国内ホラー作品一覧

  • 殺人勤務医
    3.6
    中絶の専門医である古河は、柔らかい物腰と甘いマスクで周りから多くの人望を集めていた。しかし彼の価値観は、母親から幼いころに受けた虐待によって、大きく歪んでいた。食べ物を大切にしなかった女、鯉の泳ぐ池に洗剤を撒いた男。彼は、自分が死に値すると判断した人間を地下室の檻に閉じこめ、残忍な手段で次々と殺していく。猟奇の陰に潜む心の闇をリアルに描き出した気鋭の衝撃作!
  • 魔少年
    4.0
    何一つ不自由のない家庭に育った子供が起こした「いたずら」。そこには恐ろしい意味が隠されていた――。ホラー短編の最高傑作『魔少年』をはじめ、“顔のない男”に日夜悩まされる『空白の凶相』。女の執念の憎悪を描く『雪の絶唱』。共犯であるはずの男から脅迫される『死を運ぶ天敵』など、人間の心の暗部を映す、現実的ホラー短編集。〈七つの恐怖〉
  • 女戦士・フレア伝(1) 邪神殿の少女
    4.0
    1~4巻495円 (税込)
    美貌の女剣士が血みどろの戦いを繰り広げるヒロイックファンタジー!  腰まで伸びた黒髪と黒い瞳、男並みの身長と妖艶な肢体を持ち合わせた蛮族の少女・フレア。失われた祖国を求めて流浪の旅を続けるフレアは今、捕らわれの身となっていた。路銀を稼ぐため立ち寄った悪徳の町ソドムでトラブルに巻き込まれ、追跡行の末捕獲されてしまったのだ。  ソドムの長は邪悪な魔法を使う大僧正タクハエト。フレアは頼みの魔剣イスカンダルのみならず着衣すら奪われ、処刑の危機に晒される。だが、おぞましい凌辱に耐え、ついに脱出に成功したフレアは、ソドムとの決戦に立ち上がった…。  魔剣を手に異国を彷徨う女戦士・フレアの活躍を描く一大冒険譚、第1弾! ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 禁じられた遊び ふたたび
    3.0
    1巻990円 (税込)
    映画公開2023.9.8『禁じられた遊び』待望の続編 あの恐怖から20年、怨念は消えない 『禁じられた遊び』から20年後ー。 あの惨劇の1年後に倉沢比呂子と柏原亮次は結婚したが、比呂子はすでに亡くなり、ふたりの間に生まれた娘、日菜多は18歳の高校生になっていた。 「カケラ女」の都市伝説に興味を持って調査していた亮次が、くも膜下出血を起こして急死する。それ以降、さまざまな怪奇現象が日菜多を襲う。 一方、6歳の少女・乃愛は両親がいないために養父母に育てられていたが、日々虐待されていた。 ある夜、乃愛はどこからか聞こえる悲しげな声に導かれて干からびた指を見つける。 「私はあなたのママよ。ママを生き返らせて」という言葉を信じ、乃愛は指を庭に埋めて呪文を唱え始めた。 乃愛が蘇らせようとしているものは? そして怨念が向かうのは……? <前作の感想> ■第4回本のサナギ賞大賞受賞。審査当時の書店員のみなさまからのコメント 夜中に読み始めたが最後。 怖いわ面白いわで寝れなくなりました。 (喜久屋書店北神戸店 松本光平) 読者である自分もクタクタになるくらいの読後感。 思わず「早く解放してくれ〜」っていいたくなりました。 (未来屋書店 小坂橋央) ミステリ、ホラー、イヤミス要素がバランス良く、最後まで飽くことなく 一気読みしました。新人ですよね? (明文堂書店 富山新庄経堂店 野口陽子) とてつもない愛が狂気に変わる瞬間がなんともおぞましい・・・ この物語自体が悪夢である。 (ブックジャーナリスト 内田剛)
  • 同葬会
    3.0
    芸大に通う奈央の元に高校の同窓会の案内が届く。久しぶりの地元で再会した雅也に胸をときめかせるが、その夜テニスサークル仲間の遺体が発見された! 恐怖が駆け抜けるジェットコースター青春ホラー。
  • 壊れた少女を拾ったので
    3.9
    ほおら、みぃつけた――。死体の山の中、わたくしはひとりの美しい少女と出会いました。もっともっと美しくするため、わたくしはノコギリをふるう。カルトホラーの奇才がおくる、恐懼の短編集!
  • 貞子VS伽椰子
    4.2
    ホラー史上最恐のヒロイン対決、ついに実現。 ホラー映画の主演を依頼された劇団員の恵子。しかし、監督が不審死、恵子は居合わせたフリーライター・小堺と共に、現場にあった「呪いのビデオ」を観てしまう。二人は貞子に呪い殺される前に、入れば伽椰子に捕まり二度と戻れなくなるという「呑む家」への侵入を決意。呪いの相殺を狙い、その顛末をドキュメンタリーとして映像に記録することに。撮影当日、クルーが次々と姿を消していく中、ついに貞子と伽椰子が姿を現わし……。
  • 親指さがし
    3.7
    1巻596円 (税込)
    「親指さがしって知ってる?」由美が聞きつけてきた噂話をもとに、武たち5人の小学生が遊び半分で始めた、死のゲーム。しかし終了後、そこに由美の姿はなかった。あれから7年。過去を清算するため、そして、事件の真相を求めて、4人は再び「親指さがし」を行うが……。女性のバラバラ殺人事件に端を発した呪いと恐怖のノンストップ・ホラー。
  • 秋の牢獄
    4.2
    11月7日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。朝になれば全てがリセットされる日々。この繰り返しに終わりは来るのか──。圧倒的な切なさと美しさに満ちた傑作中編集。
  • 学校の怪談
    3.8
    夏休みを明日に控えた終業式の夜、取り壊しが決まり、立ち入り禁止の旧校舎に、一人の先生と数人の生徒が迷い込み、閉じ込められる! なぜか出られない校舎の中、トイレから聞こえるのは行方不明の女の子の声、追いかけてくるのは死んだはずの用務員さん……!? 子供たちの間で囁かれる恐ろしい噂話が、現実になって彼らを襲う! ある夏の夜に子供たちが経験する、謎と、恐怖と、友情の物語。
  • 忌憶
    3.8
    直人の幼い記憶はいつも現実離れしていた。だが、現実の世界で不幸な目ばかりに遭遇する彼はやがて、幼いころの記憶が本当と思うようになり…。人間の記憶を独自の世界で紡ぐ3つの連作短編集。
  • 山本くんの怪難 北陸魔境勤労記
    -
    1巻495円 (税込)
    知名度ワースト、陸の孤島、と本社の人間から軽んじられていた福井県。ところが、怪異を引き寄せてしまう体質の山本くんにとっては、無数のモノノケが蠢く魔境だった!? 昔からの「ふるさと」の姿を守りたい鉄拳女上司・経塚部長と、「まちおこし」に躍起になるNPO法人・ビタミンのキュートな女性・夏井さんとの板ばさみになってしまった山本くん。さらには地霊がすり寄ってきて大騒動に!   名所・旧跡・珍スポット、歴史・伝説・逸話、外部の人間にはわからないフクザツな県民感情まで。ありとあらゆる北陸福井の要素を盛り込んだホラーコメディ。文庫版から大幅に加筆修正の上、巻末には郷土愛あふれる「取材ノート」を追加収録。 ●雀野日名子(すずめのひなこ) 石川県で生まれ、福井県と大阪府で育つ。ゴーストライターやノベライズライターから物語執筆へと移行し、『機械仕掛けのアン・シャーリー』でジャイブ小説大賞入選。『あちん』で「幽」怪談文学賞短編部門大賞を受賞し、同作で小説家デビュー。『トンコ』で日本ホラー小説大賞短編賞受賞。「雀野日名子」名義での単著に、『太陽おばば』『幸せすぎるおんなたち』『終末の鳥人間』『かぐや姫、物語を書きかえろ!』などがある。カルト映画と80sをこよなく愛する、文壇アレルギー症。
  • バースデイ
    3.6
    リング事件発生の30年前、小劇団・飛翔に不思議な美しさを放つ新人女優がいた。山村貞子──。貞子を溺愛する劇団員の遠山は、彼女のこころを掴んだかにみえたが、そこには大きな落とし穴があった……リング事件ファイル0ともいうべき「レモンハート」、シリーズ中最も清楚な女性・高野舞の秘密を描いた「空に浮かぶ棺」、他1編を収録。“誕生”をモチーフに3部作以上の恐怖と感動を凝縮した、シリーズを結ぶエピソード集。
  • うしろ ふきげんな死神。
    4.0
    ある日、校舎の屋上で七名子が出会ったのは、ふつうの人間には見えないはずの「死神」だった。宇城霊一郎と名乗るその死神は、不思議な道具と能力で、死にゆく魂を見きわめて捕獲するというのだが……。
  • 大江山幻鬼行
    4.5
    1巻495円 (税込)
    骨董店で手に入れた京都・大江山の鬼の文鎮。その直後、友人から蝶の上に角を生やした鬼が乗っている写真を見せられた。「揚羽蝶ってね、別名“鬼車”って言うんだって」鬼の乗る車? この写真は合成なのか、それとも…。撮影場所はなんと大江山近くと聞いて、私はさらに驚愕した。矢も楯もたまらず旅に出たわたしを、摩訶不思議な出来事が待ち受けていた。 ●加門七海(かもん・ななみ) 東京都生まれ。オカルト・風水・民俗学などに造詣が深く、怪談、エッセイ、フィールドワーク作品などを著す。最新刊は『お咒い日和 その解説と実際』(KADOKAWA)。小説に『目嚢』『祝山』『鳥辺野にて』など、エッセイ『猫怪々』『霊能動物館』『墨東地霊散歩』など多数。
  • 怪談蒐集癖 凶禍の音
    5.0
    この男、憑かれている… とんでもない〈怪談野郎〉があらわれた! 怪談蒐集を趣味に持ち、仕入れたネタを友人の怪談作家に提供していた「私」。 ある時、自分の網にかかったネタと怪談作家の取材したネタが被っていることに気づく。 現在進行形の怪談を「怖いから書かない」と言う友人に「私」は思わず口にしてしまった。 「じゃあ自分が書く」と──。 表題作「凶禍の音」を機に蒐集のみならず書き手になってしまった著者の、恐るべきストック怪談集。 ・ブロック塀に囲まれている奇妙な家屋「デスマッチの家」 ・近所の地蔵になんの気なしに手を合わせたら…「身代わり」 ・仕事に追い詰められていた帰り道、遠くに見えたのは…「楽しそうな通り」 ――など、魂の奥に流れこんでくる44編!
  • 大阪怪談
    3.8
    徹底調査! 令和のなにわでは 今も怪奇現象が起きている… 梅田地下街で異界に迷い込む… 天王寺駅で頻発する怪奇現象 侍の亡霊が暴れる堀江の交差点 森ノ宮に縄文人の霊が… 茨木で語り継がれる怪異 八尾の墓地に響く怪音 話題作『関西怪談』のホラー作家・田辺青蛙が、地元大阪の怖い話を徹底取材して書き下ろす、なにわ限定実話怪談集! ・天守閣で実際に起きた不気味な怪異とは…「大阪城の怪談」 ・拝むと祟る禁忌の地蔵の真実…「たたり地蔵」 ・賑やかな施設に潜む魔の者たち…「天満橋の某デパートに纏わる話」 ・夜の山中で遭遇した恐ろしい異形…「信貴生駒スカイラインの幽霊」 ・神様かUMAか、昼日中に現れた目を疑う存在…「大川の龍」 ・死を覚悟する過酷な修行ののちに体験した神秘…「犬鳴山」 ――などを収録。古の伝承から現代の恐怖体験まで大阪各地の怪談奇談が満載!
  • グロテスクな夜景
    5.0
    「宅配幽霊」「わたくし雨」「会社消失」「円盤銀座」「鏡よ鏡」……と、ふしぎな国の幻燈館に入ったように鮮やかなショート・ショートが52点。あなたの眼を奪い、いつの間にか恐怖の世界へ誘い込む。題して『五十二枚の幻燈たね板』。ほかの5編の恐怖短編小説を加えて面白さを倍増した。都筑道夫ファンには手放せない秀作怪談集。
  • 山の霊異記 赤いヤッケの男
    4.7
    赤いヤッケを着た遭難者を救助したため遭遇した怪異、山の空き地にポツリと置かれた大きなザックから夜出てくるモノ……自らも登山を行う著者が、山で訊き集めた数々の怪談実話。新たな書き下ろし2篇収録。
  • エモ怖
    -
    「言い知れない切なさ」 「甘さのにじむ寂しさ」 「後悔の残るしあわせ」 「幸福なあきらめ」 一筋縄ではゆかない感情があふれ出す、忘れがたい「記憶」という名の実話怪談。 生と死の交わる繊細な世界観の装画は、YOASOBI「夜に駆ける」のMVを手掛ける藍にいな。 心に残る1話がきっと見つかる、ぜんぶ実話のエモ怖い話。 確かに幽霊の話、怪奇現象の話なのだけれども、彼・彼女の中では怖いとは別の感情で記憶されている体験。 言葉にならない何かが静かにあふれ出すメロウな実話怪談集。 ・人身事故でできた待ち時間、偶然昔好きだったバンドマンに再会した彼女は想い出話に花を咲かせるが、なぜか彼の言葉の一部が聞き取れなくて…「憧れの延長線上」 ・家出した時に籠る公園の土管。内壁に書かれた〈しょうぼうしになりたい〉という落書きが見るたびに変化して…「土管」 ・密かに想いを寄せる文芸部の同級生。彼女には彼氏がいたが心霊スポットに行ってから異変が…「さよなら近藤」 他、心揺さぶる41の実話。
  • 瞬殺怪談 罰
    5.0
    1話60秒で読める! 息つく間もなく襲いくる怒涛の実話怪談集!! あっという間に読めて怖い! どこから読んでも極怖の超短怪談を詰め込んだ人気シリーズ第8弾。 平山夢明をはじめ、黒木あるじ、我妻俊樹、黒史郎、つくね乱蔵、神薫、小田イ輔、そして『八王子怪談』でも勢いを増す川奈まり子が参戦。新たな才能が煌めく鷲羽大介に、都市伝説系の鈴木呂亜も久方ぶりに登場する。 総勢10名が様々な「恐怖」をこれでもかとばかり、惜しみなく綴る。怖い話が好きなジャンキーたちに贈る怒涛の144話、罰を恐れずに読み進めよ!
  • 煙鳥怪奇録 机と海
    -
    稀代の怪談蒐集家(ジャンキー)・煙鳥。 決して表舞台に出ない彼のネタ帳を 二人の手練れが再取材して世に出す、実話怪談界待望の書! 実話怪談の配信者としてネット界で長年暗躍し続けてきた男、煙鳥。 その圧倒的な取材力はマニアの間でも評価が高く、彼の語る怪談は文句なしに面白い。 一方、決して業界の表舞台に出てこない謎めいた存在でもあった。 今回、彼の怪談を本という形に残すべく二人の作家が手を挙げた。 吉田悠軌と高田公太。二人が伝説の怪談を再取材、事件のあらましを再検証の上、綴り上げた。 中古で緑の机を買ってから見舞われる不幸、逃れるには…「机と海」 猿を撃てないマタギが語った奇妙な理由…「生活」 新興宗教の信者6人が惨殺された家の怪…「食い違い」 酒で苦しむ男に幽霊がくれた不思議な水…「一杯」 廃屋に泊まってから見る悪夢。それは舟にぎっしり積まれた手首…「白色の蓋」 特養老人ホームの入居者だけに見える魔の子供…「みどりさん」 全部屋が回廊で繋がる奇怪な古民家の恐怖…「回廊の家」 墓参りで白い服を着た女を見たら死期が近い。一族に伝わる因縁とは…「白い服の女」 他、全28話収録。 実物の煙鳥取材ノートも公開! 消えない伝説となった恐怖の数々をぜひご堪能あれ。
  • 大阪怪談 人斬り
    4.0
    シリーズ第2弾! 魑魅魍魎が跋扈する大阪! 恐怖の怪異ガイドブック 北区:百貨店前で目撃されたゾンビの幽霊! 堺区:死んだ人に会わせてくれる、ふしぎ地蔵 福島区:地図から消えた謎の島の怪異 中央区:死を招く、コンビニの傘の忘れ物! 西区:切腹のくじ引きをした土佐稲荷神社 千早赤阪村:河内音頭で唄われる十人斬り猟奇事件 ホラー作家・田辺青蛙が徹底取材の上で書き下ろした地元・大阪の怪談集第2弾! ・大阪の春の風物詩、造幣局の通り抜けにまつわる奇妙な話「通り抜け」 ・たこ焼き屋で出会った男性の怪異「天満のたこ焼き」 ・千日前は心霊スポットとしても有名。霊が見えるという友人を連れて行ったら…「見てしまった者」 ・伝承される悲劇とそれらに纏わる不思議な話の数々「大阪千人斬り」「曽根崎五人斬り」「河内十人斬り」 など、大阪市内を中心に綴られる怪異譚を47話収録。 ほんまに怖い話、大阪にはようさんあるんやで――。
  • 煙鳥怪奇録 足を喰らう女
    3.0
    「私、足を食べるんです」 足が痛いとマッサージ店にやってきた客の奇妙な告白。 呪術師になるための修行だと言うが… 「足を喰らう女」より 奇怪な事件の発端から徐々に立ち現れる巨大な闇。 足掛け五年に及ぶ取材の全記録、解禁! 膨大な数の怪異を取材し、ネット配信でその恐怖を語り続ける男・煙鳥。 彼の取材録を二人の怪談作家が紐解き、再取材する異色の実話怪談集。 ・足の痛みを訴えてマッサージ店に来た女性、呪術師になるために足を食べているからと言うのだが…「足を喰らう女」 ・小学生時代繰り返し見ていた奇妙な夢。 浴槽の蓋が内側から開いていくのを見ている夢なのだが、後年怖ろしい事実が…「見知らぬ風呂場」 ・作業療法士が準備をしている間、突如待合室から消えた患者。 見つかったのは立入禁止のとあるエリアで、しかも驚くべき証言が…「ここで待ってて」 ・父と虫取りに入った山で何度も遭遇する母子の姿。すると父の様子がおかしくなり…「採集の夜」 他、全21話収録! 奇怪すぎる実話、その因縁の一部始終がいま明らかになる!
  • 一〇八怪談 濡女
    5.0
    戦慄の怪談・奇譚が108話 日本全国から採話した高密度・実話怪談シリーズ第4弾 怪談作家・川奈まり子が恐るべき数の取材で得た、短くも濃厚濃密な怪異を綴る人気シリーズ第四弾。 ・砂浜で全身濡れそぼった女と現れた男友達、その後…「ぬれをなご」 ・高熱にうなされる娘が蠢いている。掛け布団を捲ると…「白蛇を解く」 ・幼い息子が突然、しっかりした口調で話し始めた内容は…「神のうち」 ・職場を辞めた天涯孤独な男性が現れたのは…「最期の居場所」 ・幼い頃の初恋。その切なくも奇妙な末路「夢枕の恋」 ・新居で起こる怪異の数々「ドアに刺さっていた」 ・前作『実話奇譚 邪眼』収録の「鯉」の驚愕の後日談「鯉 魚腹に葬らる」など怒涛の108編+1話!
  • 一〇八怪談 鬼姫
    -
    凝集された濃密な怪談! 各地に在る怪異の因縁を解き明かすと恐怖が屹立する! 川奈まり子が記録する108話の現代実話霊異記 緻密な取材と資料調査によって怪異に肉薄するルポ怪談の旗手・川奈まり子が綴る渾身の怪異譚シリーズ! ・悲惨な歴史が残る道東の峠道で邂逅した怪異「常紋トンネル」 ・次々と心霊現象を巻き起こす強烈な仏像「怒り弁天」 ・某私鉄職員の間で密かに語られる現代鉄道奇譚「白昼の彼岸駅」 ・災難にたびたび見舞われる男性、その原因は…血の因縁と凄惨な祟りに迫る連作「くちなわ」 ・現代の地名に語り継がれる恐ろしい伝承「鬼姫」 ――など108話の怪談に余話8話を加えた超濃恐な一冊。 怪と恐怖の連鎖をじっくり体感していただきたい。
  • 煙鳥怪奇録 忌集落
    5.0
    忌み地を操る“土地遣い”の呪術。 福島県会津地方の集落で取材した実話怪談! 「何なのだろう、この不穏さは… 予測不能なルポタージュ、炸裂!!」 フジファブリック・加藤慎一氏も推薦! ネット配信の世界で大注目の怪談収集家・煙鳥。 放送で自らが取材した実話怪談を語ってきた彼が、 これは活字として記録すべきという格別に奇怪で空恐ろしい話を厳選して収録した実話怪談集。 ・福島県の集落に実在する人死や不幸が度重なる忌み地。 土地の因果を調べると衝撃の事実が…「土地遣い」 ・ご神木を伐った家に生まれる足だけの赤子の怪…「実家にて 神木と縁」 ・屋根裏部屋に出る鼠の死骸と押し入れに棲む謎の老人…「ひもじい」 ほか、人気怪談作家・吉田悠軌、高田公太の二人も参加、 煙鳥の怪談を再取材して書き下ろした。 実際の取材ノートや証拠写真も公開、この恐怖に身を投じよ。
  • 第六脳釘怪談
    4.0
    日常が転変する奇怪な実話怪談! 不可思議な世界観が病みつきになる朱雀門出の人気実話怪談シリーズ〈脳釘怪談〉第6弾! ◎血に塗れたおぞましい光景を目撃してから日常に悪夢のような怪異が刺し込まれる…「こぶん」 ◎まるで妖怪!?海上で遭遇した溺死体の奇怪過ぎる姿…「白い鱗」 ◎生首をつまむ大鬼、首吊り死体が連なる部屋、頭だけの怪物など子どもの頃に目撃した信じ難い怪事を集めた十二連作…「新・真実の世界」 ◎深夜の国道に進撃する恐ろしく巨大な…「ギガントコップ」 ◎オカルトに没頭し突然失踪した従兄、その部屋で見た奇妙なものと絶望の結末…「×」 ――など収録。歪んだ怪奇世界を覗く、朱雀門実話怪談開幕!
  • 実話怪談 穢死
    5.0
    怪異に引きずり込まれる……心の中まで恐怖に侵される! 恐怖に全身を浸す実話、リアルを刻んだ実録心霊譚! 狂った叔母が執着する着物に込められた暗く不思議な因縁話──著者が自らの一族に纏わるタブーに斬り込んだ連作怪談「三枚襲」、飼い犬が死んだことから始まる家族全滅の怪「猛犬注意の家」、子供のすすり泣きが聞こえる部屋、先日とある事件が起きて誰もいないはずなのに…「隣の家の少女」など27話収録。怪異が起こるすべての場所には、祓いきれない悲惨な死の影が色濃く落とされている。ほら、あなたの足元にも……。
  • 実話奇譚 夜葬
    5.0
    土地に巣食う悪夢に浸食され、眠りも恐怖に変わる! 現地調査を踏まえた怪談実話! 取材の夜叉、川奈まり子のルポルタージュ怪談最新作! 怪異の体験者の話を直接聞き、怪異が起こった現場と言われる場所に足を向ける。そうして綴られた奇譚の数々――。待望の子供が突然死、以来、身辺になにやら気配が・・・「祓われない子」、アンティークの帯に纏わる奇妙な出来事、紐解かれる黒い過去とは?「帯の祟り」、誰のものでもない夜中の足音、それはやがて自分に近づいて・・・「縁切り傷」など38話収録。体験者たちの生々しい恐怖を追体験せよ! 著者について 川奈まり子(かわな・まりこ) 『義母の艶香』で小説家デビュー。実話怪談では『赤い地獄』『実話怪談 出没地帯』『穢死』『迷家奇譚』『呪情』など。共著に『嫐 怪談実話二人衆』『女之怪談 実話系ホラーアンソロジー』『怪談五色 破戒』『怪談四十九夜 出棺』など。
  • 薔薇十字叢書 風蜘蛛の棘
    4.0
    戦時中ラジオで暗躍した女性「東京ローズ」。元GHQ職員から探偵・榎木津に依頼された東京ローズ捜しはやがてバラバラ殺人と交錯。手がかりは声。人の記憶を視る榎木津の目が届かない薔薇の潜みに存するのは誰か?
  • 薔薇十字叢書 蜃の楼
    3.3
    巷を騒がす連続神隠し事件。その被害者が消えた後に、関口の初長編小説『蜃の楼』が残されていた。犯人探しに巻き込まれ、関口は東京を彷徨う。視界には天を衝く長大な鉄塔“東京スカイツリー”が鎮座して――。
  • 薔薇十字叢書 神社姫の森
    3.6
    久保竣皇を名乗る作家を探る榎木津はその男の記憶を視て驚愕する。それは武蔵野連続バラバラ殺人の犯人・久保竣公しか持ち得ない『匣の中の娘』の記憶だったのだ。そして、ついに京極堂が動く。久保竣皇とは何者か?
  • ゴーストフィルム ~古森先輩の、心霊動画でも撮りに行きませんか?~
    3.0
    妹の部屋に居候中の伊佐屋古森。ニートで怠け癖のある彼は、心霊スポットで動画を撮影し、サイトにUPしての小遣い稼ぎを思いつく。古森の背を押したのは、後輩の大学生羽利田和希。生真面目な彼は、高校時代世話になった古森を放っておけなかったのだ。そんなこんなで男二人、心霊スポットを訪れる。霊を信じていない二人だが、撮影した動画に映っていたのは……。「古森先輩、これマジでヤバくないですか」「大丈夫だろ。俺ニートだし。失うモノないし」「ってそうじゃなくて、本物の幽霊ですよ!」古森先輩と羽利田後輩による、ゆるコワ動画撮影日誌。
  • 薔薇十字叢書 縊鬼の囀
    4.0
    「中禅寺……秋彦さん、ですよね?」そう言って中禅寺に手紙を渡した少女が自殺した。中禅寺は自殺の原因と噂され、謎の男からの呼び出しに応じたあと姿を消してしまう。関口は榎木津と共に中禅寺を追うが――?
  • 玩具修理者
    3.9
    玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く……。現実なのか妄想なのか。生きているのか死んでいるのか――その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。
  • 怪社奇譚 二十五時の社員
    4.0
    怪異に遭遇する場所が職場であったとしたら、あなたはそこを辞めることができるだろうか? そう、わかっていても、逃れられないのだ-。 「会社のエレベーターに張られた無数のお札」 「施錠されていたオフィスに入ってきた人影」 「残業中に廊下から聞こえてくる足音」…… 職場にまつわる話だけを集めた怪談実話の旗手による待望の奇譚集!
  • 山の霊異記 霧中の幻影
    4.0
    霧の山道で背後からついてくる操り人形のような女性、登山中になぜか豹変した友人の態度、死ぬ人の顔が見えるという三枚鏡。登山者や山に関わる人々から聞き集めた怪異と恐怖を厳しい自然とともに活写する。
  • 薔薇十字叢書 天邪鬼の輩
    3.7
    入学早々鬱々と過ごす関口に、声を掛ける者がいた。教師も一目置く中禅寺。さらに榎木津という上級生とも知己を得て、学校生活は順調に動き出したように見えた。しかし榎木津の起こした事件に二人は巻き込まれ――?
  • 薔薇十字叢書 桟敷童の誕
    3.5
    関口の“弟子”から映画館に繁栄をもたらす妖怪・桟敷童の噂を聞いた榎木津は、下僕を従え妖怪探しに乗り出した。だが榎木津が見たものは美しい少女の死体で……。童を生み出す女は鬼か神か。京極堂はどう幕を引く?
  • 忘れな草
    値引きあり
    3.6
    山間の小さな町に住む高校2年の布悠子は、学校からの遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した――。ところが、その日を境に身辺で微妙な異変が起き始め、ゆっくりと迫る「何か」に怯える布悠子はやがて誰も信じられなくなり、逃げ場を失ってゆく……。封じ込めたはずの、しかし拭い去れない“過去”が日常を脅かす恐怖を新感覚で描く。
  • 耳袋の怪
    値引きあり
    3.8
    江戸時代の人々の恐怖に対する認識は現在と異なるのであろうか。江戸時代の巷のうわさ話を集めた耳袋には、不可思議な現象を示す話が数多く収録されている。本書は怪異現象に関する話を抄録し、現代語訳で紹介する。※本作品は紙版の書籍から解説が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 江戸怪奇草紙
    3.5
    天女のように美しい幽霊が毎晩恋人のもとへ通う「牡丹灯籠」。夫に殺された醜い妻の壮絶な怨念を、祐天和尚が加持祈祷で払う「累」。そのほか江戸を代表する怪談から珍しい物語を集め、わかりやすい現代語訳紹介。
  • 跡継ぎの条件【文春e-Books】
    4.3
    『蜜蜂と遠雷』の作家・恩田陸のホラー短編を電子書籍で配信! 高校の同級生と地元の居酒屋で飲み交わす。 常連の多い賑やかな店だが、跡継ぎになるには奇妙な「条件」があるという……。 写真家・近藤篤さんによる、雰囲気たっぷりのモノクロ写真も収録。 ※本作は「オール読物」2019年3・4月号に掲載された作品を電子書籍化したものです。
  • 夏に絶対読む! 怪談
    値引きあり
    -
    1巻110円 (税込)
    「耳無芳一の話」をはじめ、「雪女」など小泉八雲の 『怪談』17編を収録。 目次 はしがき 耳無芳一の話 をしどり お貞のはなし 乳母桜 貉 ろくろ首 葬られたる秘密 雪女 青柳のはなし 十六日櫻 安藝之助の夢 力ばか ひまわり 蓬莱
  • 絆――『鬼子母神』電子版限定スピンオフ
    無料あり
    3.0
    1巻0円 (税込)
    家庭に潜む想像を絶する地獄が、ここにもあった――。 誉田哲也氏、道尾秀介氏をはじめに多くの人気作家を輩出した「ホラーサスペンス大賞」第1回特別賞受賞作。 そして最注目の新進気鋭作家・安東能明 の渾身作『鬼子母神』から生み出された書き下ろしスピンオフ。
  • アイアムアヒーロー THE NOVEL
    4.0
    アイアムアヒーロー映画化記念豪華小説集。 大人気コミックス『アイアムアヒーロー』の映画化を記念して、朝井リョウ、中山七里、藤野可織、下村敦史、葉真中顕、佐藤友哉・島本理生という豪華執筆陣によるアンソロジー小説集を刊行。ZQNが日本文学界に感染拡大。迫り来る恐怖にあなたは耐えられますか・・・? (内容) ZQN前の世界、比呂美の幸せだったころの物語(朝井リョウ) ZQN細胞を研究している機関で起こった衝撃(中山七里) 陸上部に所属する女子中学生たちに迫り来る恐怖(藤野可織) ZQNに効くワクチンがあるという噂。鈴木英雄が行動を起こす(下村敦史) 将棋の最高峰「名人戦」。戦いを制するのはいったい・・・・?(葉真中顕) 男性目線と女性目線が見事に交錯。息をもつかせぬ合作小説。(佐藤友哉・島本理生) 日本の小説界を代表する作家達が描く「アイアムアヒーロー」の世界。 【ご注意】お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 哀愁変奏曲
    5.0
    ハープの調べに愛がめばえ、シンバルの響きに、幼い日の残酷な思い出がよみがえる。ピアノのささやきは作曲家を夢みて、やがて挫折した青春の日々の追憶に誘う。懐かしきイングリッシュホルンの音色に女の哀しい人生模様が込められる。音楽と楽器を巡って奏でられる、愛と哀しみと恐怖のメロディ。連作ホラーサスペンス。
  • アイズ
    3.5
    日常の隙間に潜む恐怖の数々。マンションのドアに書かれた不気味な文字、夜光虫に縁取られた青白い遺体、映画の映り込む失われた記憶、奇妙な現象が起こる町営住宅……。著者真骨頂の恐怖短編集!
  • 愛知の怖い話
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    最凶の心霊スポットで著者が実際に巻き込まれた怪異、当時の小学生を恐怖に陥れた「口裂け女」ブームに秘められた真実、曰く付きのトンネルで消えた女優、自殺が多発する謎の路線など、名古屋駅裏出身で、ホラー映画監督でもある著者が、地元の映像関係者から入手した心霊スポットのエピソードなども豊富に、独自の切り口で愛知の恐怖に迫る!
  • 愛読者
    3.3
    駆け出しのミステリー作家・仁科美里のもとに、読者からのファンレターが二通届けられた。片方の差出人は、中学を卒業してから音信不通だった友人・柚子。そしてもう一通は「愛読者」と名乗る謎の男からの不気味な手紙……。この二通の手紙をきっかけに、美里の生活は大きく変わっていく。美里に近づいてきた柚子の真意は、そして「愛読者」の正体は? 驚愕のラストへ向けて読者を誘う、傑作サスペンス・ホラー!
  • 愛の衝撃
    -
    1巻495円 (税込)
    わたしは加納教授の家に出入りして、資料整理を手伝っていた。だが、加納家の空気にはどこかおかしなところがあるのに気づいた。教授の一人娘・宮子が、家族のみならず家政婦からも冷たく扱われていることを知り、同情して優しい言葉をかける。ところがその途端に、彼女は全身けいれんを起こして倒れてしまう。実は宮子は特異体質で、愛情を受けると発作を起こすアレルギーを持っていたのだ……。(「愛の衝撃」)  日常生活に潜んでいる。狂気をはらんださまざまな愛のかたちを描いた11本の短篇小説を収録。表題作はフジテレビ系列『世にも奇妙な物語』において「いじめられる女」の題で映像化(大鶴義丹・水野真紀主演)された。 *避雷針のある町 *愛しているといってほしい *夏の少女 *眠り目の女 *黒い猿 *不安な朝 *愛のパラダイス *人形のような女 *闇の中の告白 *都市に棲む獣 *愛の衝撃 ●村田基(むらた・もとい) 1950年、京都市生まれ。名古屋大学文学部中退。出版社勤務ののち、1986年に「SFマガジン」に短編「山の家」を発表して作家デビュー。主にホラー、SFを執筆。
  • 青鬼
    4.4
    超人気ホラーゲーム「青鬼」公式ノベル化!原作者nopropsのもとに執筆・黒田研二(「真かまいたちの夜」シナリオ担当)イラスト・キャラクターデザイン・鈴羅木かりん(コミック「ひぐらしのなく頃に」)といった豪華制作陣が集結!≪あらすじ≫転校生のシュンは、化け物が現われると噂される<ジェイルハウス>の前で同級生らと出会い、不気味な洋館へと足を踏み入れてしまう。響き渡る怪しげな物音。こちらを覗き込む血走った目玉。突如、転げ落ちる甲冑の頭部…。恐怖に駆られた中学生六人は、建物から逃げ出そうと玄関に向かうが、なぜか扉はびくとも動かない。「ねえ、シュン君。もしかして私たち、ここに閉じ込められちゃったんじゃないの?」脱出を試みる彼らに、この世のものとは思えぬ巨大な青い影が忍び寄る。未知なる生物か? あるいは、去年の暮れに事故死した元クラスメイト<直樹>の亡霊か? 青鬼に捕まれば殺される――史上最悪の鬼ごっこが今ここに始まった!

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  • 青火温泉 第一巻
    -
    1~4巻220円 (税込)
    温泉を題材にしたホラーファンタジー。化け猫の湯にゾンビの湯、幽霊の湯に雪だるまの湯…妖怪変化がわらわら出てくる、身の毛のよだつ怪物温泉集。 オムニバスで描く娯楽怪奇談。寒くなっちゃうよ!ポロリもほろりもあります! お気に召しましたら続きもどうぞ!
  • 青森怪談 弘前乃怪
    -
    地元青森の怪談家が蒐集した本州最果ての実話怪談! 「咳が止まらない…」 津軽の霊場・賽の河原で 二人の母を同時に襲った異変とは…「賽の河原」より 十和田湖畔のキャンプ場の怪 津軽霊場を歩く子供達の霊 RAB青森放送のブースで録られた異音 馬の蹄の音がする中町こみせ通り 岩木山神社の山の神 死者が呼ぶ入前崎の断崖絶壁 こいはまいねまいね(これはダメだダメだ)…。 弘前市を中心に活動する怪談家たちが蒐集した地元青森の本当にあった怖い話。 ・授業中、突然何かに憑かれたように暴れ出し教室から脱走した少女。見つかった場所は…「女生徒」 ・釣りに行くはずが、気づくと遊歩道を外れ林の中を彷徨っている。何に呼ばれて…「呼ばれ、止められ」 ・夢に現れた十一面観音。願いを述べてみよと言われた矢先、息子が事故に遭う。母が答えていた内容は…「ねがい」 その他、伝染病の隔離病棟のあった総合病院に纏わる怪異を著者二人が証言する「隔離病棟二話」、殺人事件の現場跡地に生家があった著者が幼少期の怪奇的記憶を綴る弘前の随筆など、全38話収録。
  • 赤い足あと
    -
    1巻638円 (税込)
    中学校の同級生・マドカとシンゴが使うケータイコミュニティサイトに届いた<クリムゾン>からのメッセージ──。その送り主の「足あと」には、恐ろしい言葉が表示された!

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  • 赤いベベ着せよ…
    3.5
    鬼に我が子を食い殺された女。腹を裂かれ、血まみれの我が子は、まるで赤い着物(べべ)を着ているようだ。女はやがて鬼になり人の子を……。そんな鬼女伝説が残る町に娘を連れて20年ぶりに帰郷した千鶴は、幼なじみの知人の幼い娘が扼殺され、古井戸に投げ込まれたことを知る。それは、同じ場所で20年前に起きた幼女扼殺事件と状況がそっくりだった。やがて、他の幼なじみの子供たちも次々と殺されていく。鬼は誰か!? “ことろ”の童謡が恐怖を呼ぶ、戦慄の長編ホラー!!
  • 赤いべべ着せよ…
    3.6
    「こーとろ、ことろ どの子をことろ」。子とり鬼のわらべ歌と鬼女伝説が伝わる街・夜坂。夫を亡くし、娘と二十年ぶりに帰郷した千鶴は、幼なじみの娘が殺されたと聞かされる。その状況は、二十二年前に起きた事件とそっくりだった。その後、幼児が殺される事件が相次ぐ。鬼の正体はいったい誰なのか!?

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  • 赤鉄町怪事録 首狩り地蔵
    -
    「ここかいな、ワシの首はここかいな…。」 ある日、首なし地蔵に男の生首が置かれた。 首を求めて彷徨う地蔵の噂。 謎の双子に、怪しい組み立て工場。 小説投稿サイト《エブリスタ》発、一気読みホラーミステリ! かつて鉱山の町として栄えた赤鉄町は、峠の首なし地蔵に生首が置かれるなど、不気味な事件と噂には事欠かない町だ。ある日、ニートの花崎はwebの求人広告で思い掛けない高収入バイトにありつく。とある工場でベルトコンベアを流れてくる部品を組み立てるだけの作業なのだが、これがなんと日給十万円! 実に美味しい仕事だが、一つだけ疑問がある。一体自分たちは何を造っているのかということだ。次々と消えるバイト仲間、謎の補充人員、花崎はバイトとして潜り込んでいた探偵・篠原と工場の秘密を暴こうとするが…。「気づいたら一気読み! 」「ジワ怖からのバンジー! 」「眼球が高速スクロール! 」、小説投稿サイト〈エブリスタ〉で話題のノンストップ・ホラーミステリ! 著者について 木場水京(きば・すいきょう) 1991年7月4日生まれ。血液型、B型。 趣味は、生物の飼育(熱帯魚、爬虫類、昆虫が好き)。 座右の銘:成せば成る。
  • 赤く染まる月
    -
    空に浮かんでいるのは、血の色に染まった真っ赤な月だった。 これは“あいつ”の目で、空から獲物を捜しているのだ。 僕と恋人の枝折は温泉旅行に向かった先で、暴走車にはね飛ばされて意識を失った。 次に目が覚めると、そこは見たこともない異質な空間で、現実の世界とはかけ離れた不思議な街並みが広がっていた。 赤く染まった月が支配する世界の中で、僕たちの目の前に“あいつ”が現れる。 枝折の命を守るため、僕は意を決して“あいつ”と戦うが……。
  • 赤ずきん
    3.8
    大学生の夕紀は、駅ビルの掲示板で家庭教師募集の黄色い紙を見つける。それが恐怖の始まりだった。次々と奇妙な出来事に遭遇するようになった夕紀が見た、血まみれの「赤ずきん」。そしてその横に立つのは……。
  • 明るい怪談~恐がりさんでも読める49ストーリー~
    -
    1巻440円 (税込)
    著者が体験してきたことのなかで、不思議な話ばかりをまとめた明るい怪談49ストーリー。 怨念・恨み・呪い系は除外して、恐がりさんでもOKな読み物に仕立てました(※個人差があります)。 確かめられないものに対して、私たちは怯えがちですが、それらは決して邪悪なものとは限りません。大切なものは目には見えないことも多いのです。ぜひご自身の感覚を開き、感じてみてください。今、ここにあるものをキャッチできれば、次の語り部はあなたかもしれません。
  • 秋田怪談
    -
    秋田県の最恐ご当地怪談集 北秋田市◆祭りで撮れた不可解な写真 秋田市◆飲み屋街に出る白装束の男 男鹿市◆深夜見た都市伝説のアレ 横手市◆トンネルに現れる謎の警官 仙北市◆秋田藩の公的河童目撃録 由利本荘市◆通夜の日のぴんぽんおばけ ……ほか 秋田県に所縁のある鶴乃大助、卯ちり、戦狐が秋田の各地を巡り土地の人々から聞き集めた秋田の怪異奇譚集。 ・家に続く不幸の理由は、敷地内の郷土神を祀る社が荒れたせいなのか…「みよしさん」(由利本荘市) ・大太鼓祭りで撮れた不可解な写真、その行方は…「ポラロイド写真」(北秋田市) ・座敷ワラシのいると言われる部屋に宿泊してみたら…「禍福は糾える縄の如し」(大仙市) ・歓楽街・川又で飲んだ帰りに髷を結ったいで立ちの男と目が合い…「通町橋の男」(秋田市) ――ほか、仙北の河童やナマハゲ、妖狐など、怪奇伝承から妖怪話、曰くある代物云々…奇々怪々な秋田がここにある。
  • 悪意怪談
    3.0
    「コレ捨てたいんだけど、人間って何ゴミ?」 史上最狂の「サイコホラーコンテスト」より外に出るのが怖くなる地獄の15話を収録。 すぐそばの狂気、毒人間たちの日常サイコホラー! 変質者から追われて逃げ込んだ顔見知りのおばさんの家。そこには見てはいけない部屋が…「こどもひゃくとおばんの家」、通学途中に突然現れ、じゃんけんを仕掛けてくるおじさん。勝つとお菓子をくれるが、負けると…「じゃんけんおじさん」、朝起きると、手に千切れたハトの首を握っている大学生。本人は夢遊病を疑うが、実は夜に母親が…「夢魔」ほか、人間の狂気と猟奇が炸裂する絶叫サイコホラー。静かに忍び寄る狂気から、おぞましきスプラッターまで、生々しい恐怖がこれでもかと襲い来る。笑顔の裏の悪意、日常の落とし穴……もう誰も信用できない! 〈収録話〉 「赤とか黒とか白とか金とか」純鈍 「Endless」快紗瑠 「こどもひゃくとおばんの家」闇桜 「知らない電話番号」焼きそばパン 「じゃんけんおじさん」渡波みずき 「澄子」くがつなな 「誰が死んだ」oomori 「罪と罰ショウ」青山瑞希 「特別」真山おーすけ 「母の嘘」百壁ネロ 「パパは檻の中で生きている」佐久間譲司 「見えざる狂喜」快紗瑠 「夢魔」相沢泉見
  • 悪意のセキュリティ(上巻)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    主人公の女子大生・中原咲子は指先に触れたものから、そこに込められた思念を感じ取れる能力を持っていた。親友である近藤朋香の新築の家に遊びに行った咲子はそこかしこで悪意ある想念を感じ取る。古びた家ならともかく、こんな建てたばかりの家なのに悪霊が住み着いている様な感じなのが不思議だった。朋香もそれを感じているらしく、咲子に何か感じないかと聞くのだが、そうだと相づちをうてるほど子供でもなかった。そんな矢先、朋香の父親が自殺未遂で病院に運び込まれる事件が起こる。
  • 悪への招待状
    4.3
    1巻770円 (税込)
    「江戸という都市に対する橋頭堡を作ってみたい、というのが本書を執筆のする最大の動機だった」と、あとがきで著者が明かしているだけに、意欲に満ちた、江戸を知ることができる作品だ。それでいて、難解ではない。 「本書を執筆するに当って、少なくとも自分がわからないことすべて調べよう、というのをルールにしましまた。要するに江戸を、手に取って理解できるところまで持ってこようと思ったのです」と、著者は書いている。 江戸が、まるで目の前にあるかのような臨場感をもって読める傑作!
  • 悪魔の教室
    -
    1巻495円 (税込)
    肩から胸へと、何か物凄く熱いものが突き刺さるのを感じた。その熱いものはただ鋭く突き入るばかりでなく、内部で弾けた。あまりの衝撃に、びくりとも動けない。自分の身体の内部がグシャグシャに砕ける感覚を、吐き気とともに実感した。少しの間を置いて、熱いものは口の中にまで溢れて来た。(「地獄の遊園地」より)  グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。完全未発表の「ソウルの歩き方」「インカの裔」を含む、電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *地獄の遊園地 *血塗れ看護婦 *地の底からトンチンカン *悪魔の教室 *ソウルの歩き方 *インカの裔 ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。
  • 悪魔ノート
    -
    高校1年生の萌々は16歳の誕生日、友達から一冊のノートをプレゼントされた。開いてみると、そこには魔法陣のようなものが。名前を書かれた人には天罰が下るという“悪魔ノート”。半信半疑で書き込んでみると次々に異変が起こりはじめ……。本物だと知った萌々は、ノートにどんどん夢中になっていく。
  • 悪夢百物語
    -
    1巻495円 (税込)
    陰鬱な雨が降る日、古い団地の一室で、燭を落としながら怪しい話が一話ずつ語られていく。個性的な語り手と共に紡がれていく恐怖譚……その数が百に達しようとする時、“それ”は起きた……!  怪奇小説作家・倉阪鬼一郎が実際に出席した百物語。それを母体として、小説仕立ての脚色を交えたのが本書である。電子オリジナル作品。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
  • あさとほ
    3.5
    幼い頃、夏日(なつひ)の目の前で双子の妹・青葉(あおば)は「消失した」。両親を含めた誰もが青葉のことを忘れてしまい、彼女を覚えているのは、夏日と、消失の瞬間を一緒に目撃した幼馴染の明人(あきと)だけだった。青葉の消失が忘れられないまま大学生となった夏日は、所属する国文学研究室の教授が失踪したという報せを受ける。それには「あさとほ」という、平安時代に書かれた物語が関わっているらしい。教授の行方と未詳の物語「あさとほ」を追う夏日は、十数年ぶりに明人と再会し、共に調査をすることになる。二人が「行方不明の物語」の正体に辿り着くとき、物語は大きくその姿を変える。
  • 邪宗門の惨劇
    3.0
    〈母さん、帰らぬ、さびしいな。  金魚を一匹突き殺す。  まだまだ、帰らぬ、くやしいな。  金魚をニ匹締め殺す。  なぜなぜ、帰らぬ、ひもじいな。  金魚を三匹捻ぢ殺す。〉 北原白秋の童謡『金魚』と共に、推理作家・朝比奈耕作に送られてきた、中学時代の同級生・熊谷須磨子からの手紙。 朝比奈は指示通り松濤の洋館を訪れるが、同様に呼び出された同級生2人と館に閉じ込められてしまう。 蝋燭だけが頼りの暗闇で脱出を試みる3人だが、やがてどこからか女の金切り声が響きわたり――カーテンの裏には“突き殺された”熊谷須磨子の死体が転がっていた! この空間、異常すぎる! 予想は何度も覆される、絶対に読んでほしい“怖ミス”の名作を復刊しました!!
  • アシッド・ヴォイド
    -
    1巻770円 (税込)
    扉の隙間から、炎に包まれた触手が、何本となく突き出される。それは元龍に力を貸すかのように、扉に貼り付き、引いていった。扉が半分開かれる。向こうのものの姿が、ぼくの瞳を貫き、眼底に灼きついた。「ふんぐるい、むぐるわなー・くとぅぐあ・ふぉまるはうと……」耳を覆いたくなるような、粘液性の声をあげて、それは扉をさらに開こうとしている。それの姿は……強いて表現するならば、生きている溶岩……光球の群れで作られた人間のようなもの……炎の触手をのたくらせている蛸……。(「十死街」より)  ラヴクラフトへの想いに満ちた初期作品から、ウィリアム・バロウズに捧げた書き下ろし作品まで。クトゥルー神話を先導しつづける、朝松健の粋を集めた傑作短篇集。 *星の乱れる夜 *闇に輝くもの *ゾスの足音 *十死街 *空のメデューサ *球面三角 *Acid Void New Fungi City ●朝松健(あさまつ・けん) 1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。
  • あたしのもの
    値引きあり
    -
    あたしは、今、大好きなヒロシとミイナ、ショウジとケンイチと共に、車で温泉に向かっている。ヒロシは、あたしみたいなブスでノロマでバカな女なんて相手にしないとわかっていた。そんなヒロシにバカにされ暴力をふるわれても、あたしは彼と一緒にいられるだけでよかったんだ。旅館に着き、ヒロシの彼女のミイナに誘われて風呂に行くと、そこには不思議なおばあさんがいて…。不気味な旅館で、その晩あたしの目の前で起きた事件とは…。
  • @ベイビーメール
    3.0
    腹部が抉られた女性の変死体が複数発見された。被害者は全員、死の一ヶ月前に送信者不明のメールを受け取っており妊娠をしていたらしい。高校教師の雅斗の恋人・朱美にもその不気味なメールが届いてしまい……!?
  • 穴

    -
    1巻330円 (税込)
    高校生が失踪する事件が相次いでいた。涼介は人が立ち寄らない校舎の男子トイレで、奇妙な穴を見つけるが……。 怖いけど、どうしても先が知りたくなる、新感覚ミステリーホラー。 その穴を覗いたあなたは、もう生きては戻れません……。 ●著者プロフィール● みんと(みんと) 関西在住。恋愛小説を中心に執筆。他著書に「胸キュン☆おっぱいパニック」「白バイ警官にエッチなお願い」「秘密の試着室」「契約してちょ~だいっ!!」「温泉ガールはエッチが大好き☆」や、文芸小説「父の肖像」などがある。

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  • Another エピソード S
    3.5
    1998年、夏――見崎鳴が語る“もうひとつの『Another』”。謎めいた屋敷に出る“幽霊”と異能の美少女の、恐ろしくも奇妙な“死体探し”の物語。著者インタビューや特別対談を収録した豪華軽装版が登場!
  • あなたが怪
    4.3
    濡れ女、山童、しょうけら、わうわう、火車、ぬっぺっぽうなど、70(仮)の妖怪たちを描いたコミックエッセイ。怪談雑誌『幽』連載に書き下ろしを多数加えて出版。あなたの周りの怪しい出来事は妖怪たちの仕業?笑いとユーモアをちりばめて、現代の日常的怪異を妖怪になぞらえて描いた快作。
  • あなたが怖い
    3.0
    怖くて面白い、怪奇小説、ホラー短編集。三人の作家による珠玉のホラー、三本を掲載。それぞれ趣向の違う恐怖を味わってください。幽霊や心霊とは違い、現実の人間が一番怖い。あなたもいつのまにか人から怨みを受けているかもしれませんよ。いい人に見えても気をつけなければなりません。収録作品「陶芸工房へようこそ」松元千春「罰生放送」烏丸飛鳥「密かな恋人」小鳥遊桜
  • 貴女が好きだから、私の為に死んで?
    -
    1巻330円 (税込)
    ある高等学校にて、悲しい事件が起きた。  それは、二年A組に在席していた叶基乃と言う少女が誰もいない早朝の教室内にて、首から血を流して死んでいたからだ。  それを最初に目撃したただの男子生徒はすぐにそれを職員室まで言いに行き、その問題は公になった。  事件になって三日経ったある日、叶基乃の親友であった九条綾香に警察は様々なことを訊く。  だが彼女の逆鱗に触れたことにより、彼女の事情聴取は一旦終わった。  怒りを抱えたまま彼女は自分の教室に戻り、Aクラスのクラスメイトと話すこともなく、自分の席に着き、そこで静かに涙を零す。  その隣にはいつも明るく話しかけて来てくれた親友の叶基乃の席があった――だがそこには何やら違和感が。  不思議に思った彼女は親友の席に座り、そこで回収されたはずの彼女の机の中に手を入れてみた。  するとそこから、人の髪の毛で出来たであろう、人型の人形が出てきたのだ。  それを机の上に置き、誰かの悪戯だと思った。だがクラスメイト達は、それを九条綾香の度が過ぎた悪戯だと決めつけた。  反論する九条綾香だが、三十八名がそう言っている以上、何を言っても無駄だと分かり、拳を強く握った為に爪が皮膚に食い込んで血が流れた。  流れ出た血が髪の毛で出来た人形に付着し――爆音とも呼べるような奇声が、その人形から発せられた。  耳を抑え、うずくまった彼ら――そこから地獄の始まりだった。  何の前触れも無く、首を一文字に切り裂かれた生徒――それに怯えて逃げ出そうとした彼らの前に立ち塞がったのは、教室の扉。  閉じ込められた彼らに、ある言葉が伝えられた。  誰かが生き残る、と。
  • あなたの隣の怪談集
    -
    1巻495円 (税込)
    日常生活に潜み、ふとしたことで顔を覗かせる「何か」……身近で起こった震える話  そこはちょうど、明かりの陰になっていた。先輩の姿が、もうろうとしているように見える。暗闇に溶けこむように、じんわりと、人影がたたずんで……。「先輩、ですよね。い、いやだなあ。冗談、やめてくださいよ」……返事は、ない。桂川君の背中に、つう、と冷たい汗が流れ落ちた。目の前にいるのは、本当に先輩なのだろうか。もし、そうでないとしたら……。本書は、あなたの隣にいるかもしれない得体の知れない「何か」の物語である。 ●さたなきあ 雑誌『幻想文学』他にて作家・レビュアーとして活動し、アマゾンのレビュウコーナーにも出没。作品集『怪異譚輯・墓地物語』やアンソロジー『幻獣小説集・夢見る妖虫たち』を手がけ、『あなたの隣の怪談集』『魑魅の館』(KKベストセラーズ)など怪談本を多数発表。呪いや祟りなど従来の怪談に必須だった要素をあえて避けた、いわば「純粋怪談」を全国各地で収集する一方、都市に潜み棲む虚無性と人に潜み棲む暗部を怪異譚として表現する手法を模索する。
  • あなたの隣の怖い噂
    3.0
    1巻1,287円 (税込)
    「首なしライダー」「ムラサキカガミ」 「耳たぶの白い糸」「猫除けのペットボトル」etc. と、だれもがどこかで 聞いたことがある都市伝説の数々…。怖い話から、ちょっと笑える ネタ、密かに実践されている噂まで、ありとあらゆる都市伝説の 「ウラ」を徹底調査すると、そこには意外な事実が隠されていた。 圧倒的なフィールドワークで、「あなたの隣」に潜む真実が、 いま明らかに!

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  • アナベル・リイ
    3.9
    怯え続けることが私の人生だった。 私は今も、彼女の亡霊から逃れることができないのだ。 1978年、悦子はアルバイト先のバーで、 舞台女優の夢を持つ若い女・千佳代と出会った。 特別な友人となった悦子に、彼女は強く心を寄せてくる。 しかし、千佳代は恋人のライター・飯沼と入籍して間もなく、 予兆もなく病に倒れ、そのまま他界してしまった。 千佳代亡きあと、悦子が飯沼への恋心を解き放つと、 彼女の亡霊が現れるようになり――。
  • 穴らしきものに入る
    3.7
    ホースの穴に指を突っ込んだら、全身がするりと中に入ってしまった。それからというもの、ソバを食べる同僚の口の中、ドーナツ、つり革など、穴に入れば入るほど充実感にあふれ、仕事ははかどり、みんなから明るくなったと言われるようになった。だが、ある一つの穴に執着したことから、彼の人生は転機を迎えることになる──。卓抜したユーモアセンスが高く評価された第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作に他4編を収録。
  • 姉飼
    3.7
    さぞ、いい声で鳴くんだろうねぇ、君の姉は――。蚊吸豚による、村の繁栄を祝う脂祭りの夜。小学生の僕は縁日で、からだを串刺しにされ、伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」を見る。どうにかして、「姉」を手に入れたい……。僕は烈しい執着にとりつかれてゆく。「選考委員への挑戦か!?」と、選考会で物議を醸した日本ホラー小説大賞受賞作「姉飼」はじめ四篇を収録した、カルトホラーの怪作短篇集!
  • 姉の声
    -
    1巻330円 (税込)
    私はここが嫌いだ。ここには、姉がいる。 姉に会ったことはない。あたりまえだ。そもそも、私に姉はいない。しかし、この家に来ると、いつも感じる。姉は、私がこの家に来るのをじっと待っていたと。 「みなと~。やっと二人で、遊べるね~」 私に残された逃げ道は、ひとつしかない。避けてきた廊下の奥だ。姉は、すぐそこまで来ている。逃げなくては。──姉に捕まる前に! 私は身をひるがえし、走りだす。 決して行きたくなかった、闇の奥へと。
  • あの女(オンナ)
    3.7
    オセロ・中島知子さんのことは他人事とは思えない。私も占い師の女に洗脳されていた! 岩井志麻子自ら「これを書くのが私のライフワーク」と語る、虚言占い師の女との驚愕の実話エピソードの数々。渾身の書き下ろし百枚を追加! 解説はノンフィクション作家の工藤美代子氏。
  • あの夜にあったこと
    3.5
    21歳の優也は、幼なじみの啓太と共に派遣従業員として工場で働いている。異様な愛情を注いでくる母を拒絶しきれない優也。金持ちに敵愾心を抱く父に育てられた啓太。鬱屈した思いを抱えた2人は、裕福な院長夫妻と美しい娘が暮らす「山下医院」の豪邸に、強盗に入ることを計画。だがはずみで家政婦を殺してしまったことから、2人の行動は徐々に歯止めがきかなくなっていく……! あの夜何が起こったのか。戦慄のサスペンス。
  • 甘い監獄
    4.0
    お見合いで知った双葉に妙に惹かれる慶太。嗜虐性をそそられた慶太は、出会ったその日から彼女に陵辱の限りを尽くす。結婚して二ヶ月後、その夜がくるまでは…。大石圭が描く、愛と狂気という形の夫婦の姿!
  • 逢魔宿り
    4.1
    元編集者で現ホラー・ミステリ作家の「僕」のもとに、昔仕事をしたデザイナー・松尾から連絡が入った。「小説 野性時代」に連載している連作怪奇短篇について、話したいことがあるという。各短篇は、それぞれ他人から聞いた体験談を基に小説化したもので、松尾とは何も関係がないはず。訝りながら家を訪ねた「僕」に、松尾は三十年前の出来事を語りだした。それは、日課の散歩中にある四阿で出会った、怪異譚を語りたがる奇妙な一家の話であった。子供時代に山小屋で遭遇した怪異、障子に映った奇妙な影絵、宿直していた学校で起きた異変。彼らが怪異譚を語るたび、なぜか松尾の近隣で事件が多発し……。(「逢魔宿り」) ほか、「お籠りの家」「予告画」「某施設の夜警」「よびにくるもの」の4編を収録した、珠玉のホラー連作短編集。
  • アミダサマ
    3.1
    幼子の名はミハル。産廃処理場に放置された冷蔵庫から発見された、物言わぬ美少女。彼女が寺に身を寄せるようになってから、集落には凶事が発生し、邪気に蝕まれていく。猫の死。そして愛する母の死。冥界に旅立つ者を引き止めるため、ミハルは祈る。「アミダサマ!」――。その夜、愛し愛された者が少女に導かれ、交錯する。恐怖と感動が一度に押し寄せる、ホラーサスペンスの傑作。

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  • 妖かし語り
    -
    1巻495円 (税込)
    庭の片隅には古井戸があった。これまた、ただでさえ明るからぬ空気をいっそう澱ませていた。釣瓶がついていた。試みに引き上げてみたが、妙に軽かった。それもそのはず、中途で切れていた。井戸はかなりの深さと推察された。闇のなかに、澱んだ水が溜まっているのがぼんやりと見えた。なんとなく饐えたような、忌な臭いがした。(「Ⅰ 顔」より)  本格恐怖小説の第一人者による、短篇連作形式の長篇ホラー。クトゥルー、サイコ、スプラッタまで各種取り揃え、迫真の恐怖が描かれる。 ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は200冊を超える。
  • あやかしの國
    -
    日本には妖怪がいる。古くから深い森や山、人の力の及ばない自然や理解し難い現象を人々は畏怖し、妖怪の存在を信じてきた。時に恐ろしく、時にユーモラスに語られるそれらと共にこの地に暮らしてきたのである。 奈良時代に書かれた書物では妖怪という言葉は、人知を超えた怪奇現象そのものを表していた。その後、それらは姿形を持ち、長く生きた動物や古い道具が変化したものが加わってゆく。後者は九十九神とも呼ばれ自然崇拝、精霊崇拝といった日本人の精神や信仰の原点と重なるようにも思える。だからこそ日本人にとって妖怪は身近な存在であり続けているのだろう。 また今も妖怪を愛する多くの専門家たちがその姿を伝えている。古くは「鳥山石燕」(1712年~1788年)などが多くの妖怪画を残しているが、現代においては特に「水木しげる」の描く妖怪画が、誰もが知る妖怪の姿であろう。それ以外にも様々な小説、映像作品で妖怪は描かれ続けている。 そして、口伝で伝えられていた各地の伝承を消えてゆく前に、記録として残そうとしたのが民族学者「柳田國男」であった。本書では彼の記した「妖怪談義」に記された妖怪を中心に、江戸時代以降の古い文献や巨匠「水木しげる」によって記された妖怪たちを厳選して紹介していく。近年の映像作品におけるそれぞれの妖怪たちの活躍も紹介するので併せて楽しんでいただけたら嬉しい。
  • あやかし百物語
    -
    永遠の業火で呪われし九十九話! 読み終えた後は…知らない。 YouTuberせきぐちあいみも戦慄、怪談社百物語シリーズ第2弾! 「魔刻百物語」に続く、怪談社書記の伊計翼による百物語シリーズ最新作。 葬式帰りの母親に清めの塩をかけた時の怪異(第21話)、祖母が体験したお面に纏わる恐怖(第36話)、猫の轢死体が多い交差点で目撃した戦慄(第80話)など、全九十九話を収録。 そして、すべてを読み終わった、そのあとに続く新たな恐怖とは――。
  • あやかし百物語【分冊版】『第五十二話』『第九十話』
    -
    永遠の業火で呪われし九十九話! 読み終えた後は…知らない。 YouTuberせきぐちあいみも戦慄、怪談社百物語シリーズ第2弾! 「魔刻百物語」に続く、怪談社書記の伊計翼による百物語シリーズ最新作。 葬式帰りの母親に清めの塩をかけた時の怪異(第21話)、祖母が体験したお面に纏わる恐怖(第36話)、猫の轢死体が多い交差点で目撃した戦慄(第80話)など、全九十九話を収録。 そして、すべてを読み終わった、そのあとに続く新たな恐怖とは――。※本コンテンツは単行本「あやかし百物語」に収録の『第五十二話』『第九十話』と同一です。
  • 怪ほどき屋
    3.8
    おいしい報酬につられ、怪異トラブル解決業の奈(にのまえ)に、いいようにコキ使われることになった素行不良霊能者の多賀宮だったが……。唯我独尊男と生き餌男の痛快あやかしミステリー誕生!
  • 怪ほどき屋 ほどけぬ業の毛糸玉
    3.3
    あやかし関係のトラブルを解決する通称「ほどき屋」の奈と秘書の雪緒。このふたりと行動を共にするようになった素行不良霊能者・多賀宮にある日、単独の仕事が入って……シリーズ第3弾!
  • 怪ほどき屋 からむ因果の糸車
    3.3
    因果の糸をほどく者がいれば、それを結いあげ新たな厄災を呼び込む者もいる。不良霊能者の多賀宮は、ほどき屋の奈に強引に押し切られて怪異事件の解決に乗り出すが……。痛快オカルト・ミステリ第2弾!
  • 怪しの晩餐
    3.3
    1巻638円 (税込)
    あなたの味覚が犯される肉食ホラー!漏れた個人情報の謎、絡みつく記憶の断片。すべてはその味から始まった──【あらすじ】さまざまな個人情報が取り引きされる名簿屋に勤める折原の手元に、見慣れぬ名簿が舞い込んだ。そこには自分の情報の他に、最近世間を賑わしている連続惨殺事件の被害者たちの名前が載っている。一体何の名簿なのか?どこから漏れたのか?殺人事件と記憶にある食卓の光景、さまざまなピースが嵌まるとき、衝撃のラストが待ち受ける。
  • ALIVE 10人の漂流者
    3.0
    マダガスカル沖でエンジントラブルをきっかけに始まった、日本人観光客10人を乗せた観光ボートの漂流。はじめは誰もが事態を楽観視していた……しかし。やがて食料は尽き、飲み水はなくなり、10人はパニック寸前の極限状態を迎える。「何もしなければ、ただ死んでしまう。絶対に生きて日本に帰るんだ!」無気力な学生だった乗客の一人である継人は、決死のサバイバルを開始する! 日本ホラー小説大賞受賞作家の新境地。幾多の試練と苦難を乗り越えて、彼らは生還できるのか――!?
  • アリス Alice in the right hemisphere
    3.9
    九五年八月、東晃大学医学部の研究棟、通称「瞭命館」で六〇名を超す人間が同時に意識障害を起こす惨事が起こった。しかし、懸命の調査にもかかわらず、事故原因は掴めないままとなった。それから七年――。国立脳科学研究センターに核シェルター級の厳重警戒施設が建造されていた。そこは比室アリスという少女を監視・隔離するためのものだった。世界を簡単に崩壊させる彼女のサヴァン能力とは一体!? 前人未到のスケールで、最先端の脳科学の未来を紐解いた傑作長編。

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