歴史・時代の検索結果

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  • 情けの花道 品川任侠お宿
    -
    「どなた様も、うちにげそをつけた限りは親戚同様。ごゆるりお寛ぎくだせえまし」 旅籠『極楽楼』を取り仕切るのは、侠客一家!? 義理と人情に笑って泣ける! 戯作者の瀬川静馬は、叔父の辰蔵が開いた旅籠『極楽楼』に長逗留することに。そこは表向き、飯盛女も置かない真っ当な旅籠だが、取り仕切るのは侠客・雷辰一家だった! 失踪した兄を弔う娘、名料亭を追い出された板前、苛烈な虐めに遭いお城から逃げ出してきた大奥女中…… 曰くつきの宿泊客を誰も彼も取り込んで、義と礼を重んじる一家が大騒動を繰り広げる!
  • 新 本所おけら長屋(一)
    4.3
    貧乏だけどお節介、情の厚さは天下一。笑いと涙の連作時代小説。 笑いと涙の大人気時代小説、第二幕開始! あれから三年――本所亀沢町はおけら長屋に、万造とお満が帰ってきた! 酒屋奉公人の松吉との再会を喜ぶ間もなく、左官の八五郎、浪人の鉄斎、お染ら馴染みの面々を騒動に巻き込んでゆく。 盗賊が狙う薬種問屋を守る「まんてん」、えせ宗教からの足抜けを画策する「みかえり」、訳あり上意討ちの謎に迫る「にたもの」の三篇収録。
  • 銀一匁の武士
    -
    日当わずか銀一匁。 農村から農村へ、 “八州廻り”の矜持を描いた、 抒情あふれる物語。 関東八州、一年でめぐる御用旅 「大人はみんな、嘘つきで意地悪だ」 幼い杉作の言葉に、竹本長吉はふと残してきた妻子を想った。上役の罪に連座し禄を失った長吉は、一年をかけて関東の農村を巡廻する関東取締出役の雇足軽の職を得て、無宿改めや博奕の取り締まりなど、治安を守る旅に出た。 めぐる土地で人々の心に触れ郷愁を募らせる長吉だったが、非道な押し込み強盗の捕縛を命じられ……。 「風の市兵衛」の著者による傑作長編! 【『雇足軽 八州御用』 改題作品】
  • 富嶽を駆けよ
    5.0
    直木賞作家・今村翔吾氏推薦! 「心が震える物語。霊峰、富士に挑む。世間の声、常識をくつがえす女性の姿に共感。」 『日本ドラフト文学賞』最多指名作品! 全ての女達の願いを抱いて、私は登る―― 江戸時代、女人禁制の地として知られる富士山に初めて登頂した女性――高山辰。 大志を胸に頂を目指す彼女の挑戦は人々の心を動かし、先駆けとして道を切り拓く。 天保三年(1832年)。身の丈五尺七寸(約172センチ)という長身ゆえに行き遅れていた辰も、ようやく嫁ぎ先が決まった。 しかし辰には諦めきれない夢がある。それは、「富士の頂に立つ」こと。 当時の富士は、女が登れば災いを呼ぶとされる女人禁足の地。叶えようもない大望を抱く娘に呆れながらも、養父は、「挑戦の期限は一年」という条件で辰を送り出す。 許婚の万次郎に引き合わされた富士講の大先達・小谷三志に、想いの強さを買われた辰は、登拝団の一員となることに成功。農民たちの反対に晒されながらも、女たちの未来を拓く先駆けとして、逆風吹き荒ぶ霊山に辰は足を踏み入れる――。
  • 歴史探偵「竹取物語」考
    -
    「竹取物語」の著者は「変化の人」である! 歴史探偵の著者は、竹取物語の作者の声が聞こえてくる気がして、かつて取り組んだこの物語の謎に再び挑んだ。種々の資料を検証し、そして浮かび上がる驚愕の真実……。第一部 「竹取物語」考/第二部 参考資料 ─竹取物語の作者=太子説─/第三部 覚え書き 生命誕生から人類史に思う を収録。
  • 比類なき大変ニ相成候
    -
    慶応四年、鳥羽伏見の戦いで幕府軍は敗走したが磐城平藩は変わらず幕府に忠誠を誓っていた。いっぽう、京都に近い藩の飛び地、美濃四郡の切通陣屋は勤王か佐幕かで揺れていた。幕末の動乱の中、小西郷村の庄屋の隠居小嶋当三郎は役人らと協力し美濃領を守るために奔走するが……。当三郎が遺した「公用日記」を基に、所領安堵に尽力する陣屋役人と庄屋たちを生き生きと描いた小説。
  • 豆は煮えたか
    3.8
    手を重ねて観える未来が心を癒す時代小説 深川佐賀町の水茶屋「ささげや」の女将・お玉。彼女は、人の掌に触れると、その人の「人生の束の間が観える」という不思議な力を持っています。悩みを抱えた人々が「豆は煮えたか」という符牒を合図に彼女を訪れ、その不思議な力に導かれていきます。お玉自身も、悲しい事故で夫を失っています。お玉をはじめ、人知れず特別な力を持つ者たちが織りなす連作短編集です。 ささげやの女将お玉は、名物の豆餅を売る水茶屋を営んでいます。しかし、彼女にはもう一つの顔がありました。訪れる客の掌に触れることで、その人の未来を垣間見る力。それは本人が望んだものではなく、彼女自身も「あまり気の進む生業ではない」と感じています。 しかし、夫と営んでいたささげやの名物、豆餅をお玉はどうしても上手くつくることができません。女の腕で餅をついても目指すものはできず、小豆を煮ても火加減、塩加減、砂糖の加減までまるで見当違いで、恋しい味にならないのです。客の評判も下がるいっぽうで、どのみち来ない客を待つならと、気が進まないながらも求められると占いをしています。 あるとき、親の決めた縁談と想い人との間で悩む娘、おこうが店を訪れます(「豆は煮えたか」)。お玉の力は、ただ未来を告げるだけでなく、相談者が自らの足で幸せな道を選ぶための、ささやかな道標となっていきます。 本作の魅力は、お玉だけにとどまりません。物語が進むにつれて、それぞれ異なる不思議な力を持つ人物たちが登場し、彼らの運命が交錯していきます。不思議な力を通して描かれるのは、懸命に生きる人々の姿であり、彼らを支える温かな人の縁。登場人物たちが紡ぐ優しさに触れるたび、心がじんわりと温かくなる。読み終えた後、ささげやの豆餅が食べたくなるような、滋味深い一冊です。
  • なさけの左甚五郎
    -
    肌寒くなってきた秋の日。甚五郎と伊蔵はまだお美弥の幽霊を捜していた。ところがひょんな出来事から驚愕の事実が判明する。お美弥の身に起きた悲劇の鍵となるのは、かつて甚五郎が弁天様と交わした約束だった。政五郎と伊蔵のなさけを受け止めて、甚五郎は愛しい妻の魂を成仏させることができるのか。『みぎての左甚五郎』に続く痛快時代小説、待望の第2弾!
  • 栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂
    -
    『長月堂』の看板商品は、しっとりと鈍い金色の輝きを放つ栗きんとん。思いがけずその味を受け継ぐことになった沙都子は、手探りながら和菓子作りに向きあい始めるのだが……。胸が熱くなり、じんわり泣ける「和菓子×お仕事小説」!
  • まんまる蛤長屋 小夜の商いはじめ
    3.8
    番頭に店を乗っとられた「丸屋」の主人と娘の小夜は、蛤長屋に転がり込む。箱入り娘の小夜は長屋の女たちから家事炊事を仕込まれ、父を支えるために小間物の行商を始める。にぎやかでお節介な蛤長屋が舞台の、明るく心温まる連作短編集。
  • 介添えお海 心をこめてお世話します
    5.0
    介添え人・お海の成長を描くシリーズ開幕! 大反響「お葉の医心帖」著者が満を持して書き下ろす時代小説。 母親を一人で看取ったばかりの十七歳のお海は、 ある老人の介添えを頼まれる。 「私でも誰かの役に立つことができるかもしれない」 悩んだ末、引き受けることにしたお海は、 老舗の金物問屋の大内儀・サチに会いにいく。 サチは物忘れが進み、家族に疎んじられ心を閉ざしていた。 お海は様々な知恵を絞りながら、 サチの気持ちと体に向き合っていく――。 健気でまっすぐなお海に、温かな思いに満たされる、待望の新シリーズ。
  • 極楽征夷大将軍 上
    4.4
    第169回直木賞受賞作 極楽とんぼの尊氏が、なぜ天下をとれたのか やる気なし、使命感なし、執着なし。天下取りの意志なき男の手になぜ天下が転がり込んできたのか? 新解釈で描く室町幕府誕生物語。 単行本 2023年5月 文藝春秋刊 文庫版 2026年4月 文春文庫刊  この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • もろこしご飯といこみ豆腐 千光寺精進ごよみ
    -
    ここは江戸のはずれ、目黒の尼寺・千光寺。庵主をつとめる慈恵尼のもとには、今日も悩みを抱えた人々が集まってくる。 金物屋「田口」のあるじ夫婦が訪れ、もう4年以上も家に引きこもっている一人娘のとしを寺で預かってほしいという。数日後、いやいやながらやってきたとしだったが、寺で過ごすうちに、父母に見捨てられ、弟とともに寺で暮らす少女・さきと心を通わすようになる。そして、としはなぜ自分が外に出られなくなったかをさきに告白するのだが……。 野草の天ぷらや揚げだし豆腐のきのこあん、むかごご飯などなど……庵主・慈恵尼が野山の恵みを使って作るお寺の料理も心に沁みる! 書き下ろし時代小説、シリーズ第二作。 五十嵐佳子 山形県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。著書に『妻恋稲荷 煮売屋ごよみ』『金子と祐而 歌に生き愛に生き』、「結実の産婆みならい帖」シリーズ、「新川河岸ほろ酔いごよみ」シリーズ、「なんてん長屋」シリーズなど多数。
  • ペルシャ湾の軍艦旗 海上自衛隊掃海部隊の記録
    4.7
    一九九一年四月二十六日、部隊は出港の日を迎えた。派遣の大義名分は戦争ではなく、平穏な海をとりもどすための平和目的―しかし掃海の任務につく者からすれば、いささか違う。依然として恐るべき破壊力を持った機雷と戦う掃海屋にとっては、戦場に赴くのも同然であり、当然被害を想定しなければならなかった。 目次 プロローグ 戦後日本復興の道を開いた掃海隊 第1章 派遣前夜 第2章 遙かなり、ペルシャ湾 第3章 始まった機雷との戦い 第4章 誇り高き人々 第5章 最難関MDA‐10 第6章 国益に叶う 第7章 マザー、オアシス、ファザー 第8章 凱旋 エピローグ ペルシャ湾以後、動き出した新しい日本の自衛隊
  • めおと旅籠繁盛記
    3.3
    無宿者と寂れた旅籠。奮闘の再出立物語!  やくざ者の下働きをして暮らす無宿者の直次は、ある日、賭場検めに現れた捕り方を誤って傷つけてしまう。もう、江戸にすら居場所はない……自らも重傷を負い朦朧としながら逃げてきた中仙道で、直次は追剥に襲われていた娘の危機を救う。  気を失った直次が目覚めると、そこは助けた娘・お路の両親が営む板橋宿の旅籠松丸屋だった。主人のお人好しが災いし、借金も抱える今にも潰れそうな松丸屋だが、その上、近頃は徒党を組んだ追剥が出没し、板橋宿全体が寂れ始めていると言う。  怪我の完治までせいぜい利用してやろうと決めた直次だが、穿鑿もせず受け入れてくれる松丸屋の居心地を、悪くないと感じ始める。提灯屋の若旦那・定之助をはじめ、余所者の直次を警戒する者も多いが、その働きぶりに少しずつ直次を認める住人も出て来た。  そんな折、いよいよ追剥被害が頻発。なぜ、板橋宿近辺ばかりが狙われるのか。直次は「最後の恩返し」として、道中奉行の命を受けた江戸四宿見廻り役・恩間満之助と共に解決に乗り出す。 全てを失った無宿者が旅籠を盛り立て、帰る場所を作ってゆく、奮闘の再生物語。 (解説・理流)
  • 秘剣の名医 吉原裏典医 沢村伊織
    3.0
    吉原の裏長屋に住み、表舞台には現れぬ若き医師・沢村伊織。日夜あやしげな薬を調合し、小銭を稼ぎつつも、ひとたび患者の前に立てば、長崎仕込みの外科医術を駆使する凄腕の名医だ。代々、幕府の奥医師を輩出する名門武家に生まれた伊織は、家族の反対を押しきり、長崎留学へと旅立つ。師・シーボルトのもと、最新医学と西洋剣の妙技を学んだ伊織は、江戸への帰還とともに、数奇な運命に巻きこまれることとなるのだが…。吉原の陰に身をひそめながらも、伊織の天賦の才はさまざまな人を惹きつけ、やがて裏の名医として名を成していく。若き医師が医術と剣術で尊い命を救う、新シリーズの開幕!
  • ふうらい同心 日暮半睡
    -
    妻の病をきっかけに隠居を決めた、南町奉行所定町廻り同心の日暮慶一郎。だが、養子を迎えて家督を譲ったものの、ふたり寄り添う日々は短く、呆気なく妻の千代は亡くなってしまう。 養子の新之助との暮らしに気詰まりを覚えた慶一郎は、岡っ引きの亀次郎が営む船宿「大黒屋」に居候し、一日のうち半分眠っているようなのんびりした毎日を送ろうという思いから、名を「日暮半睡」と改めた。 今は勝手気ままに飄々と暮らす半睡だが、もとは新陰流の免許皆伝、難事件をいくつも解決してきた南町一の腕利き同心。そんな半睡と真面目一方の新之助、型破りの親子同心がさまざまな事件の裏に潜む悲哀を裁く。 気鋭が贈る書下ろし人情捕物時代小説。
  • 公儀始末人 楠木兵馬 わかれの遊女
    -
    貧乏長屋に住む浪人の楠木兵馬。茶屋で貸本を読むのが唯一の楽しみという、まこと地味で平凡な暮らしを送っているが、じつのところ、この男には裏の顔がある。 かつて兵馬は、幕府の命令により数々の裏仕事をおこなった闇の始末人なのであった。だが最愛の妻と娘を亡くしたのをきっかけに引退、いまは市井で平穏に生きているのである。 そんななか兵馬は、若い遊女のおりんと出会い、いつしかふたりは親しい友人となっていく。だがある日、おりんがやくざ者に暴行されたことで、兵馬のなかで眠っていたかつての凶暴な力がついに目覚め、果てなき復讐がはじまっていくのだが……。 気鋭の作家が描く、とにかくおもしろい時代活劇・新シリーズ!
  • お江戸薬膳出前帖 いのち椀
    -
    重い病に倒れた若き藩主へ 祈りを込めた一椀を 出前も評判の薬膳料理屋「旬屋」に、重い病をわずらい他の医者から見放された若き藩主を救ってほしいとの依頼が舞い込んだ。 医師であり料理人でもある幸庵は、薬食同源の信念のもと藩主の容体を見極め、命を養う薬膳を届け続けることに。 回復を願う家臣たちの思いは叶うのか――。揺れる日々の中で、食が人の心と命を支える力を描く江戸人情物語。
  • イージス要塞やまと【1】WW2海自艦隊参戦!
    -
    1~3巻1,100~1,210円 (税込)
    超高速の砲弾によりあらゆる物体を貫通撃破する同口径では史上最強の砲……三〇式8センチ電磁加速砲を搭載した統合護衛艦『やまと』。 しかもアンクルドデッキを有する空母型護衛艦であり、国産ステルス機やドローンなど最新航空兵力も搭載していた。 令和に勃発した日本と近国の戦争により、自衛隊の護衛艦隊と輸送部隊は、グアムの米軍用武器弾薬を運搬するため出撃。だが途中で硫黄島の大噴火に巻き込まれ、令和から昭和世界へと時空転移してしまう。 終戦間際の日本に放り出された自衛隊は、最新兵器により、戦艦大和に襲来する米航空機を瞬時に壊滅したのだが……。 令和『やまと』と昭和『大和』の新シリーズ開戦!
  • 風と雅の帝
    -
    第30回中山義秀文学賞受賞作品! 歴史から“消された”天皇がいた――。皇位継承が持明院統と大覚寺統で交互に行なわれていた鎌倉時代後期、量仁(光厳天皇)は持明院統の期待を背負い即位した。しかし、幕府が倒される際に捕えられ、前帝・後醍醐によって即位自体を否定されてしまう。後醍醐と敵対した足利尊氏に擁立され、光厳は“治天の君”の座につくが――。南北朝の動乱を生き抜いた光厳天皇を描いた、著者渾身の歴史長編小説。
  • 鵺

    4.0
    光と闇の陰陽師が交錯する平安ファンタジー サイコーに不器用でカッコいい源頼政の鵺退治!――川合章子(歴史ライター、「かしまし歴史チャンネル」スピーカー) 平安末期――「鵺」と呼ばれる異形が現れて人々を喰らい、京の都を恐怖のどん底に陥れた。その異形を退治せんと、落ちぶれながらも万夫不当の豪傑と名高い源頼政と、安倍家の異端の天才陰陽師・広賢たちが挑む。しかし、鵺の力はあまりに強大で……。貴族たちの謀略の仕掛け合い、頼政と宮女の恋も絡み、鵺との戦いは思わぬ様相を見せていく。大藪春彦賞、野村胡堂文学賞受賞作家が贈る、読み始めたら止まらない歴史活劇。
  • 隠密廻同心 北町の爺様1
    完結
    3.0
    八森十蔵と和田壮平、白髪頭二人の隠し技は、早手錠と寸鉄と七変化。 定廻同心は三十から四十歳。 五十でようやく臨時廻。 その上の隠密廻同心は、六十を過ぎねば務まらない。 これぞ時代推理捕物帳! 隠密廻同心は町奉行から直に指示を受ける。将軍にとっての御庭番のような御役目だ。隠密廻は廻方で定廻と臨時廻を勤め上げ、年季が入った後に任される御役である。定廻は三十から四十、五十でようやく臨時廻、その上の隠密廻は六十を過ぎねば務まらない。北町奉行所の八森十蔵と和田壮平の二人は共に白髪頭の老練な腕っこき。早手錠と寸鉄と七変化を武器に事件の謎を解く。 老練の二人が事件を謎解く新シリーズ第1弾!
  • 誠太郎、お喝頼政、龍次兄ィ 大あばれ 三人若殿1
    -
    旗本家の厄介者、三人、何者にもなれぬ明日を自らの手で切り拓く! 由緒正しき血を引きながら、邪魔者扱いされる若殿たち。 部屋住、ヤクザ、女装の三人が出会い、共に闘う! 公事騒動の顛末は? 若月誠太郎は旗本家の厄介者。写本を内職に食い繋いでいる。ある日、手にした白樺の樹皮の裏に書かれた異国の文字が誠太郎を事件に巻き込んでいく。そんな誠太郎の前に現れた公事宿のヤクザ稼業・龍次兄ィと女装のお喝頼政もどうやら御家の厄介者。一方、行方を晦まし悪の手に堕ちた、誠太郎の竹馬の友・津村弥之助は殺し屋の仕事を請け負わされようとしていた…。 『大富豪同心』で人気の幡大介、新シリーズ
  • ツタンカーメン 古代エジプトとファラオの黄金時代
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エジプト史で最も有名な王の一人、ツタンカーメン王の生涯を、美しい写真を使ってひも解く。様々な遺跡を訪ねながら古代人の生き様を探る。 異端と混乱の時代に生まれたツタンカーメンは、幼くしてエジプトの王位を継承し、莫大な富と権力を手に入れた。そして10代でこの世を去り、想像を絶する財宝と共に埋葬された。それから3300年以上の後、彼の墓が発見され、世界中で古代エジプトブームが巻き起こり、彼は一躍有名になった。今日でも彼の類まれなスター性は衰えていない。 本書の前半「Part 1 古代の王、現代の偶像」は謎に包まれたツタンカーメン王の生涯を、美しい写真をふんだんに使ってひも解いていく。また、後半の「Part 2 エジプトの墓と財宝」では、ピラミッドや王家の谷などのエジプト遺跡を訪ねながら、ミイラと来世に執心した古代人たちの生き様を探る。
  • 闇医者おゑん秘録帖
    3.8
    江戸の町、竹林に囲まれたしもた屋で、産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ、子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。彼女の元には、奉公先の若旦那と恋仲になった女中、あやかしの子を孕んだと訴える武家の奥方など、複雑な事情を持つ者たちがやってくる――。 時代小説の名手が、悩める女たちが自分の人生を切り開いてゆく様を彫り深く描いた、祈りと再生の物語。 【収録作品】 「春の夢」 「空蝉の人」 「冬木立ち」
  • 逃げるが勝ち 大じしんゆりたら はよう よがい山へにげなされよ
    -
    紀州(現在の和歌山県)の印南浦。1707(宝永4)年の宝永地震の津波では全滅に等しい被害を受けた。しかし、1854(嘉永7)年の安政南海地震の津波では家屋の流失損壊こそあれ、死傷者は一人も出なかったという。その理由を、当時満11歳の少年・戎屋楠次郎が残した手記を元に解き明かしたノンフィクション小説。現代にも生きる、命を守る実戦的な知恵を伝える一冊。
  • 奴らを売る 火付盗賊改方
    -
    「なかなか悪は絶えないが、わしらの目に入った悪党どもに逃げ切った奴はいない」(本文より)。舞台は江戸時代の火付盗賊改。鍵師・竹造を中心に、密偵や捕方たちが悪党「黒熊一味」と繰り広げる緊迫の攻防戦を描く時代小説。合鍵作りの技術や密偵活動の緊迫感、そして盗賊たちの心理描写がリアルに描かれ、巧妙な策略と人間ドラマが交錯し、江戸の裏社会の息遣いが伝わってくる。
  • 天領の鷹 上
    4.0
    1~2巻2,343円 (税込)
    俺は蝦夷へ行く。 飛騨にも負けん、この檜のような木が、 まさに山とある大陸じゃ――。 故郷の山を失った若き杣は、北の大地に光を見出す。 『まいまいつぶろ』の著者が清新な筆致で紡ぐ、 実在の材木商「飛騨屋」四代、百年の物語。 木を伐れば、同じだけ苗を植える。 杣の稼ぎはすべて、山からの授かりもの――。 武川久兵衛は、若くも腕利きの杣(木こり)。飛騨国下呂で豊かな木々に囲まれ生きていた。だが突如として、飛騨の山は幕府に召し上げられ、天領とされてしまう。自由に木を伐ることができなくなった久兵衛は江戸へ向かった。深川の材木商で働き才覚を認められると、蝦夷へ渡り「飛騨屋」を興す。故郷から仲間を呼び寄せ、厳しい自然に立ち向かう久兵衛。夷仁たちの信も得て、広大な森を伐り拓いていく――。 妻と支え合い、夢を追った「飛騨屋」の主たちの生涯を描く感動作!
  • きよのお江戸料理日記
    3.7
    逢坂の油問屋の子として生まれた「きよ」は、とある事情から屋敷の奥でひっそりと暮らしていた。そんなある日、弟の清五郎が問題を起こし、逢坂にいられなくなってしまう。両親は清五郎を江戸にやることにしたが、きよも弟の世話係として共に行くことに。ふたりが向かう先は、父の知人が営む料理屋『千川』。そこで清五郎は配膳係として、きよは下働きとして働くことになったのだが、ひょんなことからきよが作った料理が店で出されることになり……。「居酒屋ぼったくり」著者の新境地、ここに開幕!
  • チンギス紀 一 火眼
    4.2
    12世紀、テムジン(のちのチンギス・カン)は、草原に暮らすモンゴル族のキャト氏に生まれた。10歳のとき、モンゴル族を束ねるはずだった父イェスゲイが、タタル族に殺害されてしまう。テムジンのキャト氏は衰退し、同じモンゴル族のタイチウト氏のタルグダイとトドエン・ギルテが台頭、テムジンたちに敵対し始める。危機的な状況のもとで、テムジンは、ある事情から異母弟ベクテルを討ったのち、独りいったん南へと向かった……。草原の遊牧民として生まれ、のちに世界を震撼させることになる男は、はじめに何を見たのか? 人類史を一変させた男の激動の生涯、そこに関わった人間たちの物語を描く新シリーズ、待望の第一巻!
  • さんといちに おやこ相談屋雑記帳
    -
    将棋会所「駒形」の一周年を記念して始まった将棋大会も四回目を迎え、大胆な目玉企画を用意していた信吾。ところが、周知を始める前に瓦版書きの天眼に大々的に報じられてしまい、江戸中の腕自慢たちが集まることに。そして、常連客と遠方の客、少女ハツらが熱戦を繰り広げる最中、相談屋に持ちこまれた難儀な依頼事とは? しかも信吾が思うように動けない中、対局者同士の揉め事まで発生。彼のピンチを救うのは、頼りになる権六親分の計らいか、愛娘の笑顔か、それとも・・・・・・。遊び唄のしらべに乗せてお贈りするドキドキの展開! 定番人気時代小説!!
  • 広重「名所江戸百景」の今を見に行く
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 170年の時を超え、広重と同じ場所に立つ。 安政年間、歌川広重が描いた《名所江戸百景》119景。 その風景は、いまどうなっているのか。 浮世写真家・喜千也が、広重の視線を追い、 同じ場所・同じ角度から現代の東京を撮影。 浮世絵と写真を1対1で並べました。 ページを開くたび、 江戸と東京が見開きで重なり合う。 川は埋まり道は変わりビルが立ち並び、 それでも残る空のかたち。 256ページ・オールカラー。 写真集として眺めても、 浮世絵図録として読み込んでも、 実際に歩くための街歩きガイドとしても楽しめます。 あなたが毎日通るあの場所が、 かつての名所だったと気づく一冊。 広重の傑作を“答え合わせ”する、 新しい東京体験。 ■目次 ・日本橋雪晴 東京都中央区 ・山下町日比谷外さくら田 東京都千代田区 ・永代橋佃しま 東京都中央区 ・上野清水堂不忍ノ池 東京都台東区 ・下谷広小路 東京都台東区 ・亀戸梅屋舗 東京都江東区 ・隅田川水神の森真崎 東京都墨田区 ・真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図 東京都荒川区 ・日本橋江戸ばし 東京都中央区 ・日本橋通一丁目略図 東京都中央区 ほか ■著者 浮世写真家 喜千也(フォトアーティスト) 1961年 誕生、東京出身 1985年 慶応義塾大学法学部卒 電気メーカーで広告業務の一環として写真を学ぶ 1997年 メーカー退職後、マーケティングコンサル業で独立。広告写真撮影業務開始 2013年 「名所江戸百景」を題材にした今昔比較写真の撮影開始 2017年 「浮世写真家 喜千也」を名乗り、初個展開催(フォトアーティストとしてデビュー) 2018年 ニッポンドットコムでの連載開始(~22年 全120回掲載) 2023年 京都芸術大学 通信教育課程より非常勤講師として委嘱される(26年現在継続中) 現在、新作に取り組みながら、和紙にプリントした作品を展示・販売する他、 講義、講演、街歩きガイド、各種媒体への出演・寄稿を行う
  • 「最後の幕臣」小栗忠順 挫けども、折れず
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    2027年 NHK大河ドラマ化決定で再注目!!  小栗忠順の生涯を圧倒的なボリュームで迫った渾身の小説が待望の登場! 小栗といえば、幕末の動乱期に江戸幕府の勘定奉行や外国奉行などを歴任した、極めて有能な幕臣です。文政10年(1827)に旗本の家に生まれ、万延元年(1860)の遣米使節として渡米。海軍工廠を見学し、ネジを一つ持ち帰ったエピソードに象徴される通り、欧米の産業技術にいち早く触れたことで、幕臣でありながら産業の近代化に着手するなど、いち早く日本の西洋文明の導入に積極的な人物として知られている。 その小栗の軸にあったのは、「刀(武士道)と螺子(西洋文明)」の邂逅により、新たな日本を築こうというビジョンであった。  その行動力たるや、ロシア軍艦対馬占拠事件に対処する一方、幕府の財政再建や株式会社組織の基礎となる「兵庫商社」の設立など、その先見性は非常に高かった。 だが、幕府崩壊が近づく中、徹底抗戦を主張し、徳川慶喜に軍事的な反撃を具申しましたが容れられず、辞職して現在の高崎市倉渕に隠棲した矢先、悲劇が襲います。 この文武両道を貫いた「最後の幕臣」の生涯を、活劇を描かせたら一級品の作家が、350ページにわたって描き切る最高傑作が遂に誕生!!
  • 「名無しの権兵衛悪党狩」シリーズ【全4冊合本版】
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    南町奉行所吟味方与力の秋山久蔵から十手の鉄刀を授かり、密かに江戸の町を守る総髪の浪人。さる高貴な血筋を持ちながら素性を隠す男は「名無しの権兵衛」を名乗っていた。権兵衛は久蔵の密命を受け、江戸の悪党たちに鉄槌を下す! 惜しまれつつ急逝した著者の痛快時代シリーズ合本版! ※本電子書籍は下記の4冊を1冊にまとめた合本版です。 「十手浪人 名無しの権兵衛悪党狩」「裏の顔 名無しの権兵衛悪党狩」「妖怪 名無しの権兵衛悪党狩」「疫病神 名無しの権兵衛悪党狩」 ※画像は表紙及び帯等、実際とは異なる場合があります。
  • 冬の蝉
    -
    もう、死んでもいい――。 須坂藩筆頭目付の板倉に命じられ、次席家老を斬って出奔した新九郎。 七年ぶりで故郷に舞い戻り、今度は板倉を惨殺した。 そうせざるを得なかった理由を、友の源兵衛だけが知っている。 運命が一変した闇討ちの夜以来、源兵衛と新九郎は対峙する……。 抗えど切なきは人の運命、さまざまな人の死に様を描く、傑作時代小説集。
  • 星月夜 藩邸差配役日日控
    4.2
    “なんでも屋”の日々を綴る静謐な時代小説 江戸時代の総務部総務課とも言える藩邸差配役・里村が、藩邸内の厄介事から政争に至るまで、あらゆる問題を見事に解決する『藩邸差配役日日控』シリーズ2作目です。 里村五郎兵衛は神宮寺藩の江戸藩邸内の揉め事の差配役。“なんでも屋”と揶揄されるほど、揉め事や雑事が大小問わず持ち込まれますが、「誰もやらぬ…いや、できぬお役」を果たすために次女・澪の隠された出自や神宮寺藩の派閥争いを心にしまい、日々の務めに精を出します。 『星月夜』でも、家老の無骨な懐刀と御用絵師の関わりや、澪が小太刀の稽古をつけている奥女中が抱える思いなど、悩みや騒動が巻き起こります。そして、家族が巻き込まれた収賄事件の真相が明らかに…。 人が暮らす中で生まれる思いに誠実に向き合う、五郎兵衛の差配が垣間見える全6編の連作短編集です。
  • 顎十郎捕物帳(上下合本)
    -
    ヘチマなりの顎をぶらさげた、北町奉行所例繰方見習・仙波阿古十郎。 人呼んで「顎十郎」。ライバル南町の控同心・藤波友衛を出し抜いて、江戸を揺るがす難解な怪事件に鮮やかな推理で大活躍。 伝奇もの、不可能犯罪、安楽椅子探偵など、多彩な作風で探偵小説史に残る、本格ミステリ捕物帳。 全24話に異稿2篇を収録。 〈解説〉都筑道夫/日下三蔵
  • 江戸の探偵
    3.2
    石見国で藩を揺るがす陰謀に巻き込まれてしまった永見功兵衛。城主を救うため、功兵衛は江戸へ奔る! 「口入屋用心棒」の著者が贈る、新シリーズ開幕!
  • ほたる茶屋 千成屋お吟
    -
    日本橋で御府内のよろず相談を引き受ける『千成屋』の女将・お吟は、会津から来た客を伴い「ほたる茶屋」にやってきた。ところが、茶屋の女将のおふさと幸助と呼ばれる店の若い衆の、ただごとではない会話が聞こえてきた。幸助が突然店を辞めさせてくれというのだ。おふさは、前科持ちだった幸助を店に受け入れ、家族のように接してきたというが……。(「ほたる茶屋」より) 人と人の想いを繋ぐ、感動の江戸時代小説。新シリーズ、第一弾。
  • 駕籠屋春秋 一
    -
    「取次屋栄三」「剣客太平記」「居酒屋お夏」の大人気作家の新しい人情時代小説シリーズ誕生!
  • 蝶のゆくへ
    -
    それぞれが生きたいように生きるべきだ――。明治時代、困窮する士族の娘として生まれた星りょうは、期待を胸に憧れの女学校に入学する。瑞々しい溌剌さを放つりょうを、人々は「アンビシャスガール」と呼んだ。勝海舟、樋口一葉、島崎藤村……。時代を彩る綺羅星たちと関わるなかで、自分らしい生き方が花開いていく。情熱的に交錯する男女の愛と、新しい芸術の息吹を描き切った、葉室麟の美しくしなやかな歴史長編。
  • 野武士 地下の戦記
    -
    蝗害と疫病が村を襲い、貧しさのあまり親に売られた小十は、人買いに連れられ越前国を目指すことになった。道中、一揆を避けるため、一行は寺に逃げ込むことになる。小十は仲間たちと寺に救いを求めるが…。
  • 九十九神曼荼羅シリーズ 百夜・百鬼夜行帖1 冬の蝶
    4.3
    モノが魂を持って動き出す!怒り狂う怪物、奇跡を起こす妖精。時を超え、姿を変えて現れる不思議のかずかず。オリジナルのファンタジー&ホラー作品を配信する電子絵ものがたり「九十九神曼荼羅(つくもがみまんだら)シリーズ」。そのシリーズ内時代劇シリーズ「百夜・百鬼夜行帖(ももよ・ひゃっきやぎょうちょう)」第一章の壱は「冬の蝶」。 文政年間の江戸。<おばけ長屋>に住む盲目の美少女祈祷師・百夜のもとに、薬種問屋・倉田屋の手代・佐吉が持ち込んだ事件は、「冬なのに倉田屋の裏庭に蝶が飛ぶ」という面妖な話。百夜は、祝詞や真言だけではどうにもならないような強い怨霊を、亡魂の力を借りて祓う御霊使(かむいつかい)でもある。その天賦の力で数々の怪現象や難事件を解決していく百夜。江戸の町に起きた怪異を綴る事件簿「百鬼夜行帖」の第一番に記録された“怪”の正体とは。
  • 露の宿り
    4.4
    「露の宿り」――それは、“涙に濡れる場所” 小料理屋「露くら」の娘である千代乃は、母・富の反対を押し切って駆け落ちをしたが、男に捨てられ出戻ることに。富は、千代乃と庖丁人の六郎が所帯を持ち、店を継ぐことを望んでいた。そして思わぬことから、突然露くらを継ぐことになった千代乃は、従業員、常連客との関係に悩みつつ、一人前の女将となるべく奮闘していくのだが……。『貸本屋おせん』『梅の実るまで』で話題の著者が贈る、温かい人情と料理が心に沁みる連作短編集。
  • 逆島断雄 全4冊合本版
    -
    逆島断雄 全4冊合本版 『逆島断雄 進駐官養成高校の決闘編1』『逆島断雄 進駐官養成高校の決闘編2』『逆島断雄 本土最終防衛決戦編1』『逆島断雄 本土最終防衛決戦編2』収録 日乃元皇国にある軍人・進駐官を養成する超エリート高校に入学した逆島断雄は、皇室を守護する近衛四家から没落した逆島家の次男。「諸君には、これからの三年間で人を殺す100通りの方法と、国を滅ぼす100通りの方法を覚えてもらう」という担任……。入学早々に謎の銃撃事件に巻き込まれた断雄たちは、その後も次々と事件に襲われる。生存をかけた真の闘いがいま、始まった!
  • 忍びの副業(上)
    3.0
    太平の世が長く続いた江戸後期。甲賀忍者の末裔、弥九郎は友の十郎、蔵人とともに江戸城内での失せ物探しを頼まれる。 密かに伝承してきた忍術を駆使して依頼を果たした弥九郎たちに、将軍のお世継ぎ、西之丸様の警護役として白羽の矢が立った。 長年の閑職から解放され、栄達の道が拓けたと喜んだが……。 弥九郎は打鉤、十郎は占術、蔵人は火薬。それぞれに腕を磨いた技はあるが、忍術はむやみに他人に見せるものではない。 普段は番所に座っているだけで十分な禄を得られておらず、傘張りの内職にいそしむ日々。 一族の地位向上のため、秘めていた力を解き放つ。
  • 滝川一益 信長四天王の雄、波乱の生涯
    3.0
    織田信長の時代、国家の政権は四人の手に握られていた。柴田勝家、羽柴秀吉、丹羽長秀、そして滝川一益である。なかでも一益はひときわ武勇にすぐれ、関東の人々は滝川という名を聞いただけで恐れおののいたという。得意の鉄砲で武田軍を壊滅させ、勢いに乗る一益、しかし本能寺の変が彼の人生を狂わせ始めた……。晩年は出家の道に入り、越前で波瀾の生涯を閉じた悲運の猛将の全貌。
  • いろあわせ 摺師安次郎人情暦
    3.9
    神田明神下に住む通いの摺師・安次郎。寡黙ながら実直で練達な職人の技に、おまんまの喰いっぱぐれの心配がないと、ついた二つの名は「おまんまの安」。そんな中、安次郎を兄と慕う兄弟弟子の直助が、様々な問題を持ち込んでくる。複雑に絡み合い薄れてしまった親子の絆、思い違いから確執を生んでしまった兄弟など……安次郎は否応なしに関わっていくことに――。五つの摺りの技法を軸に、人々が抱え込む淀んだ心の闇を、澄み切った色へと染めていく。連作短篇時代小説、待望の文庫化。(解説・北上次郎)
  • 深川青春捕物控一 父と子
    3.0
    深川漁師町にある小料理屋「しののめ」の息子・雄太。母のあきは女手一つで育ててくれており、雄太は十七歳になった頃から仕入れなどをして店を手伝っていた。そんなある日、常連であった同心の高柳新之助から己の御用聞きの手先にならないかと誘われる。雄太の父は、新之助の亡き父で、新之助は腹違いの兄だったと告白され、信頼できる手下が欲しいというのだ。漠然としていた将来が雄太の中で見えてくる。雄太は誘いを受け、父の遺した鼻捻棒を手に、深川の平和のため駆ける! 新たな爽快時代小説、誕生!
  • 朝星夜星(上)
    4.0
    朝は朝星、夜は夜星をいただくまで懸命に働き、幕末の長崎で日本初の洋食屋を始めた草野丈吉とゆき夫婦。出店の後押しをしたのは、薩摩藩の重鎮・五代才助(友厚)である。最初は自宅で始めた小さな店は、少しずつ大きくなっていった。そこへ陸奥宗光、後藤象二郎、坂本龍馬らもやって来たが、材料も満足に揃わないなか、経営は窮地に陥る。やがて明治の世になり、一家は新天地を求め、発展著しい大阪へ。そこで新たに「自由亭」を開業した二人だったが……。激動の時代に、幾多の困難を乗り越え、夢をつかみ取るまでの夫婦を活き活きと描いた傑作長編。 ※本書は、2023年2月に刊行された作品に加筆・修正し、上下巻に分冊したものです。
  • 見えるか保己一
    4.4
    江戸時代、国内最大の叢書『群書類従』の編纂に生涯を懸けた、全盲の学者・塙保己一。盲人とは思えぬ前代未聞の偉業の傍らに常にあったのは、目明き――妻、学者仲間、門弟らとの、すれ違いだった。 “天才・塙保己一”の目に映っていたのは、絶望か希望か、それとも――。「あのお方は、我々には見えぬものまで見えているのさ」
  • 江戸八丁堀はぐれ同心 若隠居にて候
    -
    貧乏長屋の元同心が浮世の善悪、裁いて候!…中山進之介は同心職を甥に譲り、齢四十にして念願の若隠居生活に。だが、長屋の面倒事や元上司の頼み事はやがて玄妙な人間模様をあぶり出す――。惚れた腫れたも十人十色、お江戸の長屋は泣き笑い!
  • おれは一万石 : 1
    3.7
    一俵でも禄高が減れば旗本に格下げになる、ぎりぎり一万石の大名家に婿として入った十七歳の若者が、失敗を繰り返しながらも奮闘し、家臣や領民と徐々に心を繋げて藩政を立て直してゆく。待望の新シリーズ!
  • ごんげん長屋つれづれ帖 : 1 かみなりお勝
    3.9
    岡場所で賑わう根津権現門前町にある裏店、通称「ごんげん長屋」に住まうお勝は、女手一つで三人の子を育て、女だてらに質屋の番頭を勤める大年増。気っ風がよくて情に厚く、「かみなりお勝」とあだ名される彼女の周りでは、なにかと騒動が巻き起こり――。時代劇の超大物脚本家が贈る、笑いと人情たっぷりの江戸の市井のホームドラマ開幕!
  • 姉上、ご成敗ねがいます : 1
    4.0
    隠密の存在は知られていても、隠密が成す「疑似家族」はよもや知られていまい。その構成は幼少の頃より一撃必殺の技を学んだ小夜に、底知れぬ手練れの美麗な夫、潜入の達人の義弟、抜群の記憶力を備えた嫡男の面々。表向きは勘定吟味役の酒井家、しかしてその実体は老中が選び抜いた人員による、なんら血縁関係のない「暗殺一家」である。嫁いだばかりの妻の小夜は即席の家族に戸惑いながらも「仕事」となればきっちり殺る。時は文政、江戸の闇に潜む卑劣な悪党を始末人一家が力合わせてご成敗! 痛快無比の新シリーズ爆誕!!
  • へっぽこ膝栗毛 : 1
    3.0
    御蔵前の札差「小泉屋」の跡取りの新兵衛は、放蕩三昧の日々を過ごしている。ある日、両親に縁談の話を持ち掛けられる新兵衛だが、まだ身を固めて家を継ぐ気はなく、縁談を保留し、後学のためと称して諸国を巡る旅に出る。馴染みの太鼓持ちの和助と、訳ありげな用心棒の稲妻五郎の三人連れで、東海道で箱根に向かう新兵衛だが、行く先々で様々ないざこざに巻き込まれ……。笑いあり、涙ありの大注目シリーズ、堂々開幕!
  • まつとおね
    4.0
    吉岡里帆 蓮佛美沙子 主演。能登演劇堂の震災後初の公演で約1万人を動員。 被災地・能登で生まれた伝説の舞台が待望の小説化。 前田利家の妻「まつ」と豊臣秀吉の妻「おね」が戦乱の世で築いた平和と友情の物語 「秀吉が亡くなったら、すぐにでも天下に号令をかけさせなさい。次の天下人は、前田利家だと」 ――京の醍醐寺で、天下人・秀吉の死が近いことを悟ったおねは、こう告げた。乱世に生きる武将の妻として、次の花を咲かせるのはまつだと。おねの言葉を聞き、菩薩と言われながらも自らの心のうちに真っ赤な炎が燃えていることを知るまつが下した決断とは!? 能登演劇堂復興祈念公演で被災地を勇気づけた物語が、小説としてさらに感動的になり蘇る!!
  • 日布艦隊健在なり(1) 米軍、真珠湾奇襲!
    -
    日本帝国海軍とハワイ王国海軍の共同本拠地を米航空隊が襲う!  明治維新の熱気が冷めやらぬ1881年、ハワイ王国のカラカウア国王がアジア・ヨーロッパ歴訪の途上に大日本帝国を訪れた。当時のハワイ王国はアメリカ系移民が人口の3割を超え、経済的・政治的にアメリカ政府から圧力をかけられていた。その5年後、総理大臣伊藤博文が山階宮定麿王とハワイ王女カイウラニの婚約発表を行う……。20世紀に入ると日本とハワイの関係はさらに深まり、軍事・経済同盟を結ぶ。真珠湾には帝国海軍とハワイ王国海軍が共同で運用する「日本・ハワイ艦隊」の司令部が置かれた。 1940年9月20日早朝、米海軍航空隊がオアフ島の北方から侵入し、真珠湾とホノルルの街に奇襲攻撃を敢行した!  日本とハワイ王国の共同戦線で米国を迎え撃つ「日布艦隊健在なり」シリーズ、第1弾。巻末に電子版あとがきを追加収録。 ●羅門祐人(らもん・ゆうと) 福岡県出身。血液型はO型。星座は山羊座。少林寺拳法三段。主な著書は『元祖羅門堂病院』『蒼き波濤』『独立愚連艦隊』『天軍戦国史』『列島大戦NEOジャパン』『超極級戦艦「八島」』など。 ●中岡潤一郎(なかおか・じゅんいちろう) 1968年生まれ。獨協大学経済学部修士課程修了後、テクニカルライターに。1996年『決戦!津軽海戦 鋼鉄の嵐 維新篇』で商業デビュー。以降、架空戦記、時代小説を中心に執筆。近作に『同心若さま流星剣』シリーズ、『浪人上様織田信長』シリーズ(いずれもコスミック時代小説文庫)がある。競馬好き。関東圏の競馬場、特に中山競馬場、船橋競馬場によく出向く。
  • 和算の道を切り拓いた男 和算の大家 関孝和の生涯──学問修業と仕官の道への記
    -
    「私たち武士は農民からあがる年貢で暮らし、自分では何もせず左団扇でのうのうとしているのだと少し気が引けた。……自分はしがない下級武士であるが、好きな算学を究め、それを世間に広め役立ちたいと思ったのである」(本文より)。駿府・松木家での学問修業が和算の礎を確立。謎に包まれた、後世、算聖と呼ばれる男の一代記、第2弾。いつかきっとこの国も算学が必要になってくる──
  • 戦国武将伝 西日本編
    4.2
    47都道府県×1武将! 若き日の松永久秀が抱いた淡き想い、鉄砲巧者の兄弟への謀将・宇喜多直家からの依頼、秀吉から四杯目を所望された石田三成の決断、剣豪として知られる北畠具教の最期の闘い、加藤清正と小姓たちの押し問答の真相、改易された立花宗茂と家臣たちの絆……。近畿・中国・四国・九州地方の各都道府県で戦国武将を一人取り上げ、史料に遺された一文から掌編を紡ぎ出す“驚天動地”の衝撃作。待望の文庫化。
  • 戦国武将伝 東日本編
    4.0
    47都道府県×1武将! 汁かけ飯の逸話で後継者失格とされていた北条氏政の逆襲、水軍を率いて海を渡った里見義弘の秘めたる想い、桶狭間へと向かう今川義元が森の中で見たもの、城で百匹の犬を飼う太田資正の真意、武田家滅亡時に真田信幸が抱いた決意……。北海道・東北・関東・中部地方の各都道府県で戦国武将を一人取り上げ、史料に遺された一文から掌編を紡ぎ出す“前代未聞”の挑戦作。待望の文庫化!
  • ロスト・タブレット 500年の時空を超えた思いが今
    -
    はるか大航海時代の歴史と並行し、主人公が生きる半世紀の現代史が圧倒的ディテール描写で語られる「歴史のパズル」。電子機器エンジニアとして世界で活動する勝呂は、16世紀のスペイン国王フェリーペII世の「失われた宝」を追い、スペインやコロンビア等の史跡を探索し埋もれていた歴史を発掘する。確かな知識に裏付けられた謎解きと異空間を行き来する興奮を手にできる「歴史の旅」。
  • 学校で習わない日本の近代史 なぜ戦争は起こるのか
    -
    自国および周辺国に及ぼした重大事実を「知らない、教えない、知ろうとしない」で安穏な日常生活に浸っている現状を憂えた著者。ほんの数世代前の人たちが、近代国家建設のために大変な苦労をし頑張ってきたかを、これからの時代を担う若い世代に知ってもらい、元気を出してもらいたいとの熱いメッセージが込められている。豊富な写真と図版を駆使し解説する。
  • ジハードの風 預言者ムハンマド・イブン・アブドゥッラーフのジハード的生涯
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 とぼしい資料の中で記載されていた実在の人名がまちまちで、どれが本当であるか分らなかった。けれども英語読みと、アラビア語読みの原語無知である私の感覚で何度か書き直し決めた。 正式名であろうムハンマド・イブン・アブドゥッラーフが砂漠の荒野で苦難の末に武力を持ってイスラーム教を創起し、布教を指し示す小説です。 アイーシャの失態やクライザー族のおびただしい血液を流す惨殺シーンは簡素に表現し、敵対する者への暗殺行動は割愛した。それらはあくまでも作者の創作過程での本能に基づくインスピレーションである。
  • 将軍側目付 暴れ隼人
    -
    三百石の俸禄を拝領する、小普請組配下の直参旗本、仙石隼人──。実はこの男には、密かに命じられている役職があった。 代々の仙石家当主が将軍家の耳目となって大名や旗本を監察し、疑惑があれば己の裁量で処断できる「将軍側目付」である。年に数度、城内の茶室に招かれ、将軍とふたりだけで数刻を過ごすことが定められていたのだ。 その隼人に、「御三家の尾張家に謀反の疑いあり、これを探索せよ」との将軍直々の密命が下る。消息を絶った父に代わり、尾州へ向かう隼人。しかし名古屋には、公儀を裏切ったと噂される父の姿が……。 果たしてその驚くべき真相とは。そして、尾張家に潜む恐るべき陰謀とは。小野派一刀流の隼人の剣が、将軍家に仇なす巨悪を一閃する──!!
  • 姉川忠義 北近江合戦心得〈一〉
    3.9
    第六天魔王・信長の首、頂戴つかまつる!  元亀元年(一五七〇)六月二十八日(新暦七月三十日)、浅井・朝倉勢と織田・徳川勢が激突した姉川の合戦が、弓の名人・与一郎の初陣だった。父・遠藤喜右衛門が壮絶な戦死をしてから三年、家督を継いだ与一郎と、郎党の大男・武原弁造は、主君・浅井長政率いる四百の兵とともに巨大な山城・小谷城の小丸に籠っていた。まさに風前の灯だった。長政には、信長の妹で正室の於市との間に、五歳の長女・茶々以下三人の女子があり、於市ら四人を織田方に投降させるという。だが、十歳の万福丸と乳飲み子の万寿丸は、信長とは血の繋がりがない。信長は決して男児を許すまい。万福丸を連れて落ち延びよ。主命とはいえ、浅井家が果てようという時に、自分一人生き残るなど、与一郎には、及びもつかない。だが、死にゆく主人から嫡男を託されて、古風も美意識も矜持も吹き飛んだ。浅井家再興がなるまで守り抜く。与五郎と改名させた万福丸を弟に仕立てて、小谷城脱出を決行する与一郎。供は、元山賊の頭目・武原弁造ただ一人。天正元年(一五七三)旧暦八月二十八日未明、三人は敦賀を目指して出立した。
  • 大江戸豪剣侍
    -
    「は、放せっ」──夜鷹のお遼が三人のやくざ者に乱暴されようとした時、突如現れたのは、立派な顔立ちをした武士だった。 瞬時に三人を叩きのめしたこの男、実は大身旗本の豪木魂之介。江戸城で汚職老中の水野出羽守をぶん殴り、身分も屋敷も捨てたばかりの硬骨漢であった。 素浪人となった魂之介は、高麗鼠の忠吉をお供にして、世のため人のために世間にのさばる害虫どもを退治し、まさに江戸の守り神、〈大江戸豪剣侍〉と呼ばれることに。 強くて男っぷりも良い魂之介の魅力に女賭博師も女賊も女忍三姉妹も、はたまた女幽霊さえも蕩かされてしまう。 美女を救い、比翼流〈みだれ八双〉で無法な敵を叩き斬る豪快無類の新ヒーロー、書下ろし番外篇も収録した痛快艶色エンターテインメント、開幕!!
  • やぶれかぶれ 流人侍・不破六郎太
    -
    不破六郎太が八年ぶりに八丈島から江戸へ帰ってきた! 流人としての過酷な島暮らしで肌は黒く灼けながら、鍛錬で筋骨隆々に。愛刀・斬馬刀〈梵天丸〉を手に、爛々と輝く目には強い意志が宿っていた。 「生類憐れみの令」は年々酷くなっていた。その濡れ衣を着せられ、御家断絶、父は切腹、六郎太は遠島、家族は離散した。誰が不破家を貶めたのか探り、必ず仇を討つと誓った。 だが帰還したのも束の間、荒れ果てた元不破家の屋敷前で、怪しい浪人らが斬りかかってきた! 二階堂流の遣い手である六郎太の斬馬刀が鞘走り、次々と薙ぎ斬っていく! 奇襲の裏に八年前との関わりが垣間見え、真実を暴くため六郎太が動き出す。 怒涛の剣戟に心を鷲掴みにされる剣客小説開幕!
  • 連合皇国軍出撃【1】中部太平洋の大海戦
    4.0
    昭和11年2月26日、世にいう「二・二六事件」の叛乱軍鎮圧に向かう天皇が狙撃された。負傷した天皇は、事件が起きた背景に心を痛め、陸海軍の連携強化を図るとともに航空軍を創設、軍部を「連合皇国軍」として刷新する。 昭和17年、米国はマーシャル攻略を目指し、空母部隊が中部太平洋に進出。皇国軍は迎え撃つも、空母翔鶴が損傷、戦艦大和が航行不能となり、敗北を喫する。 さらに米艦隊はトラック近海、比島方面にも出没し、敗戦も近いと思われた。だが航空軍には切り札があった。戦闘機烈風である。新型機投入で逆転への活路は開けるのか──。 国の未来を担う新たな軍が躍動! 待望の新シリーズ!!
  • 藩邸差配役日日控
    4.3
    お務め一途な江戸の男が相対する五つの難題 江戸藩邸の“なんでも屋”、差配役のもとには日々厄介事が持ち込まれる。消えた若君に、不審な入札…。五つの難題に挑む痛快な物語。 単行本 2023年4月 文藝春秋刊 文庫版 2026年3月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。
  • 《唐狐》参上! 盗っ人から盗む盗っ人1
    完結
    -
    町を騒がす盗賊一味を狐面の四人の男たちが音もなく眠らせる! 屈指の廻船問屋《井筒屋》が、盗賊に皆殺しの目に遭う。 一人息子と手代が生き延び、目立たぬ小間物屋を開くが、闇に紛れる彼らの正体は? 見事な連携で金箱を積んだ荷車を引く黒装東の男たちが、不意にバタバタと倒れ込んだ。一瞬後、同じ黒装束に夜市で売られる狐の面をつけた四人の男たちが現れ、引き手のいない荷車を誘導しつつ闇に消えていった。《唐狐》の仕業だった。盗賊に両親と奉公人を皆殺しにされ、生き残った廻船問屋の一人息子と手代が、小間物屋を表稼業に、新手の盗っ人稼業に手を染めたのだ。
  • 飽食戦線ガダルカナル
    -
    西暦2003年冬――。疑惑の貨客船〈万景峰号〉が時空の渦に巻き込まれ、太平洋戦争真っ直中のガダルカナルへとタイムスリップ! ここに正史は歪んだ。ソロモン海に戦艦〈金剛〉〈榛名〉が吠え“ガ島の虎”こと山下奉文中将が蠢動を開始する。北朝鮮への支援米で腹を満たした日本兵が、九七式中戦車部隊と共に、米軍が死守するヘンダーソン飛行場へと殺到! 南海を割るは時空遡航戦艦〈大和〉。空を征くは垂直離着陸機〈覇電〉。そして暴露される新型肺炎SARS(サーズ)の正体とは? 波乱と怒濤の一大戦争巨編。ガダルカナル撤退成功70周年記念出版!
  • 小説イタリア軒物語
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 明治の日本が開港した5港のひとつ新潟。堀と柳との風情があるその町は、長岡藩の外港だった時代にも、幕末に天領となってからも大幅な町人自治が認められ、自由と自立の風が吹く港町だった。明治7年新潟にやってきたイタリア人コックのミオラは、街と暮らす人々に魅せられ時の県令の支援を受け西洋料理店を創業する。振袖のお千と恋に落ち愛宕神社で挙式、そこはパリ・コミューンに先立つこと100年、住民自治の先頭に立ち処刑された義人を祀ってきた神社だった。ミオラは牛肉の仕入れの為に和牛の島佐渡へ、そして文明開化の先端を走る東京や横浜へと旅し料理店の準備に奔走する。イタリア軒と命名されたそのレストランは、横浜でスカウトした料理人や元サムライらを雇い入れスタッフを充実させていく。街中を流れる堀のほとりに新築されたイタリア軒では、料理のベースとなるソースの開発や、独自メニューの工夫がなされ、その価値を市民が認めていく。
  • 武士はつらいよ
    完結
    4.0
    「殿の愛馬が亡くなった?」 美園(みその)藩城主お気に入りの愛馬・流れ星が突如息を引き取った。死因は不明。亡き父の家督を継ぎ、徒(かち)目付に就いた夏目要之助は、上役から原因を突き止めるよう命じられる。要之助は同輩の西島主馬、配下の青木清兵衛とともにさっそく探索に赴くが、直後、馬方の一人が何者かに殺された……。愛馬の死の裏には何が? 和菓子屋の娘・お菊に心奪われながらも、お役目に邁進する要之助の多事多難! 武士はいつもやせ我慢 上役からの無理難題、母からの小言、町娘との淡い恋……徒目付・夏目要之助が今日もゆく! これぞ時代小説、新シリーズ!
  • 江戸の隼 次男坊侍よろずお届け帖
    -
    幼い頃から武家の空気に馴染めなかった旗本の次男・宮越隼之助の唯一の取柄は、足が速いこと。ある日、道で倒れていた飛脚・福松を助けたことをきっかけに、飛脚の仕事を手伝うことになる。恋文に離縁状、時には金子、人の輸送まで……飛脚が届けるのは「もの」だけではないのかもしれぬ。お届けものに託された想いを通じて変わっていく次男坊侍の、江戸のお仕事成長譚!
  • 皇嫂と呼ばれるまで
    完結
    -
    全1巻929円 (税込)
    名門の家が没落し、 一人の少女は国境へ逃れ、晋王の屋敷で下女として生きることになる。 身分は卑しく、命は軽い。 ――ただ、その美しさだけが、災いだった。 女に興味を示さぬ晋王を前に、太妃は焦っていた。 ある日、少女は大罪を犯し、処刑寸前まで追い込まれる。 命を救った太妃は、冷酷な条件を突きつけた。 「王爺を誘惑しなさい。  身を捧げれば、罪は許す」 生きるため、 少女は主君に近づくことを選ぶ。 二か月後、役目は果たされた。 命は繋がれた。 だが条件は、終わらなかった。 「世子を産めば、自由にしてやる」 一年後、男児が生まれる。 それでも解放はされない。 「もう一人。  娘を産めば、十万両で都を去らせてあげる」 三年―― 妾としての役目を終え、少女はすべてを捨てて姿を消す。 やがて家は雪冤され、 彼女は再び名門の令嬢として都へ戻る。 幼なじみである皇帝は、 「過去は問わない」と、彼女を皇后に迎えた。 ――すべてが終わったはずだった。 しかし三年後、 病弱な天子は急死し、天下は乱れる。 晋王が兵を挙げ、宮城を包囲する。 金鑾殿で再会する、 かつての主と、かつての妾。 今や彼女は、幼帝を支える皇太后。 「――皇嫂」 その一言に、すべてがよみがえる。 これは、 一人の女が“そう呼ばれる日”まで、 何度も身を差し出し、生き残ってきた物語。
  • 虚空蔵の峯
    5.0
    一気読み必至! 江戸時代最大の裁判劇!! その一行六人が神田橋本町の公事宿・秩父屋に着いたのは、雪まじりの北風が吹きすさぶ宝暦五年(1755)の真冬のことだった。数日降り続いた雪で道はぬかるみ、六人の草鞋も革足袋も泥にまみれていた。二日目の明け方に宿を出た六人は、闇が降りてようやく武家一人と足軽らに連れられ、宿に戻ってきた。武家は老中・酒井忠寄の家中を名乗り、六人が登城途中の老中の駕籠へ直訴に及んだことを告げた。 明朝、秩父屋の主人・半七は、武家の指示どおり訴願主二名をともない、神田橋門内の庄内藩酒井家へ向かった。美濃国郡上からやって来たという一行は、藩が出す通行手形も持たず、勝手に領外へ出てきていた。それだけでも罪となる。その上の越訴となれば、一行は酒井藩の調べの後、町奉行所へ身柄を引き渡され、そのまま牢屋に拘引されるものと思われた。だが、半七の案に相違して、酒井家は訴願主の二人を薄縁の敷かれた十二畳の間に、丁重に招き入れた。 いったい彼らは、何を訴えたのか?手に汗握る展開に、一気読み必至! 人の値打ちとは?生きる意味とは?その根源的な問いを投げかけながら、歴史小説の巨人が圧倒的な筆力で書き下ろした、江戸時代最大の裁判劇!
  • 剣難女難
    -
    吉川英治初期の出世作。希代の美男子春日新九郎。臆病者で剣さえ握ったことの無かった若者が苦労努力して成長していく。試合に敗れ片足を折られた兄の汚名を雪ぐこともできない新九郎。だが一念発起して剣の修行を目指す。相手は富田三家随一の名人鐘巻自斎。果たして打ち勝つことができるのか。しかし修行を邪魔するかのように美女、妖女が次々と現れる。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • うぽっぽ同心終活指南(一)
    4.3
    臨時廻り同心の長尾勘兵衛は、還暦の今も江戸市中を歩きまわっていた。同年配の同心たちはほとんど隠居したが“うぽっぽ”は変わらない。勘兵衛は、十数年前に島送りとなった男の帰りを娘に伝えるか逡巡していた。そのとき偶さか居合わせた若い侍から身の潔白を訴えられて……。傑作捕物帳シリーズ新章、待望の書き下ろし。〈解説〉細谷正充
  • お上にたてつき候 近江商人たちの熱き闘い
    -
    気骨ある商人魂! 「われらあってこそのお上ではないか!」――諸役免除が記された神君家康公の御朱印状をめぐり、公儀権力に立ち向かう八幡の人びと。彼らの誇りと気概あふれる闘いを描く力作長篇小説。
  • 銭形平次捕物控 合本版 一巻~十巻
    -
    大江戸を舞台に御用聞きの平次とガラッ八が活躍する時代劇捕物推理。銭を投げて悪者を退治する爽快な捕物帖。銭形平次捕物控一巻から十巻の五十話を収録。一気に読める合本版。※読みやすくするため現代の言葉に近づけていますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。
  • 風聞 仙石騒動始末
    -
    噂を流すものがいて、踏み台にする者がいる。そして、いつしか世間の事実となり、根も葉もない虚ろな世界に、人々は翻弄される……すべては世間の表層を漂うだけの、「風聞」から始まった不幸な出来事であった――江戸三大御家騒動の一つ、但馬国出石の仙石騒動を、幕政の権力闘争とからめ、新視点から描く長篇小説。
  • 北条氏康 二世継承篇
    4.3
    1~5巻1,760~2,090円 (税込)
    〈北条サーガ〉に待望の新シリーズ 富樫倫太郎が、今度は北条家3代目の生涯を描き出す! 「北条早雲」と「軍配者」―― ふたつの人気シリーズを受け継ぐ壮大なストーリー「北条氏康」が幕を開ける 祖父・早雲に可愛がられた伊豆千代丸は、やがて3代目・氏康として立つ。 関東全土の支配を目指す氏康の生涯には、今川義元との対立、河越夜襲、そして武田信玄や上杉謙信との死闘……幾多の試練が待つことに。 新シリーズ第一弾は、早雲に可愛がられた伊豆千代丸時代から、軍配者・風摩小太郎との出会い、小沢原の初陣まで!
  • 骨を掘る男 わたしたちと戦争、そして沖縄
    -
    「会ったことのない者の死を悼むことはできるのか?」 かつての私は、この問いを前に立ち尽くしていた。 戦争を知らな過ぎたから――。 沖縄生まれの映像作家が、 戦没者の遺骨を40年以上掘り続ける 具志堅隆松(ぐしけん・たかまつ)の姿を追いかけた、 次の世代へつなぐノンフィクション。 永井玲衣さんとの対談を収録!
  • 白河大戦争
    -
    百日間の戦闘で千人の戦死者を出した戊辰戦争最大の戦い  新選組の「誠」、会津の「義」、そして、白河には「仁」の心があった。斎藤一隊長のもと、新選組も参戦した戊辰戦争最大の激戦・白河戦争で敗れ、奥羽越列藩同盟の敗戦が決定的となる。棚倉藩士(白河藩士)の子孫である著者が、戦いに翻弄されながら懸命に生きようとする武士と庶民の姿を描いた、歴史小説の力作。電子版あとがきを追加収録。 ●白川悠紀(しらかわ・ゆうき) 1956年生まれ。早稲田大学文学部卒業。高等学校教諭を定年退職。平成19年に小説「浪人」で福島県文学賞受賞。中山義秀記念文学館館長。退職後は中山義秀顕彰会理事。福島県文学賞企画委員。白河市議会議員。
  • 奈良奉行所同心始末記 鎖された夢殿
    -
    法隆寺の夢殿で僧の遺体が発見。捜索は難航し、奈良奉行所は寺社の宝物を扱う神宝方同心・伴林図書を抜擢。図書は古筆見の娘・お加茂と共に、奈良の住職らがひた隠す予言書〈未来記〉探しの旅へ――。すべてが解き明かされる時、壮大な歴史の扉が開かれる!
  • 太平洋戦争両成敗論
    -
    直木賞作家のノンフィクション!それは世紀の業病に侵された、悪辣な国家同士の決闘だった! 米大統領の陰謀と軍国日本の狂気、原爆投下の真の理由、等々。諸悪〝両成敗〟の史観しか成り立たない、その根拠を解き明かす、身命を賭した回忌と弔いの書。 千島<列島>で繋がるウクライナ戦争異聞を併記。
  • 消えた狐丸 公家武者 信平(一)
    3.9
    公家大名として知られる実在の人物・松平信平の物語。公家から武家となった信平が、幕府転覆を目論む強敵を秘剣・狐丸で倒してから三年、愛妻・松姫、愛息・福千代との平穏な生活を送っていた信平だったが、命を狙われた松姫の心の傷は未だ癒えない。しかし、剣客を狙う辻斬りが出没していると聞いた信平の心に正義感が蘇る。封印した愛刀がついに鞘から抜かれるのか? 大人気・公家武者新シリーズ、講談社文庫より見参!
  • うさぎ玉ほろほろ
    4.4
    武士から菓子職人に転身した変わり種の主、治兵衛。父を助ける出戻り娘、お永。看板娘の孫、お君。 親子三代で切り盛りする江戸麹町の評判の菓子舗「南星屋」には、味と人情に惹かれやって来るお客が列をなす。 麹町を大火が襲った夜以来、姿を見せなくなった気のいい渡り中間を案ずる一家だったが、 ある日、思わぬところから消息が届き……。 「誰だって、石の衣は着ているもんさ。中の黒い餡を、見せねえようにな」 ほろりとやさしく切ない甘みで包む親子の情、夫婦の機微、言うに言えない胸のうち。 諸国の銘菓と人のいとなみを味わう直木賞作家の大人気シリーズ、最新刊! 〈収録作〉 饅頭くらべ 母子草 肉桂餅 初恋饅頭 うさぎ玉ほろほろ 石衣 願い笹
  • 遊女蛍
    -
    蛍の光に化身した五つの未練が、悲しみを美しく照らす。 丹波の行商人・吉佐が神崎川で出会ったのは、季節はずれの蛍の群れ。 そこから現れた五人の遊女たちが、それぞれの悲しき身の上を語り始める。 故郷を奪われ、身売りされ、男に騙された彼女たち。 法然上人のもとで成仏への道を得た彼女たちは、一夜だけこの世に舞い出で、旅人に恩返しをするという。 平安から室町へ向かう時代に、遊女たちが見つけた救いの光とは─ 年に一度だけ、光と化して川辺に現れる遊女たち。 色鮮やかに輝く光に込められた、それぞれの想いとは。 時代の流れに翻弄されながらも、懸命に生きた彼女たちの物語

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  • 貸し物屋お庸謎解き帖 お慕い申し候
    4.0
    知恵も力も貸すと評判の江戸のレンタルショップの暖簾を、 今日も秘密を抱えたお客がくぐる── 口は悪いが心根の優しい娘店主の人情たっぷり謎裁き! 待望の第7弾! 「よかったな。思いを告げられて──」 江戸庶民が何かと頼りにする貸し物屋・湊屋両国出店の娘店主お庸は、厄介事を丸く収めると評判の江戸娘。口は悪いが情に厚いお庸のもとには、今日も事情を抱えたお客がやってくる──。 正月二日、不思議な宝船の摺り物は何のために長屋に配られた? 高価な煙草盆を借りに来た老侍の正体と目的は? 鶴の意匠の平打ちの簪を借りた男の抱える秘密とは? せつない思いを込めた恋文は誰に宛てて綴られた? 年越しまで取り置きされていた上等な布団一組の本当の使い途は? 初夢のまじない / 三つの煙草盆 / 平打ちの簪 / お慕い申し候 / 暖けぇ布団一組  の5話構成! お客が求める貸し物の陰に隠れた秘密を見抜いて収めるお庸の謎捌きが痛快な、大人気書き下ろし時代小説、待望の第七弾! <著者プロフィール> 平谷美樹(ひらや よしき) 1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学卒。中学校の美術教師を務める傍ら創作活動に入る。 2000年『エンデュミオンエンデュミオン』で作家としてデビュー。同年『エリ・エリ』で小松左京賞を受賞。2014年、「風の王国」シリーズで歴史作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞。 著書に「草紙屋薬楽堂ふしぎ始末」「貸し物屋お庸謎解き帖」(だいわ文庫)シリーズのほか、「修法師百夜まじない帖」(小学館文庫)シリーズ、「貸し物屋お庸」(招き猫文庫)シリーズ、「採薬使佐平次」「江戸城 御掃除之者!」、「よこやり清左衛門仕置帳」(角川文庫)シリーズ、『安倍宗任伝 前九年・後三年合戦』『柳は萌ゆる』『国萌ゆる 小説 原敬』『虎と十字架』(実業之日本社)、『でんでら国 上・下』『鍬ヶ崎心中 幕末宮古湾海戦異聞』『天酒頂戴』(小学館文庫)、『大一揆』(角川文庫)、『賢治と妖精琥珀』(集英社文庫)等、多数がある。
  • 新・浪人若さま 新見左近 : 1 不穏な影
    3.8
    浪人新見左近を名乗り、弱きを助け悪を討つ。王者の秘剣、葵一刀流を遣うその男の正体は、のちの名将軍、徳川家宣――! 五代将軍綱吉のたっての願いで、世継ぎとして江戸城西ノ丸に入って三年。徳川綱豊としての平穏な日々を過ごしていた左近だが、ひそかに想いを寄せていたお琴の身に危難が訪れていることを知り、再び浪人新見左近として市中に出ることを決意する。大人気時代小説新シリーズ、堂々開幕!
  • 十三人の戦鬼 〈新装版〉
    -
    出羽国で七万石を抱える石館藩では、権勢をほしいままにする奸臣によって、民を虐げる悪政が敷かれていた。藩の行く先を憂いた鴨井兵助は、追手を振り切って江戸へ逃れ、悪漢たちを討つための仲間を募る。鴨井の思いに共鳴した凄腕の戦鬼たちが集結し、一路石館藩に向かうが、その先では数多の敵と謀略が待ち受ける。十三人の烈士たちは果たして悪を討ち、苦しむ人々を救うことができるのか。剣豪小説の名手による傑作時代小説が新装版にて堂々刊行!
  • れんげ出合茶屋
    3.0
    「酸いも甘いも噛み分けた女中が欲しい」そんな注文が入り、咲は新しい奉公先のある上野池之端を訪れる。不忍池近くのあばら家で待っていたのは、幼い頃に母が咲を連れて奉公していた大店の元お嬢様、志摩だった。さらに妙な色気のある、香という女も現れる。志摩が女三人で始めた商いはなんと、男女が人目を忍んで逢瀬を楽しむ出合茶屋。絶品の蓮飯やよそにないもてなしで店は大評判になるが、次々と厄介事が舞い込んで……? お江戸の女が元気をくれる時代小説。
  • 角を曲がれば謎がある 大奥様陽だまり事件帖
    -
    四百五十石の旗本・羽鳥弥左衛門利宣(はとりやざえもんとしのぶ)の母、嬉代(きよ)は六十三になる寡婦で、屋敷の離れに住んでいる。 良家の子女に書を教えたり、句会を催したりして過ごしているが、頭の回転が早く、人の機微にも通じ、洞察にも優れているので、様々な人がなにかと相談事を持ち込んで来る。 当主の弥左衛門は、人は好いが優柔不断で、日頃から嬉代に頭が上がらない。妻女の民江(たみえ)は、嬉代の大胆な行動に戸惑いがちだ。嫡男(孫)の俊之輔(しゅんのすけ)は、おとなしく、学問所に通っている。孫娘の那美(なみ)は、旗本の姫としては、活発で、早とちりもあるが聡明。嬉代と波長が合い、時に持ち込まれる相談事の解決の手伝いをしている。 嬉代主催の俳諧の集いに来ていた町名主、三左衛門(さんざえもん)が、大工の棟梁の耕吉(こうきち)が愛用の道具箱を盗まれ、困惑しているという話をする。耕吉は若くして棟梁になって、評判も良く、道具を大事に使っていた。道具箱がなくなっては、仕事にならない。 腕が良くて仕事が早い耕吉は、手間賃も比較的安いので、他の棟梁連中から妬み嫉みを受けることもあった。そういう連中の誰かの嫌がらせだと考えているらしい。だが盗まれたという証拠もない。役人は取り合ってくれない。興味を覚えた嬉代が乗り出したところ、意外な事実が明らかになった。子供たちの親を思う心と、職人気質の大工同士が引き起こした小さな事件が四方丸く収まって、めでたしめでたし。そして、また、新たな相談が嬉代のもとに……。江戸の町で起こる、小さな事件が老女の機転と洞察力で、丸くおさまり、今日も江戸は平和に暮れてゆく。
  • 仙薫堂香り噺 残り香
    -
    「更紗屋おりん雛形帖」「江戸菓子舗照月堂」等で 人気の著者、新シリーズ! このひと薫きで、あなたの心を癒します―― 香の老舗「仙薫堂」は小日向にある香を商う店。 跡取り娘おみつの許婚で手代の千之助が不正を働き、暇を出したことを機に店は傾く一方。 千之助の引き抜きで職人や奉公人たちは離れていき、いまや泰助一人を残すのみ。 主の香四郎は店を畳むことを決める。 ある日おみつが店番をしていると、一人の女客が現れ、六種の薫物の一つ「梅花」の練り香を求める。 注文に応じて作るものだと言っても粘られ、おみつは自分用に作っていた練り香を売る。 数日後、今度は梅里と名乗る隠居風の老人が現れ、亡き妻が薫いていた 「春翠」という練香を命日までに作って欲しいという。 香料は書き残されていたが、分量までは載っていない。 難しい依頼だが、病で療養中の父に代わり、母から伝えられた練り香の知識と技で、 おみつは香の再現に取り組む……。 店を建て直そうと奮闘する練り香職人・おみつの奮闘記。 第一話 残り香 第二話 衣被香(えびこう) 第三話 反魂香(はんごんこう) 第四話 誰(た)が袖 第五話 梅香る里
  • 青青といく
    4.4
    直木賞受賞作『木挽町のあだ討ち』が実写映画化! 「自由」に生きることの真実を描く歴史長編。 弥兵衛が弟子入りをして間もなく、師の海保青陵は亡くなった。当代きっての儒学者で、経済にも精通し、江戸の世に「自由ナル」生き方を説いた青陵。京弓師の跡取りでありながら職人としては未熟で、算盤勘定や商いにばかり惹かれる16歳の弥兵衛に、その「商い」こそが世を変えると教え、「自由自在」に生きる道を示してくれた先生だった。最後の弟子となった弥兵衛は「遺灰は空に撒け」という師の遺言を胸に、兄弟子と連れ立って青陵ゆかりの人々を訪ね歩く。江戸の実弟、変わり者の絵師、川越の商人、秩父の家老、金沢の隠居、そして京――。青陵に人生を変えられた者たちが語り出す、亡き師の思いがけない過去、人知れぬ後悔とは。
  • 深川おせっかい長屋 花芽吹き、福来たる
    -
    伴侶の見つけ方、仕事の辞めどき、夫婦円満の秘訣-- 生きるヒントは、長屋にあり! おせっかいは福を呼ぶ!!! 心がほっこりする、江戸人情物語 おせっかいはやめられない! 純情同心、恋のゆくえは!? お花、初めてのお見合いは桜の下で。その結末は--。 仲睦まじいご隠居夫婦、時納め箱に仕舞ったそれぞれの秘密。 絵師の辰信は、奥州街道で人助け。江戸の女衒から娘を救えるのか。 女盗人・夜桜お七、絶体絶命のピンチ。 日本橋へ里帰りしたお比呂、夫との冷めた関係は……。 おせっかい長屋の面々に、本当の春は来るのか。 人気シリーズ第三弾! 【目次】 第一話 思い出酒 第二話 北国の春 第三話 夜桜お七 第四話 花も嵐も、阿部も
  • ほのか魔界帖 淫望始末ノ事
    5.0
    蔵前の大店に盗賊が入り、一家皆殺しのうえ火を点けた。隣で絵双紙屋を営んでいた新吉の家も燃えて二親は焼け死んだが、新吉は命からがら逃げ出し事なきを得る。 頼る先もなく町をさまよい、死をも覚悟した新吉だが、神田の町外れのお堂で妖しい美女と出会ったことから、彼の運命は激変。虚弱だった新吉は仄香と名乗る美女から不思議な気を授り、別人のように生まれ変わったのだ。 破落戸に絡まれていた小間物屋の娘を助けたことから、彼女の店で仕事を得た新吉。次々と舞い込む幸運だが、八丁堀同心の瓜生千之助に蔵前の火付け盗賊の仲間ではないかと疑われ……。 妖しの美女が無垢だった若者を翻弄する、書下ろし新シリーズ!

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