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Posted by ブクログ
闇医者 おゑん
産んではいけない子をおろす闇医者
ただ 子供をおろしにきた女の人が 弱いとは限らない
おゑんさんは その女たちに
しっかりしろ!
とお尻をたたいて 正気にかえらせ 人生を歩み直させている。
若旦那に孕まされ おまけに 子供を産む といったら 階段から落とされた春
若旦那は 自分が人殺しだ!
春も子供も殺したんだ!
おゑんは ふたつの盃を出し
ひとつには毒が入っている
もうひとつには 入っていない
そのどちらかを選ぶんだね
という
若旦那は 選んで 苦ーいのを飲んだ。
どちらも毒ではなかったけれど まあ飲んだだけ ましな男!
と 生きていたお春とおゑんは見送る。
お春はそれから おゑんを手伝う道を選んだ。
次は武家の奥様の話し
夜中に鬼に犯されて子供ができた
おろしてくれ
その奥様を落ち着かせ 話しをさせ 自信をとりもどさせ その鬼なるものを あぶりだす
3番目は おゑんの昔話と
好きな男のこを身籠ったのに おろしにつれてこられた娘の話し
もう お春は立派なスタッフになっている。
ただ酷い目にあっただけじゃない
それを乗り越えて 生きる女のひとたちの話しです。
ただ あさのあつこさん 子供を産んだ経験がないと書けなかっただろうなあ!
と思いました。
Posted by ブクログ
文章の独特なリズムがくせになる!
だって例えばこう。
『風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
故郷の音だ。
いつの間にか忘れていた。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押す。
一歩、二歩、踏み出す。お春の足はそこで止まった。』
6個の文章で表せるこの部分、くっつけたら3個にできるんです。例えばこう。
「風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
いつの間にか忘れていた故郷の音だ。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押し、一歩、二歩と踏み出すが、お春の足はそこで止まった。」
…なんだろうこの、因数分解する前の数式を見ているようなムズムズ感は。
リズム感もまったくないじゃないか。
本文は短く切られた文章と普通の長さの文章とで独特なリズムをつくって、読み手をまったく疲れさせることがない。さらに分解されたことによって、こちらが読みながら頭に思い浮かべる要素が絞られる。
するとまるで映画をみているように鮮明な場面を想像できるのだ。
『故郷の音だ。
いつの間にか忘れていた。』
風に吹かれる竹林の映像が、誰かの遠い記憶と重なる。誰かは竹林の音を聞いて、とっさに故郷の音だと真っ先に思う。ついで、その音をいつの間にか忘れていた自分に気がつく。
『垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押す。』
戸を押す手が映る。女だと分かるがそれだけだ。
まずは手の描写。
『一歩、二歩、踏み出す。』
そして足元。
『お春の足はそこで止まった。』
ここで初めて名前が出てくる。戸惑ったような横顔がうつるのだろう。
こんな感じにスムーズに場面を想像できる。
とにかく読んでて疲れない、気持ちいい。
そんな心地よい文章でつづられる物語。
内容もめっちゃいいです。
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