潮谷験のレビュー一覧

  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    SFミステリだけど、政治についても考えさせられる内容。

    たまにミノタウロスのような怪人が現れる世界で、眉原市の最年少市長となった利根川翼。私設秘書の羊川とともに市政に臨むが、ある日市議会で殺人事件が。怪人との関連は、そしてなぜ怪人はこの世界に現れるのか。

    翼のような市長が生まれると期待できそう。

    0
    2024年10月29日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    オーストラリアの牧場に突然現れた半人半獣、牛頭の怪物。その後、日本を含め世界各地で目撃されるようになった。そんな怪物が京都府眉原市議会の会場に出現した。史上最年少の女性市長・利根川翼は逃げ遅れた子供を探しに戻り、2匹目の怪物に遭遇した。怪物は倒されたものの、2匹目は着ぐるみで中からは行方不明だった市議会議員の姿が。市議会議員を殺したのは誰なのか…。
    現代社会に怪物が現れるという斬新な設定。怪物はどこから現れるのか、法則性があるのか、怪物の秘密が明かされていく。けれど、この話のメインは誰が市議会議員を殺したのか。政治ものっぽい雰囲気もあって、結構色んな要素が詰まっている感じ。

    0
    2024年10月01日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    ミノタウルスの強さ設定が、素手では敵わないが、銃器を持てば勝てるというのが面白い。ヒグマ程度なのね。主人公の利根川翼が、不愉快な音楽を生み出す天才のベーシストで、まちがって?当選してしまった眉原市の若き女性市長というのも、権力に臆しない青臭い正義を語れるジュビナイル小説ぽくて良い。ひねくれたら広島県安芸高田市長になれそう。
    犯人が早い段階で推測できてしまったのは減点ですが、トリックは判らなかった、というかミノタウルス現象を使ったトリックを見破れる読者いるか?
    迷路と迷宮の違いは初めて知りました。

    0
    2024年08月06日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    ちょっと思ってたのと違うかった。アイディアは面白いのだけどストーリーに今一歩引き込むものがないと言うか・・・もう少し話に緊迫感とかワクワクする要素とか欲しかったなぁ。

    0
    2024年08月01日
  • 本格王2023

    Posted by ブクログ

    好きな作者さんばっかり。短編が故にまだ足りない、もっとこの人の書く話を読ませて!となるので販促効果は絶大。

    0
    2024年07月04日
  • あらゆる薔薇のために

    Posted by ブクログ

    難病、「オスロ昏睡病」が快復した患者の身体には、後遺症として薔薇の形の腫瘍ができる。
    治療方法を確立した医師の殺害を皮切りに、元患者、通称「薔薇持ち」たちが次々と殺害めぐるされる事件が発生。自身も「薔薇持ち」である京都府警の八嶋は、病とその治療方法の闇に切り込んでゆく。


    メフィスト賞作家塩谷験さんによる、架空の病気をめぐる特殊設定ミステリです。
    どちらかと言えば主題は犯人やその動機よりも、病気やその治療法の真実、そして自己とは、意識とは何なのかという哲学的な問いに感じます。

    白昼夢や身体に薔薇の浮かぶ病など、小説ながら視覚的な美しさに幻惑されるような描写が多く、夢見るような気分になりまし

    0
    2024年06月26日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    世界中に突如現れ出したミノタウロス。
    原因は?誰が、何ために?
    京都の眉原市を舞台に、その謎を解き明かす
    ミステリー。

    なかなか楽しめました。

    0
    2024年06月09日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    迷宮を作ると現れる牛の怪物、ミノタウロス。京都の小さな市眉原市長の翼のなかなか真面目な仕事ぶりとミノタウロス現象の融合で世界的な怪物の脅威が高まってまたスッと収まる。ノリの良いちょっとおふざけ小説だが、政治に対しての意気込みは評価されていいと思う。

    0
    2024年05月30日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    半人半獣で牛頭の怪物が世界中に突如出現。しかし怪物は案外弱く、人類の脅威にはならなかったwそこから幕を開けるミステリー。怪物出現の謎を追う話ではあるのだが、小さな田舎町の市長が市議会の与野党と対立したり共同戦線を張ったりというやけに辛気臭い設定が面白い。怪物と遭遇して生き残った人が大人気YouTuberになって視聴者を扇動するという描写もめちゃくちゃ現実にあり得そうw

    0
    2024年04月13日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     世界各国で牛頭人身の怪物が出現。牛頭人身、つまり、いわゆるミノタウロスだ。
     その登場の謎と、殺人事件、SF X ミステリーとでも言おうか。その怪現象と現代社会と地方政治の現場を絡めた、ちょっと面白い建付けで始まるストーリー。

     対峙するのが、日本の京都府、その南方にあるという眉原市の若き女性市長の利根川翼。こうした、怪物の登場に、行政がいかに対応するかを描くのは、『シン・ゴジラ』でもお馴染みだが、怪物が身の丈3メートルと、ちょっとお手軽なところが、逆に現実味ある(のか?)。
     これを、謎の怪物と捉えてもよし、自然災害のひとつと考えるもよし。山の食料不足と暖冬傾向で、昨冬は全国でクマ出没

    0
    2024年04月07日
  • ミノタウロス現象

    Posted by ブクログ

    結果から言えば、詰まんなかった。

    多分、若い人たちが読めば面白いんだと思うんだけど、このところのこういう小説にイマイチ入り込めない。
    SF ではない。ファンタジーでもない。
    なんだろうな、SF考証なんてもうないというか、なんだろう、進化し尽くした科学は魔法と見分けがつかないと言ったし、プロセッサだって何も意識せずもはや家電以下の世代では、ルールの理解とか、世界観とかそれを成り立たせるための努力とか、全く意味がないのかもしれない。

    ラノベとかRPGとか漫画とかアニメとかで、それっぽくあればあっという間に共通ルールが共有されるようになったのかと思う。

    ま、それはそれとして。

    そう言うのを抜

    0
    2024年03月05日
  • スイッチ 悪意の実験

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    スイッチを押すとパン屋への融資が打ち切られ、その家族が路頭に迷うといった題目や主人公:小雪のスイッチを利用したSは誰なのか、パン屋の店主の過去がその題目に参加した関係者の何人かと関わっているなど展開は非常に飽きさせない展開であったと思う。
    ただ、時々挟まれこのストーリの根幹にある宗教的な話に関してはやや興ざめしてしまった感は否めない。登場人物の色々な背景が語られ、それがストーリーに反映してくる繋がりもまずまず良かったのでその点が残念であった。
    個人的には小雪も玲奈も大我も中々魅力的なキャラクターに感じたのでもう少しミステリーの部分に没頭できれば★★★★まで評価できたと感じた。

    0
    2024年02月18日
  • 時空犯

    Posted by ブクログ

    タイムループや異世界のSF的な要素をベースにした推理小説でした。
    少し期待していた内容と違いましたが、推理小説としてはよく出来た話で、まずまず楽しめました。

    0
    2024年01月13日
  • 時空犯

    Posted by ブクログ

    SF✖️ミステリ。面白い切り口だった!子供の頃読んだ「すべてがFになる」シリーズを彷彿とさせる。SFを読むといつも思うけど、理系の人たちだと出てくる用語に馴染みがあるからより楽しめたりするんだろうか。

    0
    2024年01月11日
  • エンドロール

    Posted by ブクログ

    読みやすい文章でした。初めての作家さん。スピード読書となりました。
    生命自律により、自らの命の終わりを自らの物語とする自殺肯定論者。それとは対立する立場の者たち。
    実際、彼は彼らは自殺をしたのか。他殺だったのか。はたまた別の思惑があったのか。

    くるくると推理が展開。登場人物たちがみんな面白そうなキャラゆえに、その出番では勿体無いな〜と感じてしまいました。

    0
    2023年11月08日
  • 時空犯

    Posted by ブクログ

    私立探偵姫崎のもとに舞い込んだ、情報工学の北神博士からの報酬1千万円の依頼。彼女はなぜ2018年6月1日を約千回繰り返しているのか。そして依頼後に博士を殺したのは誰なのか。

    トンデモ設定だけど、その設定の中での事件についてのわかりやすさがあったし、謎自体は結構あっさりめだけど、(この世界での)タイムリープの仕組みとか、登場人物のやりとりが面白かった。

    0
    2023年10月27日
  • 時空犯

    Posted by ブクログ

    タイムリープをうまく使って、きれいにストーリーをまとめたなと思います。
    終わり方もよいのですが、途中のふざけた絡みや
    ライトなやり取りが若干の違和感を感じたところ…
    でも面白いのは間違いないです。。

    0
    2023年10月08日
  • 本格王2023

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【収録作品】「ある部屋にて」 今村昌弘/「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」 結城真一郎/「二〇XX年の手記」 潮谷験/「血腐れ」 矢樹純/「同好のSHE」 荒木あかね/「モーティリアンの手首」 白井智之/「ハリガネムシ」 道尾秀介

    「ある部屋にて」 倒叙形式に一ひねり。
    「転んでも……」 「ゴーストレストラン」を舞台にしたブラックな安楽椅子探偵もの。シリーズの1編。燃えさかるアパートに、「女」はなぜ勇んで飛び込んでいったのか。
    「二〇XX年……」 近未来の独裁国家のある特別な人間を集めた集落で起きた事件を描く。
    「血腐れ」 ホラーミステリ。
    「同好の……」 夜行バスで出会った二

    0
    2023年09月13日
  • 時空犯

    Posted by ブクログ

    探偵をする主人公の下に訪れた奇妙な依頼。
    それは1000回近く繰り返される「今日」の原因を突き止めてほしいというものだった。

    タイムリープも含めて現実ではありえないような設定がちりばめられているので、ミステリーかといわれると迷いますが面白かった!
    タイムリープ現象をここまで科学的に設定づけられるのはすごい。
    ただ、主要な登場人物が10人近くいるので途中で誰が誰だかわからなくなってしまった。
    最初に人物紹介があるとありがたかったかな。

    0
    2023年07月15日
  • 本格王2023

    Posted by ブクログ

    どれも面白かったけど
    結城真一郎さんの「転んでもただでは起きないふわ玉豆苗スープ事件」と道尾秀介さんの「ハリガネムシ」が好き!
    特に道尾さんの音声を聞くと「事実」が分かるっていう趣向がすごく面白かった!!

    0
    2023年07月11日