世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ

世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ

小説・文芸
1,045円 (税込)

5pt

祝ノーベル賞(生理学・医学)受賞!

mRNAワクチンを開発した研究者カタリン・カリコ氏に迫る力作。カリコ氏と親交のある、山中伸弥教授のインタビューも掲載!

なぜ、驚異的なスピードで新型コロナワクチンは生み出されたのか――。

東西冷戦下のハンガリーで、娘のぬいぐるみに紙幣を隠し渡米。当時、遺伝子研究が活況な中で、日の目を見なかったRNA研究に心血を注いだ。数々の挫折を経験しながらも、自らの信念を曲げなかった――。
カリコ氏へのインタビュー、研究者となるきっかけとなったハンガリー時代の恩師への取材を通し、氏の生い立ち、ワクチン開発の裏側、さらにはRNA研究の未来について描いたノンフィクション。

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世界を救うmRNAワクチンの開発者 カタリン・カリコ のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンといえばファイザー、モデルナが代名詞のようになっているが、これらはmRNAが史上初めてワクチンとして人体に使用されたもの。それって大丈夫なの・・・という思いもあるかもしれないが、mRNAワクチンの実用化ができた!というタイミングでCOVID-19がやってきたというまさに歴史の偶然。もちろんパンデミックのためにやや性急な感じで認可されて世界中で使われているという面もあるだろうが。

    歴史の偶然とはいえCOVID-19発生から1年程度でワクチンができたことは驚き。最初の頃はワクチン開発まで数年はかかると言われていた。それが1年で世界中で接種されるようになるには多くの物語があるのだが、mRNAワクチン作成の基礎技術のかなりの部分を発見したのがこの表紙の女性、カタリン・カリコ。

    カタリン・カリコは1955年ハンガリー生まれの研究者、ハンガリーのセゲド大学・研究所の頃(1980年前後)にRNA研究を始める。1985年研究者としてアメリカへ。その後も安定しない身分や収入にもかかわらず、RNA研究を続ける。

    mRNAを細胞に挿入して特定のタンパクを作るという(細胞は生体ではない培養細胞なのでいわゆるin vitro)研究をずっと続けてきた。確かに、mRNAを準備すればどんなタンパクでも作れるというコンセプトは今考えるとすばらしい。しかし、当時(2000年前後)のバイオテクノロジーのレベルではコンセプトどまりで、あまり評価もされなかった。

    一番の障害は作ったmRNAを細胞に入れると(あるいは生体に投与すると)抗原性が高く異物と認識されて激しい炎症を引き起こし細胞が死ぬこと。ここへのブレークスルーをカリコと共同研究者ワイズマンが発見した(以下のステップ)

    mRNAではなくtRNAであれば炎症を引き起こさない
    mRNAとtRNAの違いはウリジンがtRNAでは修飾を受けていること
    よって、mRNAのウリジンにtRNAと同じ修飾を施せば炎症を引き起こさない
    さらに修飾のかわりにmRNAを作るときにウリジンをシュードウリジンにすれば高効率でタンパクを作れる「Kariko-Weissman Technique(2012年特許)」
    幸運なことに、ちょうど21世紀になり抗体医薬など生物学的創薬がポピュラーになり、mRNA創薬の周辺技術が整ってきたこともあり、そうした医薬ベンチャーの時代が来ていた。2013年カリコはドイツのベンチャー企業ビオンテックの副社長として招かれる(年齢を考えれば特許使用のため?)。そしてビオンテックがファイザーと協業してCOVID-19ワクチンを作ることに。

    カリコ氏は一躍ノーベル賞候補に。研究人生の終盤にコロナ禍がおこり、これまでの研究が一気に花開いた格好になった。努力する者の上に神は微笑むということか。

    →Natureの特集記事は一読の価値あり 。ビオンテックやモデルナにはまたそれぞれの物語があるようで、これから読んでいく予定。

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    2022年02月27日

    Posted by ブクログ

    新型コロナのワクチン(ファイザー、モデルナ、ets)の短期開発の決め手となったmRNAを40年に渡り研究、文字通り世界の救世主であり、ノーベル賞候補にも挙げられるカリコ氏。しかし、ここまでの道程は順調どころか不遇の連続。他人に顧みられなくとも、自身の研究が将来身を結び病に苦しむ人々を助けることを信じ、様々な困難を乗り越え、ここまで諦めることなく研究を続けて下さったことに感謝と尊敬の念が堪えない。
    また、ハンガリーの教育レベルも捨てたものじゃないと思った次第。

    0
    2021年12月16日

    Posted by ブクログ

    mRNAワクチンの開発者、カタリンカリコ氏の本。
    インタビューをベースに、彼女の生き様やmRNAワクチンの仕組みを解説している。難しい内容を、本人の人柄にまつわるエピソードや図解を交えることで、わかりやすく説明してくれた。

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    2024年11月30日

    Posted by ブクログ

    mRNAワクチンの知識を深めるために読んでみた。
    インフルエンザのワクチンは打ったことがないのに、コロナワクチンは3回も打ってしまった。
    幸いにもコロナには感染していないが、自分にとっての有効性や安全性は不明だ。

    mRNAは、本来その細胞が作るはずのない、新しいタンパク質を作らせることができる。
    これを医療に使おうと研究されてきた。
    大きな欠点は、体内に注入すると異物と認識し拒絶するので激しい炎症反応を引き起こすことだった。
    カリコ氏はビオンテック社にスカウトされ研究を続けていた。
    2005年にようやく拒絶反応を抑える手法を見つけ出している。
    2008年、2012年と改良を進め、その成果を新型コロナワクチン開発に用いた。

    ビオンテックはファイザーと契約し、2020年4月には臨床試験を始めている。
    そして11月8日に感染を95%防ぐ効果があるとの治験結果を得た。
    これで承認を経て実用化する準備が整ったわけだ。

    日本では、2021年2月14日にファイザー製の新型コロナワクチンが製造販売承認され、
    2月17日から医療従事者等を対象に予防接種法に基づく臨時接種が始まった。
    4月12日からは高齢者等への接種も開始され、私は7月23日(東京五輪の開会式の日)に1回目の接種をした。

    この時はコロナ禍が始まってから1年半も経っていて、コロナ自体も初期の武漢株からどんどん変異していた。
    2021年7月のアメリカCDCのデータでは、ファイザー製ワクチンは、
    アルファ株で90%、デルタ株で64%の感染予防効果。
    アルファ株で99%、デルタ株で93%の重症化予防効果。
    と報告された。
    ちなみに、ファイザー製のアメリカCDCでの正式承認は2021年8月23日。

    アメリカでは2020年12月に緊急使用の認可を出しワクチン接種が開始されている。
    コロナで死ぬか、ワクチンの副作用で苦しむかという恐怖心を天秤にかけた選択だったように思う。

    遺伝子情報を使ったワクチンだから危ないのでは?と不安を感じる人は多い。
    開発者側の答えは以下のようになる。

    mRNAは短い時間だけ体に作用し、自分の体でタンパク質を作る。
    DNAと違ってmRNAは1週間程度で体の中から消える。
    だから、安全。
    ウイルス感染に近い免疫反応が起きるので、注射した場所の痛みや発熱が起きる。
    これはワクチン接種による予期された反応なだから副反応という。
    予想外の反応は副作用といって区別する。

    ワクチン接種する側は、この副作用が不明なので安全性に不安を持つのだ。
    人への接種は緊急承認という、人体実験の要素も含まれていたからなおさらだ。

    次々に変異するコロナに対して、実際にワクチン接種の効果はどうだったのか。
    ワクチン接種した結果、人体にどのような悪影響が起こり得るのか。

    「ワクチンの効果は抜群で、悪影響はない。」ことが確認できればいいのだが、
    「ワクチンの効果はなく、将来の健康を害する。」と不安を煽る人もいる。

    この4年間の記録を振り返って、コロナウイルスとワクチンの理解をもう少し深めようと思っている。

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    2024年03月01日

    Posted by ブクログ

    一途な研究者がいたからこそコロナワクチンが早く作られたということがわかった。彼女の凄さに礼を言いたい。
    日本は何をしたんでしょうね。研究も病院も保健所も先を見据えず削れるだけ削って、コロナ対策も行き当たりばったり。おまけに税金の無駄遣い頻出。人がたくさん死んでも世間をごまかしながら金金カネ。まだまだコロナを終息させたわけでもないのに安全安心の垂れ流し。
    政府、厚労省は責任取れよ! 死んだ人に謝れ!

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    2023年10月15日

    Posted by ブクログ

    志すものが同じであれば、必然的に出会い、そして力を合わせることで、大きなことを成し遂げるということを実感する。

    0
    2022年03月29日

    Posted by ブクログ

    ファイザーやモデルナなどの新型コロナワクチンに応用されているmRNAワクチンの開発者について書いた一冊。

    旧東欧のハンガリーからアメリカに移住して、丹念に研究を重ねて成果を出し、今や世界の救世主となったのは本当にすごいと感じた。
    そしてノーベル賞を取ってほしいと思った。

    0
    2022年03月20日

    Posted by ブクログ

    mRNAワクチンを開発した女性研究者カタリン・カリコ氏にスポットを当てた本。
    ハンガリーからアメリカへの移住など壮絶な人生は興味深かったのですが、最後の山中教授へのインタビューなどちょっと構成面に?な感じがありました。

    0
    2022年02月21日

    Posted by ブクログ

    まえがきに、
    「この本は、ワクチンの効果を解説する本ではありません。」とあって、読むのを辞めようかとも思ったが、読み進めるうちに引き込まれた。

    とはいえ、カリコ氏の生き様は我が身(というか普通の人間)と比べると図抜けてご立派としか言いようがない。参考に(真似)しようという気にもなれなかったというか、この歳ではね。

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    2021年12月19日

    Posted by ブクログ

    小さい頃から観察力が高い
    信じ続ける力が凄い
    娘が金メダリストで凄い

    mRNAはワクチンの量をかえなくてよい
    ビオンテックCEOのサヒン氏も凄い
    2020年1月25日の段階である論文を読み、新型コロナワクチンの候補を10種類ほど考えて設計した
    ファイザーとは2018年からmRNAを使ったインフルエンザワクチン開発をしていた
    自分も摂取している
    mRNAワクチンの有効率は約90%、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンで有効率がひどい時には20〜30%

    mRNAワクチンは非常に安全性が高いワクチン。RNAとDNAは違う。DNAは恒久的。RNAは劣化するといわれたが、それで良い、RNAは壊れやすいもの。mRNAは短い時間だけ体に作用して、自分の体でたんぱく質を作り出す。役目を終えたmRNAは数日から1週間程度で体の中から消える。薬と同じで一時的な作用でしかない。
    ワクチンが入ると免疫反応が起きるが、本物のウイルスだと感染症という病気だが、ワクチンだと免疫反応を起こすだけ、つまり、真似をするだけで、病気にはかからない、よって反応自体は心配することではない。ただ、免疫反応からくる炎症反応が、アナフィラキシーなどのアレルギーを起こしたことあるとかは気をつけなないといけない
    2回目摂取が反応が大きいのは、免疫細胞がしっかり働いているので、副反応も大きくなる。副作用は思わぬ反応、あまり良くない反応。
    副反応はやむをえむ出た反応

    0
    2025年02月08日

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