あらすじ
江戸の町、竹林に囲まれたしもた屋で、産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ、子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。彼女の元には、奉公先の若旦那と恋仲になった女中、あやかしの子を孕んだと訴える武家の奥方など、複雑な事情を持つ者たちがやってくる――。
時代小説の名手が、悩める女たちが自分の人生を切り開いてゆく様を彫り深く描いた、祈りと再生の物語。
【収録作品】
「春の夢」
「空蝉の人」
「冬木立ち」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
闇医者 おゑん
産んではいけない子をおろす闇医者
ただ 子供をおろしにきた女の人が 弱いとは限らない
おゑんさんは その女たちに
しっかりしろ!
とお尻をたたいて 正気にかえらせ 人生を歩み直させている。
若旦那に孕まされ おまけに 子供を産む といったら 階段から落とされた春
若旦那は 自分が人殺しだ!
春も子供も殺したんだ!
おゑんは ふたつの盃を出し
ひとつには毒が入っている
もうひとつには 入っていない
そのどちらかを選ぶんだね
という
若旦那は 選んで 苦ーいのを飲んだ。
どちらも毒ではなかったけれど まあ飲んだだけ ましな男!
と 生きていたお春とおゑんは見送る。
お春はそれから おゑんを手伝う道を選んだ。
次は武家の奥様の話し
夜中に鬼に犯されて子供ができた
おろしてくれ
その奥様を落ち着かせ 話しをさせ 自信をとりもどさせ その鬼なるものを あぶりだす
3番目は おゑんの昔話と
好きな男のこを身籠ったのに おろしにつれてこられた娘の話し
もう お春は立派なスタッフになっている。
ただ酷い目にあっただけじゃない
それを乗り越えて 生きる女のひとたちの話しです。
ただ あさのあつこさん 子供を産んだ経験がないと書けなかっただろうなあ!
と思いました。
Posted by ブクログ
久しぶりのあさのあつこさん。
闇医者の世界を垣間見ることができて、ちょっと知ったかぶりをしたい気分です。
後半おゑんさんの独白のなかに、心に残った一節がありました。
「言葉は外に出すべきものと内に秘めたままにしておくべきものと二通りがあるのだそうです。秘めておくべきものを外に出せば禍となり、外に出すべきものを秘めておくと腐ります。」
「言葉には命がある。命あるものは生かされなければ腐り、腐れば毒を出す。」
言葉に慎重になりすぎず、でも、言葉と大切に付き合っていきたいと思います。
Posted by ブクログ
時代もの好きの母から、シリーズごと数冊借りました
あさのあつこさんは、弥勒シリーズ大好きで読んだけど、かの「バッテリー」未読です……
闇医者おえんを頼ってやってくるそれぞれの女性の身の上、それにおえん本人のここまでの人生が重く、まだ謎も残り、今後も期待
“魂(心)と身体はつながっている”……本当にそうですね、そう思います
Posted by ブクログ
文章の独特なリズムがくせになる!
だって例えばこう。
『風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
故郷の音だ。
いつの間にか忘れていた。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押す。
一歩、二歩、踏み出す。お春の足はそこで止まった。』
6個の文章で表せるこの部分、くっつけたら3個にできるんです。例えばこう。
「風が吹けば竹林は、海鳴りを模してざわめく。
いつの間にか忘れていた故郷の音だ。
垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押し、一歩、二歩と踏み出すが、お春の足はそこで止まった。」
…なんだろうこの、因数分解する前の数式を見ているようなムズムズ感は。
リズム感もまったくないじゃないか。
本文は短く切られた文章と普通の長さの文章とで独特なリズムをつくって、読み手をまったく疲れさせることがない。さらに分解されたことによって、こちらが読みながら頭に思い浮かべる要素が絞られる。
するとまるで映画をみているように鮮明な場面を想像できるのだ。
『故郷の音だ。
いつの間にか忘れていた。』
風に吹かれる竹林の映像が、誰かの遠い記憶と重なる。誰かは竹林の音を聞いて、とっさに故郷の音だと真っ先に思う。ついで、その音をいつの間にか忘れていた自分に気がつく。
『垣の間に形ばかり設けられた枝折戸を押す。』
戸を押す手が映る。女だと分かるがそれだけだ。
まずは手の描写。
『一歩、二歩、踏み出す。』
そして足元。
『お春の足はそこで止まった。』
ここで初めて名前が出てくる。戸惑ったような横顔がうつるのだろう。
こんな感じにスムーズに場面を想像できる。
とにかく読んでて疲れない、気持ちいい。
そんな心地よい文章でつづられる物語。
内容もめっちゃいいです。
Posted by ブクログ
望まない妊娠もあれば、生みたいのに生み育てることができない環境にある人もいる。いわゆる人工妊娠中絶の問題は現代社会の一つのテーマのようにも思う。
本作は、そのような状況に陥った女性たちのために子堕ろしを行う闇医者おゑんとそこにやってくる女性の物語を3話収録した中編集である。時代背景は江戸時代だが、このテーマは現代にも十分に通じるものである。
神がかり的な技術はないものの、中絶に際し心理的に訴えるおゑんの姿が印象に残る。
Posted by ブクログ
道は一つではなく、いくつもあって、
それを選べる力があると気付かせてくれます。
理不尽さに取り込まれないように生きるのは、
いつでもどこでも難しそうですが、
それでも、生きていかなくてはいけない。
後悔をしたくないのであれば、自分で選ぶしかない、
ってことなんですねぇ。
Posted by ブクログ
内容は重く深いけれど、とても読みやすい文章であっという間に読むことができる。
「空蝉の人」が一番おもしろかった。
「冬木立ち」は、人間ってつくづく怖いものだなぁと感じさせる。
Posted by ブクログ
「弥勒」シリーズで人間の闇を鮮やかに描き出す著者の、「闇医者」シリーズも、期待通りの作品。
堕胎医の主人公の元に、事情を抱えた女たちが訪れる。そして、思い惑う彼女たちの話を聞き、心の苦しさを解きほぐし、助けの手を差しのべる。
そんな主人公の、生い立ちから江戸へ出てくるまでが、第三話で解き明かされる。江戸へ出てから闇医者になるまでの経緯は、シリーズ第二弾で明かされるのだろうか。楽しみである。
Posted by ブクログ
2023.02.12 ★3.4
↓↓↓内容↓↓↓
江戸の町、竹林に囲まれたしもた屋で、産んではいけない子どもを孕んだ女たちを受け入れ、子堕ろしを行ってきた「闇医者」のおゑん。彼女の元には、奉公先の若旦那と恋仲になった女中、あやかしの子を孕んだと訴える武家の奥方など、複雑な事情を持つ者たちがやってくる――。
Posted by ブクログ
江戸時代の闇医者の婦人科医が主人公。あまり気持ちの良い話ではないものが続いてちょっと鬱々する。
救いが少ない。。。
2022.10.12
157