小説・文芸作品一覧
-
-生きているウシロメタサと抑圧された性の欲望、抜き差しならぬ友人や女との関係を、安岡章太郎節とも言うべき苦いユーモアと自在の文体で描いた5つの短篇集。
-
-出会った瞬間、心奪われた――強さと冷たさを宿す、年上のあなたに。 リーと友人ギャビンは知り合って2カ月。彼の父親が所有する別荘に誘われ、リーはなんの心配も抱かず出かけていった。同じ18歳同士の気安さで。屋敷は息をのむほど美しかったが、しんと静まり返った室内には人の気配がしない……。アルコールを飲ませようとしてくるギャビンの執拗さにようやく危険を察知したものの、後の祭り――。とそのとき、低くハスキーな声が響いた。「床に転がって何をしてるんだ」黒いシルクシャツの胸元をはだけた、セクシーなその男性こそ、ギャビンの父ピアーズ。リーの心臓が突然、早鐘を打ち出した。 ■HQロマンスが誇る数々の逸作を厳選してお贈りする“伝説の名作選”。ロマンス作家協会のみならずエリザベス女王からもその功績を認められた名作家、キャロル・モーティマーの超年の差ロマンスをお届けします。
-
-K学園高等部のサッカー選手だった河村は、試合で膝に怪我をした。その頃、厳格な父が死んだ。スポーツのできない体になった河村は、放埓な仲間との新しい生活に踏みこんでいく。賭博、酒、狼藉、背伸びした女遊び……。悪賢い才覚で大金を手に入れ、それを湯水のように使う。彼らがひかれるのは、じつは賭でも犯罪でも女でもない。情熱の浪費、浪費のための浪費、消耗することへの欲望がすべてなのだ。そうした無頼をてらう生活のなかで、河村はキャバレーに働く可憐な恵子を知り、彼女との愛欲に純粋な価値を求めて……。高校生と年上の女のはげしい恋を描いた長篇。
-
-
-
-彼女が部屋の花に気づく時 登場人物は二人だけ。片岡作品にはめずらしく、中年の男女だ。彼らの様子はあられもない。セックスの後にセックスを語り、語りが一呼吸すると、またセックス。そのあいだに、なぜだろう、仕事のことや、母親(女性のほうの)のこと、その母親の葬儀のことなどが話題にのぼってくる。どうやら二人は女優と映画監督であるらしい。行為の前と後、ふと思い出したように彼女はしきりに「部屋が暗い」という。高層階のホテルの部屋だ。やがて彼女は、青いガーディニアが活けてあるのを見る。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
-
-妻子を殺さなければならなかった徳川家康の悔恨を縦軸に、二代将軍秀忠の側近土井利勝の心理葛藤を横軸に活写した異色時代小説。多くの人間を死なすことで生きながらえてきた家康と秀忠時代の未来を展望する利勝の思いは果たして一致するのか。 関ヶ原の戦いを制して天下を掌中にした徳川家康。将軍の座を息子秀忠に譲り、自身は駿府にて隠居の身。しかし、政治の実権は家康が握っていることは天下周知。鷹狩りと称して江戸に出ては、重臣たちの動きや働きぶりを抜け目なく見聞して駿府へと引き上げていく。もはや、家康に逆らう者はいないのか。いや、大坂にはまだ豊臣秀吉の遺児秀頼も淀君もいる。彼らを慕う武将も少なくない。油断はならない。そんな折も折、江戸から駿府への帰路の途中、「大久保忠隣に謀反の疑いあり」の報がもたらされる。忠隣は秀忠の重臣。しかも三河譜代の名門の出である。家康に、江戸から中原御殿まで呼び出されたのは、秀忠の側近で切れ者の土井利勝。家康と対峙した利勝は、もたらされた報に裏の陰謀を嗅ぎ取る。大御所が何故に忠隣を亡き者にしようとしているのか。裏で密かに動いていたのは家康の信頼厚い本多正純か。利勝は、家康の胸中を推し量りながら家康亡き後の秀忠時代の天下の有り様に想を巡らせ、眠れぬ一夜を過ごす。 〈目次〉 一 愛おしい瀬名と信康 二 大久保忠隣に謀反の疑いあり 三 天下人徳川家康の涙 四 俊才土井利勝の苦悶 五 敵は己自身のなかにあり 六 忠臣本多父子の影 七 後顧の憂い 八 本多正純を老臣に迎えた二代将軍秀忠
-
-
-
-破天荒の「テレビ結婚」で一躍脚光をあびた井戸美子は、プロレスラーと蒲原財閥の当主を手玉に取って、ついに財閥夫人にのしあがり、プロレスラーに夫を殺害させて、莫大な遺産を継ぐ。熱海沖のH島を買占めて東洋のモナコにする野望に燃えた彼女は、政治の腐敗につけこんで政界の実力者・佐渡代議士を籠絡し、その準備を進める。だが、蒲原政之助の死因に疑惑を抱いた新聞記者・中川隆夫に、かつて彼女が地方実業家にニセ札づくりをもちかけて、類ない肉体を餌に500万円を詐取した旧悪を報道される。そして佐渡代議士との密会も暴かれて、ついに破局へ……。渾身の現代悪女物語。
-
-冬の菅平へ、木塚哲男と稲山洋子は、新婚スキー旅行にやって来た。襖1枚の隣室のスキー客の含み笑いに、洋子は初めての夜をこばんでしまう。翌朝、木塚は偶然逢った友人とともに、洋子を残して根子岳に出発、そして吹雪の山で道を失う。救出された木塚の枕元で、洋子はうわごとに「美津子」と呼ぶのを聞いた。……濃霧の高原、寒冷前線の乱流の中に展開する、青春画像を描いた長編力作。
-
-憧れが愛に変わるとき、 彼女は17歳になっていた。ロバートに会える……! ソフィーの胸は高鳴った。 寄宿学校を卒業した彼女は、列車で故郷へ向かっていた。 彼女が4歳のときに父が再婚し、ソフィーには2人の義兄ができた。 どちらの兄も優しかったが、とくに長兄のロバートは特別な存在だ。 忘れもしない。一昨年、クリスマス休暇で実家へ帰ったとき、 ふいに彼にキスをされた。それは初めて味わう大人の口づけだった。 ロバートはすぐに身を引いて謝ると、翌朝早く家を出ていった。 あれ以来、顔を合わせていない。ところが久しぶりに再会した彼は、 まるで別人のように冷淡でよそよそしく、ソフィーは深く傷ついた。 それもそのはず、彼の傍らには、美しい婚約者が寄り添っていた。
-
3.0憧れが愛に変わるとき、彼女は17歳になっていた。 ロバートに会える。ソフィーの胸は高鳴った。寄宿学校を卒業した彼女は、列車で故郷へ向かっていた。彼女が4歳のときに父が再婚し、ソフィーには2人の義兄ができた。どちらの兄も優しかったが、とくに長兄のロバートは特別な存在だ。忘れもしない。一昨年、クリスマス休暇で実家へ帰ったとき、ふいに彼にキスをされた。それは初めて味わう大人の口づけだった。ロバートはすぐに身を引いて謝ると、翌朝早く家を出ていった。あれ以来、顔を合わせていない。ところが久しぶりに再会した彼は、まるで別人のように冷淡でよそよそしく、ソフィーは深く傷ついた。さらに、人づてにロバートが婚約したと聞かされて……。 ■大御所アン・メイザーの、1976年刊行の未邦訳旧作をお届けします。甘酸っぱい初恋が、思わぬ展開から三角関係に……!?ロマンス小説のエッセンスが詰まった、味わい深い1作です。
-
-米国のエネルギー企業、エンロンの破綻劇と同社が駆使した粉飾会計の手法を白日の下に晒す実録小説! 2001年12月、米エネルギー企業大手エンロンが破綻した。一介の地方ガス会社は、いかにして世界にエネルギー革命をもたらし、なぜ突如破綻したのか?同社と米国政府、ウォール街、会計事務所との癒着は、いかなるものだったのか?エンロンが駆使した金融工学と会計操作のからくりに徹底的にメスを入れ、貧困家庭から這い上がろうとして戦い、破滅した幹部たちの人間ドラマに光を当てる画期的な実録経済小説。 【目次】 プロローグ、第1章 サッチャリズム、第2章 カウボーイ対インディアン、第3章 ガス銀行、第4章 オフバランスの魔術師、第5章 電力革命、第6章 青いダイヤ、第7章 エンロンオンライン誕生、第8章 LJM2号、第9章 黒船上陸、第10章 青森進出、第11章 ケツの穴野郎、第12章 内部告発、第13章 カラ売り屋の逆襲、第14章 救済合併、第15章 破綻、エピローグ 【著者】 黒木亮 1957年、北海道生まれ。早稲田大学法学部卒、カイロ・アメリカン大学大学院(中東研究科)修士。都市銀行、証券会社、総合商社に23年あまり勤務し、国際協調融資をめぐる攻防を描いた『トップ・レフト』で作家デビュー。主な作品に『巨大投資銀行』『メイク・バンカブル!』『地球行商人』など。早稲田大学時代は箱根駅伝に2度出場し、『冬の喝采』で自身の競技生活を描いた。1988年から英国ロンドン在住。
-
2.0侯爵となったカムリンは、社交界で人気だが、織物工場の経営者としても成功している。ある舞踏会の夜、庭での愛人との逢瀬で、実は既婚者だと知らされショックを受けていたカムリンの耳に聞こえてきたのは「はっくしょん」というくしゃみの音。誰かに見られていたのだ……。その後、親友夫妻からダンスするよう頼まれたのは、背が高すぎ、堅苦しすぎる壁の花の男爵令嬢シャーロット。乗り気でないまま踊り始めたカムリンだったが、その水晶のような青い瞳と率直さ、知性にひきつけられた。だが、自分が誇りにしている織物工場の経営について「ひどい人だ」と言われ、思わず唇をキスでふさいでしまう。一方シャーロットは、いけすかない男性だと思いつつも、カムリンに魅力を感じる自分にとまどっていた。おまけに、庭でかむリンと愛人を見ていたのはシャーロットだったのだ。間の悪い出会いから始まった二人の関係は……?
-
-きれいに晴れ上がった空のあった時代を、カラダの中に住まわせること 18歳で高校を卒業し、そこからまた18年。 結婚して、離婚して、ヨリを戻す、というようなこともチラホラ。 紆余曲折もありつつ、未来もまだまだ大いにある年齢だ。 東京を離れた場所でのクラス会、という機会が訪れる。 それは不思議とくすぐったい再会の時間だ。 その中に、今、歌謡曲、それも古い歌謡曲の歌手をしている女性がいる。 彼女が魅せられている古い歌の中にあるのは 今の時代が失った空であり、希望だ。 この小説のタイトルはもちろん、 岡晴夫の「あこがれのハワイ航路」のあの歌詞から取られているはずだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
-
-カミソリ奥さんと悪名高い女医の息子・孫六くんと、カミナリ親爺を父に持つ江利子が、若さと機智で、犬猿の仲にある両家をさばく、ユーモア小説――伊豆・天城の山中で偶然の出会いを重ねて惹かれ合った江利子と孫六。その縁結びの神がいたずら好きだったためか、二人は、互いの家族や友の因縁が招く暴風雨のような日々に巻き込まれていく。素直に好意を寄せ合うこともままならないなか、突如襲来したホンモノの台風が解決の糸口となりそうになるが……。『きんぴら先生』シリーズで大衆小説をけん引した著者の、軽妙爽快な青春群像。
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 少女のころ、お気に入りの詩集をくり返し読みながら、こんな美しい言葉をつかう「詩人」って、どんな人たちなのだろうと想像しました。私みたいにくいしんぼうで、ワルイ心を持っているはずはない、と思いました。私は、ひとつの夢を誰にも話さず、胸の奥のほうにしまいこみました。それからずいぶん月日が流れて、とっくの昔に大人になっていた私は、ふと、胸に浮かんだ思いを言葉にしてみたのです。それは、心のつぶやきのようなものでしたが、これが「詩」なのかもしれない、とおもいました。不思議でした。「詩」は、ありふれた日常の中から、湧き水のようにしみ出してきたのです。こうして、心のつぶやきのような「詩」が、一編一編増えていきました。いつか一冊の詩集をもちたい―胸の奥にしまった少女の日の夢が今、本当のことになろうとしています。―あとがきより抜粋―
-
-
-
3.5
-
-
-
4.3【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 2003年の単行本発売以来、10刷を数えるベストセラーとなった同書待望の電子化。2002年にガンで先立たれたご主人=学生運動のリーダーだった藤本敏夫さんと獄中結婚を果たし、離婚の危機を乗り越えた夫婦愛、ガンとの闘いから死別までを赤裸々に綴る。孤独から立ち直り、今も心に生きる夫と共に新たな出発を決意する感動の書。著者の加藤登紀子さんは、国民的歌手であるとともに詩人・思想家であり、多くの著書をなした時代の語り部でもある。そのメッセージは、人々の心を揺さぶり、時代の貴重な記録としても長く読みつづけられるべきものである。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
-
-
-
-貧しいきこりの子の兄妹チルチルとミチルはクリスマス・イブの夜、仙女の訪問を受け、その言い付けで「青い鳥」を探しに出かける。「思い出の国」「夜の宮殿」「未来の王国」などを探しまわるが、どこにも「青い鳥」は見つからない。ようやく自分たちの家に帰ってきたとき、すべては夢だったことがわかる。そして「青い鳥」(幸福)は家で飼っていたキジバトだったことを知る…メーテルリンクの代表的な夢幻劇。
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 きいろいとり文庫作品 その35「幸せを運ぶ『青い鳥』を探して、チルチルとミチルの兄妹が、いろいろな世界を冒険します」※本製品の言語は日本語(漢字仮名交じり文)となっております。別言語・ヴァージョンをお求めの方は、別途お買い求めください。
-
4.0ダーニはコンピューターの前でため息をついた。この半年間、彼女は理想とは言えない仕事をしていた。調査のために他社のデートサイトの会員になりすましていたが、友達を作っただけで誰の誘いにも応じず、デートはしていない。今の仕事に罪悪感があり、結婚や男性を望んでいないからだ。なのにある日、デートを申し込んできた相手にときめいてしまう。彼の名はブライス。写真やメールからその誠実さが伝わってくる。実際に会ってみても知的で礼儀正しく、ダーニは急速に惹かれた。だがダーニはそのときまだ知らなかった。ブライスこそ、彼女をスパイと疑い、自ら調査に乗り出したサイトの代表とは……。■ブラインドデート・ブライド・ドットコムの会員になり、調査を続けてきたダーニ。一度もデートをしようとしない彼女を疑い、正体を探ろうとするブライス。サイトのチャット仲間も加わり、にぎやかな結末を迎えるミニシリーズ最終話をお楽しみください。
-
4.7クリスマス・イブの夜。貧しいきこりの兄妹、チルチルとミチルは、ふしぎな妖精のおばあさんに「青い鳥を探しにいってくれ。」とたのまれました。「夜の城」「幸福の館」「未来の王国」……。光の精や、犬や猫たちとともにめぐる冒険の旅で、チルチルとミチルは青い鳥を見つけることができるのでしょうか? メーテルリンクの戯曲『青い鳥』が発表されたのは、1908年。以来、チルチルとミチルの兄妹が「幸福の青い鳥」を探し求める旅路の物語は、100年以上にわたって世界中の人々から愛されてきました。 今回、江國香織氏に新訳をお願いし、「不思議で深遠」とも言われる『青い鳥』の世界を、子どもたちに楽しんでもらえるように訳していただきました。 挿絵は、自在な線と演出技法で幅広い世代から支持される漫画家の高野文子氏。夢と幻想の世界に誘ってくれる高野氏のイラストにもぜひご注目ください。 【あらすじ】 貧しいきこりの子、チルチルとミチルはクリスマス・イブの夜、ふしぎな妖精のおばあさんに「青い鳥を探しにいってくれ。」とたのまれました。こっそり家をぬけだして、光や水や火、パンや砂糖やミルク、犬や猫の精たちとともに幸福の青い鳥を探す旅に出ます。 おそろしいものが住む「夜の城」、二人をねらう木の精や動物たちのいる「月夜の森」、「幸福の館」、「未来の王国」へ--。 はたして二人は、青い鳥を見つけることができるでしょうか。
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 幸せを運ぶ「青い鳥」を探して、チルチルとミチルの兄妹が、いろいろな世界を冒険します。【きいろいとり文庫 第35作品目】
-
-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 きいろいとり文庫作品 その35「幸せを運ぶ『青い鳥』を探して、チルチルとミチルの兄妹が、いろいろな世界を冒険します」※本製品の言語は日本語(ひらがな・カタカナ文)となっております。別言語・ヴァージョンをお求めの方は、別途お買い求めください。
-
-世界中で愛されている永遠の名作『赤毛のアン』。ある日、プリンスエドワード島にやって来た赤毛の女の子。マシューとマリラにひきとられ、次第にふたりは夢見がちでおしゃべりなアンに心惹かれていきます――そんなアンが巻き起こす出来事でみんなが幸せに! 大人になったアンの子どもたち、アンの友だちのすてきなお話も読むことができます。美しくて読みやすいことで愛され続けている村岡花子訳。かわいいHACCAN氏のイラスト――親子3代で楽しめる青い鳥文庫の「赤毛のアン」シリーズで、あなたもアンと「腹心の友」になりませんか? 1.赤毛のアン(新装版) 2.アンの青春 3.アンの愛情 4.アンの幸福 5.アンの夢の家 6.炉辺荘のアン 7.虹の谷のアン 8.アンの娘リラ 9.アンの友だち 〈世界の名作 小学上級から 総ルビ〉
-
4.0累計200万部突破目前の、とある人気シリーズ。最新刊・第14巻の発売を12月に決めたものの、先生の原稿は遅れに遅れ……。果たして12月発売にまにあうのか?作家、画家、編集部、校閲や販売、印刷所、取次、書店などなど、本が書店に並ぶまでの人々の奮闘を描きます。4ヵ月におよぶ取材にもとづいた臨場感あふれる現場の姿。これを読んだら、あなたも本がつくりたくなっちゃうかも!
-
4.410歳の少女・エリンは、母親との二人暮らし。母のソヨンは、凶暴な生き物である「闘蛇」の世話をしているが、ある日、その「闘蛇」が、いっせいに死んでしまう。その罪に問われて捕らえられるソヨン。けっして人に馴れない、また馴らしてはいけない獣とともに生きる運命をせおった、エリンの壮大な物語。大型ファンタジー、堂々の幕開け!(解説:石崎洋司)
-
-三年前に悲しい事故で愛する家族を失ったルースにとって、小説を書くことだけが、心のささえだった。ある日、彼女はTVのトークショーにゲストとして招かれた。同席したのは世界的なベストセラー作家、パトリック・ヘーガン。噂にたがわず、危険なほどセクシーでゴージャスな男性だ。セックスと権力がテーマの彼の作品は何本も映画化されているが、ルースは批判的だった。そんな彼女に彼は強い関心を示した。「もう少しお話ししたい。夕食につきあっていただけませんか?」華々しい女性遍歴を飾るために犠牲になんかならないわ!ルースは自分に言い聞かせた―私が求めるのはもっと別のもの。けれど、強引な誘惑に、理性は反発しても感情がざわめいて…。
-
-神田佐久間町の裏店に、浪人風情ながらこざっぱりとした身形のいい侍が住んでいた。その日暮らしの住人の中にあって、金に困っている様子はない。それもそのはず、青井兵馬を名乗る浪人は、徳川御三卿・田安家に生まれ、十年前に出奔、海外事情を知るために欧州に向かい、久々に帰国して江戸に舞い戻っていた若殿であった。時は天保年間。老中・水野忠邦が改革を押し進め、厳しい風紀取締りが庶民を疲弊させていた。開国的な思想を持つ兵馬は、その綱紀粛正の愚かさを説き、長屋の仲間らと立ち上がる。が、行く手を拒む悪の本丸──。兵馬は思いも寄らぬ方法で対決の日を迎えようとしたが……。庶民を守る“長屋の若さま”、その活躍を描く期待の新シリーズ!
-
4.2新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞W受賞! 維新に放浪された高須松平家の四兄弟。 石高わずか三万石の尾張高須の家に生まれた四兄弟は、縁ある家の養子となる。 幕末の激動期、官軍・幕府に別れて戦う運命に。 御三家尾張藩主となり、いち早く官軍についた次男・慶勝。 一橋家を継ぎ維新派と交渉した五男・茂栄。 美貌と高潔で知られた会津藩主、六男・容保。 京都所司代として兄・容保を補佐し、最後まで転戦した八男・定敬。 兄弟の誰か一人でも欠けていれば、幕末の歴史は変わった――。 埋もれた歴史を活写する傑作長篇小説! 解説・内藤麻里子 ※この電子書籍は2017年12月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
-
4.0小学五年生のあおいは、父親の仕事の都合で、カナダに引っ越すことになった。 あおいには空想癖があり、ストレスを感じた時に空想すると、ストレスが緩和されるのだ。しかし、空想している様子が気持ち悪いと、クラスで浮いた存在になってしまった過去があるので、新天地のカナダでは、なるべく空想はしないで、普通にしていようと決めていた。ところが、カナダの普通は、日本の普通とは全く違う。学校は先住民の歴史を記念してみんなでオレンジを着る「オレンジシャツデー」やヒーローのコスプレをする「スーパーヒーローデー」など不思議な行事だらけで、あおいは戸惑うことばかり。隣の家に住むゲイカップルや、クラスメイトのアディソンの影響もあり、あおいは、普通でいようとする努力をやめることに・・・・・・。 九月最初の火曜日なのに、こんなに寒いなんてさすがはカナダだ。今にも雪がふり出しそうな白い空を見上げて、日本はまだ夏なんだろうなあと思った。うんざりしていた暑さが、なんだか恋しい。暑さが恋しいんじゃなくて、日本が恋しいのかな。あんなに居心地が悪かったのに、変なの。 空に向かって両手を広げて、全身に冷たい風を受けてみた。寒くて体がカチカチになる。冷とうイカになったみたい。本当にイカになれたらいいのになあ。そうしたら、カナダの学校なんかに行かなくていいもん。 「あおい。なにやってるの。早く車に乗りなさい」 お母さんが、カギをかけながら言った。 「あ、はーい」 こんなことやってたから、居心地が悪くなったんだった。ふつうにしてないと、ここでも居心地が悪くなっちゃう。──本文より。
-
-大正31年(1941年)、江戸城本丸。徳川第17代将軍・家正の前に、政所奉行・東条英機が平伏していた。ハルノートの報告を聞いた家正は「このような侮辱、見過ごしにしては武士の沽券にもかかわる」と発言。そして「全軍に伝えよ。将軍は開戦の大命を発したと」。葵の太平洋戦争、開戦が決定した瞬間であった…。 存続した徳川幕府が米・英との太平洋戦争に挑む、という着想のもとに描かれた、驚愕の架空戦記「葵の太平洋戦争」、第一弾! ●青山智樹(あおやま・ともき) 1960年、東京都武蔵野市生まれ。学生の頃より同人誌『宇宙塵』に参加。東海大学理学部物理学科卒業後、高等学校に理科教師として勤務。1992年、長編SF『赤き戦火の惑星』(勁文社)で商業デビュー。『合体戦艦「富士山」出撃!』(有楽出版社)、『蒼穹の海鷲』(アスキー)等、シミュレーション戦記を中心に執筆する。その他にも『零戦の操縦』(アスペクト)、『自分でつくるうまい!海軍めし』(経済界)、『世界一わかりやすい放射能の本当の話』(宝島社)等、ミリタリー関連書籍など著書・共著多数。
-
-私、あおい。小学六年生。 京都にある、おとうふ屋の一人娘だよ。 クールな見習いの男の子・真緒くんといっしょに、幻のレシピ復活を目指してがんばることに!? わが家じまんのおとうふを「いらん」って言った高級料亭・望月楼を見返してやるねん! くいしんぼうな神さまの使いのキツネ・ククリのフシギな力をかりて大変身! レシピ復活のためのヒントを探すけど、うまくいかなくて――? 大好きな星ヶ瀬商店街のなかまたちとお店の大ピンチ! みんなで、ぜったい乗り越えてみせる! \おもしろさ、まちがいなし!/ 【第9回角川つばさ文庫小説賞《大賞》受賞作!】【小学中級から ★★】
-
-江戸には、筋さえ通れば金次第でなんでもやってのける、命知らずの三人組がいるという――。松平新九郎は、口入屋から怪しげな仕事をうけおう貧乏浪人。金や権力には縁がないものの、自由気ままな暮らしを謳歌していた。 ある日、仲間の浅井幸四郎・筧岩次郎とともに、田舎娘から父親探しの依頼を受けた新九郎は、事件の裏に隠された卑劣な企みに気付く。助けを求める娘の、必死な訴えを聞いた新九郎たちは、道理の通らぬ悪を退治する『あぶれ組』として、凶悪な盗人集団に立ち向かっていくのだが……。三人の無法者が世を正す痛快娯楽シリーズ、ここに開幕!
-
-笹本将輔、35歳。芸人の夢を諦め、地元に戻ってきた。 旧友の結婚式に参加して、鉄板焼き屋の店長として生活して、普通の35歳の人生が始まった。 自分で決めて芸人を辞めたからもうやりきった、十分だと思っている。それなのに、ことあるごとに相棒のことが頭に浮かんで、芸人だった頃の思いが離れない。 いつかこの燻りも、後悔も慣れるだろう。でも、慣れてしまった自分になることも、怖い。 ――なぁ小寺。どうしてこんなことになってしまったんだろう。 夢破れた男は何度も問い直す。 小山藍子、37歳。書店で働いている。 しっかりしていないアルバイトを指導しつつ、深夜まで仕事して朝に寝る。 何か変えるきっかけもないから、この生活を変えずにずっと繰り返している。 どれだけ苦しくとも、学生時代に付き合っていた悟のことを思うと頑張れた。昔と変わらず、漫画家になるという夢を目指している彼が頑張っていると思えば、頑張ることが出来た。 変わらないものがある。そう信じていられると思っていた。 現実に打ち砕かれた2人の物語。でも、それらが人生の全てなんかじゃない。 今、夢を目指す人、そして夢を諦めた人に読んで欲しい、ささやかな希望の物語。
-
2.3
-
-科学の進歩と人間の夢が結び合う、青いバラの創造。「青いバラ」の夢に憑かれた園芸家鈴木省三の熱情、バラの花市場の研究開発、科学者たちの論争…。バイオテクノロジー最新事情を網羅しつつ、人間の欲望と科学の未来が結びあうバラ作りの夢を追う渾身のノンフィクション。
-
3.6パリの弁護士ショーモンは古いモノが好き。仕事は順調、稼ぎも良いが、趣味の骨董収集に妻も周囲も全く関心を持ってくれない。ある日、自分そっくりの18世紀の肖像画を落札したショーモンは、その男の正体を探す旅のなかで、奇妙な偶然に巻き込まれていく……。『赤いモレスキンの女』の著者による鮮烈なデビュー作。
-
3.7
-
3.0ウィローはイギリスの片田舎のコテージに引っ越した。つらい離婚から一年。ようやく新しいスタートを切るのだ。隣には豪奢なマナーハウスが建ち、実業家が住んでいるという。いったいどんな人なのかしら? 気難しいお年寄りとか?ぼうっとしていた彼女は、焚き火の勢いが増したのに気づかなかった。■モーガンは、隣家の庭から火の手が上がるのを見つけた。いったいどういうことだ? 引っ越した早々に、もう火事を起こすとは! すぐに駆けつけて火を鎮火したモーガンは、あらためて隣人をまじまじと観察した。今度はもっと厄介な炎が、彼の中で燃え上がりはじめた。
-
-
-
3.8
-
3.8★ソチ五輪金メダリスト・羽生結弦選手の歩みを 写真とインタビューで綴る。「銀盤の王者・初の自叙伝」 ★「多くの人に支えられて、僕はスケートができた。 精一杯滑ることで、感謝の気持ちを伝えたい。」 2011年3月11日、仙台のリンクで練習中に東日本大震災に被災――。 家族4人で近くの体育館で避難所生活を送りながら、 「このまま、スケートを続けてもいいのか」と悩んだ羽生結弦選手(当時16歳)。 地元のリンクは半壊し閉鎖――。練習場所を求めて、 日本各地のアイスショー60公演に参加しながら、4回転の精度を磨き、 2012年の世界選手権では日本男子史上最年少で銅メダルを獲得しました。 本書は、震災を乗り越えて大躍進を遂げた羽生結弦選手が 自身のスケート人生や将来の夢を語り下ろした、初の著書です。(2012年4月初版) ※ 羽生選手の印税はすべて、被災したアイスリンク仙台へ寄付されます。 スケートを始めた4歳から17歳まで、写真とインタビューで綴る成長の軌跡。 貴重な撮りおろしショットを100点以上掲載! v (目次より) 初めての世界選手権/フィギュアスケートと出会う/15歳のジュニアチャンピオン/ シニアへの挑戦/3月11日/アイスショーを練習の場に/グランプリシリーズの死闘/ GPファイナル、そして全日本選手権/理想のスケートとは/ ライバル、仲間、憧れの選手たち/世界選手権へ、オリンピックへ 【電子版限定特典】本書愛蔵版カバー写真と発売時使用した書店店頭用POPを特別収録
-
3.4
-
-理由があろうがなかろうが、泣く時はいくらでも泣くといい 二人の中年女性。46歳。学生時代からの親友だ。一人はピアノ弾きをしており、彼女がカクテル・ラウンジで弾いている所へもう一人が不意に、予告もなく現れたりする。46歳。過去も未来もある年齢だ。そして若い頃には感じなかったであろう、不思議な現象も訪れる。例えば涙。夕陽を見るだけでわけのわからない衝動にかられたり、どうにも不可解な涙が流れたりすることがある。そんな二人が再会して、世間的な親友概念を逸脱した時間もまた、やってくる。二人は今また、いくら泣いてもいい場所を手に入れたのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
-
4.0
-
-新しい住居に引っ越したゴーストハンターは、東の窓を見た。そこから見えるのは、不気味な七階建てマンション「ブルー・ローズ」。築半世紀くらい経っているとおぼしい。元はもっと鮮やかな青色だったのだろうが、すっかりくすんで随所にむらが見える。黒川が古本屋で仕入れてきた小説の舞台が、そのマンションらしい。最初の所有者は失踪し、現在は奇妙な住人ばかりが生息している。所有者が遺した奇怪な密室ミステリーを手がかりに、黒猫のぬいぐるみを抱えた異能の名探偵・ゴーストハンターが、恐るべき秘密を解き明かす! ●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう) 1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
-
-夜明け前の暗く青々とした闇の先には、眩しい朝日が待っている――。義父から受けた虐待と洗脳の日々。執拗ないじめによる友人との確執。キャバクラでのアルバイトで得た大切な友人、そして恋人の裏切り。出口のない闇にとりこまれそうになったユウカは18歳のとき、大きな決断を下す。驚異の17億PVを誇り、若い女性たちに絶大な支持を得る人気ブロガーが魂を込めて書き上げた女の子の青春物語。 【著者からのメッセージ】 「家庭、学校という小さな世界で苦しみ、仲間や恋愛に翻弄された、あの頃……。女の子にぜひ読んでもらいたい内容です」 ※本書は、2015年11月27日に配信を開始した単行本「蒼い闇」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください)
-
3.0ドラマ「ビターシュガー」原作者の名作小説 依子の両親は家庭内別居中。そこに父親の転勤や母親の長期出張が重なり、依子はいやおうもなく親友である梢の家に下宿することになった。大家族であり居候も多い梢の家は、依子の家とは違って、いつでも人の気配があった。依子が知った梢の淡い恋、そして彼女の家の大家族ならではの生活ぶり。ふだん学校で見る梢とは異なった一面を知ることになり、ふたりの友情はさらに強いものになっていく。そして賑やかな梢の家で過ごすうち、依子の両親への気持ちにも少しずつ変化が……。女子高生の友情と恋、そして家族とは何なのかを描いた名作青春小説。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。