国内小説作品一覧

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  • ミッドウェイ
    -
    ミッドウェイの空に交錯する非情の運命の糸――。昭和17年、太平洋に暗い戦雲が迫りくるなか、日米二人の青年は、自ら国家の命運を担い、空の戦士となった。だが二人には共に愛を寄せる美しき女性がいた……。歴史の巨大な魔力に翻弄される無念の青春。引き裂かれた想い。「戦争」と「人間」を考える、森村文学記念碑的叙事大作。
  • 雨はあした晴れるだろう
    3.7
    恋愛に憧れ、義兄とボーイフレンドの間で揺れる多感な少女を通して、人を愛することの意味を問う表題作。父が五十二歳の時に生まれたことを恥じている主人公が、自分の誕生に至るまで、父がいかに苛酷な半生を送ったかを知る「この重きバトンを」他一編を収録。『氷点』でデビュー以後、作家活動の初期に発表されながら、二十年もの間、散逸していた三作を収めた幻の作品集。
  • 人間小唄
    3.7
    小角が書き送った短歌を自分の文章に無断で引用した作家・糺田両奴。国民の無意識に影響を及ぼして駄目にする奴の文学を根底から破壊する! こちらの世界に拉致してきた糺田に課した難題は、「一、短歌を作る。二、ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする。三、暗殺」。それは魂のテロルの始まりだった。(講談社文庫)
  • レディ・ガンナーの冒険
    4.1
    名門・ウィンスロウ家に一通の手紙が届いた。令嬢キャサリンの幼なじみに危機が迫っているという。驚いたキャサリンだが、ただちに旅立つことを決意する。風変わりな四人の用心棒たちを道連れに、冒険がいま始まる!
  • 天気晴朗なれど
    3.0
    夫はバカバカしい発明に熱中し、手塩にかけた息子は、なんとホスト・クラブ勤め。娘は娘で妻子ある男と不倫の恋。ああ、今まで守り続けてきた我が家はいったい…!? 戦前から戦後にかけ、“家”への奉仕にあけくれた主婦の造反物語を、ユーモアとペーソスを折りまぜて描く!
  • 君に舞い降りる白
    3.7
    もう誰も、好きにならない。鉱石店でアルバイトをする大学生の修二は、そう心に決めていた。しかし、店に来る少女・雪衣(ゆきい)のことが少しずつ気になり始める。次第に距離を縮めるふたりだったが、彼女は自分の素性を一切話さない。だが、ついに彼女が隠していた秘密を知ってしまう。その時、修二は――。人を深く想うということを描いた、心に響く美しい青春小説。
  • 衛星を使い、私に
    3.8
    パーキング・エリアで、人の指先が発見された。事故? それとも……。自動車警邏隊の女性警官クロハは、ネット上に手がかりを残して消えた一人の男の存在に気づく(表題作)。夜の幹線道路で起きた凄惨な衝突事故。運転手はともに死亡していた。現場の痕跡からクロハが見抜く衝撃的な真実とは?(「雨が降る頃」)。『プラ・バロック』以前のクロハの活躍を描くシリーズの原点。
  • 二十歳の変奏曲
    4.0
    昭和18年。大学生の五十嵐聡(いがらしさとし)は、看護婦の北野由紀江(きたのゆきえ)と恋に落ちる。だが、折からの戦争が彼らを引き裂いた。聡は学徒動員で徴集され、由紀江は疎開先の病院で働く。離ればなれの日々が続くなかで、いつしか手紙のやり取りも途絶えてしまった。やがて運命に翻弄(ほんろう)された二人は紆余曲折のすえ出会うが、そこに待ち受けていたものは……。感涙に咽(むせ)ぶラブ・ストーリー。
  • 散る。アウト
    4.0
    ふとした気の迷いから先物取引に手を出し、家族も仕事も無くした木崎耕平。居場所もなくした耕平の目の前に現れた男・尾形は、彼に偽装結婚を持ちかける。話に乗った耕平は、モンゴルへ。偽装結婚の相手・ダワのひたむきな姿に次第に自分の中の何かを取り戻していく耕平だったが、マフィアの抗争に巻き込まれ、ダワたちと共に極限の逃避行に身を置くことになる!
  • ありふれた魔法
    3.5
    城南銀行五反田支店の次長・秋野智之は、部下の森村茜が担当する顧客に謝罪するため、顧客の別荘がある箱根に茜とともに向かう。その帰り、ふとしたきっかけで涙を見せた茜に、智之は胸がつまるような息苦しさを覚える。次第にお互いの距離が近づいていく二人だが……。妻子ある銀行員を主人公に、リアリズムの名手が描く、心を深く打つ恋とその人生の行方……。
  • 野望銀行 新装版
    -
    銀行員(バンカー)として出世コースに乗るのか、平凡な道を歩むのか。中央銀行に勤続7年目、小田切正雄(おだぎりまさお)は勝負の夜を迎えていた。二流の私大を卒業、このままでは運が良くても地方の支店長止まり。だが目の前にいるワンマン頭取の姪を口説き落とせば、話は変わる。結婚まで持って行けば、閨閥(けいばつ)を利用して一気に道は開ける! サラリーマンのストレスを吹き飛ばす傑作!
  • おせいさんの落語
    3.0
    抱腹絶倒! おせいさんの創作落語の数々。不良老人に、女房の尻に敷かれっ放しの甲斐性なし野郎ども、妻に家出され、すずめを女房にした男……。どこかに有りそうな話から、荒唐無稽な話まで。上方言葉に乗って、おせいさんの筆がさえる。傑作11篇を収録。
  • レストレス・ドリーム
    4.4
    桜散る闇と殺りくの街・スプラッタシティでくりひろげられる"夢の中の「私」"桃木跳蛇とゾンビたちとの壮絶なバトル-今世紀最大、史上空前の悪夢を出現させる笙野文学の代表作にして、現代文学の金字塔、待望の文庫化。
  • 長い失恋
    3.0
    突然、ホテルのスイートルームに泊まることになった25歳の由加里。一人で過ごすには広すぎるけれど……(「広すぎた夜」)。75歳の笑子(しょうこ)が再会を願う相手とは(「横濱ブギ」)。妻子ある藤堂が密かに抱き続ける、むくわれない想い(「長い失恋」)。名だたるホテルを舞台に、欲望と哀切が交錯する10のラブストーリー。(講談社文庫)
  • 敵(新潮文庫)
    -
    渡辺儀助、75歳。大学教授の職を辞し10年。愛妻にも先立たれ、余生を勘定しつつ、ひとり悠々自適の生活を営んでいる。料理にこだわり、晩酌を楽しみ、ときには酒場にも足を運ぶ。ある日、パソコン通信の画面にメッセージが流れる。「敵です。皆が逃げはじめています―」。「敵」とは何者か。いつ、どのようにしてやってくるのか…。意識の深層を残酷なまでに描写する傑作長編小説。(解説・川本三郎)
  • 貴族の娘
    -
    政界に重きをなす伯爵の孫娘として生まれた城山貴志子。夫を残して実家を出た彼女は親衛隊少佐フランツと恋におちるが、戦争に引き裂かれる。戦後の混乱を切り抜け、貴志子はフランツの消息を求めて欧州へ旅立った。さらに南米へと渡った彼女はカストロ、チェ・ゲバラと出会って…。激動の時代を気高く、そして奔放に生きた女性の一代記。
  • 六月の桜 伊集院大介のレクイエム
    4.3
    同級生から陰湿ないじめを受けている11歳の少女・桜子は世間から孤立して生きる大金持ちの老人・津坂と満開の桜の木の下で出会う。孤独を分かち合う2人は、やがて禁断の恋に落ちていく。しかし年齢差66歳の許されざる恋は、次々と不吉な事件を呼び起こし……。伊集院は少女を救い出すことが出来るのか!? (講談社文庫)
  • 夫のカノジョ
    4.1
    1巻660円 (税込)
    夫の浮気を疑った妻が、相手の女性に会いに行く。言い争っているうちに、ふたりの身体が入れ替わってしまった!自分の家族や人間関係を違った視点で見てみると、いままで気づかなかったことが見えてくる……。読んだあと、少し人に優しくなれそうな、Ifの世界をリアルに描いた長編小説。
  • 夜のコント・冬のコント
    -
    1巻660円 (税込)
    嫌煙運動は苛烈を極め、喫煙者は全国で迫害を受け始めた。男は最後の一人になるまで喫煙することを誓うのだが……。スラップスティックの傑作「最後の喫煙者」。人気のない悪役俳優の怒りをコミカルに捉えた「夜のコント」。規則に縛られたレストランのボーイの狂気を描く「冬のコント」。数学教育に革命的な叡智を見せる「『聖(セント)ジェームス病院』を歌う猫」等、疾風怒濤の全18編。
  • 歌と饒舌の戦記
    -
    1巻660円 (税込)
    冬の納沙布岬で、森下義和以下GRTテレビ「突然おじゃま虫」のスタッフが流氷づたいにアルコールをねだりにくるソ連兵を待ちかまえていると、なんと、ソ連正規軍が上陸を開始。またたくまに北海道は占領されるが、奇怪なことに在日米軍はもぬけのカラ!―思想も、宗教も、国家の目標ひとつない、金満日本の虚妄を戦争シミュレーションと「饒舌」で痛罵したスラプスティック大作。
  • ダンスホール
    3.0
    男は昔の恋人に金を借りに来たと言う(「愛の力を敬え」)。夫は妻の体重日記に不審を抱き始める(「空も飛べるはず」)。女はバニラの匂いに恋人の浮気を疑う(「ピーチメルバ」)。男は顔も知らないダンスホールの女を探している(「ダンスホール」)。長年の片思いが相手に通じる(「真心」)。人生の滑稽と不安、そして希望。単行本未収録の作品を含む全五編で贈る贅沢な傑作集。
  • 他人(ひと)のパンを狙え
    -
    ホーム電業の影近三兄弟。長兄は社長、次弟は副社長、末弟の宗佑は常務で、アメリカ現地法人の社長をしていた。独身の宗佑は、秘書と恋仲になり、「自分が死んだら会社の株を100株贈与する」という遺書をつくってやった。数日後、女は消え、彼は謎の転落死を遂げた!? ベストセラー『十年後』の著者が、恐怖の企業買収社会の到来を予見!
  • 会社喰い(マージャー)
    -
    199X年。アメリカ企業の、日本産業への狙い射ちが横行している。和光電機のコンピューターシステムに侵入した形跡が見つかった。副社長は優秀な調査員に徹底的に調べさせる。が、次々と起こる奇怪な事件。和光電機は危機に……! ベストセラー『十年後』の著者が、マージャー(合併屋)、ヘッドハンター(首刈り)の暗躍する、10年後のビジネス界を鋭く描く!
  • A HAPPY LUCKY MAN(ア・ハッピー・ラッキー・マン)
    3.0
    県人会の学生寮で、管理人が緊急入院。留年必至のレポート課題をかかえる、お人好しの寮長・柳瀬幸也が代役を仰せつかることに。飯の支度や便所のつまりぐらいはなんとかなるが、ライバル寮との喧嘩騒ぎや、恋のもつれに、痴漢冤罪まで――。次から次へと難題続出! はたして、幸也に未来はあるのか!? 愛と涙と笑いがいっぱい! スラップスティック青春小説。
  • おんなの条件
    -
    小谷敬子は昼はOL、夜は大学生。明るい彼女に忌まわしい秘密がある。中学時代、遠戚の石崎淳に暴力で犯されたことだ。そのため、現在の恋人花田英昭の胸に素直に飛び込んでいけない。やがて敬子は完全結合がなく、処女であったと証明される。ところが今度は花田に困った噂が……。誰もが苦悩する結婚への道を探る恋愛傑作小説。
  • 雨 の 扉
    -
    「雨さえ降れば……」「そう思っているうちは、あなたはここからは抜け出せない。雨なんて、自分で降らせるものよ」迷っている時間などない。自分で決めたことを信じて歩きつづけなければ……。絡み合う時空と人物が、読む者を心地好く幻惑する。人生の境目で、気づけば何かを失っているやるせなさと、それを乗り越える興奮を贈る、切なく温かい恋愛物語。
  • 善意の報酬
    -
    サラリーマンは経営者から能力を評価されにくいし、意見の上申もむずかしい。志村哲夫はこの障害を取り除こうと、ハーバード・ビジネス・スクールで学び、学友の日本財界二世(ジュニア)と親交を深めた。帰国後、彼らの協力を得て経営コンサルタント業を開店し、ドライな恋人葉月冴子とともに弱いサラリーマンを救う善意の活動を展開!
  • 残酷な昇格
    -
    縁談を断ってまで出世に賭けたキャリア・ウーマンを描く『残酷な昇格』。名家令嬢の誘拐事件にからむ熾烈なホテル戦争を衝く『罠の代償』。京都・西陣の老舗へ婿養子作戦を図った勤め人(サラリーマン)の策謀を暴く『許せない男』。どの作品も、企業の非情さと人間の葛藤をからませた臨場感が胸を打つ。長い通勤生活を経た著者ならではの白眉の傑作集。
  • 課長の操
    -
    百貨店の花房宣伝課長が、部下の野川に囁きかけた。「相談にのってくれ。今晩、喫茶店で待っている」と。用件は、「ネクタイ売場の嵯峨景子君を紹介してくれ」。 善良で気の弱い課長でも浮気の虫が騒ぐらしい。だが野川と景子は婚約中である。困って、さて、結末は?(「課長の操」)。表題作のほかに会社員(サラリーマン)の喜怒哀楽を満載!
  • マリリン・ブルウ
    -
    〃ブルウ……というよりは、グレエがかった、グレイッシュブルウ。私の、心の憂鬱程度を表せば、その色味は日により(時により)濃い薄いこそあるものの、依然として、色調(カラー)は変わらない。〃 自殺願望を持つ女性が、男性との関係でも、敏感すぎるがゆえに陥るブルウな世界。新感覚女流作家が書き下ろした神秘的小説(ミステリアス・ノベル)!
  • 子犬のように、君を飼う
    3.0
    悦楽の街マカオ。小説家は束(つか)の間の自由な時間を楽しんでいた。カジノで大勝している時、日本語で声をかけてきた美しい中国人の少女。娼婦を買ったことなど一度もなかった彼は、魅入(みい)られたようにホテルへと連れ帰ってしまう。それは、甘美な地獄への入口だったのか――。30歳も年下の少女との蜜月の先に待っていた運命とは? 異端の純愛を描いた、究極の恋愛小説。
  • 女奴隷は夢を見ない
    3.7
    「あなたのご両親は、あなたを売ることにした」女子大生・川上春菜は、父親の使いで訪れた横浜のビルで、突然告げられた。自分は売られ、間もなく「奴隷市場」で競(せ)りにかけられるというのだ。ビルの一室に拘禁(こうきん)され、絶望にくれる春菜。だが、仕入れられていたのは、彼女だけではなかった。女たちを待ち受けていた壮絶な運命とは? おぞましくも美しい禁断の書。
  • 人を殺す、という仕事
    3.8
    僕のもとにある日届き始めた一通の手紙。そこに書かれた指示に従うことで、僕の人生は驚くほど順調だった。手紙のお陰で、今後も幸福な人生が続くと信じていた。それが「殺人」を命じるまでは。従わなかった結果――母が死んだ。次は妻や娘たちの番だというのだ。あどけない少女、臨月の妊婦……僕は次々と手を血に染めていく。邪悪で美しい、傑作「暗黒小説」!
  • 虚業紳士~兜町を揺さぶった闇の男たち~
    5.0
    住宅・マンション分譲・ゴルフ場開発……。商才と有力者のコネに恵まれ、大峰秀直のビジネスは破竹の勢いで拡大しつづける。彼は資金力をつけると、上場企業株の買い占めに乗り出す。さらにその野望は大仕手戦へと向かう……。だが、巨額の資金繰りに窮して追いつめられた大峰は、一か八かの賭けに出た……。野望の実現へと突き進んだ男の半生を描く出色の経済小説。(『バブルの帝王』改題)
  • 滅びの宴(うたげ)
    -
    突如大発生し、甲府市を殲滅(せんめつ)した数十億匹のネズミの大群は、2年前に滅び去ったはずであった。しかし、強靭な生命力をもつ彼らは、歳月を経て蘇った。20億のネズミが、ついに多摩川の防衛ラインを突破! さらに過激派の破壊工作により、首都・東京は火の海と化した……。鬼才が世に問う衝撃の長編警鐘小説!
  • 密  謀
    -
    人間は誰でも殺される動機をもっている。京都郊外に『B・W・リサーチ京都』という謎の研究所が誕生した。小金持ちの軽食喫茶を営む近藤小一郎の出資である。所長・若狭芳樹と他の四人の幹部は、犯罪者であり、借金魔の会社員。儲かることなら脅迫も平気だ。ついには女事務員を絡めて、近藤を殺害、保険金を狙う。著者の名作『鬼畜』を彷彿させる人間の究極像。
  • 終着駅
    -
    二人の貧しい若者が薄暮に睦み合う恋人を発見、激しく興奮。男の背中を刺し、揃って女を襲ったがついに取り逃がす。犯人が、山へ登ったのも、恋人たちを苛めたのも、殺傷を図ったのもみなアソビ。罪の意識はなかった(「徒花」より)。 ――人生の辛酸を嘗めてきた著者が、さまよえる孤独な人間たちの魂を剔出する珠玉の傑作選。
  • おいしい水
    3.4
    同じマンションの主婦仲間と子育てに勤(いそ)しむ30歳の弥生(やよい)。夫の微妙な変化に気付きながらも、社会との接点を求めて、タウン誌のライターを始める。そこに、新たに入居した隣人のあけすけな言動が、平穏だった日常をねじれさせていく……。リアリズムの名手が切実に描く、人生の岐路に立つ女性の〃渇き〃と〃癒し〃。あなたにとって結婚は〃おいしい水〃ですか?
  • 昭和御前試合
    3.0
    ――何はともあれ、ここに私の原点があることは確かである。この短編集の中に、今の私につながるいくつもの要素、パロディ精神であり、ものを奇妙な角度から見る視点の取り方であり、文体模写などであるのだが、それがちゃんと入っている。清水義範はここから始まった(文庫版へのあとがきより)。 人気急上昇著者のデビュー作!
  • 事件屋悠介
    -
    三十坪の部屋に黒皮のソファ、さまざまな娯楽設備を完備した豪華な事務室。これが大洞悠介(おおぼらゆうすけ)の誇るオーロラ商事だ。だが、その業務内容はもっと奇抜だった。汚職情報をネタに汚職の元凶(げんきょう)に喰い込み、その上前(うわまえ)をハネる。悠介は、建設汚職に連座し、勤務先のY県庁を首になった。そして一念発起であみ出した究極の金儲けの秘法が、この仕事だったのだ。快進撃が続くが……?
  • 湿 地 帯
    -
    大同銀行の秘書室副部長・三浦昭二は、政界担当実務、実態は政治献金を政治家に届ける役目を命じられていた。ある日、その三浦に、保守党の代議士秘書から電話がかかった。厚かましさと押しの強さで有名な、通称ナベヤス。話を聞くうち、三浦は蒼(あお)ざめた。――巨額の金をめぐって生まれるどす黒い野望。永田町という湿地帯。銀行と政界の癒着を鋭く抉る問題作。
  • 虹の海藻~東証第二部~
    -
    証券市場は、岩戸相場の終焉で沈滞気味であった。最大手・大山証券の事業法人部次長・庵達夫は、新しく発足する市場第二部で、業績の悪い東洋紅藻工業の株を任された。この会社は莫大な借入金に苦しんではいるが、技術は非情に優秀である。庵は、立て直しに全力を傾けた。しかし、再建寸前に……!? ビジネスマンの本質と悲哀を鋭くえぐった傑作長編企業小説。
  • 欲望集団
    -
    証券担保金融という怪しげな会社を経営する犬塚誠のところに、十兆円の儲け話がもたらされた。日露戦争で財宝を積んだまま沈んだ軍艦を引き揚げるための、資金提供者を探してくれというのだ。犬塚は政財界の黒幕に取り入り、三十億円を捻出させたが、そこには恐るべき罠が……。現代欲望社会の裏面を凄絶に描く内幕経済小説。
  • 暗黒の月曜日(ブラック・マンデー)
    3.0
    ニューヨーク株式市場で、史上最高の大暴落! その余波はたちまち日本へ波及し、角六証券の吉村和夫の運命を大きく狂わせた。私生活のごたごたで仕事への集中力を欠いた彼は、百億円の損害を出した。大暴落は、失敗を一気に挽回する策を立てた矢先に起こったのだ。(表題作)現代企業社会に生きる人間たちの公私両面に光をあて、深い味わいを醸す経済企業小説集。
  • 小説四十九歳大全集
    -
    男四十九歳――はや「知命」の域に達しようとするが、地位は課長待遇。出世コースからはずれているからといってひがみもせず、けっこうオフィスラブも楽しむ……。 戦争のさなかに青春を過ごしてしまった中年男の、ちょっぴりセンチメンタルな心情を、著者得意のユーモアで綴ってみせる、傑作哀愁小説集!
  • 石に咲く花
    -
    カメラマンの国立敏夫は、ヨーロッパの裏町を写しまわり、強引な売りこみで海外で成功していた。日本を思い出させるものといえば、離婚した妻との間の娘・江利の面影だけだ。孤独なパリでのひとり暮らしをなぐさめるのは、娼婦のミレーヌ……。 女と夜を描き、現代のエゴイズムを鋭く抉る自選傑作集。
  • 悪の決算
    -
    渡来元彦(わたらいもとひこ)、44歳、東亜デパート経理部課長。彼が、田園調布にプール付きの豪邸を建てた。推定総額、1億6千万円。年収数百万円の彼に、なぜそんな大金があるのか。驚くべきカラクリが……!? 汚職、横領、暗闘……それは、現代企業にとって「必要悪」なのか? 企業小説の第一人者が、企業犯罪者たちの実体を抉る、異色の情報小説!
  • 銀行疑獄
    -
    銀行が我が世の春を謳歌した時代は終わった。冬の時代を迎える各行は、地方自治体の指定金融機関の地位獲得を最後のターゲットとした。その指定は法律により一行と定められているため、銀行のメリットは計り知れない。自治体幹部への猛烈な裏工作、ライバル銀行との虚々実々の駆け引き――銀行間の暗闘を描く衝撃の企業小説!
  • 黒の燃焼室
    -
    マスコミ操作、スパイもどきの欠陥車づくり、運転手の引抜き――。大口ユーザーであるタクシー会社への売込みを巡る自動車メーカーの壮絶な死闘! 名作『黒の試走車』の主役たちが再び登場して、謀略のコンクールを展開する表題作をはじめ六編を収録。熾烈極まる産業社会をリアルに描くビジネスマンの教科書!
  • 囮(おとり)
    -
    〈アナリスト〉という職業がある。証券調査マンのことである。成長する企業を発掘し、危ない会社をマークして見まもってゆくのが、日本のアナリストたちの仕事だと聞いて、私は、大いに作家としての食指を動かしたわけだ……。(著者のことば) 奇々怪々な株価のカラクリに単身挑戦する調査マンを中心に、証券界の裏面を活写する痛快小説!
  • 美男奴隷
    5.0
    「きみ、お願いだ! ぼくを乱暴に扱ってくれ!」全裸の男がひざまずき、中里千絵に哀願した。 尊敬する教師に処女を捧げながら、捨てられた18歳の高校生・千絵。彼女は男たちへの復讐を誓って単身上京した。そして、数々の情事、異常性愛をとおして〃女の武器〃に目ざめ、次々と男を征服していった。――痛快娯楽小説の傑作!
  • 社長になるぞ!
    -
    〃誰だって長島や王になろうと夢をもってプロ野球に入ってくる。社長になりたいと思うサラリーマンがいてなぜおかしい〃 井浦兆一(いうらちょういち)・41歳、友光ホームズの万年係長(マンカカ)だ。ようやく課長に昇進した井浦は、妻や部下の前で「社長になるぞ!」と宣言。周囲の冷笑を尻目に出世街道へ。――テレビの舌鋒で知られる著者の痛快小説!
  • 花のデカメロン
    -
    『デカメロン』は、フィレンチェの教会で七人の淑女と三人の紳士が十日間で百話を語った物語。この古典中の古典から、エロチックな、また機知に富んだ男と女のお話しを取り出し、阿刀田流スパイスをかけました! すると……。現代風に面白く生まれ変わった恋愛の手引き。あなたも洒落た恋を味わってください。
  • 愛の墓標
    5.0
    何度か関係をもったことのある女性部下の披露宴でスピーチする男、十数年前に一夜の恋におちた男の正体を知らされた女、見るだけで妊娠を言い当てる特技を持つ男が妻に抱く不安。 男と女の場面は、一見甘くソフトでも裏には複雑な心理のズレが……。十二カ月の四季の中で語られる愛と恐怖の世界を描く異色の小説集。誰の背後にも「愛の墓標」は横たわっている。
  • 百の眼が輝く
    -
    テレクラで知り合った人妻との刺激的な情事を自慢する友人の手帳から、密かに相手の電話番号を写した男は……。週末の夜ごと、異様な眼をして巫女の衣装を持って通うOLたち。その跡をつけた者は……。議論する蛸や、体を溶かす恐怖のパンなどなど。普通の人がさ迷い込んだ、奇妙で無気味で愉快で、そして怖い世界。それらはもともと、あなたの中にあったもの!?
  • ひとりおきの犯人
    -
    エリート税務署長の密かな願望とは。不思議な公園にさ迷い込んだ男の話。一万円札の長い旅。絶妙な舌技をもつ女の正体は。……おもしろさ、こわさ、奇妙さ、不可思議さ、色っぽさ……ユーモアとホラーを、ひとつおきに配列した、きわめつきの異色短編集。小説のおもしろさをたっぷり満喫できる一冊。
  • 虹の架け橋3時のおやつ
    -
    22歳のOL白川唯は、就職が決まった会社に絶望した。唯はどんな方法でこの苦境から脱出したのか? こんなとき、OLはいったいどうしたらいいのか? その具体策を明かす新実用小説。
  • 課長の厄年
    -
    寺田喬氏は、紡績会社の東京支社で課長をつとめる普通のサラリーマン。彼が四十一歳のころから、この物語、迷いと苦しみの日々が始まった。……まず体調の不安、そして会社での上司と部下の板ばさみ、勉強嫌いの息子と老いた親。山積する問題に、もがきあえいだ末、寺田氏は起死回生の脱出法を思いついた。それは……? サクセスのためのノウハウを秘めた実用小説。
  • 妖魔男爵(ようまだんしゃく)
    4.3
    妖魔退治の宿命を負う男・工藤明彦。不思議な霊に護(まも)られた老女・武井そよに依頼され、北の果ての深草家の島・護符島へ。古来、日本の権力を闇で支えた謎の「力」の守護者・深草家。当主の男爵は、50年以上前に突如、島の館の地下室に消えていた。工藤を迎えたのは「力」から生まれた超絶妖奇なメカと魔人化物! 翻弄される工藤は男爵を助けられるか!?
  • 青山物語1971
    4.0
    1971年4月。愛知県の大学を卒業した平岡義彦は、青山の裏通りにある小さな企画調査会社に入社した。従業員は、社長以下6人。給料は3万円。それも10日ごとに1万円払うというひどさだった。このような状況にあっても、彼は落ち込むでもなく、将来、小説家になるんだという夢を持ち続けていた。著者の冴えなくも素晴らしい時代を描いた、自伝的青春物語。
  • 恋とは何か 君は知らない~湘南探偵物語~
    -
    万里村桂、26歳、生粋の湘南娘。高校時代は祖父直伝の柔道の腕を生かし、不良女子校生退治をしていた。単身米国生活六年の後、逗子で友達の店を手伝う独り暮らし。そんな彼女には「ヨコスカCIA」としてのもう一つの顔がある。駐留する二千人近い米兵と日本人とのトラブル処理が、その主な仕事だった……。葉山に在って、自ら海にも乗り出す著者が描く潮気満喫の物語。
  • 恋はフェニックス~湘南探偵物語~
    -
    万里村桂、26歳、生粋の湘南娘。高校時代は祖父直伝の柔道の腕を生かし、不良女子校生退治をしていた。小遣い稼ぎにもなった。そしてそれが父親に知られ、勘当。以後アメリカで六年近くを過ごし、現在は逗子で友達の店を手伝う独り暮らし。そんな彼女に、米軍横須賀基地の大佐がある正式な依頼を……!? 〃自分のスタイル〃を大事にする男と女の、潮気に満ちた物語。
  • 女医彩子の恋愛診察室
    -
    女医彩子は悩んでしまった。患者の美加子が、就寝中に強姦されたと訴えるのだが、どうもその証拠が得られない。美加子は元女優で歌手の、妖精のような美人。かつて所属プロの社長小西と同棲していた過去があるのだが……。――内科医は、体だけでなく心の診療も大切だ。彩子の作詞した歌が、美加子の恋に迷う心を救った。
  • 純  情
    4.0
    やくざも泣いて逃げ出す一匹狼の極道・ソクラテス。大阪・新世界界隈を根城にするこの男が恋に落ちた。相手は、神戸の震災ですべてをなくした薄幸の美女・ルビー。だが、ルビーの前に父親の巨額の負債返済を求める男が突然現れる! 更にソクラテスの幼なじみの警官・島田までが、同じ男に重傷を負わされ……。男の純情を拳に込めてソクラテスがどつきまくる痛快長編!(『くたばれ 極道「ソクラテス」』改題)
  • 彼女について知ることのすべて
    -
    その夜「わたし」は人を殺すため車を走らせていた。愛した女と共謀して、わたしたちに執拗につきまとう女の愛人である男を殺すために――。小学校の教員である「わたし」と、看護婦の女との恋。互いにのっぴきならないしがらみを背負ったふたりが企てた殺害計画は、思いがけない結末を迎える。裏切ったのは女なのか、それとも「わたし」なのだろうか。
  • 永遠の1/2
    3.5
    田村宏、27歳。“失業したとたんツキがまわってきた”とはいうものの競輪の儲けで暮らす失業者……。競輪場でやけに脚のきれいな元人妻・良子と知り合うが、その頃から宏そっくりの男が街に出没、次々に奇妙な事件にまき込まれていく。青春の日の陰りと明るさを日常感覚のリズミカルな言葉でとらえる長編小説。第7回すばる文学賞受賞作にして鮮烈なデビュー作。
  • 漂流記1972 上
    5.0
    1~2巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 連合赤軍事件(1972)―かつて全国の学園を席券した全共闘時代の末期、ある驚くべき事件が起こった。あれから十数年、青春の熱はさめ世紀末と呼ばれる時代に、新たな銃声が響く…。セスジも凍る、オモシロ恐怖のワンダーランド。
  • 愛別外猫雑記
    4.0
    「私は決して猫が好きなのではない。猫を飼うのも下手だ。ただ、友達になった相手がたまたま猫だった」-猫たちのために都内のマンションを引き払い、未知なる土地千葉S倉に住むことになったものの、そこも彼らの安住の地ではなかった。新しい闘いが今、始まる。涙と笑いで読む者の胸を熱くする、猫と文学を巡る奮闘記。
  • 遠い響き
    4.5
    1巻660円 (税込)
    「私の話を聞いてください」 嵐の夜に遭遇した男が語り出す、 現代の『地獄めぐり』とも言うべき、奇妙な体験。 気鋭が放つ新しい文学の誕生。
  • 世界は二人のために、二人は世界のために
    値引きあり
    4.0
    1巻660円 (税込)
    「なぜ、人は出会ってしまうのか?」───東京郊外の街・国分寺。ある夜、巡回中の三好巡査は死体遺棄現場に遭遇。三好は犯人を取り逃すが、あろうことか林の奥に死体を隠してしまう。その警官と犯人、二人の出会いはきっかけでしかなかった。その後、誘拐、窃盗、詐欺、監禁事件が発生。ごく普通の人たちが、ささいな出来心から犯罪に手を染めていく……。 「苦しいのはお前だけじゃない」。人は生きる孤独を受け入れたとき、歩き出す勇気に気づく───800万部のベストセラー『F-エフ-』の著者が贈る、感動の描き下ろしコミック。
  • 東京難民(上)
    3.7
    1~2巻660円 (税込)
    時枝修(ときえだおさむ)は、東京郊外にある私立大学の三年生。夏休み明けにクラス担任から告げられたのは、学費未納で除籍になるという寝耳に水の事実だった。北九州の実家では、借金を抱えた両親が失踪(しっそう)。貯金はないに等しい。アルバイトを転々とする中、家賃滞納で住居も追い出されてしまう。追いつめられる修。だが、それはまだ、底なしの貧困と孤独への入口に過ぎなかった――。
  • 半熟AD
    3.8
    番組制作会社の元AD(アシスタント・ディレクター)で、今は無職の田野倉敦(たのくらあつし)、27歳。仕事先を探す中、同居人の先輩に強引に引き込まれ、敦は一般人相手の映像制作会社を手伝うハメに。不本意な仕事ばかり舞い込むが、ある日、天才的な歌声を持つ少女が彼らのもとに現われて――。読めば元気が出ること間違いなし! お仕事小説で話題の著者が贈る、人生賛歌に満ちた爽快エンタテインメント!
  • 彼女のしあわせ
    3.9
    長女・征子(せいこ)は百貨店の幹部社員。独りで生きると決めてマンションを購入した。次女・月子(つきこ)は専業主婦。幼い娘を放り出しブログの世界に逃避している。三女・凪子(なぎこ)は姉たちにも告げていない体の秘密を抱えたまま結婚した。母・佐喜子(さきこ)は夫と姑への我慢が限界に達し、ついに家出をする。3人姉妹と母親、それぞれの傷を抱えて生きる4人の女性の哀しみを包み込む物語。
  • インシュリン
    -
    1巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 修学旅行先で突然倒れた健二、14歳。命の峠を無事に越えるも、これから一生インシュリン投与が必要な「小児糖尿病I型」と診断され…。絶望的な悲しみの中で、余命宣告に立ち向かうひとりの難病者の物語。
  • 6シックス
    3.5
    1巻660円 (税込)
    ヒーローだけが主人公じゃない。 補欠も就活生もお母さんも、誰だって主人公なんだ! 読むほどに人生が愛おしくなる。
  • 優しいおとな
    3.6
    福祉システムが破綻した日本。スラム化したかつての繁華街〈シブヤ〉の野宿者・イオンは、闇を根城にする若者たちと出会い、アンダーグラウンドに足を踏み入れる。NGO「ストリートチルドレンを助ける会」、女性ホームレス集団「マムズ」……彼の「優しいおとな」はどこにいるのか。桐野夏生が描く、希望なき世界のその先とは。
  • いねむり先生
    3.9
    最愛の妻である女優と死別し、ボクは酒とギャンブルに溺れる日々にあった。そんな折、友人のKさんが、初めて人を逢わせたいと言った。とてもチャーミングな人で、ギャンブルの神様として有名な作家、色川武大(阿佐田哲也)その人だった。先生に誘われ、旅打ちに一緒に出かけるようになる。先生の不思議な温もりに包まれるうち、絶望の淵から抜け出す糸口を見出していく。自伝的長編小説の最高峰。
  • クリスマスローズと青春の光
    -
    1巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ベーチェット病、インピンジメント症候群と闘う作家が、インピンジメント症候群という骨の病気をテーマに描いた青春物語。
  • 秘剣こいわらい
    3.9
    1~2巻660円 (税込)
    事故で両親を亡くし、自身も脳に障害を抱えることになった美少女・和邇メグル。危険が迫るとプラダのリュックから短い棒を抜き敵をぶち倒す、秘剣「こいわらい」なる業をもった女剣士だ。そんなメグルが始めたバイトは電器屋社長の用心棒だったが!? 飛び切りユニークでセンス抜群なチャンバラ現代劇、ついに開演!! (講談社文庫)
  • 黒い太陽(上)
    3.9
    1~2巻660~701円 (税込)
    キャバクラの黒服・立花は父の入院費のために嫌悪する水商売に身を投じた。勝ち気な立花は「風俗王」の異名をとる藤堂社長に見込まれ、さらに若きホール長の凄腕にも刺激を受けてこの世界の魅力に取り憑かれていくが…。裏社会を描破する鬼才が、今、風俗産業の闇に挑む!

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  • 夕子ちゃんの近道
    3.9
    風呂の攪拌(かくはん)棒を人にあげたがる女、鋸(のこぎり)を上手に使う娘、北の湖を下の名前で呼ぶフランス人、そして空気の抜けるような相槌をうつ主人公……。自覚のない(少しだけの)変人たちがうろうろと、しかし優しく動き、語りあう不思議なユートピア。柔らかな題名とは裏腹の実験作でもある、第1回大江健三郎賞受賞作。(講談社文庫)
  • 人狩り
    -
    水野は危(ヤバ)いことなら何でもまかせておけという暴力のプロだ。ギャラは高いが、拳銃にかけては恐るべき凄腕。頼まれればどんな人間だってきれいに消してみせる自信がある。その彼が暴力団・三光組から依頼されたのは、敵対する大和興行に潜り込んで、武器のルートを潰してしまうことと仲間割れをおこさせることだった。
  • デッドボール
    4.0
    仕事なし、彼女なし、借金あり。とにかくツイてない。律儀なことが唯一の取り柄。そんなノボルに持ちかけられたのは、絶対に失敗するはずのない完全誘拐計画。その報酬は一千万円。人生を立て直すためのたった一度の犯罪。そう誓って受けたこの仕事。だが彼は、身に覚えのない事件の殺人犯になっていた。(講談社文庫)
  • フェイバリット
    -
    1巻660円 (税込)
    保育士を辞めてしまった29歳の由真の遊び友達は、フリーカメラマンのハツモ。はっきりいってイケてない。でも一緒にいると心が騒ぎ、女だてらに「すげえ!」と叫びたくなることに出会う。牛の撮影会、大声コンテスト、独りオペラの男……。お金も仕事もないけれど、お気に入りの瞬間をていねいに生きる二人の、のんきでシンプルな物語。

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  • 遥かなる水の音
    4.0
    〈僕が死んだら、その灰をサハラにまいてくれないかな〉。亡き周の希望を叶えるために共にモロッコへと旅立つ4人。いまの恋愛関係の行き先に不安を覚える緋沙子。近づきつつある老いにおびえるゲイのフランス人、ジャン=クロード。ふとしたはずみで身体の関係ができ、気持ちの整理がつかない幼なじみの浩介と結衣。愛の深さ、強さとは。そして生きることとは。様々な愛の形を浮き彫りにする感動長編。
  • 岩壁の掟・偽りの快晴
    5.0
    競いあう二人の女性クライマーの虚栄の犠牲となり、穂高屏風岩に自ら生命を絶った田浦敏夫。彼に町の生活を捨てさせ、山へと駆りたてたものは何だったのか……。人生の重い悲しみを負った一人の山男の屈折した生涯を、冷厳に聳える岩壁を背景に描く長編『岩壁の掟』など全6編。――人間の内面に蟠る暗い影、心に生ずる陥穽を、厳しい自然との息づまる対決の中に描く山岳小説集。

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  • 風雪の北鎌尾根・雷鳴
    4.0
    厳冬の北アルプス北鎌尾根を縦走中異常気象にあって遭難する二人のパーティーの緊迫したドラマを描く『風雪の北鎌尾根』、専門的な山登りとハイキングのプロセスのちがいに着想の妙をえた『雷鳴』の表題作2編をはじめ、著者がヨーロッパ旅行の経験をもとにして、日本の風土とは異なる自然を描く『古城』『牧草地の初雪』『チロルのコケモモ』など山岳小説全13編を収録する。

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  • チア男子!!
    4.1
    大学1年生の晴希は、道場の長男として幼い頃から柔道を続けてきた。だが、負けなしの姉と比べて自分の限界を悟っていた晴希は、怪我をきっかけに柔道部を退部する。同時期に部をやめた幼なじみの一馬に誘われ、大学チア初の男子チームを結成することになるが、集まってきたのは個性的すぎるメンバーで……。チアリーディングに青春をかける男子たちの、笑いと汗と涙の感動ストーリー!
  • 正義のミカタ I’m a loser
    3.6
    僕、蓮見亮太18歳。高校時代まで筋金入りのいじめられっ子。一念発起して大学を受験し、やっと通称スカ大に合格。晴れてキャンパスライフを満喫できるはずが、いじめの主犯まで入学していた。ひょんなことから「正義の味方研究部」に入部。僕は、元いじめられっ子のプライドに賭けて、事件に関わっていく。かっこ悪くなっていい、自分らしく生きたい。そう願う、すべての人に贈る傑作青春小説。
  • 営業零課接待班
    3.8
    苦手な営業に異動となり、ついにリストラ勧告まで受けたマジオこと真島等(まじまひとし)は、接待専門の「営業零課」で再起を図ることに。落ちこぼれ社会人のマジオと仲間たちは修羅場を乗り越え、年間売上50億という無謀な目標を達成できるのか!? 涙も笑いも挫折も成功も、「働くこと」のすべてが詰まった感動の営業小説。(講談社文庫)
  • アイビー・ハウス
    3.2
    夕食会を開く週末、傷ついた小鳥を看病した嵐の夜、日々の何気ない会話。共同購入した蔦のからまる赤いレンガの一軒家は、ともに子どものいない若い二組の夫婦にとって幸せの象徴のはずだった。だが、名も知らぬ若い女の訪問がいつのまにか潜んでいた四人の微妙な変化を浮かび上がらせていく。「群像」掲載時に話題となった作品をいきなり&いち早く文庫化。(講談社文庫)
  • 男たちの好日
    -
    外国製品に蹂躙されている昭和初年の日本に、電気化学工業を興すことで「国の柱」になろうと邁進する牧。しかし、苦心惨憺して開発した硫安やアルミ製造技術は、統制経済をとりはじめた国家によって公開を迫られ、牧は国策会社の社長に祭りあげられてしまう。国家を幸せにすることはあっても、国家によって幸せにされることのなかった男の生涯を通し、「男の好日」とは何かを問う。

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  • 花の名の物語
    -
    1巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 聞こえますか?木の声、花の声―。梨花・立葵・ホタルブクロ・節分草・野いばら・枇杷の花・トルコ桔梗・月見草・桜草・曼珠沙華・臘梅・キツネノカミソリ、そして妖精の花・狐花、14編の花の名の物語。第3回ふるさと自費出版大賞文芸部門最優秀賞。
  • 短編集2 金銀甘茶
    3.0
    1巻660円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 表題作「金銀甘茶」のほか、「矢車草の青」「牛馬童子」など9編を収録。時間的、空間的束縛を持たないファンタジーは現実の世界をよりリアルに映し出す。2つの世界を自在に行き来する翼に乗って、「愛」や「家族の絆」など普遍的なテーマをしっとりと描いている短編集。
  • 三千枚の金貨(上)
    3.0
    1~2巻660円 (税込)
    新進文具メーカー役員の斉木光生(さいきみつお)は、五年前に入院したとき、末期ガンの患者から不思議な話を聞かされた。和歌山県の山にある桜の巨樹。その根元に三千枚の金貨を埋めたという。「みつけたら、あんたにあげるよ」と言われた記憶が蘇り、会社の仲間の宇津木(うつぎ)、川岸(かわぎし)の二人に話をするが、別の怪しい男たちも金貨を探していることに気づく。金貨は本当に存在するのか!?

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  • 森のなかの海(上)
    4.1
    1~2巻660円 (税込)
    阪神淡路(はんしんあわじ)地区を大地震が襲った日、36歳の仙田希美子(せんだきみこ)の平穏な人生も崩壊を始めた。夫は地震の直後に愛人のもとへ行き、姑(しゅうとめ)もその存在を認めていたのだった。離婚を決意した希美子は、両親や妹たちに支えられ再出発をはかる。やがて、学生時代に知り合った老婦人、毛利カナ江から奥飛騨の広大な森と山荘を相続し、息子二人と移り住むことに。現代に希望の光を与える大作。

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  • 「ワタクシハ」
    3.3
    高校生でメジャーデビューを果たしたものの、バンド解散後は売れないギタリストとして燻っていた太郎。大学三年の秋、慌しく動き出す周囲の言動に違和感を覚えながらとりあえず始めたシューカツだったが……。「元有名人」枠などどこにもないというキビしい現実の中、太郎は内定獲得に向けて走り出していく。(講談社文庫)
  • 隠花平原(上)
    3.8
    1~2巻660円 (税込)
    杉並の閑静な住宅街で、帰宅途次の銀行員が撲殺された。捜査は進展せず事件は迷宮入りとなるが、被害者の妻の弟で若手画家の山辺修二は、義兄は誰かと間違われたのでは、と思い至る。では誰と? やがて浮びあがった謎の男の陰に、見え隠れする新興宗教団体と地方銀行のつながり。そんな折も折、修二は問題の銀行の頭取を通じて、その宗教団体から大作絵画の制作を依頼された……。
  • 黒の様式
    3.8
    結婚して二年たらずで自殺した美しい姉。歳月がながれ高校生の母親となった妹が、思春期の息子の手に負えない行状から、姉の死の真相にたどりつく「歯止め」。小さな港町の家々に投げ込まれた奇怪なチラシ。二十年前に母親が義父に殺されたと告発する男が巻き起こす騒動の驚くべき顛末「犯罪広告」。“古拙の笑い(アーケイック・スマイル)”を浮かべた若い女の硬直した死体の謎「微笑の儀式」。傑作中編小説三編。

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  • 短劇
    3.7
    懸賞で当たった映画の試写会で私が目にしたのは、自身の行動が盗撮された映像だった。その後、悪夢のような出来事が私を襲う……。(「試写会」) とある村に代々伝わる極秘の祭り。村の17歳の男女全員が集められて行われる、世にも恐ろしく残酷な(笑)儀式とは?(「秘祭」) ブラックな笑いと鮮やかなオチ。新鮮なオドロキに満ちた、坂木司版「世にも奇妙な物語」。

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