五百旗頭真のレビュー一覧

  • 占領期 首相たちの新日本

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    東久邇宮、幣原、吉田、片山、芦田、吉田の各首相の占領期の同行が描かれている。全ては必然であったということだ。結局は吉田だが、幣原も必然、片山、芦田に政局を引き渡したのも必然。現在の日本がこの時期に圧縮されている。

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    2025年11月18日
  • 岡本行夫 現場主義を貫いた外交官

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    優秀な外交官だった岡本氏もコロナで亡くなってしまった。
    国益を守り、戦争を回避し、アメリカとの同盟関係を維持するために尽力したエピソードが列挙されている。もちろん、話してはいけないことも多いと思うが、すばらしい業績だと思う。
    佐々さんの書籍でも良く出てくるが、省益、縦割りの妨害(両者から話をきかないとフェアではないが)はなんとかならなかったかなぁと思う。

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    2022年08月12日
  • 岡本行夫 現場主義を貫いた外交官

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    【国際会議に共通しますが、日本の場合、一の矢はいいんです。しかし、あとの自由討議になっていくと、気の利いたコメントを言えるかどうか。議論は進化しますから、大学教授同士の討議を聞いているようなもので、用意してきた紙だけでは対応できないんですね】(文中より引用)

    日米外交のプロとして長年にわたって外交官を務め、退官後も民間で活躍するとともに総理大臣補佐官などを務めた岡本行夫。徹底的に足を使った現場主義で知られる人物の証言を収めた一冊です。著者は、『日米関係史』などの五百旗頭真他。

    日本外交の節目節目に携わった人物の語る言葉だけあり、一般に知られていないエピソードやそこから得られる教訓がふんだん

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    2021年08月11日
  • 日米戦争と戦後日本

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    五百旗頭真「日米戦争と戦後日本」名著傑作本と思う「吉田茂賞」
    日米昭和史がテーマだが、単に史実を並べるのではなく、その時の為政者の意思を明示し、その結果を米国の公文書で検証。
    トップエリートの判断と結果を問い続ける、そこに国家の命運と、国民の運命があるから。
    明治政府は77年の寿命で終わった。戦後日本も早や76年、コロナ戦争で第二の敗戦にならないように心して読んだ。
    結局、国家という組織も、外部環境の変化に対応できなければ滅びる。ダーウィンの進化論そのまま。リーダーの責務が大きい。
    Ⅰ.日米開戦 あり得ない選択 経済・軍事の対米依存の実態・・・屈服しかないのに、選択したのは戦争
    日本は合理的な

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    2021年01月24日
  • 岡本行夫 現場主義を貫いた外交官

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    読むほどに、熱さに引き込まれる。自らの身の回りのことだけを自分の思うように快適にせよと主張することだけが民主主義と誤解している視野狭き人も多い世界で、否応なしに満ち溢れるコンフリクトをリアリスティックに落ち着かせる辛い役割こそが、心ある人の行うべき仕事である・・と腹に落ちる。

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    2020年12月25日
  • 日米戦争と戦後日本

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    いよいよ平成の時代が終わりを迎え、象徴天皇として歩まれた天皇陛下のお姿を紹介する報道、論評を耳にすることが多くなりました。
    本書は、日本外交史の専門家による第二次大戦の戦後処理を概説した一冊。象徴天皇制がどういう政治過程で決まったのかについても言及され、興味深く読みました。

    1941年12月の日米開戦を受け、米国が戦後の日本占領政策の検討に入ったのは1942年夏。日本が緒戦の勝利に酔いしれていた時期でした。
    第一次大戦時に明確な戦後処理計画をもたなかったことが、敗戦国ドイツに対する苛烈な賠償要求、その結果としてナチスドイツの伸長につながった反省から、米国内の日本専門家が国務省に集められました

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    2018年12月26日
  • 占領期 首相たちの新日本

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    ネタバレ

    5人の首相、東久邇宮稔彦、幣原喜重郎、吉田茂、片山哲、芦田均の占領期における日本国家の維持と再生に立ち向かう姿が重厚に描かれていて読みごたえがありました。そして、恥ずかしながら、この書にて初めてポツダム宣言(現代語訳)を読みました。さすがに安倍首相はもう読んだでしょうね。それと、「天皇メッセージ」を沖縄の人々はどのように思っているのでしょうか。気になるところです。

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    2015年10月19日
  • 日米戦争と戦後日本

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    「やってみなければ分からない」と行き当たりばったりに対米戦争に突入した日本と、戦いながら戦後の日本の姿までデザインしていたアメリカの姿は実に対照的です。

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    2011年05月13日
  • 日米戦争と戦後日本

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    やはり、わたしたちは、自分のことを知らなければなりません。


    アメリカの占領政策と戦後日本の形成という興味深いテーマを、巧みな語り口でグイグイ読ませてくれます。


    『...われわれは、他国民と世界の運命に共感を持って行動する苦痛と誇りを、見失い過ぎたのではなかろうか。』
    p277 原本あとがき


    ドキッとしませんか?

    こんなドキッとするあとがきが書かれた「原本」は、1989年刊。

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    2009年10月04日
  • 占領期 首相たちの新日本

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    ネタバレ

    吉田政権になってからの話である。読みやすいと思われるのは、これが本人一人で書いたものであろうか疑問にも思える。1997年の出版なので27年前と現在では米国で公開された資料によりこの本の内容と異なってくることはあるかもしれない。

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    2024年11月10日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    戦後のターニングポイントがわかりやすく書かれている。登場人物の思想、政略がその後の歴史にどう影響したか、興味深く読み進められた。

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    2023年04月26日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    戦後日本史をきっちり論じる。
    岸信介や中曽根康弘のような、主義主張をもった人が、どういうスタンスで政策をすすめ、妥協せざるをえなかったのかわかりやすかった。

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    2015年09月11日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    NHKで放送されている『さかのぼり日本史』の書籍化第1巻になります。『さかのぼり日本史』とは、歴史を「現代から過去へ」みていくスタイルで語られる、つまり「私たちが生きる“いま”を出発点に、「なぜこうなったのか」と問いかけながら時代を一つずつ遡っていく。時代と時代の因果関係を浮き彫りにし、歴史の大きな流れを明らかにする、これまでに類をみない“新しい日本通史”」(単行本帯より)だそうです。ただ、このように「現代から過去へ」遡って歴史をみていくと理解しやすいという議論は、かつて東大受験を漫画化し、ドラマにもなった三田紀房『ドラゴン桜』の世界史勉強法でも紹介されていました。
    本書の内容ですが、戦後の日

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    2012年01月07日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    こうして読むと、首相らしかったのは中曽根までかなーと。

    ここ10年の首相ってどうしようもないからなー。

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    2011年09月28日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    戦後史を4ポイントに絞ってさかのぼりながら解説する本。簡易な内容ながら戦後を知らない人達にとっては読みやすい良書と感じました。

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    2011年09月19日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    戦後日本史を湾岸戦争→中曽根政権→55年体制→講和条約と遡って考察している本。
    読みやすい反面、やや考察が簡潔すぎた感がある。

    歴史は繰り返すとはよく言ったものである。
    開国を余儀なくされ、不平等条約に苦しんだ明治初期から富国強兵に努め、眠れる獅子と呼ばれた中国に勝利し、列強の一角であったロシアと互角以上の戦果を挙げた明治末期。そして欧米列強に追い付き、それが故に米英に警戒され、戦争に突き進んでいった結果、日本は焦土と化した。
    そして戦後。
    荒廃した日本において、先人の弛まない努力によって高度経済成長を遂げ、瞬く間に世界2位の経済大国となった昭和中期。だがまたしても戦前と同様に、今度は経済面

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    2011年09月02日
  • 日米戦争と戦後日本

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    ネタバレ

    この本のメインはアメリカ国内の知日派の動きによって、アメリカの対日占領政策がどのように変わっていったのかを中心に説明する。それは第一次世界大戦の講和への準備不足の反省に立っていたと言う。そこから欧州で戦争が始まった時にアメリカは戦後秩序の構想を始め、日本が緒戦の「勝利」にわいている時に、対日占領政策を始め戦後のあらゆる問題への対応が始まった。

    当時のアメリカ国内の感情を反映し、ルーズベルト大統領も無条件降伏を求めており、終戦二ヶ月前のアメリカ政府の決定は軍政の直接統治だった。しかし、アメリカ国内にいた、わずか数十人の知日派が政策に加わり、対日占領の性質が日本の「無力化」(当初は本土戦を想定、

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    2012年06月15日
  • 占領期 首相たちの新日本

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     「まえがき」によると、「本書は占領下で重い荷を負った「首相たちの新日本」を再現せんとする試みである。五人・六代の首相たちが、何を想い、何を資源として、この地に堕ちた国を支え上げようとしたか。そして何に成功し、何に行き詰ったか。「人とその時代」を六つ重ね合わせるスタイルで描こうとの試みである。」とされている。
     
     占領下の激動の時代、幣原内閣時の憲法制定を巡るGHQとの闘い、政党幹部の公職追放と吉田内閣の誕生、短命に終わった左派、中道政権、そして吉田長期政権へといった節目についての知識はある程度持っていたのだが、本書では首相に焦点を当てて、その政治指導者としての在り方にスポットを当てて読み物

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    2023年05月24日
  • NHKさかのぼり日本史(1)戦後 経済大国の“漂流”

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    著者の歴史に対する考え方が強く表明されているように感じられたが、初巻ゆえか「さかのぼり」にはまだなじめていない。

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    2012年10月21日
  • 占領期 首相たちの新日本

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    あまり焦点が当たることがない、東久邇宮、幣原、片山、芦田内閣と人となりについての記述が豊富で、その部分は新鮮。吉田に関しての記述については、高坂『宰相吉田茂』をかつて読んだこともあってか、あまり感じなかった。

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    2011年08月27日