潮谷験のレビュー一覧
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文庫版になって初めてこの本のことを知りました。
「これが最後の仕事になる」という一行の後は、各作家独自の世界が広がっています。
1編6ページなのでスキマ時間に読みやすく、飽きたらブックマークして、他のことをしながら読み進めることができます。飛ばし読み・つまみ食い読みもできます。
わたしは、病院の待合室で読んでいましたw
文章構成のお手本としてもオススメです。
オチがある作品は落ち着きます。オチだけにw
〔作品紹介・あらすじ〕
最初の1行は全員一緒。
1編6ページ、24種の「最後の仕事」。
早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。
著者一覧(掲載順)
小川哲
五十嵐律人
秋吉理香子
呉勝浩
宮内悠介
河村拓哉
桃野雑派
須藤古都離
方丈貴恵
白井智之
潮谷験
多崎礼
真下みこと
献鹿狸太朗
岸田奈美
夕木春央
柿原朋哉
真梨幸子
一穂ミチ
三上幸四郎
高田崇史
金子玲介
麻見和史
米澤穂信
『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第三弾。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ本格ミステリ連作短編。
私立雷辺女学園高等学校。
大叔母は17のわかさでこの世を去っている。名探偵。時夜遊。
学園に貢献。
銅像もある。
名探偵時夜遊、大浴場昏倒事件。
利用者が原因不明の昏睡状態に陥る事件が数件発生。原因は室内の排水溝に仕掛けられた時限製の噴射装置。内部には固体化した二酸化炭素、ドライアイス。時夜遊は一瞥しただけでこの仕組みに気付き、現場に残されたカカオの粉末から犯人を特定。
時夜遊、美術室殺人事件。
時夜遊、グラウンド雪密室殺人事件。
雷辺の滝。
大叔母は犯罪者と一所にこの滝に落ちた。
→ライヘンバッハの滝を文字ってるの面白い。
1993年から95年。学園では犯罪が多発。だれかが糸を引いている。
その人文科学は学園のりじちだった。M
Mの遺体は見つかったが、大叔母の遺体は見つからなかった。
時夜翔。親族用。30年来の親族の在籍。
第一章 消えたポラロイド
滝で時夜遊の幽霊。
小花さん。ポラロイドカメラを買った。
大浴場の脱衣所で下着姿を撮影。友達全員で。その写真が盗まれた。お風呂に入っている間。
脅迫状。写真を貼りだしてほしくなかったら、10日位内に一人で10万円。
旧札で封筒に入れて、銅像の台座に貼り付けておくこと。封筒の上から白紙を貼り付け、「調整中・助教不可」
大浴場、他の利用者は入ってこなかった。
小花さん、女性警備員がきたから、カメラと写真をロッカー仕入れた。数字はてきとーに設定。
4人の友人たちの誰かが小花さんが、パスワードかけるのを盗み見て開けた?
全員、身体検査したけどなかった。
撮った写真は15枚。
後日、脅迫状。サンプルとして海里さんの下着姿の写真。
雷辺の滝で、時夜遊の幽霊に遭遇。
骨を全部集めれば成仏できるかも。取引。推理をしてもらうことに。
犯人にとって、写真を手元に持っている必要がない。
犯人は、写真を排水溝に流して捨てた。
脅迫状に使ったのは海里さん写真撮影のみ。それはあとから撮ったものだった。
③悪王の死
骨に触れると時夜遊の幽霊が見えるようになる。時夜翔以外にもそれに気付いている人がいるみたい。
全国複製絵画コンクール。
高見、受賞。
傷害事件。美術準備室において、美術部の3年生、Tさんが倒れているのを顧問教師と部員が発見。後頭部を襲撃された。意識はまだ戻っていない。
Tさん、高見。
ドラクロワの絵。悪王。サルダナパール。
高見さんは一人で準備室で絵を描いていた。
その隣の美術室にいたのは三人の部員。三人とも画材を取りに準備室でにら行った。
準備室は美術室を通らないと行けない。
準備室に入らなかったのは、蛾尾先生だけ。
凶器は現場にあったイーゼル。
Mは美術部のOG。
現場には三つのイーゼル。左右のイーゼルは回転させられていた。床に円の血痕。
美術室のイーゼルにあった『サルダナパールの死』。
一回転のイーゼル、半回転二つ。
はじめの半回転は高見。
『サルダナパールの死』は暴力を伴った性的なもの。そういうのに抵抗を感じる部員に対して、見せないようにした。
写真盗難事件のことを三人が話していて、小花さんが被害者なのを知った高見さんは、小花さんに見せないようにイーゼルを裏返した。
1645の時点で高見さんは健在。よって、それ以降に準備室を訪れたのは、賀路さん。
第3章 無意味な足跡
警察の叔父から事件。
殺人事件。被害者、安胴才三。53才。別荘地で開催される合宿のオーナー兼編集長。
翔と同室の水間先輩も事件に関わっている。アリバイあり。
被害者はゲストハウスの前で倒れていた。母屋から足跡。母屋からは窓。
水間先輩含め他校の生徒は全員、プレハブにいた。プレハブの出口は一カ所で、10時以降は嗅ぎがかかっていた。
被害者が眠っていた部屋のまどが開け放たれ、その下からゲストルームの窓下まで足跡が続いていた。その場所で被害者は倒れていた。それ以外に足跡なし。犯人の足跡がない。
窃盗団の噂。
安胴、女子生徒をいじめ。窃盗団の噂をふきこみ、自室の寝室から屋根に登り、プレハブの屋根を踏んで回り、壁にナイフを差し込んで女子生徒を驚かせようとした。
しかし、上手くいかなかった。女子生徒たちはエロ動画をイヤホンで聞いていたから。
安胴はゲストハウスの屋根に移り、いったん降りたが、足を踏み外して、ナイフが腹部に刺さった。事故死。
足跡は別の人が用意。
安胴は既婚。母茂さんのゲストハウスの窓下まで足跡。不倫をでっちあげたかった。
第四章 密室毒薬遊戯
水間先輩、紅茶を飲んで倒れる。紅茶かケーキに毒?
密室。外からとじ込められる。
閉じ込めたの小花。弟を狙われ、脅迫された。
メッセージ。
「これは時夜翔にたいする二代目Mの挑戦状である。この特別応接室の紅茶が注がれたカップには、一つを除いても毒。時夜翔はカップの一つを選択して飲め」
水間先輩、白目向いて倒れたまま。まだ息はある。
五分の一のギャンブル。
時夜翔、遊の幽霊に助言はもらえない。
水間先輩、わざと毒入り飲んだ?
どれも毒入り。安全なのがあるとは書いてない。
最後、真舟の歩く。
「なぜ、滝に?」
「あなたをつきおとすため」
終章 月とナイフ
寮長が二代目M。真舟。
時夜遊とMを殺した。
時夜遊の助手だった。Mのスパイでもたっま。
時夜翔、真舟とMの関係、Mから教えてもらった
時夜翔、会ってたの遊の幽霊にではなく、Mの幽霊だった。Mもこの滝でも亡くなってるので。
→それぞれの事件の推理はたいしたことないが(といっても、オリジナルの推理は一応あるので許容範囲ではあるが)、なんと時夜翔が助言をもらってたのが時夜遊ではなくMだったとは。
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『なぜその凶器でなくてはならなかったのか』殺人事件に使われた風変わりな凶器を収集している『奇妙な凶器博物館』(EMWM)は警察の関連施設でもあり、警察関係者が事件の相談に訪れることも多い。相談料は無料だが、その代わり事件が解決した際には事件に使われた凶器を譲り渡すことになっている。謎を解く館長は言動も外見もどこか頼りない若者といった雰囲気で……。
ということで本作は他ではあまり見られない凶器が何故使われたのかを軸にした連作ミステリになっています。いわゆる安楽椅子探偵と言われる作品です。事件の当事者ではない人間が事件の現場ではない場所で、事件に対してあれこれと議論する作品が昔から好きです。どこか楽しげなやり取りの中からユニークな発想が飛び出すシーンが馴染むからなのかもしれません。そして本作の登場人物同士のやり取りが魅力的で、エピソードが進むごとに登場人物の背景を知り、よりその魅力が強まっていくのも楽しかったです。ふしぎな凶器をめぐる意外な真相は……。個人的には第三話の「黒斧剣ヴェリギオス」が印象に残りました。 -
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面白かった!読後感がいい。さわやかな感じ。
第1話 投石器と目される器械の前で、刑事たち阿多と白崎は戸惑っていた。中世ヨーロッパの攻城戦で使用された投石器を使ってみようというイベントが開かれる予定だった。石鳴採石場という場所で、長男の陽平が殺された。父と長男次男三男は採石場に泊まったが、大きな音で目覚めたら長男がいなくて外で死んでいた。手がかりがなく凶器博物館を訪ねる。
第2話 女性の絞殺死体。29歳。父親の遺産を受け継いだ直後。大家さんが発見した。被害者は被害者のものではないブラジャーで首を絞められていて、下着が家の中には見当たらなかった。盗まれたのだろうか。
第3話 2ヶ月前に廃業した淡島金物店。裏口のドアの鍵が溶かされて、中から施錠されていて、警察が開けたところ中に遺体があった。おもちゃも散乱していた。ヒットしなかった特撮ヒーローの武器黒斧剣ヴェリギオスが凶器である。金物店の中には包丁がたくさん転がっている。なぜこれを凶器としたのか。
第4話 博物館にバイトに来ているカンナちゃんが、昔千手さんに謎解きしてもらった事件の話。
ついでに殺人者のシチューもゲット! -
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大学の文芸研究会のメンバーで開かれた同窓会。参加者のひとりである沼田が建てたコテージに招待されたメンバーたちは、沼田から、自分の妹の遺体が発見されたこと、殺された可能性が高いということ、メンバーの中に犯人がいると疑っていること、犯人に名乗り出て欲しいこと、を聞かされる……。
という同窓会参加メンバーの意味ありげな『日記』や【罪人の独白】などが随所に挟まれる本作は、ミステリ、特に『作中作』的なものが作中に出てくるミステリが好きなひとにはたまらない一作になっています。真相が明らかにされたと思ったところでさらにもうひとつ意外な事実が浮かびとともに残る、いつまでも後を引くような余韻が素敵な一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスイッチを押すか押さないかの単純なテーマでどうやってこのページ数を持たせるのだろうと思っていたら、予想だにしない方向からミステリが始まってミステリ好きとしてはたまらない展開でした!
特に主人公のキャラクターがぶっ刺さり。重要な決断を自らの創り上げたコイントスに任せるとかいうイカれっぷり。幼少期に見せた感情に対する不気味なまでの制御などなど、明らかな異常性を孕んだ人物が何食わぬ顔で世間に紛れている異質さとリアルさに完全に引き込まれました。本当にいるのよ、こういう人。
安楽さん含めてすべての登場人物も魅力的で、なおかつ宗教性を絡めた話の進め方も見事でページをめくる手が止まりませんでした。
一方で、読む前までは完全にスイッチを押すかどうかのハラハラや人間模様を楽しむ小説だと考えていたので、それを求めて本書を手に取った人には刺さらないだろうなぁ〜、と。
レビューの低さは売り出し方の問題で、きちんとミステリやずれた人間の描写が好きな人に向けて売り出せばもっと評価も高くなるのではないでしょうか。
とはいえ、逆にそうすると読み手が限られてくるというのもあるでしょうし、難しいですね。
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Posted by ブクログ
キャラクター小説?ライトミステリー?
初読み作家さんでしたが、癖のある主人公が可愛くて、読みやすくて、とても良かった。
個人的に暗い話を連続で読みすぎていたので、軽くてPOPなミステリーが心に染みました(笑)
私立雷辺女学園に入学した時夜翔には、学園の名探偵だった大叔母がいた。
しかし大叔母は30年前、学園のラスボス的存在の理事長・Мとの対決で学園内の滝に落ち亡くなっていた。
大叔母の名声を利用してちやほやされる学園生活を満喫していた翔だったが、ある日突然事件解明の依頼が舞い込む。全く推理などできない翔は困ったあげく滝へ向かうが、そこでとんでもない出逢いが…
いわゆる安楽椅子探偵もの。
主人公はせっせと情報を滝へ運び、謎を解決する。
それを怪しむ謎の影。
ありそうでなさそうでありそうなミステリー。
でも、面白い!
あやふやにされていた部分はラストに綺麗に回収されて、大変満足。
そして見事に騙されていました。
『マジかー!』って声出ちゃいました。
わかりそうでわからなくて悔しい!!
翔ちゃん、何にもしてないようで、ちゃっかりしていますね。
まさに愛すべき主人公。
続編も期待したい作品でした。