潮谷験のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
滋賀県大津市にある水倉地区で、小学生が麻薬を摂取するという事件が起こった。他のベッドタウンに比べれば決して犯罪件数も多くない素朴な田舎町で起こったLSDの過剰摂取による被害者が増えていく中で、有名俳優だった師道一正が水倉地区の薬物犯罪撲滅キャンペーンに参加してくれることになった。やがて師道と刑事の義永は事件の真相に辿り着く。それから長い月日が経ち、政治家になった師道は、水倉地区の象徴のような存在になっていた。この事件とこの事件で相棒を果たした刑事の死が、彼を政治の世界にのめりこませる重要な出来事になったことは、有名な話だが、そんな彼に疑いの目を向ける人間もいて――。
ということで本書は、 -
Posted by ブクログ
フランス革命時期のヨーロッパを舞台にした小説で、革命や戦争が起こる血なまぐさい時代だけど、民衆が比較的豊かな領地が舞台で、伯爵の税の取り立てもゆるやかなので、中世暗黒時代的な暗さは全く無く、おだやかに読みすすめられた。伯爵を始め貴族が偉ぶっておらず、ならず者までもなんとなく優しくて理性的という牧歌的な国なので、後半に戦争が始まるまでは殺人事件以外そんなに血生臭くない印象だった。さらに書き手は貴族の子息である主人公の一人称で、ですます調の品のある文章になっていて、ヨーロッパ文学の堅苦しいところがなくて読みやすい小説だった。
殺人の謎解きも、科学捜査のない時代なのであまり凝ったトリックはなく、一見 -
Posted by ブクログ
ミステリー書評
読書レベル 初級〜中級
ボリューム 270頁
ストーリー ★★★★★★!
読みやすさ ★★★★★
トリック ★★★★
伏線・展開 ★★★★★★!
理解度 ★★★★
読後の余韻 ★★★★★★!
一言書評:
文句なし!これは大当たり!メチャクチャ面白い!
名探偵コナンで例えるなら、日常生活の中で起きる事件を解決していく中で、黒の組織編(本編)が並行して進むような感じ!これはうまいなー
日常編は、そこまでハラハラドキドキしないけど、各章の冒頭で語られる謎の文章が気になって仕方ない(笑。そして誰やねんコイツは!と。
そしてラストで語られる衝撃的な真相で自分の中にできていた -
-
-
Posted by ブクログ
25編のショートショート集で、ちょっとした時間にも読み進める事ができて楽しかったです。
全て『だから捨ててと言ったのに』の一言から始まり、そのあとは作者さんによって推理物になったり、ホラーになったり、感動物になったりと、ショートショート集なのにとても読みごたえがありました。
知っている作家さんの作品には作家さんらしさが出ていて楽しめました。初めての作家さんの作品もあったので好みの作風の作家さんの他の話も読んでみたくなりました。
このショートショート集をきっかけに読書の幅が広がりそうです。
今回は第四弾目とのことで、前作も読んでみたくなりました。 -
-