである。
全体としてシンプルな作りだが、だからこそ手に汗握る活劇が散りばめられた、シリーズ屈指の快作であるように思える。このシリーズを一冊だけ読みたいという人に対してはぼくはどの作品でも自信を持ってお勧めすることができるのだがが、少年マルコの活躍ぶりを見ていると、特に世の女性に対しては、この作品を母性本能に訴えるという意味で一押しになるのかもしれない。
しかしアサドの猪突猛進ぶりと、ローセの母性本能、それらの個性とのらりくらり戦法で対決しつつ、奇妙な居候たちとの家庭問題にも頭を悩ませねばならないカール・マークの人生、いつもながらに嬉しく心強い特捜部Qとの再会が毎度嬉しい本当の意味でのシリーズらしいシリーズなのである。
Posted by ブクログ
国家予算を騙し取る政府の役人と銀行家、その巻き添えになって口止めのために殺されてしまう下っ端の公務員と現地の熱意ある真面目なスタッフ。大がかりで机上のインチキで金を騙し取る犯罪の犠牲者と、力と恐怖と知識や教育を与えない虐待で支配した子供たちに物乞いや盗みをさせて金を集める泥臭い悪人の犠牲者が交差したことで、特捜部Qの面々が動き出します。主人公のひとりマルコという少年が非常に利発で魅力的でした。Qの面々は相変わらずですが、ハーディに回復の兆しが現れ、カールはモーナに振られ、アサドはひどい怪我から後遺症もほとんどなく回復していて、良かったです。
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