五百旗頭真「日米戦争と戦後日本」名著傑作本と思う「吉田茂賞」
日米昭和史がテーマだが、単に史実を並べるのではなく、その時の為政者の意思を明示し、その結果を米国の公文書で検証。
トップエリートの判断と結果を問い続ける、そこに国家の命運と、国民の運命があるから。
明治政府は77年の寿命で終わった。戦後日
...続きを読む本も早や76年、コロナ戦争で第二の敗戦にならないように心して読んだ。
結局、国家という組織も、外部環境の変化に対応できなければ滅びる。ダーウィンの進化論そのまま。リーダーの責務が大きい。
Ⅰ.日米開戦 あり得ない選択 経済・軍事の対米依存の実態・・・屈服しかないのに、選択したのは戦争
日本は合理的な判断力を喪失していた
日本政府はGlobalな国際関係の中で戦況を評価する能力を喪失
米国:敗北の明らかな戦争を始めるはずがない、多数意見に対して ⇔グルー駐日大使「民族的ハラ切り」
近衛文麿首相 機会喪失の名人 幸運の女神前髪掴めず
真珠湾攻撃 米国はすでに「戦争状態」 戦争と戦後計画に着手 「開戦=敗戦」が現実
新日本の論点①占領ビジョン②官僚制③天皇制→知日派グルー登場
Ⅱ.終戦 ヤルタからポツダムへ 運命の変転
本土決戦 350万人の戦死者は倍増 ドイツ・ポーランドの戦死700万人は本土決戦 軍人は民族の誇りと言うが敗戦の事実から目を背けたいエゴ(国民道連れ)
ヤルタ会談1945Feb4-11米・英・ソ ルーズベルト・チャーチル・スターリン
ソ連参戦 南樺太・千島列島 return hand-over
米国は硫黄島戦・沖縄戦で米兵の犠牲者にショック ソ連参戦必要
ルーズベルトの死 トルーマン副大統領の昇格 外交は初45年4月
グルー国務次官へ知日派が国務省の実質トップに「天皇制の維持」
①ソ連参戦②原爆開発→「陸軍長官スティムソン」(元国務長官)
日本も鈴木貫太郎内閣へ「まげて承知してもらいたい(天皇)」
陸軍対策の終戦内閣
ポツダム宣言 米・中・英 実質的に講和条件の緩和 東郷重徳外相が正確に評価 黙殺 ignore it entirely
広島原爆 ソ連参戦 長崎原爆
⇒「敗戦やむなし」 御聖断 陸軍の暴走を止める
Ⅲ.占領と改革 無条件降伏ドイツの惨状→日本への緩和 ①非軍事化②民主化改革③経済自立化ー[朝鮮戦争]ー④講和 憲法 農地改革 労働組合法 選挙法・・・大選挙区・婦人参政権 GHQ主導 内務省解体
改革の受益者 婦人層・マスコミ・労働組合
Ⅳ.自立に向けて
ドッジ改革 竹馬の脚 ①米国の援助 ②補助金機構
→不況 下山事件・松川事件⇔浜口雄幸内閣の超緊縮
1950年06月25日朝鮮戦争勃発
ダレス氏を対日講話問題の特使に トルーマン大統領 共和党重鎮
吉田は再軍備に抵抗ー長期課題へ
①親米②軽軍備③通商国家
冷戦時代、極めて有効に機能した国家戦略
1989冷戦後は混迷 失われた平成30年間