潮谷験のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「新しい法律ができた。」という一文から始まる短編小説が25編載っています。
25人の書き手が、もしこんな新しい法律ができたら、という視点でお話を綴ります。
「新しい法律」ができた理由がそれぞれ興味深いです。
例えば、
・金子玲介さん「ルパちゃん」では、「少子化対策」のために「子どもがわりに人口知能を搭載したぬいぐるみを所持することを禁止する法律」ができます。
・日野瑛太郎さん「推し活制限法」では、「推し活にハマり過ぎて身を持ち崩す人が出た」ために「推し活への課金上限を制定する法律」ができます。
(わたしが、ぜひ読んでみたいと思っていた、くどうれいんさんの場合は、)
・くどうれいんさん「ショ -
Posted by ブクログ
新しい法律ができた、から始まる物語を色んな書き手が描く1冊。
新しい法律ができているわけだから、世界設定がSFっぽかったりディストピア感を感じるものがあったりして、楽しく読めた。
その他にも、ぞっとする物語、切なくなる物語、短い中でミステリーのような作りになっている物語…
叙述トリックが含まれているものや、ばかばかしいと思ってしまうような内容の法律が大真面目に取り扱われる物語など、本当に色んな味がする1冊。
なかでも殺人を罰する法律が"新しい"法律として制定される「もう、ディストピア」が特に良かった。
有り得ないはずの世界に説得力があって冷たい汗をかく。
「ルパちゃ -
Posted by ブクログ
ネタバレ私立大学に通う女子大生の箱川小雪は、友人らとあるアルバイトに参加することに。それは「押せば幸せな家族が破滅するスイッチ」を持って1ヶ月生活するというものだった。何もしなくても毎日1万円、一月後には100万円がもらえるというが…。
タイトルからスイッチを押すか押さないかという特殊な状況における人間関係を描いた話なのかと思っていたが違っていた。
スイッチを使うか使わないかが焦点なのかと思っていたが、序盤の二章の最後でスイッチが使われてしまう。ただし、スイッチを使った人間が誰かはわからず、小雪は押した人間を探すことになる。またスイッチが押されたことによって最悪の事態が起きてしまい、小雪は自身の過去 -
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Posted by ブクログ
表紙の感じから、中高生が読む本かなと思いながら手に取った。まぁ、そうなのかもしれないが、大人としても普通に楽しめた。
高校が舞台で、事件は段々過激になる。
主人公は、若くして亡くなった名探偵である大叔母の力を借りながら、自分の手柄として事件解決に導く。
まず、生きていれば40代という大叔母の存在に衝撃。
大叔母といえば自分の祖父母の姉妹。高校生の祖父母世代が40代?いや〜、孫がいたとしても乳幼児・児童くらい?ここに引っかかってしまったが、兄弟との歳が離れた妹だったのだろうと推測して飲み込んだ。
主人公が万人受けする良い子というわけではない、名声に弱い、いわば私欲のある?貪欲な?高校生とい -
Posted by ブクログ
ほんタメ(YouTube)を見てから読み始めたので、序盤でどんでん返しのからくりに気づいて、(予備知識無しで読んだ方が良かったやつだったかも…)とはなりましたが、それを差し引いても面白かった!
シャーロック・ホームズを通ってなくて、“M”とか“ライヘン”とか有名どころのオマージュしか分からなかったけど、知ってたらもっと楽しめたかな?
潮谷さんのほかの作品はスイッチしかまだ読んだことがないけど、主人公のキャラが感情薄めと言うかちょっとドライに描かれていて、すごく読み進めやすい印象です。
あ、そうそう。初版は人物紹介に誤植があって、珍しいなぁと思いました。笑 -
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Posted by ブクログ
すみません 辛口で評価させてもらいます
天才的な推理力を持った大叔母さんのおかげで高校に入学できた主人公が凡人が露見しないように奮闘する物語?
取り敢えず読み進めます。
最後に大どんでん返しが待っているらしい
逆に言うとそれに気付ければ楽しいかも
う〜ん
あれを大どんでん返しと呼ぶのだろうか?
確かに意外性はありました
そもそもで読者が推理するネタが少ないように思えます
従って解決編でこうだと言われれば確かに!と言わざるを得ませんが何かが違うようなモヤモヤ。
推理小説には謎の中国人を登場させてはいけないのですが、比喩的にそんな感じ。
そのあたりは実際に読んでいただいて自己評価して