潮谷験のレビュー一覧
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ネタバレ世界各国で牛頭人身の怪物が出現。牛頭人身、つまり、いわゆるミノタウロスだ。
その登場の謎と、殺人事件、SF X ミステリーとでも言おうか。その怪現象と現代社会と地方政治の現場を絡めた、ちょっと面白い建付けで始まるストーリー。
対峙するのが、日本の京都府、その南方にあるという眉原市の若き女性市長の利根川翼。こうした、怪物の登場に、行政がいかに対応するかを描くのは、『シン・ゴジラ』でもお馴染みだが、怪物が身の丈3メートルと、ちょっとお手軽なところが、逆に現実味ある(のか?)。
これを、謎の怪物と捉えてもよし、自然災害のひとつと考えるもよし。山の食料不足と暖冬傾向で、昨冬は全国でクマ出没 -
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結果から言えば、詰まんなかった。
多分、若い人たちが読めば面白いんだと思うんだけど、このところのこういう小説にイマイチ入り込めない。
SF ではない。ファンタジーでもない。
なんだろうな、SF考証なんてもうないというか、なんだろう、進化し尽くした科学は魔法と見分けがつかないと言ったし、プロセッサだって何も意識せずもはや家電以下の世代では、ルールの理解とか、世界観とかそれを成り立たせるための努力とか、全く意味がないのかもしれない。
ラノベとかRPGとか漫画とかアニメとかで、それっぽくあればあっという間に共通ルールが共有されるようになったのかと思う。
ま、それはそれとして。
そう言うのを抜 -
Posted by ブクログ
ネタバレスイッチを押すとパン屋への融資が打ち切られ、その家族が路頭に迷うといった題目や主人公:小雪のスイッチを利用したSは誰なのか、パン屋の店主の過去がその題目に参加した関係者の何人かと関わっているなど展開は非常に飽きさせない展開であったと思う。
ただ、時々挟まれこのストーリの根幹にある宗教的な話に関してはやや興ざめしてしまった感は否めない。登場人物の色々な背景が語られ、それがストーリーに反映してくる繋がりもまずまず良かったのでその点が残念であった。
個人的には小雪も玲奈も大我も中々魅力的なキャラクターに感じたのでもう少しミステリーの部分に没頭できれば★★★★まで評価できたと感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】「ある部屋にて」 今村昌弘/「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」 結城真一郎/「二〇XX年の手記」 潮谷験/「血腐れ」 矢樹純/「同好のSHE」 荒木あかね/「モーティリアンの手首」 白井智之/「ハリガネムシ」 道尾秀介
「ある部屋にて」 倒叙形式に一ひねり。
「転んでも……」 「ゴーストレストラン」を舞台にしたブラックな安楽椅子探偵もの。シリーズの1編。燃えさかるアパートに、「女」はなぜ勇んで飛び込んでいったのか。
「二〇XX年……」 近未来の独裁国家のある特別な人間を集めた集落で起きた事件を描く。
「血腐れ」 ホラーミステリ。
「同好の……」 夜行バスで出会った二 -
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