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伯爵家に拾われたレディ
キャンディス・キャンプ 新シリーズ開幕!一文なしの間借り暮らしから、麗しの伯爵邸ストーンクリフへ――19世紀英国に見つけた、めくるめく恋の万華鏡。 ノエルは幼子を抱き、あふれそうな涙をこらえた――愛する夫が急死したうえ、かつて夫を勘当した伯爵家の使いが突然現れ、後継者である息子を買い取りたいと言いだしたのだ。この子は絶対に渡さないと隙を見て逃げだしたノエルは、美しい金髪を短く切り、人目につかぬ地味な装いで各国を転々とする。しかし5年後、忘れもしない、氷のような瞳をした伯爵家の使いカーライルが再び目の前に現れて……。 -
女らしさは誰のため?(小学館新書)
正解を誰よりも早く選ぶ努力はやめませんか。 「女らしさ」は損か得か。「女らしさ」は誰のために存在するのか。そもそも「世間が考える女らしさ」とは何か──生き方が多様化し、男女ともに「正解」や「ゴール」がない今、私たちはどのような道を選択すれば、心地よく生きられるのか。 コラムニストのジェーン・スーと脳科学者の中野信子が、女性のみならず男性もが知らず知らずのうちに組み込まれている「残酷なシステム」を詳らかにする。 「自分の欲望をなめるな。普段はひた隠しにしても、その炎が消えることはありません。隠せば隠すほど胸の奥でくすぶり、自由闊達に生きる人を恨めしく思い続ける燃料になってしまう」(ジェーン・スー) 「私たちは、迷い、間違える。正しい答えを選べない。何が正しいのかすらわからない。私たちは不完全である。しかし、こうした私たちの不完全性が、何かの意味を持つのだとしたら、どうだろうか」(中野信子) コロナ禍で可視化された男女の不都合な真実、2023年のアカデミー賞でわかった「分母(選ぶ者)が変われば結果も変わる」という事実ほか。 ◎敵と味方とルールを再検証する ◎恋愛と結婚、私たちの場合 ◎なぜ女は自信を持ちづらいのか?◎いつか結婚も出産もレジャーになる ◎ジャストフィットな生き方は自分で決める *2019年刊行の『女に生まれてモヤってる!』に最新状況を を加筆、再編集して新書化したものです。 (底本 2023年6月発売作品) -
ライオンハーツ【単行本版】
これは2匹のライオンの物語。「好き」って気持ちからはどうしても逃げられなかった――。小さい頃に結婚の約束をした幼馴染みの礼央と獅子丸。しかし、男の子同士は"いけないこと"と教わり、その気持ちに蓋をしたまま時は流れて、あれから10年――。高校生になった2人は別々の学校に通っているけど、帰り道はいつも待ち合わせ。ともに過ごすその時間が1日の中で一番の幸せだった。でもそんなある日、女子と歩く礼央を偶然見かけてしまった獅子丸。ずっと見ないように蓋をしてきた気持ちが騒めきだして……。 -
フェアリー・ガールズ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ある日、まばたきをしたケイト、ミア、レイニー、ギャビーの四人は、妖精たちがいるネバーランドにやってきてしまいます! ネバーランドで遊ぶのが楽しすぎて、家に帰りたくないと思う少女たちですが……。ディズニーの妖精と人間の女の子たちが贈る、夢と魔法の冒険ファンタジーシリーズ、第1弾! -
事務次官という謎 霞が関の出世と人事
事務次官、それは同期入省の中から三十数年をかけて選び抜かれたエリート中のエリート、誰もが一目置く「社長」の椅子だ。ところが近年、セクハラ等の不祥事で短命化が進み、その権威に影が差している。官邸主導人事のため省庁の幹部が政治家に「忖度」しているとの批判も絶えない。官界の異変は“頂点”だけに止まらない。“裾野”も「ブラック」な労働環境や志望者減、若手の退職者増など厳しさを増す。いま日本型組織の象徴と言うべき霞が関は、大きな曲がり角を迎えているのだ。事務次官はどうあるべきか? 経験者や学識者に証言を求め、歴史や法をひもとき、民間企業や海外事例と比較するなど徹底検証する。長年、大蔵省・財務省をはじめ霞が関を取材し尽くした生涯一記者ならではの、極上ネタが満載。 プロローグ――霞が関の「聖域」 1章 その椅子のあまりに軽き――相次ぐ次官辞任劇の深層 2章 「名誉職」に過ぎないのか――事務方トップの役割を探る 3章 社長と次官――「組織の長」を比較する 4章 冬の時代――先細る天下り先、激減する志望者 5章 内閣人事局の功罪――幹部人事はどうあるべきか 6章 民間と女性の力――改革なるか人事院 エピローグ――「失敗の本質」 -
アン・グラ
ビルの狭間の空遠く幸い住むと……誰が云うのか。 番外地に生まれ、なにも信じられず、誰からも愛されずに、大都会を彷徨いつづけるミゲルとサチコ、十九歳のふたり。 革新と混迷の六十年代、東京は騒がしく、薄汚れて、若者には夢だけが、あった。 そうだ、漫画を描くのだ。愛も希望も、罪も真っ暗闇の未来も、すべてを漫画に描くのだーー。 丸尾末広、渾身の青春譜に今、世界が震える! 世界が狂い騒ぐ激動のただ中で、光と影が鋭くせめぎ合った時代を、唯一無二の才能が虚実ない交ぜに描き出す、アンダーグラウンド漫画道。 ●丸尾末広 ビームコミックス好評既刊● [天國 パライゾ] [トミノの地獄]全4巻 [笑う吸血鬼]全2巻 [瓶詰の地獄] [芋虫] [パノラマ島綺譚] ●コミックビーム 公式ツイッター● @COMIC_BEAM -
江戸の芸者 近代女優の原像
出雲のお国から明治の女優まで! 知られざる女性芸能の成立と盛衰 ◆内容紹介◆ 現代の日本人のほとんどは、江戸時代は女性芸能者がいなかったと思っている。 しかし、それは間違いで、江戸時代も女性芸能者はいた。 例えば、出雲のお国、そのかぶき踊りを模倣した遊女歌舞伎、踊子、そしてそれらの後継としての芸者である。 江戸の女性芸能者の系譜は絶えることなく、明治の女優へと引き継がれた。 「女性芸能者はいなかった」と誤解される遠因は、依然として続く男尊女卑の風潮にあるように思われる。 陰影に富んだ世界があったにもかかわらず、それに触れる歴史教科書はまず見当たらない。 本書は江戸時代の女性芸能の成立と盛衰について記述するものである。 -
Q上田A古田
「お笑いの突っ込みとは、野球でいうところのキャッチャーである、と20代の頃から思っていた」 くりぃむしちゅー 上田晋也(本書「はじめに」より) 野球界のレジェンド古田敦也に、大の野球好き、くりぃむしちゅー上田晋也が監督から選手、プロ野球の未来まで、他では聞けない秘話を語りつくす! -
日本酒外交 酒サムライ外交官、世界を行く
小泉武夫氏(発酵学者、東京農業大学名誉教授)、太田和彦氏(居酒屋評論家)、推薦! 会食、パーティー、レセプション、晩餐会。 外交と「食」は密接な関係がある。 そして食を彩り、コミュニケーションの潤滑油となるのが酒である。 外交官だった著者は日本酒の魅力に取りつかれ、ヨーロッパ、中東、カナダなど赴任した先々で、さまざまな「日本酒外交」を展開する。 日本酒は異文化に受け入れられるのか? そもそも合う料理があるのか? 「酒サムライ」の称号を得た著者は、世界の外交舞台に果敢に斬り込んでいく。 そこで見出した、日本酒が秘める大きな可能性とは? -
はじめてのクラシック音楽
どうぞこの本を手に取って、クラシックの世界の中へと踏み込んでみてください。先は急がなくてもいいのです。ゆるゆると散策するつもりで。飛ばし読みでも大丈夫です。そして、気になる作曲家、作品、演奏家がいたら、聴いてみてください。そして、「あなたの美」を見つけてください。 クラシックは縦横の線だか表のようなものだと思ってください。縦線は作曲家や作品、横線は演奏家です。作曲家がいなければ、音楽は生まれません。しかし、演奏家がいなければ、現実の音として聞こえてきません。作曲家と演奏家の絡み合いにこそが、クラシックの楽しさであり、ややこしさであります。どちらに興味をひかれてもいいので、おもしろそうだと思ったら聴いてみる、ただそれだけを考えればいいのです。 (「はじめに」より) -
山岳捜査
警察小説と山岳小説の完璧な融合! 「山はおれたちが護らなければならない聖域だ」 長野県警山岳遭難救助隊に所属する桑崎祐二は、鹿島槍北壁からの下山途中、谷あいに倒れている人物を発見する。すでに死亡していたその女性の首には、索条痕と吉川線があり、他殺死体だと認められた。しかし桑崎らをヘリコプターに収容する直前、雪崩が発生し、死体は飲み込まれてしまう。 桑崎は、死体を発見する前日、同じ場所で不審な三人組を目撃していた。さらに、三月の気温の上がる時期にも関わらず、死体は完全凍結していた。三人組と女性との関係は? なぜ死体は凍ったまま発見されたのか。 吹雪の北アルプスでの壮絶な捜索行。その果てに明かされた真実とは──。 山岳小説と警察小説の面白さを融合した著者新境地の長編ミステリ-。 ※この作品は単行本版『山岳捜査』として配信されていた作品の文庫本版です。 -
狼は瞑らない
佐伯鷹志は、かつて警視庁警備部警護課に在籍し、SP(セキュリティー・ポリス)として、政治家の警護をしていたエリート警察官だった。いまは一線を退き、北アルプスと立山連峰に挟まれた、広大な山岳地帯で遭難者を救助する、山岳警備隊の隊員となって久しい。その佐伯を狙う謎の暗殺集団。彼らは、警察と政界の闇の部分を知りすぎた佐伯を消すために送り込まれた、“掃除屋”と呼ばれる男たちだった。そして、幾重にも張りめぐらされた非常の罠。風速四十五メートルの大型台風に襲われ、下界と完全に弧絶した、標高二千メートルを超える険峻な山岳地帯を舞台に、過去を背負った男たちの、決死のサバイバルが始まる! -
ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。 若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。 デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、 前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、 進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。 さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。 これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか? 音と言葉を自在に操る著者が検証する。 -
死は存在しない~最先端量子科学が示す新たな仮説~
死後、我々はどうなるのか。「肉親」と再会できるのか。「前世の記憶」「輪廻転生」は、全くの迷信なのか。なぜ、「死者との交信」が起こるのか。「幽霊」や「地縛霊」という現象の正体は何か。我々の「未来」と「運命」は、すでに決まっているのか。なぜ、無数の人々が「神」や「仏」を信じてきたのか。なぜ、「最先端の科学の知見」と「最古の宗教の直観」が一致するのか――。この本を読み終えたとき、あなたの人生が変わる。 -
オールドタイムズ
有名人の嘘(フエイク)を暴け! 一週間バズり続けろ! 動画スクープで一躍注目を浴びた 新進ウェブニュース「オールドタイムズ」。 新旧メディア業界の荒波を乗りこなせるのか? 痛快メディアエンターテインメント小説! 夕刊紙のエース記者だった不動優作はあえなくリストラ対象に。 新たにウェブニュースサイト「オールドタイムズ」の運営に加わるが、早々に行き詰まる。 自分より若い出資者兼IT社長から「一週間バズり続けるニュースを」と要求され、嘘(フエイク)を暴くネタを探るのだが。 痛快メディアエンターテインメント小説! 解説=温水ゆかり(ライター/書評家) -
般若経 空の世界
「世界に固定した実体は存在しない。あらゆるものは“空”である」。 ものへの執着と、輪廻の恐怖から人々を解放した「般若経」。 1世紀半ばといわれる成立以降、数々の翻訳や加筆により、分散や繰り返しも多く、理解が難しかった大経典に、<空思想>の泰斗が正面から対峙。素朴で力強い思想の魅力を描きつつ、仏教思想史における位置と意味を明らかにする! 本書の原本は二〇〇二年八月、中公文庫BIBLIOより刊行されました。 目次 まえがき 序章 説話と思想 玄沙出家 『ヴィシュヴァーンタラ・ジャータカ』 布施太子の入山 常悲菩薩本生 サダープラルディタ(常悲)とダルモードガタ(法来) 哲学の発生 第一章 大乗仏教への道 シャーキヤ・ムニと大乗の菩薩 出家と在家 ストゥーパ (舎利塔)とヴィハーラ(精舎) 教団の分裂 ジャータカ (本生話)とアヴァダーナ(譬喩) 第二章 般若経の背景」 ボサツと菩薩 僧院の仏教 すべてがあると主張する者――有部の哲学(1) 区別の哲学――有部の哲学(2) 三世実有・法体恒有――有部の哲学(3) 第三章 「般若経」の出現 『八千頌般若経』の成立 過去仏・現在仏・未来仏 アクショービヤ如来 哲人マイトレーヤ (弥勒) 「般若経」の発展 第四章 「般若経」の思想(1) 仏母の発見 菩薩大士 大乗――声聞・独覚の批判 本来清浄――実在論批判 第五章 「般若経」の思想(2) 不二 般若波羅蜜 廻向――ふりむけの思想 巧みな手だて 菩薩の階位 縁起と空 参考文献 内容紹介 たとえば私の目の前にある机という個物は机という本体をもっていない。なるほど私がその前にすわってその上で原稿を書けば、それは机である。しかし私がそれに腰かければそれは椅子以外の何であろうか。(中略)そのようにさまざまな認識とさまざまな効用が起こるのは、その机に机の本体がないからである。机は机として空であり、本体は思惟における概念にすぎない。愛情は凡夫にとっては迷いの絆きずなであるけれども、菩薩や仏陀にとっては有情を見捨てない慈悲である。どうしてそこにただ煩悩という本体だけを認めることができようか。―――第五章「般若経」の思想(2) より -
ブラック・ワスプ出動指令
博物館としてけい留されていた空母(イントレピッド)で、化学兵器を用いた大規模テロが発生した。 危機を察知することに失敗したオプ・センターは、ミドキフ大統領によって即時解隊を命じられる。 長官の座を追われたチェイス・ウィリアムズは自責の念に駆られるが、 マット・ベリー大統領次席補佐官からかけられた言葉は意外なものだった。 「わたしはきみにつぎの任務を携えてきた」。 事件を引き起こしたテロリスト、アフマド・サーレヒー元大佐の追撃。 それがチェイスに課された新たな使命だった! -
危機の読書(小学館新書)
危機の時代を生き抜くためのブックガイド。 コロナ禍にウクライナ侵攻、安倍元首相銃殺。さらには物価高に温暖化。遠い地で起こったはずの出来事が、あなたの暮らしを突如襲う。世界は複雑に絡まり合い、一寸先の予測さえ不可能である。ではどうするか。 <時代の危機を認識するためには、読書に裏付けられた学知の力が不可欠なのである>―まえがき ◎内村鑑三『代表的日本人』 ◎ヨゼフ・ルクル・フロマートカ『なぜ私は生きているか』 ◎宮本顕治「鉄の規律によって武装せよ!」 ◎アーネスト・ゲルナー『民族とナショナリズム』 ◎手嶋龍一『鳴かずのカッコウ』 ◎斎藤幸平『人新世の「資本論」』 いずれも、階級格差、民族的アイデンティティー、国家の暴力性、革命、インテリジェンス、環境について危機を真摯に受け止め、その克服に取り組んだ(取り組んでいる)知識人の著作である。 著者の案内を入り口にして、これらの作品を読み進めれば、現代を生き抜くヒントを得られるはずだ。 (底本 2022年9月発売作品) -
ル・コルビュジエ
20世紀を代表する、最も有名な前衛建築家、ル・コルビュジエ(1887-1965)。 「全ての建築家にとっての強迫観念(オブセッション)」「近代建築の言語そのもの」……。 スイスの若き時計工芸家は、なぜこれほどまでの世界的名声を勝ち得たのか。 師との出会いと決別、数多のコンペティション落選や学界との論争、生涯転身し続けた作風の背景――。 建築界の巨匠を“人文主義者”という視点で捉え直し、豊富な図版と共に、その全体像をクリアに描き出す! 「あなたが何か新しいことを考えたと思っても、 コルブ(=ル・コルビュジエ)はそれをもうやってしまっている」 ―イギリスの建築家アリソン・スミッソン(「序章」より) 目 次 序 章 ル・コルビュジエとは誰か? 第一章 見出されたもの 第二章 「開かれた目」と「ものを見ない目」 第三章 「建築を擁護する」 第四章 「彎曲の法則」 第五章 「直角の詩」 第六章 「開かれた手」 年譜 あとがき 学術文庫版あとがき 本書の原本は、1983年9月、岩波書店より20世紀思想家文庫として刊行されたました。 -
理想の国へ 歴史の転換期をめぐって
コロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻……人類史レヴェルの危機に直面し、私たちは正念場を迎えている。今こそどんな未来を選び取るのかが問われているのだ。この歴史の転換期にあたり、天皇論や三島由紀夫論など対話を重ねてきた二人の知性が、新たな日本のアイデンティティを模索した。蔓延する「日本スゴイ」論を、鍛え抜かれた言葉と思索の力で徹底検証。将来世代のことを視野に入れ、環境、ジェンダー、平和など、あくまで理想を追求し続けるために我々は何をなすべきか、国を愛するとはどういうことかをラディカルに問うた「憂国」の書。 なお本書の元となった対話は、平成の天皇(現・上皇)が退位を宣言した後の二〇一九年一月、コロナ禍中の二〇二〇年八月および二〇二一年三月、そしてロシアのウクライナ侵攻最中の二〇二二年四月に行われた。 -
ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う
年収は300万円以下、本当に稼ぐべきは月10万円、50代で仕事の意義を見失う、60代管理職はごく少数、70代男性の就業率は45%、80代就業者の約9割が自宅近くで働く……知られざる定年後の「仕事の実態」とは? 漠然とした不安を乗り越え、豊かで自由に生きるにはどうすればいいのか。豊富なデータと事例から見えてきたのは、「小さな仕事」に従事する人が増え、多くの人が仕事に満足しているという「幸せな定年後の生活」だった。日本社会を救うのは、「小さな仕事」だ! 【目次】 第1部 定年後の仕事「15の事実」 事実1 年収は300万円以下が大半 事実2 生活費は月30万円弱まで低下する 事実3 稼ぐべき額は月60万円から月10万円に 事実4 減少する退職金、増加する早期退職 事実5 純貯蓄の中央値は1500万円 事実6 70歳男性就業率は45.7%、働くことは「当たり前」 事実7 高齢化する企業、60代管理職はごく少数 事実8 多数派を占める非正規とフリーランス 事実9 厳しい50代の転職市場、転職しても賃金は減少 事実10 デスクワークから現場仕事へ 事実11 60代から能力の低下を認識する 事実12 仕事の負荷が下がり、ストレスから解放される 事実13 50代で就労観は一変する 事実14 6割が仕事に満足、幸せな定年後の生活 事実15 経済とは「小さな仕事の積み重ね」である 第2部 「小さな仕事」に確かな意義を感じるまで 事例1 再就職先で一プレイヤーとして活躍 事例2 週末勤務で会社を支える 事例3 包丁研ぎ職人を目指して独立 事例4 近所の学校で補助教員として働く 事例5 同僚、患者とのやり取りを楽しむ 事例6 幕僚幹部から看護師寮の管理人に 事例7 仕事に趣味に、人生を謳歌する 第3部 「小さな仕事」の積み上げ経済 1.定年後も働き続ける人に必要なこと 2.高齢社員の人事管理をどう設計するか 3.労働供給制約時代における経済社会のあり方 -
写経入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「真心をこめて綴れば、その一字ずつが仏になっていく」。 七世紀末、仏教流通のための経典書写から始まった写経は、 信仰の拠り所となり、室町時代には文字を護摩符として服用するのが流行るほど 霊験あらたらかものでした。 何故これほどまでに、写経は日本人の心を虜にできたのか。 そのはじまりや写経所作の歴史的意味、一七字詰めの理由や 美しい書体バランス考察や毛筆の選び方・使い方まで、ていねいに説明。 仏教や日本文化を深く知るための「写経」という知見を、 現代仮名書壇の基礎を築いた名書家が、豊富な手本図版とともに細やかに披露する。 この底本は1971年、創元社より刊行されました。 文庫化にあたり、巻頭カラー頁を図版解説項へ移し、 付録頁を「講談社BOOK倶楽部」内『写経入門』サイトへ移行しています。 目次 1 写経とは 2 感謝の生活 3 神と仏 4 神仏混淆ということ 5 信仰と信念 6 清浄心 7 写経のはじまり 8 写経の方式 9 写経の作法 10十七字詰の解 11写経の用度 12写経の順序 13願文の書き方 14皇室と写経 15観音さま 16心経の略説 17心経の書写文字 18学習にはーー手本のこと 19筆写体と辞典体 20細楷の練習法 21装幀について 22所用料紙数の概算 23文人墨客の写経 24写経と私 図版一覧 図版解説 -
新装版 ゲッベルスとナチ宣伝戦 一般市民を扇動する恐るべき野望
宣伝省の中に政府がある・・・・・・ 全てのメディアを掌握したプロパガンダの怪物の正体! 15000人の職員を擁した世界最初にして、最大の「国民啓蒙宣伝省」 ヒトラー、ナチ幹部、国防軍、そして市民を従属させた、その全貌を描く。 -
永続孤独社会 分断か、つながりか?
社会や価値観が変化するなか、消費のあり方はどう変容してきたか。所有からシェア的なものへと移行が進んだ「第四の消費」社会を分析。何に豊かさを見いだすのか。コロナ禍で強まりをみせる孤独、格差、分断等も考察、消費から見えてくる社会のありようと今後を探る。 -
敗れても 敗れても 東大野球部「百年」の奮戦
二〇一九年に「創部百年」を迎えた東大野球部は、日本野球のルーツというべき伝統を誇る。戦火の中、沖縄に消えた英雄や、「赤門旋風」の主役たち、150キロ左腕宮台康平らへの徹底取材を通じて、謎を秘めた集団を解剖する。野球の「本質」と、ひとつの目標に向かってひた走ることの「価値」を思い出させる渾身のルポルタージュ。解説 桑田真澄 -
未完の敗戦
なぜこの国は人を粗末に扱うのか? その根本原因に迫る! コロナ対策、東京五輪強行開催、差別やハラスメント、長時間労働、低賃金……。 日本の組織はあまりにも人間を、人の命や暮らしを、軽視していないか? こうした状況と酷似するのが、先の戦争中の日本社会だ。 本書では、大日本帝国時代の歴史を追いながら、その思考の構造を明らかにし、今もなおその精神文化が社会のあちこちはびこる事実を数多くの事例を通して検証。 敗戦で否定されたはずの当時の精神文化と決別しなければ、一人一人の人間とその暮らしが尊重される「民主」社会は実現しない。 仕方ない、という思い込みとあきらめの思考から脱却するためのヒントと道筋を提示する書。 【「はじめに」より】 日本人は、なぜ死ぬまで働くのか。 日本の経営者は、なぜ死ぬまで社員を働かせるのか。 弾薬や食糧などの補給物資を送らずに「目標の達成」を前線の兵士に要求した、先の戦争における大本営(戦争指導部)と、給料を上げず休息も十分に取らせずに「成果」を現場の社員や労働者に要求する、現代の(すべてではないにせよ、無視できないほど多い)経営者たちの間には、同じ思考形態が共有されているように見えます。 それは、外国人技能実習生と呼ばれる低賃金労働者と、戦争中の東南アジア植民地で徴用した「労務者」との共通点にも見られます。 彼らは共に、日本という国や日本企業の利益のために、苛酷な労働環境で道具のように酷使され、搾取される存在です。 こうした現代における社会問題を解決・改善する糸口として、本書は先の戦争における「大日本帝国型の精神文化(思考法)」に現代の視点から改めて光を当て、さまざまな角度から、その精神文化の構造を読み解いていきます。 (中略) 大きな「全体」のために奉仕や犠牲を強いられることなく、一人一人の人間が大事にされる社会を創るために、本書の論考がお役に立てれば幸いです。 -
猪木と馬場
“燃える闘魂”と“東洋の巨人”の終わりなき物語。 昭和のあの頃、金曜夜8時に「男の子」はみんなテレビの前にいた――。 アントニオ猪木とジャイアント馬場は力道山門下で同日デビューし、やがて最強タッグ「BI砲」で頂点に上り詰めた。 その後、独立してそれぞれの道を歩み、二人は仁義なき興行戦争へと突入していく。 プロレスラーとしての闘いからプロデューサーとしての闘いへ。 猪木と馬場のライバル物語を追うことは、もちろん日本のプロレス史を辿ることであるが、本書の内容はそれだけではない。 プロレスの本質を理解するための視座を伝える一冊である。 -
amazonが成長し続けるための「破壊的思考」
コロナ禍でアマゾンは大きく売上を伸ばしました。2020年は米国の売上が対前年比+38%、日本では+25%と大きく伸び、前年の2019年はそれぞれ+21%、+14%の伸びにとどまっていたので高い伸びだったことがわかります。 日々の買い物や外食が制限されているなか、人々の生活を支え売上を拡大させただけでなく、アマゾンがその間も数々のイノベーションで顧客への新たなサービスを展開してきた結果と言えるでしょう。 アマゾンのビジネスモデル、経営手法、企業文化にはイノベーションをもたらすためのさまざまな「基準」が存在します。その中でも興味深いのが「破壊的に考えろ」というもの。 本書では、アマゾンジャパンの創成期から経営に携わった筆者が、その「破壊的思考」はもとより「リーダーシップ・プリンシプル」など、アマゾンが成長してきた「考え方」などを詳しく紹介します。eコマースに関心がある人はもちろん、多くのビジネスに直接的に役立つ思考法や手段が満載です。 -
グリム兄弟とアンデルセン
「ヘンゼルとグレーテル」や「赤ずきん」を伝えた勤勉な学者肌のグリム兄弟と、「人魚ひめ」や「マッチ売りの少女」を生んだ奔放な旅人アンデルセン。対照的な人生を送った童話の巨星たちのあいだには、しかし実際の接触のみならず、意外な共通点もあって……。 童話の最高峰と並び称される両者の著作と生涯を突き合わることで見えてくる、童話に秘められた深層、そしてそこに表れる深い人間理解とは? 全集の翻訳も手掛けたドイツ文学の第一人者による、共感溢れる、忘れがたい一冊。 [本書の内容] まえがき 1 アンデルセンとグリム兄弟との出会い 2 グリム兄弟の生涯 3 アンデルセンの生涯 4 学究者と作家――著作の比較 5 生の軌跡――愛と孤独 6 メルヒェンの語り手 7 グリム兄弟と私 8 アンデルセンと私 9 結び グリム兄弟とアンデルセンの年表 -
女人禁制
男女同権はすくなくとも社会通念上は、あたりまえの前提となって久しい。 だが、日本の各地には、女性の立ち入りを禁止する聖域や、特定の神事には女性を参加させないという慣行が現在も存在している。 そして、大相撲の土俵についての「禁制」は、たびたび物議をかもしてきた。 「女人禁制」とはいかなる背景から生まれ、変化する政治や社会の中で受け継がれてきたか。 なぜ、時に激しい批判にさらされながらも、人々はそれを守ろうとするのか。 女性たちは禁制をどのように受容し、あるいは抵抗し、つくり変えてきたのか。 「差別」として批判をする人々と、「伝統」として守ろうとする人々。 この対立構図は、当事者達にとって調停不可能であり、今後も継続することが予想される。 本書では、文化人類学的分析を柱にしつつ、宗教学、民俗学、歴史学、国文学、社会学など様々の分野の成果を取り込んで、 暗黙の前提を覆し、賛成か反対か、伝統か差別かという二分法を乗り越える視点を提示するものである。 第一人者が、真の解決に不可欠な知見を、この一冊でわかりやすく示す! 【本書の内容】 学術文庫版の刊行に際して 女人禁制の現在―プロローグ 女人禁制への視角 大峯山の現状 山と女性 女人結界 仏教と女性 穢れ再考 あとがき 二十年の後に―学術文庫版あとがき -
いまさら聞けない「ヨコ文字」事典
VUCA、ブロックチェーン、LGBTQIA、インバウンド……etc. つまり、どういう意味!? 厳選したキーワードの意味がすぐわかる! 今こそ知っておきたいアルファベット&カタカナ語をわかりやすく要約&解説! よく耳にするようになったけど、一言で説明するにはためらってしまう「次世代の用語」たち。 そんな「新聞、ニュースなどで耳にする時事用語」から「生活でよく目にするカタカナ用語」まで これからの時代を生きるうえで知っておきたい言語を、わかりやすく解説します。 [掲載用語例] NFT/リベラル/HSP/サステナブル/GAFA/アウフヘーベン/LGBTQIA/ポピュリズム/VUCA/ベーシックインカム/SDGs/ダイバーシティ/QOL/バイオマス/VR/リテラシー/DX/レぺゼン/OODA/モビリティ/IoT/チルアウト/MMT/トレーサビリティ/UX/マイノリティ …etc. 【目次】 1章 ニュースで耳にするけど説明できない時事用語 2章 知らないとなんだか損をしそうな経済用語 3章 仕事がデキるヤツが使っているビジネス用語 4章 意味も使い方もいまいちわからないIT用語 5章 いまさら知らないとは言えないインテリ用語 -
戦術の名著を読む
日本人が知らない戦争の極意とは? 戦術とは、部隊を指揮して作戦を実行し、戦闘の目的である 戦勝を獲得する術(アート)と科学(サイエンス)のことである。 野戦指揮官の本質は、戦場で戦術を駆使して最小限の犠牲で 任務を達成することにある。 開国以来、西洋列強に追いつけ追い越せという国是を背負った 秋山真之は、「吾人一生ノ安ヲ偸メバ 帝国ノ一生危ウシ」という 覚悟のもとで渡米し、軍事思想の大家マハンに教えを請うて 『海軍基本戦術』を記した。 ナポレオン戦争、二つの世界大戦、ベトナム戦争……。 多くの軍人たちの血によって昇華されてきた近代戦術の本質とは何か? 半世紀にわたって戦術を研究してきた著者が、名著のエッセンスを紹介する。 -
源氏の血脈 武家の棟梁への道
その後700年におよぶ武家政権を本格的に開始したのは、なぜ源氏だったのか。そしてその地は、なぜ鎌倉だったのか。源氏を「武家の棟梁」に押し上げた4人――源為義・義朝・頼朝・義経の人物像から、日本中世の始まりを描く。 武士は、律令制が乱れた地方社会で自衛のために組織され、草深い東国の武者たちが貴族化した都の平家を滅ぼして武家政権を立てた――こうした通説的理解は、現在では成り立たない。近年の研究では、武士とはそもそも都市的な存在であり、源氏も平氏と同様に軍事貴族として王朝社会での栄達を目指していた。では、京武者・源氏はいかにして地方武士団を統合し、鎌倉に幕府を開くことができたのか。一族不遇の時代、列島各地に拠点を作った祖父為義。京都政界で地位向上に邁進し、挫折した父義朝。高貴な出自による人脈を駆使した頼朝・義経兄弟。河内源氏3代4人の長期戦略は、貴族対武士、東国対京都といった単純な図式を超えたドラマを見せる。 東国武士団の研究に多くの成果を上げてきた著者によれば、源氏こそ「征夷大将軍」「武家の棟梁」たるべきという観念は、源頼朝や足利尊氏、徳川家康らによって作り上げられたものだった。また、為義の父にあたる八幡太郎こと源義家が、武門源氏の始祖として神格化されたのは、のちの北条氏・足利氏が系譜と伝説を捏造したことによるという。文庫化にあたり、「補章」を加筆。〔原本:中央公論新社、2012年刊〕 -
よくわかるヒンドゥー教
ブッダ(釈迦)はインドで生まれ、仏教はインドから世界に広まった。日本の仏教や仏像、生活に息づく風土風習をみわたせば、インドやヒンドゥーに起源をもつであろう事柄が実に多い。一方、聖典「ヴェーダ」や「マヌ法典」の教義、カースト制度やガンジス信仰、独特な祭祀や儀礼がいまなお色濃く残る世界は、外部からは伺いしれない混沌と魅惑と歴史文化を秘めている。わたしたちにとって近くて遠い「インド教」ともいうべき特異な思想文化の根本を、基本の「き」から徹底解説する、格好の入門書。 第一章 ヒンドゥー教を知るための基礎知識 ・アーリア人とドラヴィダ人 ・バラモン教からヒンドゥー教へ ・ゾロアスター教の影響 ほか 第二章 ヒンドゥー教の思想 ・インド最古の聖典ヴェーダ ・六派哲学 ・叙述詩『マハーバーラタ』 ・叙述詩『ラーマーヤナ』 ・『マヌ法典』 ・輪廻転生と業 ほか 第三章 ヒンドゥー教の生活と儀礼 ・四住期 ・カースト制度 ・河川崇拝と沐浴 ・ヒンドゥー教の祭 ・ヒンドゥーの聖地 ほか 第四章 ヒンドゥー教の神々 ・世界創造神ブラフマー ・シヴァとヴィシュヌ ・怪童クリシュナ ・愛の神カーマ ・インドラ ・神猿ハマヌーン ほか -
夢介千両みやげ
宝塚歌劇 雪組公演 原作! 宝塚大劇場 2022年3月19日(土)~4月18日(月) 東京宝塚劇場 2022年5月7日(土)~6月12日(日) 主演:彩風咲奈、朝月希和 痛快娯楽時代劇として宝塚歌劇で舞台化! 大枚千両を使い江戸で道楽してこい。小田原の豪農である父親から途方もない宿題を与えられ、若き夢介は旅立った。図体は大きいが底抜けのお人好し。懐中を狙った名うての美女道中師・お銀も、そのとぼけた温かさに、いつしかベタ惚れに。前非を悔い、よき女房になろうと、ともに江戸に入ったのはよかったが……。明朗木訥なヒーローの善意あふれる言動を描き、戦後日本の心を潤した大衆小説の代表的傑作! -
日本妖怪異聞録
妖怪に秘められた敗者たちの怨み声を聞く。 大江山の酒呑童子、那須野の妖狐・玉藻前、是害坊天狗、大魔王・崇徳上皇…… 妖怪は山ではなく、人の心に棲息している。妖怪とは幻想である。そして、自分たちの否定的分身である。国家権力に滅ぼされた土着の神や人々の哀しみ、怨み、影、敵が形象化されたものである。 酒呑童子、玉藻前、是害坊天狗、崇徳上皇、紅葉、つくも神、大嶽丸、橋姫。日本妖怪変化史に燦然と輝く鬼神・妖怪たちに託されたこの国の文化史の闇を読み解く。 酒呑童子は山の神や水の神と深いつながりを持っている。彼ら鬼たちは龍神=大蛇=雷神のイメージと重ね合わされており、酒呑童子が大酒飲みと描かれているのは、近江誕生説にしたがえば、彼がヤマタノオロチ=伊吹大明神の血を引く異常な「人間」であったからである。酒呑童子は仏教によって、もともと棲んでいた山を追われてしまう。それは山の神が仏教に制圧されたプロセスと同じであろう。(中略)酒呑童子の物語から、土着の神や人びとの哀しい叫び声が聞こえてくる。征服者への怨み声が……そしてその声は、自然それ自体が征服されていく悲鳴であるのかもしれない。――<「第一章 大江山の酒呑童子」より> -
ちえもん
歴史小説の新鋭による驚くべき書き下ろし! 単行本発売時、各紙誌が大絶賛した傑作歴史長編! 寛政十年(1798)十月、長崎湾の沖合で巨大オランダ船が座礁した。 船は底部を大きく 損壊して浸水。 浜近くへ曳航したが再び座礁、沈船となった。 オランダ商館は長崎奉行所に積み荷の陸揚げを要請。 奉行所は町方村方にまで浮かし方の工夫を募った。 そこへ名乗りを上げたのは、周防の小村で生まれ、友とともに「自由」を追い求めたかつての少年の一人だった。 「浜でのささやかな幸せなど、浦から離れられん跡取りたちに呉れてやれ。俺たちげな食み出し者は、この浦でろくな生き方ができんぞ。もっと欲張れ! 和主を誘うたのは、跡取りでなかったからじゃ。浦のくびきから自由じゃけ誘うた。いずれ、漁場を得る。櫛ヶ浜よりもっと大きな漁場じゃ。もっともっと稼げる浦の網元になれ」 歴史作家・飯嶋和一氏は、本書に特別に寄せた推薦文でこう語った。 「中心人物はいずれも海村の次三男である。家を継ぐ長男以外は『余計者』であり、穀潰しでしかない。‥‥既存の頑迷な社会システムに屈従して生きるのか。あるいはそれをくつがえすのか。‥‥くつがえそうとすれば、かなりの圧力が社会から加えられることになる。が、必要なのは勇気と知力だとこの小説家は語る。はかなく脆い夢や希望ではない、と」 そしてまた、 「この小説家は初めて過去の歴史的な素材を描くに当たって、あえて無名の、しかも地方の庶民を選択した。‥‥むろん負荷も、また力負けする危険も高い」 日本初、巨大沈船引き揚げに成功した男の生涯! 歴史小説の新鋭による驚くべき書き下ろし! ※この作品は単行本版として配信されていた『ちえもん』の文庫本版です。 -
ポリコレ過剰社会
有無を言わさぬ「正義」が社会を覆っている。そして、一度「差別主義」「排外主義」のレッテルを貼られると、それを覆すのは容易ではない。だが、差別と言われていることは本当にそうなのか? 『「弱者」とはだれか』の刊行から20余年。ごく普通の生活感覚を手掛かりに「差別問題」の本質を問う。 第1章 ポリコレ現象はなぜ広まるのか 第2章 非常識なポリコレ現象の数々 第3章 女性差別は本当か 第4章 性差の変わらぬ構造 第5章 LGBTは最先端の問題か 第6章 攻撃的なバリアフリー運動はかえって不利 第7章 ポリコレ過剰社会の心理的要因 第8章 ポリコレは真の政治課題の邪魔 -
シングルマザー、その後
雇い止めや学校の一斉休校、家庭内トラブルの増加。 コロナ禍で一層、シングルマザーの生活困難が深刻になっている。 「早く子育てから解放され、自分の人生を謳歌したい」。 だが、将来を夢見て耐え忍ぶ彼女たちを待つのは、一層苛酷な現実だった……。 子どもを何とか自立させたものの、雇用や社会保障から見放された双肩には老親の介護がのしかかる。 調停マニアの前夫と戦う女性やセックスワーカーなど、国から見放された女性たちの痛切な叫びに耳を傾け、制度の不作為を告発するルポルタージュ。 -
ゲッチョ先生と行く 沖縄自然探検
博物学者ゲッチョ先生の案内で,生き物の宝庫・沖縄へ出かけよう! 都会の森でホタル観察,海辺で拾える巨大な豆,ふしぎなジュゴン伝説,樹上で子育てするカエル,イリオモテヤマネコが生き残った理由――沖縄島,与那国島,石垣島,西表島,宮古島を中心に,島々の個性的な自然や文化を,臨場感あふれるイラストと共に紹介.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
激動 日本左翼史 学生運動と過激派 1960-1972
高揚する学生運動、泥沼化する内ゲバ、あさま山荘事件の衝撃。 左翼の掲げた理想はなぜ「過激化」するのか? 戦後左派の「失敗の本質」。 自分の命を投げ出しても構わない。他人を殺すことも躊躇しない。 これが「思想の力」である。 いま、戦後史から学ぶべき歴史の教訓とは。 「この時代は、左翼運動が最高潮に達しながらその後急速な凋落を辿っていった時代にあたり、左翼史全体を通じても特に歴史の教訓に満ちた時代です。まさに、この時代は「左翼史の核心」と言えるでしょう。」(佐藤優) 「なぜ左翼は失敗したのか。この本では一貫してこの問いに立ち返ることになるでしょう。そして、左翼の顛末を歴史の教訓として総括することは、最も学生運動が盛り上がっていた1968年に大学生になった私の使命でもあります。」(池上彰) 【本書の目次】 序章 「60年代」前史 第1章 60年安保と社会党・共産党の対立(1960~1965年) 第2章 学生運動の高揚(1965~1969年) 第3章 新左翼の理論家たち 第4章 過激化する新左翼(1970年~) 【本書の内容】 ・60年安保は「反米闘争」か「反岸闘争」か ・「敵の出方」論をめぐる共産党・志位和夫の嘘 ・「反スターリニズム」に賭けた新左翼の精神 ・「反米従属」と「愛国」に舵を切る60年代共産党 ・新左翼は「リアリズムを欠いたロマン主義」 ・「第一次羽田事件」山崎博昭の死が時代を動かす ・戦う意志を貫き、代議制を捨てた「全共闘」 ・行動の「中核派」、理論の「革マル派」 ・「ニセ左翼」vs.「権力の泳がせ論」 ・本屋で「火炎瓶製造マニュアル」が買えた時代 ・「日大アウシュヴィッツ」という揶揄の声 ・池上彰青年を「オルグ」しようとしたセクト ・卓越した思想家・黒田寛一と国鉄・松崎明の関係 ・沖縄は「奪還」すべきか、「解放」すべきか ・日本人を「総ノンポリ化」した新左翼運動 ・左翼は「人間の不完全さ」を自覚せよ ……ほか -
ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか
誰も見ない書類をひたすら作成するだけの仕事、無意味な仕事を増やすだけの上司、偉い人の虚栄心を満たすためだけの秘書、嘘を嘘で塗り固めた広告、価値がないとわかっている商品を広める広報……私たちはなぜ「クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)」に苦しみ続けるのか? なぜブルシット・ジョブは増え続けるのか? なぜブルシット・ジョブは高給で、社会的価値の高い仕事ほど報酬が低いのか? 世界的ベストセラー、デヴィッド・グレーバー『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』の訳者による本格講義! 【目次】 第0講 「クソどうでもいい仕事」の発見 第1講 ブルシット・ジョブの宇宙 第2講 ブルシット・ジョブってなんだろう? 第3講 ブルシット・ジョブはなぜ苦しいのか? 第4講 資本主義と「仕事のための仕事」 第5講 ネオリベラリズムと官僚制 第6講 ブルシット・ジョブが増殖する構造 第7講 「エッセンシャル・ワークの逆説」について 第8講 ブルシット・ジョブとベーシックインカム おわりに わたしたちには「想像力」がある -
自己肯定感という呪縛
自己肯定感は高めなければいけないのか? なぜ、欧米人や中国人・韓国人にくらべて日本人は自己肯定感が低いのか? 「実力が伴わない人ほど自己肯定感が高い」などの心理学調査も踏まえつつ、大人・子ども問わずに蔓延する「自己肯定感」信仰の問題点を明らかにし、上辺の自己肯定感に振り回されず、ほんとうの自信を身につけるための心の持ち方を指南する一冊。 -
砂漠と草原の遺宝 中央アジアの文化と歴史
カザフ・ウズベク・タジク・キルギス・トルクメンの、いわゆるファイブスタン=中央アジアは、中国・ロシア・アフガン・イランに囲まれた地政学的な重要性にくわえて、豊富な地下資源と近年の経済発展で、ますます注目度を増している。長く「東西文明の十字路」として興亡を繰り返し、さまざまな民族が行き交った旧ソ連領中央アジアの複雑な歴史を手軽に知る入門書。 紀元前5千年紀、農耕文化はどのように始まり、牧畜はいつ、遊牧に移行したか。アレクサンドロスの東征や、張騫の西使は何をもたらしたか。仏教やゾロアスター教の文化・芸術を、イスラム教はどう変容させたか。チンギス・カンの軍隊が破壊した都市はいかに再生したか――。新石器時代の原始農耕から、サマルカンドを中心に栄えた15世紀のティムール帝国まで。スキタイ・エフタル・匈奴・烏孫・突厥・ソグド・モンゴルなど、砂漠と草原を往来した遊牧民の世界を、遺跡と遺物を手掛かりに説き明かす。 巻末解説を、『スキタイと匈奴 遊牧の文明』の著者・林俊雄氏(創価大学名誉教授)が執筆。〔原本:角川書店、1963年刊〕 -
日独伊三国同盟 「根拠なき確信」と「無責任」の果てに
亡国の同盟は、不信と誤認の産物だった。 『独ソ戦』著者が対独関係から描く、大日本帝国衰亡の軌跡。 優秀な人びとを抱えながらも、なぜ日本は亡国の戦争に突入したのか? 亡国への分水嶺となった三国同盟は、そもそも不信と誤認の産物でしかなかった。 〇外国を崇拝し、その国の人間になってしまったかのような言動をなすもの。 〇国家が崩壊することなどないとたかをくくり、おのが権力の維持だけをはかるもの。 〇自らの構想の雄大さを誇るばかりで、足下を見ず、他者をまきこんで破滅していくもの。 これら、我々に似た人間が敗北必至の戦争につながる同盟締結を加速させたのだ。 利害得失を充分に計算することなく独と結び、米英と争うに至るまでを、対独関係を軸に分析すると、 日本の指導者の根底に「根拠なき確信」があり、それゆえに無責任な決定が導かれた様が浮き彫りとなる!! 「根拠のない確信」が災禍を拡大した。 ■「駐独ドイツ大使」と揶揄された軍人外交官大島浩 ■親独に多くが傾いていた海軍中堅層 ■松岡洋右が国際連盟脱退を決めたのは「引っ込みがつかなくなったから」 ■三国軍事同盟の条約文は、仮想敵の言葉である英文で作られた ■戦争を不可避にした南部仏印進駐は楽観から軽率に行われた ※本書は2010年10月にPHP研究所より刊行された『亡国の本質 日本はなぜ敗戦必至の戦争に突入したのか?』を改題の上、この間の研究の進展を反映し、全面的に加筆・修正したものです。 【目次】 序に代えて――わたしに似たひとびと 第一章 ヒトラーに「愛された」日本大使 第二章 同盟のため奮闘せるも…… 第三章 バスに乗ってしまった男たち 第四章 独ソに翻弄される松岡外交 第五章 亡国の戦争へ あとがき 主要参考文献 -
読売新聞 朝刊一面コラム 竹内政明の「編集手帳」傑作選
体調不良により、読売新聞朝刊一面コラム「編集手段」の執筆を退いた竹内政明氏の最後のコラム集。勝った人より「負けた人」に、幸せな人より「日の当たらない人」に寄り添い、人々の心の襞に分け入る当代きってのコラムニストによる自選121編の「傑作選」と、ラクレ未収録分30編を収録。「泣けるコラム」で多くのファンを魅了してきた竹内氏の珠玉の作品集。 -
人をあやつる 神・心理学
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人の気持ちや行動の理由がわからなくて、モヤモヤしたことはありませんか?自分の心さえままならないのに、人の心を見抜くのはとても難しいものです。しかし、心理学を駆使すれば人の心を見抜くだけでなく、簡単にあやつることだってできます。本書では、そんな実用性に優れた〈神・心理学〉の数々を厳選して紹介します。嫌な上司を黙らせ丸くしたり、異性の警戒心を解かせるなど、これを知れば仕事も恋愛も人生も、思いどおりにできます! -
悪用禁止! 悪魔の心理学大全
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人間の思考のうち、自分自身が自覚できているのはたったの10%程度。その他の90%におよぶ「無意識」を、暴き、あやつることができれば、人生はラクになります!本書は、そのために必要な人の心理を操作するトリックの数々が詰まった一冊です。他人からどう見られているか、さまざまな自分の側面など、自分や身近な人の本性がわかる心理テストから、いけ好かない上司を黙らせたり、ライバルを蹴落とす心理トリックなどさまざまなテクニックを紹介します。これを知れば恋愛も仕事も人生も、思いどおりにできます! -
マジョリティ男性にとってまっとうさとは何か #MeTooに加われない男たち
世界的な潮流となった#MeToo運動や男性社会への疑義など、性別に伴う差別や不平等への意識が今日、かつて無いほどに高まっている。他方、「男性特権」への開き直りは論外として、多くの男性は、時には剥き出しの敵意にも直面しながら、己の立ち位置や与し方に戸惑っているのではないか。自らの男性性や既得権、そして異性との向き合い方に戸惑い、慄くすべての男性に応えつつ、女性や性的マイノリティへ向けても性差を越えた運動の可能性を提示する一冊。
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