潮谷験のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
珍しい凶器を集めた「奇妙な凶器博物館」の館長の千手は見た目はチャラいけれど推理力はピカイチです。警察とも業務提携している施設ということで、事件に使われた珍しい凶器を事件後貰い受けるという条件で難事件を解決します。
潮谷さんって、毎回違ったミステリ作品を書かれるのが本当にすごい!今作は、投石器・ブラジャーなど…へんな凶器ばかりが登場します。わざわざその凶器を使う理由が推理のポイントなのですが、意外な理由すぎて全く予想できませんでした。
また、凶器博物館の隣に喫茶店が併設されていて、館長の千手は喫茶店の店長も兼任しています。その喫茶店で提供されているホワイトシチューがとても美味しいのだそう。メニュー名は「殺人者のホワイトシチュー」。とある大量殺人犯の夫婦が作ったホワイトシチューを再現したものです。この殺人犯の夫婦にまつわるクイズが博物館のホームページで出され、正解者にはこのホワイトシチューのレシピを教えて貰えるというのですが、これもまた意外な凶器にまつわる話でした。そんなに美味しいホワイトシチューのレシピ気になる!はたして、正解賞品のレシピ通りに作れば美味しいホワイトシチューが作れるのかというと…それは読んでのお楽しみなのですが、最後の1文には笑ってしまいました。 -
Posted by ブクログ
学生時代の同窓会の名目で山小屋に集まった元文芸研究会員の男女6人。発起人兼会長の沼田は、山で失踪した妹の一件に研究会のメンバーが関わっていると述べ、自白を促すが…
本格ミステリという軸を持ちながら、作品毎に毎回異なる趣向を凝らしてくる潮谷験さん。懐が深いというか引き出しが多いというか、とにかく多彩なミステリ作家さんだ。
本作は一見オーソドックスな「嵐の山荘もの」と思いきや、今時珍しい山岳冒険ものに警察小説要素もちょいと加えた異形の「嵐の山荘もの」だった。
事件の犯人と思われる“罪人の独白”が各章冒頭に挿入され、罪人、研究会メンバー、救助隊の3視点で進んでいくプロットがミソ。フーダニットだけでなく、ホワットダニット、ハウダニットにも興味が湧く構造になっている。中盤に「えっ!」と目を見張る場面があるものの、終わってしまえばそこが最高到達点で、終盤の盛り上がりに欠けた印象。欲を言えばもうひと山ふた山欲しかった。山岳救助隊の組織体制、低体温症になるモード、遭難してしまう行動原理など、山岳冒険的豆知識を学べた。 -
Posted by ブクログ
最初の一行は共通で、あとの展開が作者によって異なる、メフィストリーダーズクラブのショートショート企画の第七弾。「検索結果はありません」の一文で始まる24の短編集。
この一文で始まるので、あるはずのものがない、という内容が多め。そのためか、「小説版の世にも奇妙な物語短編集」のような内容が多く、楽しめた。
少々、落ちがわかりにくかったものがあったのはやや残念。
(ちなみに、短編集なので、ボリューム不足云々言うのはお門違いだと思ってる)
特に面白かったのは、風森章羽「検索の怪物」、金子玲介「お前のためのハンバーグ」、梨「被り拒否強火担なんで自衛でブロックします」、時農(著)阿井幸作(訳)「変容」、麻根重次「ロスト・マム」。
次回作『引き出しの奥に何かがある』を楽しみにしよう。