ノンフィクション・ドキュメンタリー - 講談社作品一覧

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  • 福田和也の「文章教室」
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    ●小説新人賞に応募したい。●面白い論文を書きたい。●ブログをブラッシュアップしたい。――「情報の羅列」を「読ませる文章」に磨くテクニック。これぞ福田流文章術の「極意」! <本書の主な内容> 1.読む力――書くために読む!  『電車男』  『ニート』絲山秋子  『神の子どもたちはみな踊る』村上春樹  『くっすん大黒』町田康  『蹴りたい背中』綿矢りさ  『火車』宮部みゆき  『蛇を踏む』川上弘美  『父の詫び状』向田邦子  『フィジーの小人』村上龍  『枯木灘』中上健次  『金閣寺』三島由紀夫 2.書く力  垂れ流しの文章はなぜダメなのか  「プロの文章」を目指す  文章上達に必要な3つの要素  「書く力」実践編 3.調べる力  「美智子妃のルーツ」現地取材&福田流資料収集法を公開! 【資料編】  パソコンソフト、事典、辞書、インターネットサイト
  • 私、わたし――ろう者で性同一性障害 27歳の心の葛藤
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    私は男? それとも女? たくさんの涙のぶんだけ、今の私がある――家族全員が耳が聞こえないという環境に生まれ、いわれない同情、イジメ、偏見を向けられながらも、持ち前のファイトで乗り切り、さらに、男から女に生まれ変わった一人のろう者が明かす、壮絶だが、思わず笑ってしまう青春模様。 ●この本を書きはじめてみると、自分のプライバシーをさらけ出すことに抵抗が出てきました。耳が聞こえないため、また、体は男であるために差別されたこと、傷つけられたこと、そして、男の人に振られたこと、セックスのこと……。それは、癒えかけていた傷をまた掘り起こすような作業でした。(中略) ところが、何週間かたって、印刷所から校正紙が上がってきました。その校正紙を読んでいたときのことです。 「やっぱり、みんなに謝って、この本を出さないことにしてもらおう……」突然、そんな気持ちになってしまったのです。この本を出すことがきっかけで自分やまわりがどう変わっていくのか、そんな未来に対する不安からでした。 「私、とんでもないことをしているんじゃないだろうか……」――「おわりに」より
  • セメントマッチ――東京デンジャラス・ボーイ(1)
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    「プロレスはショーである」と知らされた柔道金メダリストは!? 業界の内幕満載!! ――オリンピック柔道金メダリストの井上大樹(いのうえひろき)は、日本プロレス界最大のメジャー団体AWAに入門する。「プロレスはショーである」ことを知らされ、疑問と困惑の念を抱えたままアメリカ武者修行に発つが、思いもよらぬ事件に遭遇する。そして井上には、AWA社長にしてトップスターの犬神真道(いぬかみしんどう)と血塗られた壮絶な因縁があった――。レスラー、マッチメイカー、レフェリー、プロモーター……人間模様とともに内幕を知る者だけが書ける初の新感覚プロレス小説!!
  • うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ
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    「老いの達人」が初タッグ!  ヨタヘロの「老いの実況中継」を通して、読者に励ましや乗り越えるコツを伝える樋口恵子さん御年91歳。 対談相手の和田秀樹先生は、高齢者専門の精神科医として、耐える高齢者ではなく、人生を満喫する生き方や実践方法を説いて、大きな支持を受けています。 「うまく老いる」にはどうしたらいいでしょうか。 本書で、樋口さんと和田先生が、具体的に教えてくれます。 【健康面でのコツ】 ・健康寿命を延ばしたければ病気を見つけるな ・ピンピンコロリの前にヨタヘロ期があると知る ・70代と80代で「老い」への対策は変わる ・老いは「意欲の低下」から始まる ・老人性うつを早めに見つけるポイント ほか 【いい医療の見分け方】 ・いい医者かどうか見分ける5つのポイント ・80歳過ぎたら健診は受けないほうがいい ・先進国で日本だけがん死が増えているわけ ・真似したい健康長寿の長野県方式 ほか 【樋口さんと和田先生の生きるヒント】 ・高齢期は、自由に私らしく生きるチャンス ・心をご機嫌にする魔法の言葉 ・「ひとり老い」のほうが元気で長生き ・長生きをして、何をしたらいいか ・リビング・ウイルを書くと生き方が変わる ・老いを生きやすくする性格とは?  ・男のおしゃべりは寿命を延ばす? ・幸齢者になる10の秘訣 ほか 老いを怖い、つらいとすごすより、高齢期を自分らしく自由に生きるチャンス到来と頭を切り替えたいものです。 60代、70代、80代と、樋口先生の赤裸々で痛快な老いの実況中継に、6000人以上の高齢者を診てきた和田先生が、心と体の両面から「幸せになる」秘訣を解説。本書は幸齢者になるための一冊なのです。
  • ほびっと 戦争をとめた喫茶店-ベ平連1970-1975 in イワクニ
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    小田実、ジェーン・フォンダ、岡林信康…… みんなベトナムのことを考えていた。 ぼくの米軍基地前ドタバタ日誌。岩国の青春。
  • 二つの東京物語:鴎外の伯林、漱石の倫敦、荷風の巴里
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    漱石、鴎外、荷風が描いた東京の都市計画。ちょうど一世紀前の世紀末、欧州に留学した体験から生じた都市観は、彼らの文学にも大きな影響を及ぼしている。文豪の視点による、今なお新鮮な東京づくり物語。 今から約1世紀前、ベルリン、ロンドン、パリといったヨーロッパの近代都市に留学した彼らは、それらの都市と東京とを比較する鋭い目を持っていた。都市計画で、真の公衆衛生を図ろうとするならば、貧人を先にして富人を後にすべし、と説いた鴎外。近代都市のもつ経済的豊かさ、利便性という光の影にある貧富の差や環境汚染を憂えた漱石。道路事業偏重の明治の都市計画を、「破壊だ」と切り捨てた荷風。彼らの視点は、現在の都市計画にあっても、なお新鮮である。
  • 昭和の子供は青洟をたらしていた
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    ずーっと頑張ってきたから、もう、昔を振り返っても、許してもらえるよね――ケータイもメールもなかった時代の青春物語が、こんなにも懐かしく、胸にしみるのはなぜだろう。団塊世代のトップランナー ・資生堂執行役員が書き残す「心のメッセージ」! ● 著者は、団塊世代のトップを走り続けたエリート・サラリーマン。慶応大学大学院修了後、資生堂で長く商品開発に携わり、役員にまで登りつめました。 著者は、千葉県市原市の農家の主。約0.7ヘクタールの田畑を所有し、米はもちろん、なす、きゅうり、とうもろこし、リンゴ、キウイ、ブドウ……各種の野菜、果物も栽培し、肉魚以外の食料自給率は100パーセントです。夜明け前の起床と、出勤前の農作業も著者の大事な日課です。田植え稲刈りには、会社の同僚も手伝いに駆けつけます。 著者は、故郷が大好き。小学校の同窓会は必ず出席し、夏の甲子園の予選が始まると、母校の応援のために有休を取ります。 ──そんな池田敏秀さんが、本を書きました。まだ蒸気機関車が走っていた頃の、千葉の片田舎の青春物語です。喧嘩に明け暮れた腕白時代、えこひいきや体罰があたりまえだった教師たちとの心の交流、歯がゆい恋物語、残酷な運命譚……。信じられないでしょうが、すべて池田さんが経験した本当の話です。 心にしみる11編を書いた池田敏秀さんに、応援をよろしくお願いいたします。
  • 体験から歴史へ─〈昭和〉の教訓を未来への指針に
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 数百年単位の大きな時代の転換点にあって、日本と日本人はなにを手がかりとし、いかに進むべきなのか。日本人の体験を世界の教訓とするために。――人はいつしか記憶を美化し、記録を恣意的に読みはじめる。その誘惑に抗うものこそ知性である。 ※北海道新聞では保阪正康さんの監修のもと、「≪道新フォーラム≫現代への視点~歴史から学び、伝えるもの」という企画を2009年から継続しています。これまでに半藤一利、立花隆、田城明、澤地久枝、姜尚中、香山リカの各氏が講演し、聴衆と活発な討論を重ねてきました。本書は2009年6月に初めて開かれたフォーラムの熱気をお届けするものです。 ≪道新フォーラム≫活字化 第3弾
  • 太平洋戦争の真実 そのとき、そこにいた人々は何を語ったか
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    「戦争は壮大なゲームだと思わないかね」――終戦の直前、そううそぶいた高級参謀の言葉に、歴戦の飛行隊長は思わず拳銃を握りしめて激怒した。 「私はね、前の晩寝るまで『引き返せ』の命令があると思っていました」ーー艦上攻撃機搭乗員だった大淵大尉が真珠湾攻撃を振り返って。 「『思ヒ付キ』作戦ハ精鋭部隊ヲモミスミス徒死セシメルニ過ギズ」ーー戦艦大和水上特攻の数少ない生存者・清水芳人少佐が、戦艦大和戦闘詳報に記した言葉。 「安全地帯にいる人の言うことは聞くな、が大東亜戦争の大教訓」――大西中将の副官だった門司親徳主計少佐の言葉。 「私は『決戦』と『手柄を立てる』という言葉が大嫌いでした。決戦というのはこの一戦で雌雄を決するということなのに、決戦だ、決戦だとなんべんも。そんな掛け声で部下をどれほど失ったかわかりません」ーー零戦初空戦を飛行隊長として率い、終戦まで前線で戦い続けた進藤三郎少佐。 「戦後、GHQの占領政策を聞いたときにガッカリしました。なんだ、二・二六の青年将校がやろうとしていたことと同じじゃないかと」ーー日米開戦前に中国戦線からのベテラン搭乗員。二・二六事件の折は、予科練の生徒で鎮圧軍として出動した。角田和男中尉。 「日露戦争でロシア軍の捕虜になった人が、日本に帰れずにアメリカに渡って浄土真宗の僧侶になっていて、マッコイに会いに来たことがありました。立派な人でしたが、我々も日本がもし勝っていたら帰れなかったでしょうな。負けて、日本に軍隊がなくなったから帰ってこれたようなもんですよ」――戦中、捕虜となって米本土の収容所にいた中島三教飛曹長。
  • 超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る
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    生命誕生40億年のあいだに出来上がった地球の生き物の見えざるルールが、最先端科学で次々と解明されている! 常識が180度くつがえる、生き物のネットワークや知られざる能力。 なぜ、生き物はこんなに多様なのか。そこから進化の秘密も見えてくる!? 植物は危険を感じ、仲間にも伝える。 植物は音も聞くし、ボディガードの昆虫も呼び寄せる。 種類の異なる木々が地下のネットワークで助け合う。 昆虫の小さな翅でなぜ飛べるのか、なぜ8割の昆虫が完全変態するのか。 そんな不思議な生態とともに、昆虫もまた地球の生命体や環境を支える大きな存在だとわかる。 微生物はコミュニケーションしていたと判明! ヒトも祖先が微生物によって絶滅をまぬがれ、今も、微生物が地球の50%もの光合成を担っていることもわかってきた。 環境問題や宇宙開発で微生物は欠かせない存在となっている。 地球の主人公はヒトではなく、植物・昆虫・微生物だとすら思えてくる。 カラー口絵とともに、NHKスペシャル全3集を一挙収録。 加えて、世界的研究者12名が生物の隠されたパワーを語る。
  • バグダッド ブルー
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    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ハリウッド映画のように真実から遠い戦争と憎しみの彼方で、写真家が捉えたイラクで生きるということ。講談社出版文化賞受賞カメラマンによるフォト・ルポルタージュ。 ●耳に飛び込んできたのは、ショパンのワルツだった。……この国がまもなくアメリカの攻撃を受けようとしている、その時が迫っているのを知ってか知らずか、彼は悲哀を帯びた旋律を弾き続けた。私の記憶の中で、ピアノの音が空爆や銃撃の音に紛れて呑み込まれていく。イラク人の切ない、叫びにも似たその繊細な調べは、混雑していたレストランの客たちの喧噪にかき消され、弾き終わると男は、静かにレストランから立ち去っていった。――<本文より>
  • 一千日の嵐
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    ナチズム・社会主義・そして東西統一……激動の世紀を勁(つよ)く生きた女たち。歴史に翻弄される旧東ドイツの女性たちの個人史を通して、歴史と個人、政治と個人を考える。 ●ドイツ、それもいまや余計者あつかいされがちな旧東ドイツの女性たち。戦後の50年を支えてきた人たちが語ったその個人史にかさねて、わたしはわたし自身を、「昭和」と呼ばれる時代を、さらに「50年」の節目を考えたいと思っている。――(本文より)
  • 償いは済んでいる―忘れられた戦犯と遺族の歴史
    値引きあり
    5.0
    平和の日々の中で消し去られた歴史の真実と悲劇――太平洋戦争は遠い過去の出来事となりつつあり、覚えている人も少なくなった。しかし、現在の「平和」は戦犯として罪を問われた人たちの命と引き換えに得たものだ。日本はかけがえのない人の命をもって、戦後にお詫びや償いを済ませてきた。息子が、夫が、父が、なぜ、どうして、どんな罪をどう問われて、戦犯となり、命を奪われたのか! 無念の思いを胸に抱えて生きてきた、家族の人生を徹底取材。 忘れられた20世紀の歴史の悲劇に迫る渾身の1冊!!
  • 島耕作に読む 「底力」を発揮する男の人生哲学
    値引きあり
    5.0
    人生の本当の「勝利」は、自分が心から「いい」と思う道を歩む人にだけ訪れる。「回り道」や「不器用さ」や「現状維持」があってもいいじゃないか。ありもしない「他人の評価」におびえて自分を偽るより、爽快で確信に満ちて生きられれば最高だ。「いざ」という時に爽やかに立ち上がれる男の、オンリーワンの輝きの秘密に迫る、ビジネスマン必読の書。できることだけ数えて生きる! 揺るぎない「存在感」はこうして育てろ! ●一つの失敗の陰にある九つの成功に気づこう ●「欠点」とは、まだ見ぬ可能性のことではないか ●損得勘定をするのは「損」 ●血の通った男がキーパーソンになる ●「ヒーロー願望」が自分の可能性を引き出す
  • ひとりでいいんです ―加藤周一の遺した言葉
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    加藤周一氏が逝ってはや3年。まさに危機に直面している日本と世界の現状を見て「加藤周一だったらなんと言うだろうか……」との思いを抱く向きも多いかもしれません。その一方で「カトウシュウイチってだれ?」という人も確実に増えているでしょう。  本書は、戦後日本を代表する知識人がその晩年、市民グループの求めに応じて談論風発した記録です。  内容は多岐にわたり、戦争と憲法、ファシズム、歴史認識問題、ヒューマニズムと文学・映画、社会主義の功罪など市民からの時に素朴、時に尖鋭な質問に真正面から答え、さらに踏み込んだ答えを示すさまは、さまざまな批判はあるにせよ、「戦後」という時空間の最良の部分がどこにあるかを示してくれます。後続の世代に託された軽やかにして熱い言葉の数々。加藤周一の人物像に迫る入門書としても読める本です。
  • 鋼の女
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    母との別れ、孤独の旅、娘の死、光なき世界を凛として生き抜く女の美しさ。そして修行と戒律。雪国に唄う最後の瞽女(ごぜ)・小林ハルの凄絶なまでの生き様を描き、生命本来の力強さと輝きを訴える感動のノンフィクション。 ●私の知ったハルさんは、瞽女という職業を通して、見事な生活者であった。そこには哀愁や感傷の入りこむ余地のない、ぎりぎりの厳しさがあった。いつも崖っぷちに立っているからこそ、潔く、外からは、突きぬけた明るささえ感じてしまう。(中略) 打たれれば打たれるほど、はね返す力を身につけ、逆境をも明るさに転嫁させてしまうエネルギー……。かつての女たちは、みなそれを持っていた。そうしなければ生きられないほど、とりまく環境が厳しかった証拠でもあるが、その中で磨きぬかれた美しさがあった。彼女たちを支えたものは何なのだろう。それは私の大きなテーマでもある。そうした女たちの典型を、私は小林ハルさんにみた。瞽女という苛酷な条件の下で、ハルさんは見事に花を開かせた。(あとがきより抜粋)
  • 綾戸智恵、介護を学ぶ
    5.0
    国民的ジャズシンガーがなぜ、たった1人で母の介護を続けるのか? 2010年3月、病院に緊急搬送されたとき、母娘に何が起きたのか?――高齢者3600万人時代の体験的介護ノウハウ。母と娘、現在進行形の「絶望」と「希望」の物語。人間は笑わないかんねん。介護生活で直面した数々のギモンを3人の専門家に聞いた! ◆綾戸智恵さんのギモンと、会いに行った3人の専門家の方々  ●「老化したら脳はどうなるの?」――北原茂実先生(北原脳神経外科病院理事長)  ●「変わっていく親をどう受け入れたらいいの?」――岸見一郎先生(哲学者・日本アドラー心理学会顧問)  ●「生活力を高めるリハビリの方法は?」――佐々木康一先生(こういち整形外科脳神経内科院長)
  • 甲子園の異邦人 「在日」朝鮮人高校野球選手の青春
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    在日高校生たちはどう生きてきたか? 夏の甲子園大会を沸かせた「在日」選手7人の感動ドキュメントーー1981年夏、甲子園の高校野球大会決勝戦は、京都商業と報徳学園の間で戦われたが、その中に7人の「在日」朝鮮人選手がいた。民族の誇りと野球への情熱を持って全力を尽した彼らの背後には、在日の若い世代が日本でいかに生きていくかの切実な問題があった。7人の青春の軌跡を追う感動ドキュメント。
  • ルポ大事故!その傷痕
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    「不可抗力」ですましてはならない! 隠された人災的要因を徹底追求する。飛行機事故、車や船の衝突災害、炭鉱爆発などの具体例から原因をさぐる! ーー不可抗力ではすまされない人災的要因を衝く! 日航機羽田沖事故や御巣鷹山に墜落したジャンボ機事故は、苛酷な労務管理と安全神話が招いた悲劇である。なぜこうなるのか。潜水艦なだしおの衝突、日本坂トンネルの大追突、炭鉱爆発なども、避けられる事故ではなかったか。その傷痕をさぐり原因を究めるルポ。
  • 家族が自殺に追い込まれるとき
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    日本社会の病理を撃つ! なぜ働きざかりの男が? 悲痛の深層を抉るルポ。「人員減だから頑張る→苦しくても我慢→うつ病→自殺」の回路を断て! ーー〈すまん! 申し訳ない! どうしたらよいか分らなくなった〉と遺書を残し、入水自殺した男性管理職。自殺者の数が、年間3万人を超えた。なかでも、働きざかりの男が目立つ。不況、リストラ、過労……ストレス社会が「最悪の選択」へ追い込むのか……。14人の悲劇を辿り、家族の苦悩と社会病理を抉る渾身のルポ。
  • アジア絶望工場
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    日系進出企業の実態を衝く! アジアの民衆を訪ねたレポートーー『自動車絶望工場』の著者が、日本企業の東南アジアへの進出実態を知るための旅に出た。現地の労働者たちは、みな驚くほどの低賃金と苛酷な超管理体制のもとで働いている。国家権力による弾圧も厳しい。にもかかわらず、民衆は彼らの想いを熱心に語る。アジアを知ることは、われわれ自身を知ることだ。
  • 視えない線を歩く
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    2011年3月11日。あの日から続く非常事態を人々はどう生きたか。何を考えたか。 論争の中で塗りつぶされていく多様性、忘却されていく過去を、ていねいに見つめ直す。 第1回PEPジャーナリズム大賞受賞のノンフィクションライターが綴る傑作。 第1章 先取りされた「緊急事態」の記録 第2章 人に会いに行く 第3章 理解、その先へ 第4章 トモヤの10年 第5章 何も知らない 終章  家族の時間
  • この馬に聞いた! 大外強襲編
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    2004年には自らの年間最多勝を更新、211勝の勝ち星をあげて、3年連続でJRA賞に耀いた武豊。「アドマイヤグルーヴ」で史上初のエリザベス女王杯4連覇、海外通算100勝達成など、次々に記録を書き換えてきた天才ジョッキーが、春のGIシーズンに挑む意気込みを語るシリーズ第6弾。
  • 新版 匠の時代 第1巻
    5.0
    感動の名ドキュメント、いまここに甦る。日本を支えた技術者魂――疎開工場からスタートし、革命的なクオーツ時計を誕生させたセイコー電卓の小型軽量化にしのぎを削ったシャープとカシオなど、世界が瞠目した日本企業の技術革新。それは、開発スタッフの汗と涙の結晶であった。彼らの人間ドラマを鮮やかに描き、大ベストセラーとなった名著から、日本再生の指針を読み取る。<全6巻>
  • 戦時下の外交官 ナチス・ドイツの崩壊を目撃した吉野文六
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    日本の外交官と外務省の隅々までを知り尽くす佐藤優が、これまでに接した当事者のなかで能力、実績、人格ともに最高に評価するのが吉野文六氏。 吉野氏は、沖縄返還において日米両政府間に密約が存在したことを、2006年に日本側の交渉当時者として初めて明らかにした。外交官の「職業的良心」はいかに生まれ、形成されていったのか。 ・生い立ち、旧制高校時代、帝国大学での学生記者経験、行政科・司法科・外交科すべて合格した高等文官試験。 ・外務省へ入省後、真珠湾攻撃前夜の太平洋を横断、たどりついた北米大陸での見聞、動乱の欧州を視察してベルリンへ。 ・松岡洋右外相、野村吉三郎駐米特命全権大使らのエピソード、各在外公館でおこなわれていた諜報活動、またソ連のドイツ侵攻時に、在ベルリン大使館から南方へ避難した大島浩大使からの下された決死の司令。 ・1945年5月ナチス・ドイツ第三帝国が崩壊する瞬間に立ち会う。そして命を賭してシベリア鉄道横断からの帰国。 1941年から1945年にかけ、激動の欧州を目撃した青年外交官の物語。
  • シリアで猫を救う
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    シリアの商業都市アレッポに生まれ、電気技師として働いていたアラー・アル=ジャリールさんは、内戦が激化するなか、負傷者や市街地に取り残された猫の救出活動を開始します。 その活動は、報道をつうじて世界中の人たちに知られるようになります。 そしてFacebookでつながった人たちからの支援を受けて、「サンクチュアリ」と呼ばれる猫の保護施設をつくり、空爆で傷ついた猫たちを保護していきます。 自らの危険もかえりみず、人間やどうぶつたちの命を必死に守るアラーさんの活動をつうじて、シリア内戦の悲惨な現実、戦争の愚かさを訴えかけます――。
  • 自分をさがして旅に生きてます
    5.0
    It''s up to you――君の考え次第だよ。自分の道は、自分でしか決められない。ニューヨークのハーレムで、基地の街・沖縄で、カスバで、多くの「今日をせいいっぱいに生きるあなた」に会った。同性愛の少年、少女娼婦、未婚の母、他人(ひと)には限りなく優しく、自分には厳しい人たちの、真剣な眼差しと笑顔をあなたに! フォト&エッセイの名作。
  • 柔の道 斉藤仁さんのこと
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    こんなに強くて、これほど面白い男は、ほかにいない――。最強の柔道家・山下泰裕氏をして「私にとって、最大にして最高のライバル」と言わしめ、オリンピックで2つの金メダルを獲得した斉藤仁。彼がこの世を去って、5年以上が経つ。享年54。あまりに早く逝ってしまった。しかし、彼が歩もうとした道は人々に受け継がれ、いまもその歩みは続いている。「柔の道」とは何か。どこに向かっているのか。なぜ、あれほど厳しい鍛錬を積むのか……。日本を代表する柔道家(全日本柔道連盟会長・山下泰裕氏、講道館館長・上村春樹氏、柔道日本代表監督・井上康生氏、国士舘大学柔道部監督・鈴木桂治氏など)や、斉藤が愛した家族たちなど10人が、さまざまな秘話とともに綴る。私たちは、あなたの道の続きを歩いていきます―ーみなの溢れる思いに、涙が止まらない。 〈本書の目次から〉 「次の五輪も一緒に見守ろう」 山下泰裕 全日本柔道連盟会長、日本オリンピック委員会会長 「おまえがいなければダメなんだ」 川野一成 国士舘中学・高等学校柔道部総監督 「精力善用、自他共栄」 上村春樹 講道館長 「あなたの言葉の意味が、最近わかるようになってきました」 鈴木桂治 国士舘大学柔道部監督 「新しい柔道をつくっていく」 井上康生 柔道日本代表監督 「ぜんぶ覚えてるよ」 斉藤一郎 斉藤仁の長男 「もう俺はガキやない!」 斉藤立 斉藤仁の次男 「あなたの道の続きを歩んでいく」 斉藤三恵子 斉藤仁の妻
  • かくされてきた戦争孤児
    5.0
    戦争孤児だった著者が、自身の境遇と仲間の証言、データから調査 戦後に生きた孤児たちの真実を明かす 戦争孤児の実態伝承によって「吉川英治文化賞」を受賞した著者が 長きに渡り調査してきた「戦争孤児実態調査」最新記録。 正しく公表されることのない戦争孤児たちの真実を貴重な証言や、 著者自身が集めたデータによって検証していく。 東京大空襲で家族を失った孤児たちの悲惨な境遇や、 かつて語られることのなかった学童疎開など、 戦争孤児だった著者の体験を交えて綴る戦争孤児調査の集大成。 解説:野田正彰(精神科医・ノンフィクション作家)
  • 日本の復興者たち
    5.0
    明朗闊達、気宇壮大。 先人の挑戦に学ぶ! 三菱の創業者・岩崎弥太郎、早稲田の建学者・大隈重信、不世出の蔵相・高橋是清。3人は自らの信念、理想を掲げて難局に立ち向かい、資本主義と財政の確立、国際的地位の向上に生命を賭けた。彼らの独立不羈の姿を描き、近代日本にあって現代に欠けている「勃興の精神」と「男の力量」について考察する。
  • オールブラックスが強い理由 世界最強チーム勝利のメソッド
    5.0
    今秋開催のラグビーワールドカップの必携書。「勝利以外は、引き分けも負けも同じだ」。驚異的勝率を記録し、日本開催のワールドカップで空前の三連覇に挑むオールブラックスは、あらゆるスポーツで最も成功したチームと評される。ラグビーW杯を七大会連続で全期間取材し、ラグビーの楽しさと厳しさを知り尽くす著者が、オールブラックス経験者・関係者たちに連続インタビューした本書が描きだすものは、単なる戦術論、組織論にとどまらない。形式ばらない人材育成、人種の壁を越えたチーム作り、生きる意味や価値をNZ国民と分かち合う……本書には強く生きるためのヒントが詰まっている。ただ強いだけじゃない。―大野均(ラグビー日本代表最多キャップ保持者。対オールブラックス戦、二戦先発)すべての色を混ぜ合わせると黒になる。圧倒的強さの象徴である黒のジャージーから学べるものは、何でも吸い取ってしまおう!―大友信彦
  • 福沢諭吉 「自由」を創る
    5.0
    福沢諭吉は幕末に大分県中津に生まれました。下級武士の子として悔しい思をしながら育ちます。長崎や大阪で学問を収め、日本が開国したのちは勝海舟率いる咸臨丸に乗って、アメリカに渡りました。やがて諭吉は日本の近代化を率いる精神的な柱となります。日本がどうか変わるべきかを多くの書物で説きました。なかでも「学問のすすめ」は庶民にも読みやすく、大ベストセラーになります。慶應義塾をつくり、優秀な人材を育てました。<巻末に関連人物伝・年表つきで調べ学習に便利><小学上級から すべての漢字にふりがなつき>
  • 三流の維新 一流の江戸 明治は「徳川近代」の模倣に過ぎない
    5.0
    人類史に例を見ない250年にも及ぶ長期平和を維持した江戸。その裏には「江戸システム」という持続可能な資源循環システムが息づいていた。一元主義的な西欧型資本主義が破綻しつつあるいま、世界が江戸の多様性に注目している。「2020年東京オリンピック以降のグランドデザインは江戸にある」と断言する著者が、一本の長い時間軸を引いて、史実を忠実に検証する。
  • 楊貴妃 大唐帝国の栄華と滅亡
    5.0
    唐6代目皇帝、玄宗(712-756年)。名君と呼ばれ、100万人国家を築いた56歳のとき、22歳の楊玉環(のちの楊貴妃)と出会う――。唐王朝の権力闘争、玄宗による華麗なる「開元の治」、安史の乱、国家転覆までの100余年を、『旧唐書(くとうじょ)』『新唐書』『開元天宝遺事』『唐会要』といった文献や、白居易、杜甫の詩歌など豊富な原資料や図版から、詳細なエピソードを採取、検証。平安時代より清少納言、紫式部をも魅了した"世界三大美女"の生涯を、唐の歴史とともに読み解く!*本書の原本は、一九九七年、中公新書より『楊貴妃 大唐帝国の栄華と暗転』の書名で刊行されました。目次 はじめに 第一章 玄宗とその時代 玄宗登場/花は舞う長安の春 第二章 玉環から楊太真へ 鉄牛につながれた橋/女の闘いの渦/女道士楊太真となる 第三章 楊貴妃の栄華 三千の寵愛一身にあり/楊氏六家の栄え/宮中の行楽 第四章 天下大乱 安禄山反す/李林甫と楊国忠/滝関の攻防 第五章 玄宗蜀幸 馬嵬事変/国破レテ山河アリ/安史の乱の背景 第六章 長恨歌の世界 玄宗の晩年/比翼連理の誓い 第七章 余聞・遺事 楊貴妃の最期/日本渡来伝説/宦官高力士/『梅妃伝』をめぐって/画題となった玄宗・楊貴妃 第八章 楊貴妃と文学 楊貴妃と中国文学/楊貴妃と日本文学玄宗・楊貴妃略年表
  • 手塚治虫―ロマン大宇宙
    5.0
    手塚先生を捜せ! 担当編集者たちは血眼になって、心当たりを訪ねて回る。東京からの大逃走の果て、捕まえた場所は博多。週に何本もの連載を抱え、殺人的スケジュールをこなす手塚の、名作誕生秘話と壮絶な創作活動を、関係者への丹念な取材を通して描くノンフィクション。少年時代の漫画原稿、秘蔵写真付き。2003年4月7日、アトムが生まれた!!
  • 55歳の自己改革
    5.0
    監督1年目にして日本一に輝くも、2年目はまさかの失速で優勝を逃し、3年目は圧倒的勝利で日本一をものにし、4年目の2018年はパ・リーグ2位ながら日本シリーズで優勝を成し遂げる。監督生活4年間で工藤監督は「自分という人間を深く学んだ」と語る。それは現状打破に日々を捧げる現代のビジネスマン、マネジメント層の心と重ね合わせることができる。2019年現役監督の滅多にあかされない苦悩も覗ける貴重な1冊。
  • 私は虐待していない 検証 揺さぶられっ子症候群
    5.0
    この本で紹介するケースは、けっして他人事ではありません。「赤ちゃんを強く揺さぶって傷害を負わせた」として逮捕された親たち。しかし、つかまり立ちからの転倒などが原因であっても「虐待」だとして断罪されていたのです。最愛の我が子が脳に障害を負うという苦しみのなか、虐待を疑われた親たちの過酷な体験を描きつつ、欧米では虐待の根拠にはなっていない「揺さぶられっ子症候群」について専門家の視点を交えて究明します。
  • 人間らしい死を迎えるために
    5.0
    苦痛の治療を選ぶのか? 安らぎのある死を選ぶのか? ーー病院のベッドで、ロボットのように多数のチューブにつながれ、耐えがたい苦しみに耐えて、ようやく迎える死。もっと苦痛をやわらげる医療はないのか? ガンにかかり、死が避けられぬものと分かったとき、激痛を回避する、安らぎのある死を求める人々を描いた、感動の書。(『ルポルタージュ、終末期医療』から改題)
  • 知ってはいけない 合本版
    5.0
    第二次大戦のあと、日本と同じくアメリカとの軍事同盟のもとで主権を失っていたドイツやイタリア、台湾、フィリピン、タイ、パキスタン、多くの中南米諸国、そしていま、ついに韓国までもがそのくびきから脱し、正常な主権国家への道を歩み始めているにもかかわらず、日本の「戦後」だけがいつまでも続く理由とは? 10万部を突破したベストセラー『知ってはいけない』の著者が、「戦後日本の"最後の謎"」に挑む!※この電子書籍は、2017年8月に講談社現代新書として刊行されました『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』、2018年11月に講談社現代新書として刊行されました『知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた 』を合本とし、電子書籍化したものです。この電子書籍とは別に『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』、『知ってはいけない2 日本の主権はこうして失われた』もそれぞれ電子書籍で配信中です。
  • 大佛次郎の「大東亜戦争」
    5.0
    誰よりも西欧市民精神を理解し、大衆にそれを伝えようとした作家・大佛次郎は、誰よりも真剣に対米戦争の勝利を願い、傷ついた。「戦争協力」の一言では片づけられない「ペンの戦い」を読み解く。
  • ゾウのいない動物園 -上野動物園 ジョン、トンキー、花子の物語-
    5.0
    散歩するゾウについてまわる子どもたち。花子との綱引きに歓声をあげる人たち。かしこく、強く、やさしいゾウは、上野動物園の人気者だ。そんな楽しい動物園の風景をよそに日本は戦争へと突入していく。えさもないなか、けんめいに動物たちを守る飼育員たち。「猛獣」とされたゾウは、動物たちは、どうなるのだろうか――。ほんのちょっと前、日本であったほんとうのお話。動物園を愛するすべての人に。
  • 「オルグ」の鬼 労働組合は誰のためのものか
    5.0
    労働運動ひとすじ40年。全国各地で労働組合の組織化を指揮してきた「伝説のオルガナイザー」が、すべてを語った。ケンカ同然のストライキ、倒産企業の整理でヤクザと対立、労組結成を嫌がる社長への直談判――。格差に苦しむ、すべての労働者のために、時に怒り、時に涙した活動の記録。
  • 在日マネー戦争
    5.0
    大正期、朝鮮半島から玄界灘を越え、三人の男が日本に渡ってきた。戦後、多くの在日コリアンが棲みついた大阪・猪飼野を舞台に繰りひろげられた、在日金融機関の設立・再編をめぐるマネー戦争。「在日のドン」と呼ばれる男たちの栄光と挫折のマネーゲームに迫った渾身ノンフィクション! 解説・野村進
  • 父・伊藤律 ある家族の「戦後」
    5.0
    伊藤律(1913~1989)は戦中・戦後の共産党史で謎に包まれた存在でした。曰く「生きているユダ」「革命を売る男」。しかし、それらは日本共産党中央や、尾崎秀樹、松本清張などが貼った誤ったレッテルでした。伊藤の次男の著者とその母は党籍を離れず活動を続けました。それがどれほど苦しいことであったか、ある世代以上の人には容易に推察できるでしょう。本書はイデオロギーと家族の絆が織りなすドラマなのです。
  • 津波と原発
    5.0
    被災者の肉声を横軸に、現地の歴史的背景を横軸に紡ぎ、各メディアから高い評価を得た東日本大震災ルポルタージュの傑作を文庫化。あの未曾有の大災害の、一週間後に津波に襲われた被災地各所を、一ヶ月半後には福島第一原発周辺の立ち入り禁止区域内を緊急取材した筆者が見たものとは――。「あのとき、何が起きたのか。何が問題になっているのか。佐野さんにしか表せない、骨太な文章に心を打たれた」(解説・菅原文太)
  • 新装版 逆命利君
    5.0
    住友商事元常務・鈴木朗夫が辿った反逆人生を描く。管理に全身で刃向かい、陰湿な日本的企業社会を一刀両断にして逝った男。抜群の企画力、折衝力、語学力を持ちながら、ひけらかすこともなく、<命に逆らいて君を利する>――誇り高き生と壮絶な死。現代ビジネスマンに鋭く問いかけるノンフィクション。
  • 天皇 「君主」の父、「民主」の子
    5.0
    昭和二十年八月の敗戦を境に、皇室は根本から変わらざるをえなかった。平和日本を実現し、「新しい天皇像」を示さねば、皇統を維持することなどできない。そんな切迫した思いを胸に、昭和天皇と当時皇太子だった今上天皇はともに戦後を歩み、今日の礎を築いた。新時代の皇室へ至る軌跡を、天皇父子のありようから描いた好著。
  • あなたの子宮を貸してください
    5.0
    ――それは神への冒トクか? 女性から女性への最高のギフトか? 日本人依頼主、産婦人科医、代理出産エージェンシー、代理母……日米韓三元取材による、心にしみるノンフィクション。
  • 完全秘匿 警察庁長官狙撃事件
    5.0
    「警察首脳部は狙撃犯を知っているはずだ!」特捜本部に渦巻く不信と怒り。ノンキャリアの捜査官たちは執念で新事実を突き止めていた。恐るべき捜査の実態が明らかになる。警察トップが撃たれ、瀕死の重傷を負った前代未聞の狙撃事件。威信をかけた捜査の裏側には法治国家とは思えぬ、恐るべき実態があった。2010年に時効を迎え迷宮入りとなった、平成最大のミステリーの真相に迫る。
  • ネットと愛国
    5.0
    【第55回 日本ジャーナリスト会議賞受賞・第34回 講談社ノンフィクション賞受賞】 「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す"自称"市民保守団体。現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。
  • 福沢諭吉の朝鮮 日朝清関係のなかの「脱亜」
    5.0
    福沢諭吉は朝鮮侵略論者か、独立の支援者か――。「絶えざる転向」により多くの解釈を生むことになった福沢のアジア論。本書では、福沢と朝鮮で開化派と呼ばれた人々との関係と、『時事新報』の社説・論説を軸に、日朝清関係史のなかでそれを読み解いていく。そこに見えてきたのは、福沢のアジア論に貫徹する思想であり、「リベラルな帝国主義者」という19世紀的な立場が挫折してゆく過程であった。(講談社選書メチエ)
  • 悲しみを抱きしめて 御巣鷹・日航機墜落事故の30年
    5.0
    悲劇の事故から30年。深い悲しみの果てに遺族たちがつかんだ一筋の希望。感動秘話●3人の愛娘を失った夫妻の慟哭●慰霊を支えた元零戦乗りの村長●村一番の暴れん坊から「山守」に●遺族から慕われ続けた日航社員●遺族会をまとめあげた母の執念●事故直後に生まれた遺児の感慨●新妻を失った男性の「それから」●あの遺書が自分を育ててくれた●真相究明を続けた事故調査委員……悲しむ人と寄り添う人の感動秘話
  • プロ野球「第二の人生」 輝きは一瞬、栄光の時間は瞬く間に過ぎ去っていった
    5.0
    上には上がいる――誰よりも才能があると思って入ったこの世界。長く続く二軍暮らし、思わぬ故障、そして戦力外通告。屈辱、自信喪失、開き直り。出口のない時間を経て、彼らは何を掴み、その後、どう生きようとしたのか。
  • PL学園最強世代 あるキャッチャーの人生を追って
    5.0
    立浪和義、片岡篤史、野村・橋本・岩崎の投の3本柱……。1987年、甲子園を春夏連覇したPL学園は「史上最強」と称されていた。チームの正捕手を務めた伊藤敬司もまた、中心メンバーとして歓喜の輪の中にいた。しかしいま、伊藤は難病ALSとの戦いを強いられている。過ぎ去りし青春と友情の日々、彼を励まし続ける仲間たちの物語
  • チベット旅行記 合本版
    5.0
    仏教の原典を求めて、1900年当時厳重な鎖国をしていたチベットに、困難を乗り越えて、単身入国・帰国を果たした河口慧海師の旅行記です。最高の旅行記にして、生活・風俗・習慣の的確な記録として、チベット研究の第一級の基本文献です。『西蔵旅行記』(1904、博文館)を底本とし、挿絵も全点収録しています。また、改訂版(1940年)と英訳本(1909年)も参照し、完全な形になっています。(講談社学術文庫)
  • 放射線を浴びたX年後
    5.0
    放射能は、確実にその牙を人間に対してむくことになる。数多いビキニの被ばく者は、自らの死をもって「ただちに影響はない」被ばくの「その後」を伝えている。世界に発信すべき、犯罪的な「ヒバク」とその隠蔽の歴史。
  • 「放射能汚染地図」の今
    5.0
    原発事故はまだ何も終わっていない。そのことを日本人は忘れてはならない。福島で被災者とともに闘い続ける科学者の3年におよぶ真実の記録!福島に住む人々は、いまだ真相のわからない被害に立ち向かっている。NHKの番組『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で脚光を浴びた「行動する科学者」初の著書。福島で3年体験した放射能の現実。
  • 救命救急フライトドクター 攻めの医療で命を救え!
    5.0
    「患者を病院へ運ぶ」から「医師が現場へ向かう」へ。ドクターヘリを飛ばすべく奮闘する人々の熱い挑戦を描いたノンフィクション。
  • 闇の流れ 矢野絢也メモ
    5.0
    公明党の元国会議員3人が著者の自宅から無理矢理持ち出した約100冊の手帳。そこには、著者が公明党の書記長・委員長時代、創価学会に起きたスキャンダル、それらを裏で処理した記録が、数多く記されていた。なぜ創価学会・公明党は、著者に評論家としての活動をやめるよう強要するのか? 「強奪」された手帳の記録の重要部分を、ついに文庫化。※本書は1994年文藝春秋から刊行されたものを加筆・修正したものです。
  • こころ上手に生きる 病むこと みとること 人の生から学ぶこと
    5.0
    どうしようもない難事にぶつかったとき、苦しみや悲しみにおそわれたとき、病にみまわれたとき……半世紀以上、内科医として人のいのちに寄りそってきた現役医師のひとこと、ひとことが、胸にひびき、生きる力をわきたたせてくれる。「病んで、悩んで、いまの私がある」という著者の、深い体験に根ざした生きかた案内。※本作品は1991年10月刊行された『病むこと みとること』を、改題、再編集したものです。
  • ちっとも偉くなかったノーベル賞科学者の素顔 夢に向かって生きた83人の物語
    5.0
    ノーベル賞の歴史はそのまま、現代科学の歴史でもある。「物理学は力仕事である」「長生きすると受賞に間に合う」など科学者である筆者のユーモアあふれる筆致でわかりやすく、人生の機微とともに先端科学の基礎知識も得られる1冊! ※本書は、1995年、化学同人より刊行された、『あなたも狙え! ノーベル賞――科学者99人の受賞物語』を文庫化にあたり、大幅に加筆し、改題・再編集したものです。
  • アイスタイム 鈴木貴人と日光アイスバックスの1500日
    5.0
    【2013年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞】 2009年、長野五輪以降のアイスホッケー界を一人で支えてきた男が、日光にある弱小、経営難の「アイスバックス」に移籍してきた。親友である監督・村井忠寛から請われたからだった。やがて、フロントにスポーツビジネスに明るい日置貴之がやってきて改革に乗り出す。アイスホッケーをビジネスと捉える日置と、ホッケー界のスパースター鈴木貴人の奮闘によってチームは少しずつ再生へのステップを登っていく。そして奇跡が起きる。
  • 出雲大社の暗号
    5.0
    「大きな神殿を建てればおとなしくしている。そうしないと暴れるよ」。神話の中で語られてきた大国主神の言葉は真実だったのか?ここ30年の研究の成果から、弥生時代後期、出雲や山陰地方に無視できない勢力が存在したことが明らかになった。そして、ヤマト建国とともに出雲が没落したことも。驚くほどの巨大神殿を建てた理由は「懺悔」なのか。著者がたどりついた隠された暗号を、今、解き明かす!
  • 栄光の叛逆者 小西政継の軌跡 本田靖春全作品集
    5.0
    東京の下町にある社会人のクラブ「山岳同志会」のリーダー小西政継は、マッターホルン、グランドジョラスなど、ヨーロッパアルプスの冬季登頂に成功し、日本の登山界に大きな足跡を残したクライマーである。小西が活躍した、1960年代~70年代の山岳会の主流は名門大学の山岳部の系譜であり、大人数による登山だった。だが小西は社会人を率い、少数精鋭、無酸素で山に挑んだ。危うさを纏ながらも真摯に目標に対峙した男の半生 【解説:後藤正治】
  • 誘拐 本田靖春全作品集
    5.0
    東京オリンピックを間近に控えた1963年、東京下町で起きた「吉展ちゃん誘拐事件」の真相に追るノンフィクション。犯人を取り逃がした警察の失態と捜査の混乱、悲惨な結末を、優れた取材力をもとに描き出すが、著者の視線は犯人・小原保に注がれる。東北の貧しい村の五男として生まれた男が、上京し時計屋で職を得ながら、なぜ誘拐・殺人犯となったのか。丹念な取材と分析によって犯人の不幸な半生と時代背景を明らかにしていく 【解説:後藤正治】
  • マイル 極貧からCAへ芸能界へ、階段をのぼる私
    5.0
    極貧の家庭、苛烈な虐待、そして児童養護施設へ――。小学5年生から高校3年生まで施設で過ごした著者・松尾知枝。今、自分を支えてきた日記を改めて開き、生きてきた軌跡を振り返る。失われた家族の絆を取り戻すため、貧乏女子大生からJALのCAに、そしてタレントに転身。はたして知枝は何を手に入れ、何を失ったのか――。感動の手記!
  • 悲から生をつむぐ 「河北新報」編集委員の震災記録300日
    5.0
    東北は新しい春を迎えるというのに、時はまだ止まったまま、「3月11日」がずっと続いている。地元紙の人間もまた、取材者でありながら、被災の当事者となった。被災地の人々は「3月11日」以後をどのように暮らしたのか。2011年度新聞協会賞を受賞した「河北新報」の連載記事担当デスクが綴る“希望と再生の物語”。「被災者に寄り添う」という言葉の本当の意味がここにある。
  • さかな記者が見た大震災 石巻讃歌
    5.0
    ■念願かない「さかな町」で筆を振るった朝日新聞の名物記者が描く、石巻と東北再生の物語。泣けて、怒って、笑えて、ついでに魚が食べたくなる一冊!■久米宏氏推薦「三陸の人間達の必死の『生』を、無数のさかなの眼が大海原の奥から見つめている」■この本は、石巻で三年間、「さかな記者」の修業をした私の震災考であるとともに、何かしなければという思いに突き動かされた私の行動録である――著者
  • 海軍技術研究所 エレクトロニクス王国の先駆者たち
    5.0
    海軍の先端技術といわれた電波、通信、磁気、音響などの電子関連兵器技術は、戦後のエレクトロニクス産業発展に大きく貢献した。旧日本海軍の技術とその開発に携わってきた海軍技術官が、その蓄積をどういかしたか。エリート技術官の苦闘を通して、日本最大の技術者集団の人脈と技術の航跡を生き生きと描く。
  • 世界怪奇実話
    5.0
    結婚するや否や新妻を連続殺害する“浴槽の花嫁”のような猟奇殺人。パリ社交界に20年にわたり女王として君臨した驚倒的大詐欺師。世紀の大遭難タイタニック号を描く海難事故もの。軍事スパイものに進化論裁判ものと、『世界怪奇実話』、33話から精選した10編を収録。「丹下左膳」の林不忘、めりけん・じゃっぷものの谷譲次と、一人で3つのペンネームを使い分けた奇才が、欧米で犯罪怪奇事件を渉猟し、綿密に描写し、読者の心胆を寒からしめる実録小説集。 ■収録作品■都会の類人猿/ウンベルト夫人の財産/浴槽の花嫁/戦雲を駆る女怪/他
  • 福島第一原発事故の「真実」 ドキュメント編
    4.8
    東日本壊滅はなぜ免れたのか? 取材期間10年、1500人以上の関係者取材で浮かび上がった衝撃的な事故の真相。 他の追随を許さない圧倒的な情報量と貴重な写真資料を収録した、第一級のノンフィクションがついに文庫化。ドキュメント編は、事故発生の経過を緊張感溢れる迫真の筆致で描く 思いも寄らない真相が次々明らかに 真相1 吉田所長の英断「海水注入」はほとんど原子炉に届かなかった 真相2 1号機で唯一残された冷却装置は40年間にわたり「封印」されてきた 真相3 原子炉を救う減圧装置には、高温高圧になると動作しにくくなる弱点があった 真相4 2号機の消防注水の失敗が皮肉にもメルトダウンの進行を遅らさせて「最悪の事態」を防いだ 真相5 巨大な津波に備えて、津波対策に着手していた原発があった 東日本壊滅が避けられたのは偶然の産物だった!? 極限の危機。核の暴走を食い止めようと、吉田所長らは、爆発や被ばくの恐怖と闘いながら決死の覚悟で現場にとどまり、知恵を絞り出して、原子炉に水を入れ続けた。幸いにして、格納容器の爆発は免れた。当時の政府のシミュレーションでは、最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域になるとされた。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る。東京を含む東日本3000万人が退避を強いられ、これらの地域が自然放射線レベルに戻るには、数十年かかると予測されていた。 10年にわたる取材で、この最悪シナリオが回避されたのは、消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった公算が強い。この事故では、当初考えられていた事故像が新たに発見された事実や知見によって、どんでん返しのように変わった例は枚挙に暇がない。この極限の危機において、人間は核を制御できていなかった。それが「真実」である
  • エッセイマンガ 高野優の空飛ぶベビーカー
    4.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 育児は育自!  誰も最初からハハだったワケじゃない。 コドモと一緒に成長してハハになるんじゃないのかな!?―― コドモと一緒に成長するガチンコママの育児記録1年分。 新作エッセイ&マンガも収録! ●育児は毎日が真剣勝負!  だからといって「大変だ~、大変だ~」と、頭を抱えて悩んでいるよりも、「次はどんな成長を見せてくれるのかな? どんなコトバを聞かせてくれるのかな?」、そんなふうに耳をすませて、わくわくしながら過ごしていくほうが、親も子ものびやかに毎日を送っていけるはず。――(「母は4歳」より)
  • それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影
    4.8
    多くのファンと研究家に衝撃を与えた『鴎外の恋─舞姫エリスの真実』(講談社)の続篇。、小説『舞姫』のヒロイン「エリス」のモデルとなった鴎外の恋人を発見した著者はその後も調査を続行、ついにその実像に到達する。新たに突き止められた驚きの諸事実、鴎外と別れてからの「エリス」の後半生とは。 真実を索める者に神は微笑む。別離後、ドイツに帰った「エリス」はどのような人生を送ったのか? その後、鴎外との間にはなんの交渉もなかったのか? ふたたび記録の森をさまよう著者に射した光は、ついに文豪の愛した女性の生身の姿を照らし出す。  2011年に講談社から刊行された『鴎外の恋─舞姫エリスの真実』は多くの鴎外研究家、ファンに衝撃を与えました。徹底したリサーチの結果、小説『舞姫』のヒロインであるエリスが1866年9月15日にシュチェチン(現在はポーランド領)で生まれ、1898年から1904年まで帽子製作者としてベルリン東地区に在住したことが確認された「エリーゼ・マリー・カロリーネ・ヴィーゲルト」であること、鴎外と知りあった頃は20歳か21歳だったことは、まず間違いありません。従来唱えられてきた「エリス人妻説」「エリスはユダヤ人説」は完全に意味を失ったといえましょう。  六草さんはその後も入魂の調査を継続。日本からベルリンへ帰る船中での諸事実から「エリス」が二度の大戦の戦禍をくぐり抜け1953年8月4日に没したことまで突き止めました。そしてついにエリーゼ・ヴィーゲルトの風貌に接するときがやってきます。本書は鴎外と別れてからの「エリス」の後半生と人物像についての驚きの新事実に満ちています。
  • 日米戦争と戦後日本
    4.8
    日本が緒戦の勝利に酔っている頃、アメリカはすでに対日占領政策の立案を始めていた! 「真珠湾」から半年余、わが国が緒戦の戦勝気分に酔っていた頃、米国ではすでに対日占領政策の検討に着手していた。そして終戦。3年の歳月を要した米国による戦後日本再建の見取り図はどう描かれ、それを日本はどう受け止めたか。またそれを通じ、どう変わっていったか。米国の占領政策が戦後日本の歴史に占める意味を鳥瞰する。吉田茂賞受賞作。
  • 二重らせん 欲望と喧噪のメディア
    4.8
    ノンフィクションの傑作『メディアの支配者』から14年、驚異的な取材力と丹精な筆致で知られる著者の、待望の新作。 フジテレビとテレビ朝日は1959年、日本テレビ、TBSに続く民放テレビ第三局、第四局として産声をあげた。 テレビ局が「カネのなる木」だということが明らかになるにつれ、多くの政商、旧軍人、メディア企業、政治家たちが群がった。 なかでもフジ、テレ朝の2社に深く食い込んだのが、出版社「旺文社」を経営する赤尾好夫である。自らが支配するラジオ局文化放送を通じて両社の株を握り、テレビ朝日では東映社長の大川博を追い出し、経営権を握った。 その息子・赤尾一夫もテレビ朝日の大株主として独特の存在感を発揮、さらにマネーゲームへと狂奔していく。テレビの系列化に乗り遅れた朝日新聞はその間隙をつき、テレビ朝日を支配しようともくろむ。 一方のフジテレビのオーナーとなった鹿内家だが、突然のクーデターによって鹿内宏明が放逐され、日枝久による支配体制が確立される。 しかし、その後も、フジの親会社・ニッポン放送株の10%を握る鹿内宏明の存在が、日枝に重くのしかかった。それを振り払うためのニッポン放送、フジテレビの上場が、思わぬ「簒奪者」を呼び込むことになる――。 絡み合うようにうごめく二つの「欲望のメディア」。 膨大な内部資料を入手し、その相貌を赤裸々にする。
  • 西南役伝説
    4.8
    御一新から十年、下野した西郷隆盛のもとに集結した士族たちが決起した西南戦争。その戦場となった九州の中南部で当時の噂や風説を知る古老たちの生の声に耳を傾け、支配権力の伝える歴史からは見えてこない庶民のしたたかな眼差しと文化を浮き彫りにする。百年というスケールでこの国の「根」の在処を探った、名作『苦海浄土』につらなる石牟礼文学の代表作。
  • 君は隅田川に消えたのか 藤牧義夫と版画の虚実
    4.8
    いま美術界を揺るがす最大のミステリー! 藤牧は生きているのか死んだのか、彼の作品は誰が作ったのか? このところ急速に評価され始めた戦前の版画家の生き様を描くノンフィクション。
  • 水納島再訪
    4.7
    離島と沖縄。埋もれていた近現代史が見えてくる4泊5日の旅の記録。 沖縄のやんばるにある「クロワッサン・アイランド」と呼ばれる小さな島・水納島。開拓、戦争、産業、海洋博、そして現在……。再訪を重ねてきた気鋭のライターが綴る、エッセイ・ノンフィクション。 目次 1 夕日 2 庭先 3 井戸 4 桟橋 5 校舎 6 灯台
  • 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ
    4.7
    広島の軍港・宇品に置かれた、陸軍船舶司令部。 船員や工員、軍属を含め30万人に及ぶ巨大な部隊で、1000隻以上の大型輸送船を有し、兵隊を戦地へ運ぶだけでなく、補給と兵站を一手に担い、「暁部隊」の名前で親しまれた。 宇品港を多数の船舶が埋め尽くしただけでなく、司令部の周辺には兵器を生産する工場や倉庫が林立し、鉄道の線路が引かれて日々物資が行きかった。いわば、日本軍の心臓部だったのである。 日清戦争時、陸軍運輸通信部として小所帯で発足した組織は、戦線の拡大に伴い膨張に膨張を重ね、「船舶の神」と言われた名司令官によってさらに強化された。 とくに昭和7年の第一次上海事変では鮮やかな上陸作戦を成功させ、「近代上陸戦の嚆矢」として世界的に注目された。 しかし太平洋戦争開戦の1年半前、宇品を率いた「船舶の神」は志なかばで退役を余儀なくされる。 昭和16年、日本軍の真珠湾攻撃によって始まった太平洋戦争は、広大な太平洋から南アジアまでを戦域とする「補給の戦争」となった。 膨大な量の船舶を建造し、大量の兵士や物資を続々と戦線に送り込んだアメリカ軍に対し、日本の参謀本部では輸送や兵站を一段下に見る風潮があった。 その象徴となったのが、ソロモン諸島・ガダルカナルの戦いである。 アメリカ軍は大量の兵員、物資を島に送り込む一方、ガダルカナルに向かう日本の輸送船に狙いを定め、的確に沈めた。 対する日本軍は、兵器はおろか満足に糧秣さえ届けることができず、取り残された兵士は極端な餓えに苦しみ、ガダルカナルは餓える島=「餓島」となった。 そして、昭和20年8月6日。 悲劇に見舞われた広島の街で、いちはやく罹災者救助に奔走したのは、補給を任務とする宇品の暁部隊だった――。 軍都・広島の軍港・宇品の50年を、3人の司令官の生きざまを軸に描き出す、圧巻のスケールと人間ドラマ。 多数の名作ノンフィクションを発表してきた著者渾身の新たなる傑作。
  • ヨシアキは戦争で生まれ戦争で死んだ
    4.7
    誰からも愛された彼が選んだのは、戦争への道だった。 あたたかい涙があふれる感動のノンフィクション 戦後数多く生まれた、日本人女性と米兵との混血孤児。その1人ヨシアキは米国人家庭の養子となり、天性の魅力と類まれなスポーツの才能とでスターになるが、心の奥には常に自分の存在への不安、そして母の面影があった。1人の青年をめぐる人々の奇跡のような絆と、戦争の悲しさを浮き彫りにした感動作。
  • 【無料お試し版】四肢奮迅
    無料あり
    4.7
    【無料お試し版】乙武義足プロジェクトの全貌ーー苦しくて、苦しくて、楽しい。「歩く」とはこんなにも大変なことだったのか。歩くことに関して、私の身体は「三重苦」なんだそうである。一つ目は、両膝がないこと。二つ目は、両手がないこと。そして三つめは、歩いた経験がないということ。それでも私は、歩けるようになりたい。私が歩くことで、障害がある人にもない人にも、勇気を感じてもらえるのなら。                              ――「あとがき」より「三重苦の身体」で挑む乙武義足プロジェクトの全貌。600万部の大ベストセラー『五体不満足』から21年、乙武洋匡は両足に「ロボット義足」を装着し、歩きはじめた!

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  • 泥まみれの死 沢田教一ベトナム写真集
    4.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベトナム戦争の凄惨な戦場に身を投じ、死と背中合わせで撮影を敢行した、ピュリッツアー賞カメラマン・沢田教一。「日本のロバート・キャパ」とも称されたサワダの、写真とその生涯を集大成した、既刊写真集の新装版。34歳の若さで戦場に散ったサワダの写真が、今も我々に語りかけているものは何か? ――沢田サタ「私が現在知っている彼の撮った写真の多くは、写真集や展覧会ではじめて見たものです。つまり、沢田の死後も、私は彼と会っているのです。」※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇
    4.7
    1945年8月6日、広島で被爆した移動劇団「桜隊」。著者は、その演出家・八田元夫の膨大な遺品を、早稲田大学演劇博物館の倉庫から発掘する。そこには戦中の演出ノートやメモ、草稿、そして原爆投下による悲劇の記録が書き残されていた。 八田が残した記録やメモには、大正デモクラシーの下で花開いた新劇が、昭和に入り、治安維持法による思想弾圧で、いかに官憲に蹂躙されたか。自身や俳優たちの投獄、拷問など、苦難の歴史が記されていた。さらに、桜隊が広島で遭遇した悲劇の記録――。8月6日、八田は急病で倒れた看板役者・丸山定夫の代役を探すため、たまたま上京中だった。急ぎ広島に舞い戻り、10日から仲間の消息を追う。「桜隊」9名のうち、5名は爆心地に近い宿で即死。仲間の骨を拾った八田は、座長であり名優と謳われた丸山定夫や美人女優・園井惠子ら修羅場から逃れた4名の居場所を探し当てるが、日を経ずに全員死亡。放射線障害に苦しみながらの非業の死だった。八田自身も、戦後、放射線被爆に悩まされることになる。16日、避難先の宮島で臨終を迎えた丸山の最期に八田は立ち会った。前日、玉音放送を聴いて丸山は呟いたという。「もう10日、早く手をあげたらなあ……」10日前、8月5日に降伏していれば。本書は悲劇の記録である。と同時に、困難の中、芝居に情熱のすべてを傾けた演劇人たちの魂の記録でもある。
  • おじいわんソーヤ
    4.7
    おじいちゃん犬だから、おじいわん。一緒に時を重ねていく、幸せと、せつなさと。「昔飼っていた犬に似ている」と人に言われる、懐かしい顔の白い犬、いま16歳のソーヤは、10歳でうちに来て、家族になりました。 ツイッターで静かな人気を呼ぶ、 飼い主(@goen0414)の日々の写真と言葉。 イラストレーター髙籏将雄とデザイナー川名潤とのコラボで、小さなフォトブックができました。 忘れていた大事な何かを思い出させてくれる1冊です。【目次】おじいわんと散歩/おじいわんにも花/おじいわんとセーター/老犬のかたち/少しずつ老いていくということ/保護犬を迎えて/ともに暮らす日々、ささやかな幸せ

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  • 資本主義と闘った男 宇沢弘文と経済学の世界
    4.7
    その男の人生は20世紀の経済学史そのものだった――。〈資本主義の不安定さを数理経済学で証明する〉。今から50年以上も前、優れた論文の数々で世界を驚かせた日本人経済学者がいた。宇沢弘文――その生涯は「人々が平和に暮らせる世界」の追求に捧げられ、行き過ぎた市場原理主義を乗り越えるための「次」を考え続けた理念の人だった。――ノーベル経済学賞にもっとも近かった日本人 86年の激動の生涯――
  • 調べてみよう、書いてみよう
    4.7
    『絶対音感』『セラピスト』の最相葉月氏による、子どものための文章教室。テーマの決め方、調べ方、文章の書き方の極意がわかる、調べ学習の必読書です。第1章 調べる力と書く力 第2章 テーマを決めよう 第3章 さあ、調べよう 第4章 ひとに会って話を聞こう 第5章 さあ、書いてみよう 第6章 書くことの意味って
  • 沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち
    4.7
    「特飲街」と呼ばれた売春の街、宜野湾市・真栄原新町。沖縄の戦後史の闇を妖しい光で照らし続け、浄化運動の波に消された街を活写した渾身のルポルタージュ。
  • 告白 あるPKO隊員の死・23年目の真実
    4.7
    「息子がどのような最期を遂げたのか、教えてくれる人はいませんでした」――日本が初めて本格的に参加したPKO(国連平和維持活動)の地・カンボジアで一人の隊員が亡くなった。だが、その死の真相は23年間封印され、遺族にも知らされていなかった。文化庁芸術祭賞優秀賞など数々の賞を受賞したNHKスペシャル待望の書籍化。隊員たちの日記と、50時間ものビデオ映像が明らかにした「国連平和維持活動の真実」。
  • アメリカ太平洋軍 日米が融合する世界最強の集団
    4.7
    アメリカ国防総省のクリアランスを得て、2年間、アジア太平洋安全保障研究センターの研究員として取材した、日米同盟の真実!! 地球の表面積の半分を担当するアメリカ太平洋軍司令官、ハリー・ハリス大将は日系人であり、38万人の軍人を率いる――このハリス大将にも密着取材し、進化した日米同盟の実態を内側からリポート。想像以上に一体化が進む自衛隊と米軍の戦略が向かう先は、中国だ!
  • 人間機雷「伏龍」特攻隊
    4.7
    太平洋戦争終戦間際の昭和20年8月――。本土決戦を水際で食い止めるべく、人間機雷部隊が極秘に組織された。訓練自体に危険が伴い、多くの殉職者と行方不明者を出したとされる。ひたすら「死」に向かうだけの特攻潜水訓練がなぜ行われたのか。発案者は誰だったのか? その存在自体がほとんど知られていない「伏龍」。徹底取材を重ねていま明かされる「知られざる戦争」。
  • 島国チャイニーズ
    4.7
    『コリアン世界の旅』から15年。「反中」「嫌中」が蔓延する日本に生きる在日チャイニーズたちのひたむきな人生模様。「私が二百人を超える在日チャイニーズを取材した結果では、彼らの大半が日本での生活におおむね満足しており、留学生のほぼ全員が、少なくとも来日時には親日か、もしくは好日であった。(中略)こうした彼らの実態が、日本人にはあまりにも知られていないのではないか。(中略)両者の深い断絶の谷間を、活字の飛礫(つぶて)でいくらかなりとも埋(うず)めていこうというのが、本書の最大のねらいであり、私のささやかな希望でもある。」――〈「まえがき」より〉
  • いのちのスタートライン
    4.7
    42歳の働き盛りにあったビジネスマン。多忙な仕事の傍ら、市民ランナーとしてマラソンに勤しんでいた彼を突然襲った睾丸ガン告知、全身転移、そして抗ガン剤の副作用による間質性肺炎の併発。生存率20%以下と言われた死の淵で、彼を奮い立たせたのは、100キロメートルウルトラマラソンに復帰するという、途方もない夢だった。子どもたちの将来、妻の明るく健気な支え、復職への不安……。涙と感動、奇跡のガン生還記。
  • 不妊治療と出生前診断 温かな手で
    4.7
    晩婚化に伴い、激増する不妊治療の実態と、これに並行して進化を続ける出生前診断の実情を取材。技術が進歩し選択肢が増えたことで、より悩みを深める夫婦の姿をありのままに描き、大きな反響と共感を呼んだ。信濃毎日新聞に連載され、「新聞協会賞」を受賞した傑作ルポ、待望の書籍化!<文庫オリジナル>
  • 世の中への扉 弁当づくりで身につく力
    4.6
    いま全国の小・中学校や高校にまで広がっている「弁当の日」を知っていますか?  親は手伝わず、子どもたちが自分でつくった弁当を持って登校する日のことで、2001年に香川県の滝宮小学校で始まり、いまでは全国47都道府県の約1000校で実践されています。 自分で献立を考え、材料の買い出しから調理、弁当箱詰め、後かたづけまで「ひとり」でこなしてつくる。 そんな弁当づくりの体験をつうじて、子どもたちは自己を肯定し、親への感謝の気持ちを持ち、食べ物と命の大切さに気づきはじめます--。
  • NHKスペシャル取材班、「デジタルハンター」になる
    4.6
    新型コロナ禍で現場に行けなくなったNHKスペシャル取材班が、デジタル調査報道でミャンマー騒乱の「真相」を突き止めるまで――。 19歳少女は軍に銃殺されたのか? ミャンマー軍はなぜ暴走したのか? 報道は激動の世界で何ができるのか? NHKの特別調査チームが「オシント(OSINT:Open Source Intelligence)」を駆使した新しい調査報道に挑戦した奮闘記。インターネット上の様々な情報や、SNSに投稿された動画や画像、地図情報や衛星画像など誰もがアクセスできる「公開情報」を使って、「不都合な真実」を暴くことはできるのか? 【本書のおもな内容】 ●ロシア・ウクライナ報道でも注目される「OSINT(オシント)」 ●現地に入らずに取材をする「新しい手法」 ●1000件以上のデータ分析・検証で見えた「真相」 ●「自撮り」でドキュメンタリーを作る ●新型コロナがヒトに感染したのはいつだったのか ●世界中が注目するネット調査集団「べリングキャット」 ●ダイニング・キッチンから「軍の非道」を暴く ●SNSから投稿が突然消えていった背景 ●「4秒に満たない動画」に映っていたもの ●位置情報や衛星画像という「強力な武器」 ●市民への攻撃に使われた兵器を特定する ●元将校たちが明かした「クーデターの真の理由」 ●誰もが「権力ウォッチャー」であるために 【目次】 ■第1部 コロナ禍で模索する国際報道の現場 第1章 誰も現地に行けない…Nスペ「ミャンマー」に辿り着くまで 第2章 OSINTを駆使するデジタルハンターとの出会い 第3章 クーデター発生!「ダイニング・キッチンでの“闘い”」 ■第2部 デジタル調査団結成! オールドメディアの挑戦 第1章 「OSINTチーム」前途多難の船出 第2章 「エンジェルの死の謎」に挑む ■第3部 総勢30人の取材班が結集・奮闘の記録 第1章 オンラインでOSINT技術を学んだディレクターたち 第2章 ウェブサイトとの連動に挑戦 ■第4部 OSINTで軍暴走の闇を暴け! 第1章 未解明の“バゴー事件”の検証 第2章 軍の暴走の背景に何があったのか?
  • 四肢奮迅
    4.6
    「歩くことに関して、私の身体は『三重苦』なんだそうである。一つ目は、両膝がないこと。二つ目は、両手がないこと。そして三つめは、歩いた経験がないということ。それでも私は、歩けるようになりたい。私が歩くことで、障害がある人にもない人にも、勇気を感じてもらえるのなら」                              ――「あとがき」より両手両足のない乙武洋匡が歩く! 2017年10月にスタートし現在進行中の「乙武義足プロジェクト」の全貌を描きます。日本人初となる四肢欠損者の二足歩行への挑戦――その苦悩と歓喜を描いたノンフィクション作品です。
  • 昭和解体 国鉄分割・民営化30年目の真実
    4.6
    中曽根康弘、井手正敬、松田昌士、葛西敬之……重大証言と新資料が予言する「借金1000兆円をかかえた国家の未来」――本書は国鉄が崩壊、消滅に向けて突き進んだ歴史に再検証を試みたものである。昭和最後の二十年の歳月は、薩長下級武士が決起、さまざまな人物を巻き込んで徳川幕藩体制を崩壊させたあの「明治維新」にも似た、昭和の時代の「国鉄維新」であったのか。それはまた敗戦から始まった「昭和」の解体を意味していた
  • チーム・ブライアン 300点伝説
    4.6
    あの笑顔の理由、あの雄叫びの真相、あの激闘の舞台裏。さらに異次元の未来へ! 名コーチが語る、羽生結弦、ハビエル・フェルナンデスの物語。
  • COCORA 自閉症を生きた少女 1 小学校 篇
    4.6
    本書は、自閉症スペクトラム障害である著者が、自身の半生をもとに描いた、自伝的小説である。幼い頃から「変わった子 」と言われて育ってきた心良が、小学校入学とともに出会ったのは、理不尽な暴力教師「鈴本」だった……。次々に訪れる様々な試練。誰にも理解されない障害を抱え、もがきながら、戸惑いながら、全てのものと闘いながら、それでも必死に生きていく。自閉症スペクトラム障害の少女の 「闘いの軌跡」。
  • 西南シルクロードは密林に消える
    値引きあり
    4.6
    中国四川省の成都を出発し、ビルマ北部を通って、最後にはインドへ――幻の西南シルクロードに挑む著者の前には、圧倒的なジャングルと反政府少数民族ゲリラの支配する世界屈指の秘境がたちふさがっていた。混迷と困難を極める旅なのに、これほど笑えるのはなぜか。究極のエンタメ・ノンフィクションついに登場。

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