国内小説作品一覧
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-ふとしたきっかけから、運命は交錯しはじめる。様々な人間模様を描く3篇。 予備校で働くタケルと、エリート医学生の武史。それぞれ全く別の人生を歩んでいたが、ある事故がきっかけで、運命が狂いだす。全く同じ顔を持つ二人の、出生の秘密とは。―『双頭の鷲は啼いたか』 他人とうまく付き合えず、不器用に生きてきたあずさ。周囲の優しさに支えられながら、少しずつ自分を強く持つようになる。そして、無名のカメラマン亨と出会う。愛する人と結ばれ、慎ましく懸命に暮らすが……。―『exist together 共に和がれる』 とある町の花屋には、様々な事情を抱えた人々がやってくる。一方、花屋の切り盛りをする美帆も、身内に言えない秘密の悩みを抱えていて……。―『花を纏う』
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3.5泉鏡花文学賞を受賞した傑作中篇集。 語り手の「私」が、自分の子供のころの母親の思い出を語りだす。と思いきや、突然思い出を断ち切るように、二十歳ごろのうらぶれた京都旅行の話が始まる。線路で泣いている仔犬を救おうとした話、田舎の郵便局で働く巨漢の元力士、千年前の源平時代の領主の話、裸の大将・山下清の話、そして行き着くのは百年前にハワイに移民した日本人の話――自在に空間と時間を往来する、「私」を巡る五つの物語。 タイトルになった〈往古来今〉とは、「綿々と続く時間の流れ。また、昔から今まで」を表す中国の四字熟語。時空がなだらかに転調していくこれまでのスタイルを踏襲しながらも、新しい挑戦に挑んだ意欲作である。 解説・金井美恵子
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4.1最高の調味料は、“優しさ”と“思いやり”。 中原温人は社会人四年目の少女マンガ編集者。恋人のたんぽぽさんと、美味しい食事をするのが一番の楽しみ。そんな彼が作る料理は、人の心の綻びを癒してくれる。そこには「優しさと思いやり」が詰まっているから――。 心の空腹も満たす美味しい八皿、どうぞ召し上がれ。 ●第一話 肉じゃがよりも優しく ある日突然温人の家を訪れた姉・木の実。仕事のトラブルに落ち込み、号泣している。見かねた温人は、姉に肉じゃがを供する。時間をかけてじっくり煮込んだ、甘く蕩けるような味わいに、木の実は自分を省みるのだった。 ●第二話 きのこパスタは戦わない 人気マンガ家・卯月りおんの原稿が上がらないという。編集部に不満を覚え、一方的に絶縁宣言したのだ。助けを求められた元担当の温人は、食材を携え卯月の仕事場に赴く。 ●第三話 山形のだしエクスプレス 温人の友人・琉惺は、家柄も外見もパーフェクトなイケメン。そんな彼が、同僚女性に恋をした。だが温人が話を聞くと、琉惺の恋愛ベタが発覚し……。 登場レシピは卵焼き、ホットチョコレート、卵リゾット、カレー、親子丼など。大切な人に美味しいごはんを作ってあげたくなる。心温まる全八編。
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-贖罪の日々を送る男に許される日は来るのか。 東京郊外で大学講師を務める矢口忍。その聴講生・卜部すえの、誠実で奥ゆかしく、はかなげなところに惹かれ恋仲になるが、すえとはまったく違うタイプの女性に心を奪われ、結婚してしまう。 すえの「最後に、もう一度会いたい」という願いをにべもなく断った翌日、すえが自殺――。以来、矢口は北海道の寒村で中学校の教師になり、自分を罰するためにひたすら禁欲的な生活をしていた。 しかし、友人の誘いで出掛けたシリアへの旅をきっかけに、矢口の心に変化が生まれ、止まっていた時間が少しずつ動き出す――。 1976~77年に「毎日新聞」に連載された、「愛とは何か」を鋭く深く問う、傑作長編小説の上巻。
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3.5ここに一冊の名作がある。角野栄子の『魔女の宅急便』である。……(中略)……さて、すでに述べたように、『魔女の宅急便』の発行は一九八五年である。一九八五年は昭和六十年だ。その後、昭和は数年つづき、さらに平成が三十年、令和に入った今、合わせて三十数年の年月が流れている。 明治が終わってまだ二十年という時に、中村草田男は、<明治は遠くなりにけり>と言った。さらにそれより長い、年号も令和になった今で言えば、<昭和は遠くなりにけり>のはずだ。 昭和が遠くなったかどうかは別として、『魔女の宅急便』は? 『魔女の宅急便』は<遠くなりにけり>だろうか? 否! 遠くなるどころか、この作品は発行当時よりもさらに読者の身近になっている。発行以来三十年以上経っているにもかかわらず、『魔女の宅急便』は書店の棚に残りつづけている。 その理由はどこにあるのか? この書はそれを探ることが目的である。 ――本文「はじめに」より 『ルドルフとイッパイアッテナ』作者・斉藤洋の視点から、現代読者にとっての『魔女の宅急便』の意味や価値を探り、各章ごとに丁寧に読み解く一冊。 巻末には角野栄子・斉藤洋の豪華対談も。
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