小説・文芸 - 小学館作品一覧

  • 友

    4.3
    北朝鮮の市井の人々が描かれた文学を読む。 北朝鮮の市井の人々を描いた作品。 1988年に北朝鮮で刊行され、後に韓国で出版。さらにフランス、アメリカでも翻訳出版された。 アメリカの「ライブラリー・ジャーナル」で、2020年のBest Books翻訳文学部門の10冊に選出。 離婚を望む歌手である妻と、寡黙な技術者の夫。そして、その離婚の審議に当たる判事と、野菜の研究者として生きる妻。二組の夫婦の姿を軸に、地方都市の情景や、そこに生きる人々の心情を描く。 「北朝鮮の人が読む北朝鮮の文学とは何か? 1988年に出版されたペク・ナムリョンの小説『友』は、“北朝鮮”という言葉から思い浮かべるロケット弾や軍事パレードではなく、日常を呈している。〈中略〉 小説は、投機的なニュースよりも恒久的な事実を提供するかもしれない」 ――― New York Times Book Reviewより
  • はたらくっ!にゃんこ兄弟 今日も1日 おつかれさまでした。
    5.0
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 もふもふにゃんこのふたり暮らし物語。 しっかり者のお兄ちゃんと、のんびり屋さんの弟くん。 仲良くいっしょに暮らすにゃんこの兄弟。2人のゆるゆるでもふもふな1日を、ちょっとのぞき見してみましょう。 SNSやLINEスタンプで大人気の「mofusand」作者で、ねこ愛あふれる“にゃんこ絵師”ぢゅのさんの全編描き下ろしによる、もふもふにゃんこを愛するすべてのひとに贈るスペシャルストーリー絵本です。 お仕事したり、掃除や洗濯をしたり、ごはんをつくったり、ときにはぐで~っとしたり、ちょっとじゃれあってみたり……。にゃんこにだって、毎日いろんな「はたらく」があるみたい。 とってもキュートで、ちょっとシュールで、大変なこともあるけれどなんだか微笑ましい、ねこの兄弟のゆるもふライフ。かわいすぎるにゃんこの仕草や表情で、すべての「はたらく」ひとたちに癒しのひとときを贈ります。 今日も1日 おつかれさまでした。 ※この作品はカラーです。 ※紙書籍の巻末購入特典シールは、電子書籍版にはついておりません。あらかじめご了承ください
  • 金色の羽でとべ
    4.0
    1巻1,386円 (税込)
    バレーボールにかける少年たちの友情物語。 日本を代表するアタッカーに憧れて、バレーボールに熱中する佐渡島の少年たち。島には、メンバーギリギリの小学生チームが1チームしかなく、練習試合すらできないけど――。 「いつか、北見選手みたいな強いアタッカーになろう!」 あのとき、玲とおれは、約束したんだ。 でも、島のバレーボールチームはメンバーも少なく練習試合さえできない。 そんなとき、最強な転校生がやってきた! 全国大会を夢みて奮闘する少年たちの物語。
  • 新・教場
    4.1
    1巻1,584円 (税込)
    最恐教官・風間公親の初陣!新章始動! 第一話 鋼のモデリング 風間公親は、警察学校第九十四期初任科短期課程の教官となった。助教の尾凪尊彦は、気になる生徒として、人命救助で警察に表彰されたことのある矢代桔平の名を挙げた。 第二話 約束の指 実家が町工場を営む笠原敦気は、マル暴刑事を希望している。クラブ活動ではソフトボールに力を入れ、元高校球児の助教・尾凪から手ほどきを受けているが、スローイングに難があった。 第三話 殺意のデスマスク 若槻栄斗は、ブラジリアン柔術の有段者。交番実地研修中に、通り魔を逮捕した若槻に、風間は現場の再現を命じる。 第四話 隻眼の解剖医 警察学校では課外授業として司法解剖を見学する。不快指数が高いと、犯罪が起きやすい。七月に入り、生徒の大半が嘔吐する講習が近づいていた。 第五話 冥い追跡 星谷舞美は性格が明るく、成績もトップクラスである。星谷と大学同窓の石黒亘は、下位から成績を上げてきた。卒配後は成績上位二名が最重要署のA署に仮配属となる。 第六話 カリギュラの犠牲 氏原清純はソリの合わない同期・染谷将寿と、卒業式のスライド上映担当を任された。当日、風間は祝辞の読み上げをやめ、最終講義を始める。
  • P+D BOOKS 草を褥に 小説牧野富太郎
    -
    1巻660円 (税込)
    「植物学の父」とその糟糠の妻を描く。  小学校中退ながら、ほぼ独学で植物の研究に生涯を捧げ、輝かしい業績を残した牧野富太郎と、想像を絶する生活苦にもめげず夫を支えた妻・寿衛子の生涯を、富太郎と同郷の著者が丹念に描く。  裕福な商家に生まれた富太郎は、父母を亡くしたにもかかわらず、研究と趣味のため湯水のように金を使ったので、たちまち困窮。なおも高利貸しから借金を重ね、借金取りに追い回されるのが常態となる。そんななかでも、寿衛子は13人の子ども(成長したのは7人)を育て上げ、待合の女将として働き、富太郎の夢を叶えようとした。  夫婦の手紙を紐解きながら、「植物学の父」とその糟糠の妻の素顔に迫った名作。
  • P+D BOOKS お守り・軍国歌謡集
    -
    1巻880円 (税込)
    早世した天才作家の珠玉の作品集。  ミステリアスなショーショートから哲学的な匂いのする短中篇まで、精力的に作品を発表し高い評価を得ていたものの、34歳の若さで亡くなった山川方夫の短篇集。  地方勤務から4年ぶりに本社に戻った妻帯者で事なかれ主義の男が、同期の女性に翻弄される「帰任」。憧れだった団地に入居したものの、その画一性に疲れ果て、極端な行動を取ろうとする「お守り」。相手の顔をまともに見ることができない内気な女性の大胆な行動を描く「箱の中のあなた」。下宿の外から聞こえてくる女性の軍歌に二人の男が惑わされてしまう「軍国歌謡集」など11作品を収録。
  • 鴨川食堂
    3.7
    1~10巻627~814円 (税込)
    京都発! 思い出の「味」、捜します。 第一話 鍋焼きうどん―― 一番おいしかったものにもう一度出会うのは難しい。 窪山秀治は数年前に妻を亡くし、定年後に新たな伴侶と巡り会った。彼女は秀治の大好物だけうまく作れないという。 第二話 ビーフシチュー――プロポーズされたレストランが思い出せない!? 師走に入ると、京の都もせわしない。二人の老婦人が、55年の食を求めて看板もない食堂に入っていった。 第三話 鯖寿司――おいしさに勝るのは、思い出というスパイス。 総理大臣である岩倉友海が探しているのは、50年も前食べさせてもらったおやつがわりの品だった。 第四話 とんかつ――“おいしい”の一言を、忘れる料理人はいない。 大分でピアノ教師をしている広瀬須也子の元夫は、京都でとんかつ屋を開いていたが、余命三ヶ月だという。 第五話 ナポリタン――おいしいものを食べると、泣けてくる。 浜松に住む女子大生・美月明日香が探しているのは、祖父が旅行先で食べさせてくれた黄色いスパゲティだった。 第六話 肉じゃが――男のソウルフードは、おふくろの味。 六本木ヒルズ在住の実業家・伊達久彦は、亡き母が作ってくれた肉じゃがを食べてみたいという。
  • ほどなく、お別れです
    3.8
    1~2巻726~792円 (税込)
    この葬儀場では、奇蹟が起きる。  夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。 大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には、僧侶の里見と組んで、訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、美空に里見と同様の“ある能力”があることに目を付け、自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる。漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。   「決して希望のない仕事ではないのです。大切なご家族を失くし、大変な状況に置かれたご遺族が、初めに接するのが我々です。一緒になってそのお気持ちを受け止め、区切りとなる儀式を行って、一歩先へと進むお手伝いをする、やりがいのある仕事でもあるのです」--本文より ※この作品は単行本版『ほどなく、お別れです』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • つけびの村 ~山口連続殺人放火事件を追う~
    3.8
    “うわさ”が5人を殺したのか?  この村では誰もが、誰かの秘密を知っている。  2013年7月、わずか12人が暮らす山口県の限界集落で、一晩のうちに5人が殺害され、2軒の家が燃やされる事件が発生した。凶行に及んだ男が家のガラス窓に残した貼り紙に書かれてあった「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」。メディアはこぞって「犯行予告」と騒いだが、真相は違った……。  気鋭のノンフィクションライターが、拡散された「うわさ話」を一歩ずつ、ひとつずつ地道に足でつぶし、閉ざされた村を行く。発表のあてもないまま書いた原稿を「note」に投稿したところ思わぬ反響を呼び、書籍化。事件ノンフィクションとしては異色のベストセラーとなり、藤原ヒロシ、武田砂鉄、能町みね子ら各界の著名人からも絶賛の声が上がった。  事件から10年という節目に、新章となる「村のその後」を書き下ろし加筆して文庫化する。
  • 満天のゴール
    4.6
    人の生と死に希望をもたらす感涙医療小説。 奈緒(33歳)は、10歳になる涼介を連れて、二度と戻ることはないと思っていた故郷に逃げるように帰ってきた。長年連れ添ってきた夫の裏切りに遭い、行くあてもなく戻った故郷・京都の丹後地方は、過疎化が進みゴーストタウンとなっていた。  結婚式以来顔も見ていなかった父親耕平とは、母親を亡くして以来の確執があり、世話になる一方で素直になれない。そんな折、耕平が交通事故に遭い、地元の海生病院に入院。そこに勤務する医師・三上と出会う。また、偶然倒れていたところを助けることになった同じ集落の早川(72)という老婆とも知り合いとなる。  夫に棄てられワーキングマザーとなった奈緒は、昔免許をとったものの一度も就職したことのなかった看護師として海生病院で働き始め、三上の同僚となる。医療過疎地域で日々地域医療に奮闘する三上。なぜか彼には暗い孤独の影があった。  一方、同じ集落の隣人である早川は、人生をあきらめ、半ば死んだように生きていた。なんとか彼女を元気づけたい、と願う奈緒と涼介。その気持ちから、二人は早川の重大な秘密を知ることとなる。  隠されていた真相とは。そして、その結末は・・・・・・・。 ※この作品は単行本版『満天のゴール』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 異人の守り手
    4.0
    闇から闇へ“人を助ける”仕掛け人! 慶応元年の横浜。世界中を旅する実業家のハインリヒは、外交官しか立ち入ることができない江戸へ行くことを望んでいた。 だがこの頃、いまだ外国人が日本人に襲われる事件はなくならず、ハインリヒ自身もまた、怪しい日本人に尾行されていた。 不安を覚えたハインリヒは、八か国語を流暢に操る不思議な日本人青年・秦漣太郎をガイドに雇う。そして漣太郎と行動をともにする中で、ハインリヒは「異人の守り手」と噂される、陰ながら外国人を守る日本人たちがこの横浜にいることを知り――。 手に汗を握る興奮に、深い感動。大エンターテインメント時代小説、ここに開幕!
  • 警部ヴィスティング カタリーナ・コード ~THE KATHARINA CODE~
    3.8
    2019年北欧ベスト・ミステリー受賞作! 「ガラスの鍵」賞、マルティン・ベック賞、ゴールデン・リボルバー賞の三冠に輝いた『猟犬』の警部ヴィスティングが帰って来た! 2015年の『猟犬』以来、久々の邦訳となった本作は、2019年英国ペトローナ賞(英訳北欧ミステリ・オブ・ザ・イヤー)受賞作である。 著者のヨルン・リーエル・ホルストは、自身が警察官出身。ノルウェーの警察小説の第一人者として、本国ノルウェーのみならず、北欧各国、英語圏で人気を博している。 ノルウェー南部の小都市、ラルヴィク警察犯罪捜査部の警部ヴィリアム・ヴィスティングが、謎の失踪を遂げたカタリーナ・ハウゲンの行方を追い始めて24年がたっていた。ヴィスティングは毎年、事件が起きた十月十日になると、夫のマッティン・ハウゲンを訪ねていた。24年目の十月十日も同じように訪ねたが、マッティンは不在だった。異例のことだった。 明くる日、オスロの国家犯罪捜査局(クリポス)未解決事件班の捜査官アドリアン・スティレルが来訪する。スティレルは、カタリーナ事件の2年前に起きたナディア・クローグ誘拐事件の再捜査を始めていた。事件は殺人事件と見なされ、その最重要被疑者として名前が挙がったのがマッティン・ハウゲンだった。 スティレルがヴィスティングに言う。「力を貸していただきたい。ハウゲンと親しいあなたに」 ヴィスティングは了承のしるしに短くうなずき、こう続けた。「一点だけ問題がある。マッティン・ハウゲンが消えた」
  • ピアノマン 『BLUE GIANT』雪祈の物語
    4.4
    1巻1,683円 (税込)
    『BLUE GIANT』もうひとつの物語。 沢辺雪祈は、言葉を覚えるより先に音を覚えた――。 幼い頃、音が「色」に見えた少年は、やがてジャズの魅力に取り憑かれ、運命の仲間たちと出逢う。目指すは日本一のジャズクラブ「ソーブルー」での10代トリオ単独公演! ただ真っ直ぐに、ただただ真摯にピアノと向き合い続ける青年は、夢の舞台で磨き上げたソロを響かせ、喝采を博すことができるのか!? 大人気コミックのストーリーディレクターが魂を込めて書き下ろすフルボリューム音楽小説!! 漫画でも映画でも描かれなかった『BLUE GIANT』もうひとつの物語。
  • 小学館世界J文学館 石の花
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 究極の美しさを求めて、石工は山の女王の元へ向かう。 ロシアのウラル地方に、孔雀石の細工で有名な村があった。その村の腕の良い石工の親方に、やせっぽちの孤児、ダニーロが弟子入りする。変わった子だったが、石工の才能があったので親方はダニーロをかわいがる。ダニーロはどんどん腕をみがき、一人前の石工になる。でもうまくなればなるほど、もっと石の美しさをいかした細工を作りたいと願うようになり、満足できなくなった。そんなとき、地主から大杯の細工を依頼される。ようやく作りあげた大杯をみんなはほめるが、ダニーロは納得できない。もっと美しいものを作るために、うわさで聞いた「山の女王」の石の花が見たくてたまらなくなってしまう。石の花を見た者は、まるで生きているかのような石の細工を作れるというのだ。そしてとうとうダニーロは、結婚直前になって、石の花を求めて山の奥へと行ってしまう。石の花のとりこになったダニーロは、山の女王のもとから戻ってくることができるだろうか? 民話をもとにして書かれた幻想的な作品。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ガルシン作品集
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 人生がぎゅっと詰まった数ページ。 19世紀ロシア、傑作短編小説を20編ほど遺して33歳で命を絶った天才小説家、フセヴォロド・ガルシン。今読んでも衝撃的な作品7編を新訳で贈る! 「がま蛙とバラの花」……ある美しい5月の朝、荒れ果てた花壇に一輪のバラの花が咲く。庭に面した部屋で病気の少年は花を気にかける。「ねえ、お庭は今、すてきだよね? バラの花が咲いているかな?」一方、バラの根元には太ったがま蛙がいた。美しくてよい香りのするバラをすばらしいと思い、もっと近くに行きたくて、しかしその優しい気持ちを表現することばがなくて、がま蛙は言った。「じっとしてなよ、あたしがあんたを食ってやる!」 「四日間」……戦場で戦うロシアの兵士は、銃撃を受けてけがをし、動けなくなった。仲間の兵士たちにも気づかれず、兵士は一人取り残される。絶望した兵士は、近くに人がいるのを知る。それは、彼がしばらく前に殺した敵兵の死体だった。兵士と死体は四日間をともにすることになる。 その他、「なかったこと」「信号」「おごれるアッゲイの話――古い伝説の再話」「カエルの旅行者」「アッタレア・プリンケプス」全7編。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 黒いめんどりと地下の国
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 寄宿学校の地下、だれも知らない魔法の王国。 寄宿学校に預けられているアリョーシャは、勉強好きで頭がよくて、だれからも愛されてかわいがられている少年。そんなアリョーシャは、学校で飼っているニワトリを大切にしていて、なかでもチェルヌーシカと名付けた黒いめんどりを気に入っていた。だがある日、料理人が大きな包丁を手にしてニワトリ小屋に向かっているのを目撃する。チェルヌーシカがあぶない! アリョーシャは料理人にとびつき、全財産をはたいてチェルヌーシカを救い出す。その夜、アリョーシャの部屋にチェルヌーシカがやってきて、人間の言葉で「わたしについてきて」という。アリョーシャが案内されたのは、寄宿学校の地下にあるこびとの国だった。そこでアリョーシャは、こびとたちの王さまから、黒いめんどりの命を救ったお礼に「望みをなんでもかなえてやる」と言われた。さて、アリョーシャが願ったこととは……? 19世紀ロシアの作家、ポゴレリスキーが書いた、現実世界と空想の世界を結ぶファンタジー。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ほんとうの空色
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 青い花から生まれた絵の具が作る不思議な世界。 フェルコーは、貧しいけれど絵を描くのが得意な少年です。ある日、フェルコーは裕福な友だち、カリのために絵を描いてあげることにしました。ところが、カリから借りて家に持ち帰ったあい色の絵の具をネズミが食べてしまったのです。絵の具を返せなくてこまっていると、用務員さんがやってきて言いました。「フェルコー、なぜこの花を摘まないんだい。絵の具が作れるのに」なるほど、二人のまわりは、大きくて美しい、この上なく青い花でおおいつくされていました。用務員さんは、この花は正午から1分間だけさく「ほんとうの空色」という花だと教えてくれました。フェルコーは花をつむと、青い絵の具を作って絵を仕上げました。それは本物の空のようにすばらしい絵になりました。大喜びでその絵をカリに見せると、カリはなぜか怒りはじめます。なぜなら、きれいな青空の絵のはずが、その日の天気と同じ曇った空の絵になっていたからです。「ほんとうの空色」は、ぬるとその絵が本当の空になる絵の具だったのです! このすごい絵の具を使って、不思議なことがつぎつぎと起こるのです。 バラージュ・ベーラの名作をハンガリー語版から新訳! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 三つのおとぎばなし
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 孤独と不条理を乗りこえる、三つの奇跡。 アロエのワーシャはひとりぼっちで百科事典をながめるだけの退屈な日々を送っていた。そこへやってきたのは、体が弱くていつもからかいの的になっていたスズメの子。自分をほったらかしにする母ネコから逃げ出してきたネコ。そしてさらにムカデ一家もくわわって、奇妙な植物と動物たちの共同生活が始まった。(「スズメのアントウェルペン、ネコのミヘーエフ、アロエのワーシャ、そしてムカデのマリヤ・セミョーノヴナ一家の物語」) ほか、「クレビャーキンおじいさん、泣き虫メス馬ミーラ、そして子馬のラフキンの物語」「ネコのイグナーシイ、煙突そうじ人フェージャ、そしてひとりぼっちのネズミの物語」の全3編。 現代ロシアを代表する作家、リュドミラ・ウリツカヤが贈る3つのおとぎばなし。弱く、孤独で、ばらばらだった動物や人間たちが、お互いを思いやりながらつながり合って未来を見つけていく希望の物語。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 人間じゃないものの冒険
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 主人公は、タマネギ、時計、湯わかし、その他! タマネギはキャベツを親戚だと思っていた。なぜなら、どちらも「服は百枚、ボタンはない」から。ある日、キャベツは水浴びするために服を脱いだ。タマネギも真似して服を脱ぎ始めると、キャベツは目を細めてこすりはじめ、文句を言う。「あんたといると涙が出ちゃう。私についてこないで!」かわいそうなタマネギ! だが、そこへ通りかかったうさぎがキャベツの服を盗んでいってしまった。親戚の大ピンチだ。 タマネギはうさぎを追いかけた。(「あんたといると涙が出ちゃう」) 動物や植物、モノや「ことば」さえもが主人公となる、奇想天外ショートストーリー全17編。作者のペトゥルシェフスカヤは、救いのない陰鬱なリアリズム作品で知られるが、本作品は「意外な結末」と「ハッピーエンド」が特徴。ちょっとびっくりしたあとで、楽しい気持ちで眠りにつける名編が集まった!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 星の王子さま
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ほんとうに大切なものは、目にみえないんだ。 子どものころ、画家になるのをあきらめた「わたし」は、飛行機のパイロットになった。ある日飛行機が故障して、サハラ砂漠に不時着する。「わたし」はたったひとりで修理をしなければならない。絶望して眠った翌朝、ヒツジの絵をねだる少年と出会う。人里から1000マイルも離れた砂漠に突然現れた彼は、よその星から来た王子さまだった。王子さまの星は、家1軒分ほどの小さな星で、2つの火山と1つの休火山があり、バラの花が一輪だけ咲いていたという。そのバラの花と王子さまは、相手を思いやる気持ちが少し足りなくて、ちょっとずつ心がすれちがってしまった。そしてついにバラの花から離れるために、王子さまは旅に出ることにした。さまざまな星をめぐり、さまざまな人に出会い、そして地球にたどりついたのだ。「わたし」の飛行機の修理が終わった日は、ちょうど王子さまが地球に落ちてきてから一年後だった。落ちてきた場所のちょうど真上に自分の星が来るこの日、王子さまは、バラの花のいる自分の星にもどるという。「わたし」と王子の別れが近づいていた……(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 アラビアン・ナイト
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 残酷な王の心を溶かして夢中にさせた、心おどる物語。 はるか昔、ペルシアのササンを治めるシャフリヤール王は、お妃に裏切られて女性をにくむようになり、毎晩新しい花嫁をむかえては、翌朝には処刑することをくり返していました。ある日、花嫁になった大臣の娘シェヘラザードは、王がどうしても続きを聞きたくなるおもしろい物語を語り、処刑されずに生き延びます。こうして毎晩語られた物語が、この「アラビアン・ナイト」。どの話も手に汗握る冒険や、胸を熱くする不思議がいっぱいです。 「船乗りシンドバードの航海」=シンドバードが、島になっていた巨大なクジラ、巨鳥ルフ、ダイヤモンドの谷、人食い巨人、巨大なウミヘビと出会い、どうくぐり抜けて生き延びてきたかが語られます。 「アラジンと不思議なランプの物語」=魔法使いにだまされて洞窟に閉じ込められたアラジンは、指輪の奴隷とランプの奴隷の力を借りて、大金持ちになり、お姫様と結ばれます。このほかにも一晩では語り切れないお話がいっぱいです。読み始めたらきっと、王様のように続きが気になって、眠れなくなるにちがいありません。……中東の名作を、イギリスの児童文学者ジェラルディン・マコックランが華麗に再話! (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 パンチャタントラ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 世界最古の児童文学、初の子ども向け全訳! ネズミとカラスとカメとシカは仲のよい友だち。毎日楽しく暮らしていたが、ある日シカが猟師のわなにかかってしまう。カラスはネズミを背に乗せて運び、わなをかみきって助けてやるが、シカを心配してやってきたカメが猟師に見つかり、かわりに捕まってしまう。3匹はカメをどうやって助けたらいいいか悩んだ。(「カラスとカメとシカとネズミの話」) インドに古くから伝わる「パンチャタントラ」は、5巻からなる世界最古の子どものための教育物語集。本書は、現在知られているさまざまな版の中から「南インドのパンチャタントラ」を選び、サンスクリット語の原典から5巻の形式と順序を保ったまま初めて翻訳した。子ども向けに全体を訳した本は日本で初めて。 第一巻「友だちを仲たがいさせること」、第二巻「友だちを作ること」、第三巻「和平と戦争」、第四巻「手に入れたものを失うこと」。第五巻「よく考えずに行動すること」……世界のさまざまな昔話・伝説に大きな影響をあたえた40の物語を完全収録!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 アフリカン・マジック! ~ネルソン・マンデラが選んだ昔話と物語~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 動物たちも大活躍!アフリカ発の不思議ストーリー。 「これから語ることが、ほんとうだと言うつもりはありません」――ガーナのある地方ではこんな前置きから昔話が始まる。ほんとうではないからこそ、昔話には人々の空想や希望、夢が詰まっている。 本書は、南アフリカ共和国の元大統領でノーベル平和賞受賞者、ネルソン・マンデラが選んだアフリカ全土の昔話と物語、全32編。マンデラは、アフリカの子どもたちがヨーロッパ人が書いた物語だけではなく、自分たちの文化が産んできた物語を読んでほしいと願い、本書を編纂した。 収録作品=「怪鳥のふしぎな歌」(タンザニア)、「動物たちはどうやって草と水を手に入れたのか」(南部アフリカ・サン人)、「ヘビの呪い」(西アフリカ・ズールーランド)、「ノウサギとハイエナ」(ボツワナ)、「ライオンとノウサギとハイエナ」(ケニア)、「ファン・フンクスと悪魔」(南アフリカ・ケープのオランダ人)、「美しい若者サクナカ」(ジンバブウェ)、「〈すべての子どもの母〉」 (マラウィ)、「妹がほしかったピピディ」(ボツワナ)、「フェシト、市場へ行く」(ウガンダ)ほか。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 1400個のコヤスガイ ~西アフリカ・ヨルバ人の昔話~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 西アフリカの人々が代々伝えてきた、知恵と知識の昔。 むかしあるところに、結婚を願っているコオロギがいました。コオロギは金貸しから、結婚資金に1400個のコヤスガイを借りました。ところがコオロギはついついその金でヤシ酒を買ってよっぱらってしまったのです。寄りかかった木のとげがささったコオロギは、コヤスガイ1400個でつぐなわないと神様の怒りがくだると、木に文句をつけました。(「1400個のコヤスガイ」) 西アフリカのナイジェリアなどに暮らすヨルバ人が伝えてきた昔話を21編収録。他の地域にはない独特の物語あり、世界共通の教訓を語る物語あり、興味は尽きない。 収録作品=「ネコとカメのレスリング」「ヒョウとハリネズミ」「オタマジャクシの悲しいお話」「魔法のヤムイモ」「エガとひなたち」「152本のしっぽをもつ動物」「キンキンとネコ」「鳴らないタイコ」「みなしごアジャオと魔法の小枝」「働いてはいけないアランテレ」「雄牛とハエ」「狩人オジョと魔法の笛」「カエルの骨」ほか。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ぼくの犬はジャズが好き
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 いつでも自由! 毎日が冒険! アンドリューハはパパとママと愛犬キートと暮らす男の子。空想好きで、大きくなったらカタツムリを売る仕事をしてお父さんを助けようと考えたり、この町に空飛ぶ円盤が来たらどうなるだろうと考えたりする、ユニークで優しい少年。パパも風変わりで、宇宙人をさがすために突然ヒマラヤ山脈へでかけようとする。ママは料理や家事が大の苦手で、おそろしくまずい料理を並べるが、おおらかで太陽のように明るい女性。それぞれが気ままでマイペースで、常識にこだわらず、思いのままに生きるこの一家には、奇妙でシュールで不可思議な事件が次々と舞い込む。 収録作品=家庭訪問に訪れ、アンドリューハ一家を気に入ったあまり、家族に入れて欲しいと希望する先生(「ああ、モップよモップ、ぼくの愛はどこ?」)、愛犬キートを巨大ネズミだと言い張る獣医。うんざりしたキートは、あるとっぴな行動に出る(「ノミのいる怪物」)、地下室に何十年も寝続けていたナチス兵の物語(「見つかったフリッツ」) ほか、「ぼくの夏に秋がきた」「ぼくの犬はジャズが好き」「私たちはみんな、この地上で宇宙人なのよ」「この世界でたったひとつのもの」など全17編。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 チークの少年時代
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 登場人物はくせ者ぞろい! 「『チークの少年時代』をお読みいただいた読者の中には、なんととりとめのない物語だろう、と思われた方もいらっしゃるはずです。話は行ったり来たり、あさっての方向に飛んでいったかと思えばまた戻ってきたりして、なかなかつかみどころがありません」(訳者あとがきより) 「コーカサスのガルシア=マルケス」とも言われる、アブハジア(現ジョージア)の作家、ファジリ・イスカンデルの問題作、登場! 登場人物は、針の付いてない釣竿で釣りをするおじさん、無意味に暴力をふるう街の乱暴者、屋根の上を歩くサッカー選手、しゃべり出すと止まらないおじさんなど、くせのある個性の強い人ばかり。少年チークは、そんななかで素直に、とりとめなく、ふんわりと生きている。インパクトたっぷりで、ユーモラスな物語をご賞味ください! 収録作品=「お茶会、そして海を愛する心」「チークのお手柄」「チークと夢遊病者」「チークの恐ろしい仕返し」「報復」「チークはしきたりを重んじる」(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 三人のふとっちょ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 革命はお祭りだ!みんなで盛りあがれ! その国は、「三人のふとっちょ」と呼ばれる独裁者が治めていた。ふとっちょや仲間の貴族たちはぜいたくに暮らす一方で、町の人々は貧しくみじめな生活を強いられていた。しかし、人々は立ち上がった! ふとっちょを倒してみんながしあわせになる国を作るんだ! …というあらすじを読むと、まじめで硬い、おもしろみのない「革命賛歌」の物語かと思うかもしれない。でも「三人のふとっちょ」はそんな退屈な話ではない。登場するのは、曲芸師チブル、見世物小屋の少女・スオク、宮殿に暮らすトゥッチ王子、王子が大切にしている自動人形など。にぎやかで個性豊かな登場人物が、まるで大きなお祭りを盛り上げるかのように動きまわり、壮大な革命というドラマが進む。革命後のソビエト連邦時代から今のロシアまで、長く人々に愛読され続けている傑作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 トルストイ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 正直に、善良に、真剣に生きることはすばらしい! イワンは裕福な農家の3男。兄二人と妹がいる。兄たちは家を出て、イワンと妹は父親といっしょに畑仕事をしている。長男は軍人になり、次男は商人になるが、うまくいかずに戻ってくる。「お父さん、俺に財産を分けてくれよ」頼む兄たち。イワンは素直に「まあ、いいんじゃない」と父親の財産を分けてやる。その様子を見ていたのは大悪魔。てっきり兄弟げんかになると期待していたのにがっかり! 怒った大悪魔は小悪魔3びきに命令して、兄弟を破滅させるようにしかける。兄2人は小悪魔の作戦通りになるが、無欲でただひたすら畑仕事を続けるイワンには全然効かない! このあと悪魔たちはどうするのか?(「イワンのばか」) ロシアの青年将校、ジーリンは、コーカサスで敵軍に捕らえられる。敵はジーリンに、家へ手紙を送って身代金を引き出せと要求するが、貧しい母親にそんなことは頼めない。ジーリンは村人の壊れた時計を直したり、水車を作ったり、少女に人形を作ってやったり、心を通わせながら脱出の機会を待つ。そしてある夜、ついに……!(「コーカサスのとりこ」) ロシアの文豪、レフ・トルストイの傑作2編を新訳で収録! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ロシア民話集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 リズム感のあるくりかえしが楽しいロシアの昔話。 子どもがいない王さまとお后は、「金色のすずきを食べれば子どもを授かる」という夢を見る。夢のとおりに漁師に金色のすずきを捕えさせ、料理女が調理して、お后は魚をたいらげた。すると、お后だけでなく、お皿をなめとった料理女と、魚を洗った水の残りを飲んだ牛までもが、おなかが大きくなって同じ時間に息子を産んだ。お后の子、料理女の子、牛の子はみんなイワンと名付けられ、やがて若者に成長して、三人で旅に出る。(「牛の子イワン」) 独特の味わいが興味深い、ロシアの民話を50編収録。ロシア各地で民話を集めた民俗学者、アレクサンドル・アファナーシエフの「ロシア民話集」から新訳! 魔法使いの老婆バーバ・ヤガーや不老不死の老人コシチェイなど、おなじみのキャラクターがたびたび登場するのも楽しい!  収録作品=「ころころパン」「かぶ」「冬王マロースコ」「バーバ・ヤガー」「ガチョウ白鳥」「空飛ぶ船」「火の鳥の羽と仔馬」「蛙の王女」「二人、袋から出ろ!」「笑わぬ王女」「金持ちマルコと不運なワシーリー」「吸血鬼」「地獄のヴァイオリン弾き」「イワンのばか」ほか。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 プーシキン作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ロシアの大詩人から、子どもたちへの文学のプレゼント。 勇敢なルスラーン公は、リュドミーラと結婚した。しかし婚礼の夜、リュドミーラは何者かにさらわれてしまった。リュドミーラの父は怒ってルスラーンを責め、リュドミーラを探し出した者と娘を結婚させると宣言する。ルスラーンのほかに、娘に恋していた3人の騎士が名乗りを挙げ、探索の旅に出た。リュドミーラをさらったのは、魔法使いチェルノモールだった。さまざまな誘惑や妨害が騎士たちのまえにあらわれる。果たしてルスラーンは、ライバルの騎士を倒し、チェルノモールのもとからリュドミーラを助け出すことができるだろうか……ロマンティックで波瀾万丈、華麗な冒険物語!(「ルスラーンとリュドミーラ」) ロシアの国民的文学者、プーシキンが初めて本格的に執筆した物語詩「ルスラーンとリュドミーラ」を清新で明快な散文で新訳! ほかに、民話詩「サルターン王と勇者グビドーン・サルターノビチ公のおはなし」「おじいさんと小さな金の魚」「死んだ王女と七人の勇者たち」「金のにわとり」を収録。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 日向が丘の少女
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 不幸な人生を変えた真実の愛。 北欧の山あいに、谷をへだてた二つの農場があった。いつも太陽の光が当たる日向が丘農場と、反対に日の光があたらないモミの木農場だ。モミの木農場のトールビョルンは、素直だが粗暴な行動を抑えられないことがある少年。日向が丘農場の少女、シュンネーベは美しく、幼いふたりは仲よくなる。衝動的なトールビョルンも、シュンネーベのことを考えるとやさしい気持ちになれるのだった。幼なじみとしてはげましあいながら成長した二人は、ある日、秘めていたお互いの気持ちを打ち明けあう。トールビョルンは喜びで胸がいっぱいになり、もう決してけんかなんかしないとシュンネーベに約束する。しかし、とある村の集まりで、トールビョルンに暴れ者のクヌードがけんかをふっかけてくる。我慢していたトールビョルンだが、しつこいクヌードにとうとう殴り合いのけんかをしてしまう。そして…… 北欧の美しい自然を背景に、感情を抑えて、自分を律して生きる少年と少女の純愛と成長を描いた作品。昭和の時代、日本では多くの世界文学全集に収録され、当時の読者に支持された伝説的な名作。約40年ぶりの新訳で、新たな魅力が見えてくる!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 クレクス先生のふしぎな学校
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 学校は、楽しいことばかりが起こるワンダーランド! クレクス先生は、ちょっとふしぎな先生。夜になると体が小さくちぢみ、朝起きたら耳に「ふくらましポンプ」を差し込んで元の大きさにもどすのだ。右目をはずして遠くを調べさせたり、ほっぺたをふくらまして空を飛んだりもする。そんな先生の学校は、やっぱりちょっとふしぎな学校。本の字をほどいて1本の糸にして指で読む授業や、地球儀のようなボールをけって、足がさわったところの地名をさけぶ地理の授業があったり。工場見学へ行ったら、その工場は鼻のあな、耳のあな、かぎのあな、橋のあななど、大小いろんな「あな」を作る工場だった。そんなふしぎな学校、誰だって行ってみたくなるに違いない。でもクレクス先生の学校に通うためには、ひとつ条件があるのだ。それは、生徒の名前が、かならず「A」で始まる名前であること……!  第二次世界大戦中のポーランドで書かれた、とんでもなく自由な、空想盛りだくさんの楽しい物語。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 夢の黄金
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 16世紀のメキシコ、少年たちの冒険が始まる! 15歳の少年、ミゲルは、黄金の神殿がある伝説の王国を探す探検隊に参加することになった。ミゲルの母は先住民。父はスペイン人で、メキシコ奥地の探検に出かけて行方不明になっていた。ドン・ペドロ率いる遠征隊は、船に乗って奥地を目ざした。ミゲルにはフアン、ルシアなどの仲間もでき、ジャングルに奥にそびえるピラミッドを発見するなど、冒険は盛りあがっていく。しかし、先住民との戦い、遠征隊内部での対立など、思いがけないトラブルにおそわれ、探検隊はばらばらになる。そしてミゲルには、未知の奥地で思いがけない出会いが待っていた!  スペインの作家、ホセ・マリア・メリーノが書いた16世紀のメキシコを舞台にした物語。現代的な視点から、大航海時代の少年たちの冒険を波瀾万丈に描く!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 プラテーロとぼく
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 スペインで最も愛されたロバの散文詩。 詩人の「ぼく」は心を病み、故郷のスペインの村、モゲールで療養する。「ぼく」の相棒は、やわらかい毛並み、黒い宝石のような瞳を持つ小さなロバ、プラテーロ。素朴で純粋な心の持ち主として、「ぼく」はプラテーロといっしょに喜んだり、驚いたりしながら、見たもの・聞いたものをプラテーロに語りかけていく。 ノーベル文学賞作家、ヒメネスの代表作。飾らないことばで綴られた138編の散文詩は、読む人の脳裏に舞台となっているスペイン、アンダルシア地方の青い空、家々の白い壁をあざやかによみがえらせる。そして小さな喜びと悲しみに満ちたモゲールの日々が、たまらなく愛おしくなってくるにちがいない。全詩編をていねいに訳した決定版新訳。早川世詩男のイラストレーションも作品世界にぴったり! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 バンビ ~森のいのちの物語~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 小さなバンビが、大きく立派に成長するまで。 森の小さな茂みでノロジカの男の子が生まれました。「バンビ」と名付けられて、元気に成長していきます。バンビは森の中で小さな生き物たちと仲良くなり、仲間と遊び、さまざまなことを経験しました。それは楽しいことだけではありません。草原にはノロジカをねらう怖い「あれ」も来ます。バンビはどうやって危険を知り、どうにげたらいいかをお母さんから教わります。そうして季節は冬になりました。食べ物のない雪と氷の世界、森はしずまりかえっています。そんな中「あれ」がやってきます。かみなりの音がひびき、森じゅうが大さわぎになります。お母さんのかけ声でバンビも走り出しました。バンビはただただ走り続けました。そしてようやく静かなところまで来ましたが、その後、お母さんと会えることはなかったのです…… 「動物たちもことばとたましいを持っている。わたしは、自分の作品のなかで、それをそのまま人間にわかることばに直して語らせた」…作者ザルテンの徹底した動物観察から生まれた作品。アニメ映画化された印象から、かわいい子鹿の愛らしい物語と思われがちだが、自然の厳しさや生き延びるための激しい戦いを重厚に描く。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 父の大手柄
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 家族で過ごした、幸せな夏休みの思い出。 フランス南部、プロヴァンス地方に暮らす8歳のマルセル少年は、ひと夏を山村の別荘で過ごすことになる。父と母と弟とおじさん夫婦との別荘生活は楽しいことがいっぱい。そのなかでも大イベントが始まろうとしていた。それは「狩り」。子どものころから狩りをしているおじは、自慢をまじえながら狩りの魅力を語る。このあたりでとれる獲物のなかではバルタヴェルという鳥が最高で、「ヤマウズラの王」と称えられるのだという。父たちは狩りにいくための準備を進めるが、初心者の父に銃の扱い方を教えるおじの偉そうなようすに、マルセルはちょっぴりおもしろくない。そして狩りの当日。父たちは、マルセルを連れて行ってくれるという約束を破り、大人だけで出発してしまう。しかしマルセルはめげない。狩りについていって、父の面目を保たせるのだ! 父たちを追ってマルセルはこっそり家を出る……  小説家、映画作家マルセル・パニョルが、自分の少年時代の思い出をもとに描いた作品。田園生活の幸福感に満ちた描写は多くの人に愛され、フランス人なら誰もが知る作品として今も読み継がれている。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 レッド・フォックス
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 知恵と経験で生きぬいた、カナダのキツネの物語。 カナダ東部の森林地帯。4月のある日、農場の犬たちが巣に近づいてくるのを知った父ギツネは、自らがおとりになって巣から犬を遠ざけた。巣穴にいた5匹の子ギツネは助かったが、父は犬にかみ殺されてしまった。 野生動物の生活は厳しい。子ギツネたちは次々に命を落としたが、特別に頭のいい子ギツネ、レッド・フォックスは生きのびた。成長し、勇敢に、そして冷静に敵と戦い、えものを狩って生きのびていく。人間たちがしかけたわなをすり抜けるレッド・フォックスを、開拓地の人間たちは総出で狙うようになるが常に狩人の裏をかき、逃げ続ける。しかし、そんなレッド・フォックスもついに人間のわなにかかる時がくる。とらわれの身となり、遠くまで運ばれるレッド・フォックスだったが、絶対にあきめることはなかった…… すぐれた動物文学で知られる、シートンと同時代のカナダの作家、G・D・ロバーツの代表作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 シカゴよりこわい町
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 型やぶりなおばあちゃんと過ごした、特別な夏。 アメリカ、シカゴで生まれ育った兄妹、ジョーイとメアリは、夏休みの一週間をおばあちゃんの家で過ごすことになった。何もないちっぽけな町での生活は、やることもなくて退屈でたまらない……と思ったら、実はおばあちゃんは強烈に豪快でたくましくて、それはスリル満点の一週間なのだった! 型破りのおばあちゃんの、わがままで、自分勝手で、だけど暖かくて愛情深い行動は、子どもたちをとんでもない事件にひっぱりだす。立入禁止の川で釣りを楽しんだり、カップルの駆け落ちを助けたり、うそをついて飛行機にただ乗りしたり… アメリカで大人気の児童文学。今中信一さんのゆかいな絵も魅力いっぱい! 読み始めたら止まらない面白さ! 収録作品=「ショットガン・チータムのこの世で最後の晩」「牛乳の中のネズミ」「女一人で犯罪急増」「審査の日」「ブレーキマンの幽霊」「羽のあるもの」「百周年記念の夏」「軍隊輸送列車」の全8編。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 女たちの物語~アフリカ系アメリカ人が語りつぐ民話と実話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 厳しい歴史を乗り超え、語り伝えられてきた物語たち。 マリーは王子と恋に落ち、プロポーズされる。しかしマリーの父はこの結婚に反対し、魔法使いに頼んで王子を魚の姿に変えてしまった。悲しんだマリーが川べで歌をうたっていると、川の水がぱっくり開き、金のかんむりをのせた美しい赤い魚が現れた。喜んで毎日川へ行くマリーをあやしんで、父があとを追ってきた!(「マリーと赤い魚」) アフリカにルーツを持ち、多くは奴隷とされてきた黒人女性たちが伝えてきた民話と物語を、児童文学作家ヴァージニア・ハミルトンが再話。ファンタジー、魔法物語から実話まで、独特な魅力を放つ。原著のレオ&ダイアン・ディロンの挿絵も全点収録。 収録作品から=「小さな女の子とバーラビー」「仲間を手に入れたミズ・ハティ」「ネコ皮かぶり」「メアリベルと人魚」 「ほう、ほう、ほほう」「メイシーとブー・ハグ」「ローナとネコ女」「最初、女と男は対等だった」「閉じこめられた人魚」「アニー・クリスマス」「ミリー・エヴァンズ:プランテーション時代」、「レティス・ボイヤー」ほか全19編 (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ピーター・ラビットのおはなし
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 うさぎ、りす、あひる…身近な動物たちの楽しい13の物語。 いたずらな子うさぎピーターは、お母さんのいいつけをやぶってマクレガーさんの畑に入ってしまいました。おいしいレタスとインゲン、ラディッシュを食べて、さて次は…と思ったら、マクレガーさんに見つかっちゃった! さあ、大変!(「ピーター・ラビットのおはなし」)  イギリスの湖水地方を舞台に、動物たちの暮らしを楽しく描いた物語。ちょっと長いお話「グロスターの仕立て屋」「パイと焼き型のおはなし」のほか、「ピーター・ラビットのおはなし」の続編「ベンジャミン・バニーのおはなし」など、全13編がたっぷり読める! 著者自筆のイラストもすべて入っています。 その他の収録作品=「りすのナトキンのおはなし」「二ひきのいたずらねずみのおはなし」「ティギー・ウィンクルさんのおはなし」「ジェレミー・フィッシャーのおはなし」「モペットちゃんのおはなし」「子ねこのトムのおはなし」「あひるのジマイマ・バタバタダッグのおはなし」「フロプシーの子どもたちのおはなし」「ジンジャーとピクルスの店のおはなし」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ジャングル・ブック
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 オオカミに育てられた少年の知恵と勇気の話。 インド中部のシオニー山脈。オオカミの群れが平和に暮らしていた。ふもとのジャングルにはトラのシア・カーンがいるが、おたがいになわばりを守って過ごしていた。ある夜、シア・カーンはジャングルのおきてを破り、人間の村をおそった。しかもおとな達に逃げられて、小さな子どもをねらって追いかけ、子どもはオオカミの住むどうくつに逃げてきた。シア・カーンに怒ったオオカミたちは、子どもを守ってシア・カーンをおいはらう。そしてその子はオオカミの仲間になり、モーグリと名付けられた。モーグリはオオカミからジャングルで生きる知恵を教わり、たくましい少年へと成長する。ところが、シア・カーンはずっとモーグリをねらい続けていた。モーグリはシア・カーンの魔の手からのがれることはできるのか? それとも、モーグリは人間の社会に戻って幸せになれるのか?(「モーグリのきょうだい」) イギリスのノーベル文学賞作家、キップリングの「ジャングル・ブック」を完全新訳! その他の収録作品=「カー、狩りをする」「トラよ! トラよ!」「白いオットセイ」「リッキ・ティッキ・タヴィ」「ゾウ使いのトゥーマイ」「女王陛下のしもべ」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 アーサー王物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 アーサー王と、王に仕える円卓の騎士たちの壮大な物語。 物語は中世ヨーロッパ、ロンドンでの馬上槍試合から始まる。少年アーサーは、兄が忘れた剣を取りに行こうと急いでいた。しかし、このままでは間に合いそうにない。そうだ、教会堂前の広場にある、大きな石にささった剣。あれを借りれば間に合う! アーサーはえいっと剣を抜きとると、急いで試合場に行き、兄に渡した。ところが、その剣を見た兄は顔色を変える。なぜなら、それは「この剣を抜いた者がブリテン国の正当な王である」と記された、力自慢の騎士たちが誰一人として抜けなかった剣だったのだ。……こうして、中世の伝説の英雄、アーサー王の物語が始まる。 物語の主役は、アーサー王と王に仕える「円卓の騎士」たち。ラーンスロット、パーシヴァル、ガウェインなどの騎士の勇壮な戦いがたっぷりと描かれる。そして美しい女性をめぐる華やかで悲しい物語も見逃せない。トリスタンとイズーの悲恋、アーサー王の王妃グィネヴィアとラーンスロットの恋は、やがて大きな悲劇を呼ぶ…… 現代まで多くの物語や映画を生み出す原型となっているアーサー王と円卓の騎士の物語、幻想文学作家・井辻朱美が新たに書きおろした決定版!  (書きおろし) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ギリシア神話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 神々と人間が近かった時代の勇壮にして豪華な神話! およそ3000年以上も前からギリシアで語り伝えられてきた神々と英雄の物語を、7章に分けて書きおろした。 「第一章 世界の始まり」オリュンポスの十二神の紹介と人間の誕生についての話。 「第二章 神々の話・神と人間の話」オリュンポスの神様と人間との間が、もっと近い頃の物語。神が美しい王女に恋して騒動を起こすなど、びっくりするような物語がたっぷり。 「第三章 王家の物語」エーゲ海の南にある大きなクレタ島にたどり着いた王女エウロぺから始まるクレタ王家の話、そしてテーバイ王国の話、アルゴス王家の物語。英雄ペルセウスが目を見たものを石に変えてしまう怪物メドゥサの首をとる話など。 「第四章 英雄物語」最強の英雄・ヘラクレスの12の功業など、さまざまな英雄の冒険物語。 「第五章 トロイア戦争」小アジア(現在のトルコ)のトロイアをめぐる戦いの物語。 「第六章 オデュッセウスの帰国物語」トロイア戦争の勇士オデュッセウスが国に帰るまでの10年間。 「第七章 花と愛の物語」美少年アドニスの話、「王さまの耳はロバの耳」の話などさまざまな伝説を収録。(書きおろし
  • 小学館世界J文学館 北欧神話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 世界のはじまりから最後までを語る、壮大な神話。 世界が始まる前、何もないぼんやりした霧に包まれた中に、ギンヌンガガップという大きく開いたさけ目が広がっていた。このさけ目の北と南におそろしい世界ができた。北の果てにはニブルヘイムという極寒の世界。まん中には毒の泉。南の果てにはムスペルスヘイムという熱い火の国。この火の国の入り口には巨人のスルトが炎の剣を手にして見張っている。ここからいよいよ壮大な北欧神話の物語がはじまる…… 登場するのは、最高神オージン、雷神トール、巨人族ロキなど、個性豊かな神々や巨人、英雄たち。想像力を刺激する宇宙樹ユグドラシル、最終戦争ラグナロクなどのことばも魅力的な、波瀾万丈の神話、北欧神話。現在のスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、アイスランドで古来から伝えられてきた北欧神話は、「ニーベルングの指輪」から「ホビット」「指輪物語」「進撃の巨人」など、現代まで多くの作品に影響を与え続けてきた。その壮大な神話大系を、初めて触れる読者にも読みやすいよう工夫して一冊にまとめた必読の一冊!(書きおろし) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 何かが道をやってくる
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 深夜にやってきたカーニバルの目的は? アメリカのいなか町に住む少年、ジムとウィル。10月の深夜、ふたりは怪しい蒸気機関車の音を聞いた。それは、季節外れのカーニバルがやってくる音だった。そのカーニバル団、「クーガーとダークの混沌たる影のショー」は、次第に邪悪な姿をあらわしはじめた。人を惑わせる鏡の部屋、時間をあやつる魔法、姿を消してしまう大人たち……しかしカーニバルには、妖しい魅力があった。やがてジムは魔法の誘惑に負けてしまう…… ファンタジーとSFの名手、レイ・ブラッドベリの傑作ダークファンタジーを、半世紀ぶりに新訳。清新な文体で、名作は新たな輝きを放つ! ブラッドベリ本人が、本作品の成り立ちを述べた「作者あとがき」(1998年執筆)も初めて収録! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ひとにぎりの黄金 ~エイキン自選傑作集~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 皮肉満点、スパイスたっぷり! 著者自選の傑作ファンタジー。 誕生日ごとにマチルダはガーティおばさんから手紙を受け取る。手紙には詩が添えてあり、その詩は必ず実現してしまうのだ。ある年には「毎朝 新しいお友だち/日が暮れるまで いっしょです」とあって、その一年間、毎朝新しい友だちができて、マチルダはへとへとになってしまった。20歳の誕生日、マチルダが受け取った手紙には、「あなたの通ったところには/かならず 花が咲くでしょう」とあった。まわりが花だらけになったマチルダは……(「欲しかったものを すべて」) ファンタジーの名手、エイキンが70歳の誕生日に自ら選んだベスト短編集。底抜けに明るい奇想天外な物語から、しみじみとした味わいの感動的な作品、壮大で神秘的な物語まで、バラエティ豊かな15編! その他の収録作品=「ゆり木馬」「お城のひとたち」「ホーティングさんの遺産」「三つ目の願い」「魚の骨のハープ」「シリアルの庭」「キンブルス・グリーンの暗い通り」「本を朗読する男の子」「からしつぼのなかの月光」「神さまの手紙を盗んだ男」「十字軍騎士のトビー」「ネコ用ドアとアップルパイ」「ナッティ夫人の暖炉」「真夜中のバラ」 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 機関銃要塞の子どもたち
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 空襲の翌日、ぼくらは「宝物」を手に入れた。 第二次世界大戦下、夜ごとドイツ軍が空襲にやってくるイギリスの港町。チャスは、そんな中をたくましく生きる少年だ。ある日、チャスは撃墜されたドイツの爆撃機の残骸を見つける。中にはドイツ兵の死体があった。しかし、何より魅力的だった発見は「機関銃」だった。こいつをとりはずして、自分たちの武器にしよう。襲ってくるドイツ軍を、この機関銃で倒すんだ! チャスと仲間たちは、こっそり要塞を作り始める。 やがてチャスたちは、生き残ったドイツ兵ルディを要塞にかくまうようになる。敵兵なのに、不思議な連帯感や友情すら芽生え始めたころ、ナチス・ドイツが上陸してくるといううわさが広がった。パニックになる大人たちをふりきって、チャスと仲間たちは自分たちへの要塞へと走った! 児童文学として、これまでになかった形で「戦争」というテーマに取り組んだ傑作。半世紀ぶりの新訳でお届けする!(新訳)  ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 たのしい川べ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 川べの生活は、ゆかいで、のどかで、ちょっと奇妙! 家の大そうじにうんざりしたモグラは地上に飛び出した。時は春、モグラは暖かい日光とそよ風に気持ちよくなり、歩き回って生まれてはじめての川にたどりつく。そこで出会ったのは川ネズミ。すぐに仲よくなり、二匹はボートに乗ってピクニックに出かける。お茶を飲み、幸せな午後にうっとりするモグラたち。川をめぐる田園生活の楽しさをたっぷり描いた名作! イギリスの田園を舞台に、モグラ、川ネズミ、ヒキガエルなどの動物たちがくりひろげる物語。美しい自然を背景に描かれる、のどかで優美な物語…だけれど、それだけではない! イギリス社会を背景に、おバカで高慢で、しかしどこか憎めない上流階級のおぼっちゃまや、集団で悪さを働く小悪人たちなど、毒と皮肉とユーモアを効かせた登場人物たちが楽しく物語を盛り上げる! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 秘密の花園
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 荒れた庭園がよみがえる時、奇跡が生まれた。 メアリは10歳のときにインドで両親を亡くし、イギリスに住むおじの大きな屋敷に引き取られる。両親に放置されて育ったメアリは、自分のことしか考えないとてもわがままな子どもだった。でも、自分を気にかけてくれる人がいなかったメアリには、自分がわがままで、人にいやな思いをさせる子どもだということすらわかっていなかった。ようやく着いた屋敷は、広大な荒野のはずれにあった。インドでの生活とちがい、ここでは自分でなんでもやらなければならない。広い屋敷のどこかには、10年間誰も入っていないカギのかかった秘密の花園があるという。メアリはそのとびらを探すことにした。コマドリに導かれてようやく失われたカギを見つけ、別の日に花園の入り口を見つける。とびらの向こうにあった花園は荒れ果てていた。しかし、よく見ると地面には小さな緑の芽が顔を出している。メアリはこの庭を生き返らせたいと強く思った。自然と触れあって、自然の力を理解することで、硬く凍りついた心が少しずつ融け、やわらかくなっていく…… 「小公子」「小公女」など、多くの児童小説を書いたバーネットの最高傑作!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 神無島のウラ
    3.6
    1巻1,584円 (税込)
    子どもの成長と教師の再生を描く離島小説。  関東で小学校の教員をしていた槙屋深津は、故郷である鹿児島県の神無島に帰ってきた。週に二便しかないフェリーで鹿児島港から約十二時間、外食する店もない、外周十五キロほどの島だ。十二歳で離れた島に二十年ぶりに戻ったのは、三年に満たない結婚生活にピリオドを打ち、島の小・中学校の臨時教諭になるためだ。  島に降り立った深津のあいさつに、伯父の返事はなかった。深津とともに島を出た母が、伯父の家にいることだけを告げた。学校の教師や子どもたち、元同級生たちは深津の帰郷を歓迎するが、小学四年生の宇良という男の子だけ現れなかった。人の善悪を見抜き、どちらかわからないうちは、姿を見せないという。深津は悪寒を覚えた。人は生きて変化している。二十年前、島で起こった事件などいつまでも引きずっているわけもない──。  島の学校に通うのは、地元の子どもだけでなく、不登校や親の虐待など家庭の事情で「島留学」をする子どもたち。全校生徒十人ほどの学校で過ごす日々、厳しくも豊かな自然への畏怖、子どもを守ると言い伝えられる島の神・ウラの存在。島での生活の中で、深津が過去と対峙し、再生していく姿を描く感動作。
  • 坂本龍一 音楽の歴史 ~A HISTORY IN MUSIC~
    4.5
    世界的音楽家坂本龍一の「音楽活動の記録」。 生誕70年記念!特別評伝 世界的音楽家坂本龍一の生誕から現在までの人生における音楽の歴史と活動のすべてを包括した唯一の「音楽活動の記録」。 長年にわたり坂本龍一を取材してきたライターの吉村栄一が、自ら記録したその貴重な肉声と未公開エピソードを満載。加えてこれまで発表された雑誌、新聞、ライナーノーツなど数多のインタビューを踏まえ、執筆2年を経て書き上げた渾身の「音楽活動の歴史」。
  • いっぴきおおかみとおほしさま
    5.0
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 星のまたたく夜の癒やしのファンタジー。 ひとりで自由気ままに暮らしているいっぴきおおかみが、ある夜、うさぎ座のしっぽで輝くお星さまに出会います。 いつも同じ場所で輝いていることに少しつかれたお星さまは、自由ないっぴきおおかみに憧れていると語りかけます。一方、おおかみは、時々からっぽみたいな気持ちになることを打ち明けます。 そこで、ある名案を思いつき、両者はひとときを一緒に過ごすことにしますが・・・・・・。 優しいおおかみと、無邪気で明るいお星さまの、おたがいを思いやる友情と安息に満ちた癒やしの絵本。 星のまたたく夜の光と闇を、まつむらまいこが美しく繊細な筆致で描き出します。 ※この作品はカラーです。
  • 完全なる白銀
    4.3
    1巻1,782円 (税込)
    山岳×青春×ミステリ、最大級の感動作!  写真家として活動する藤谷緑里はアラスカに向かっていた。シーラと北米最高峰デナリに挑むためだ。  緑里とシーラの旧友、リタ・ウルラクは新鋭の女性登山家として名を馳せていた。リタとシーラの故郷、サウニケは北極海に面した小さな島だが、90年代後半から地球温暖化の影響で海に浸食されている。このままでは島は海に沈む――そんな故郷の危機を世界に知らしめる。それがリタが登山家として名を上げようとした理由だった。だがリタは冬季デナリ単独行に挑み、下山途中に消息を絶ってしまう。頂上から「完全なる白銀」を見た――という言葉を残して。  行方不明となったあと、リタの言動を疑ったマスコミは彼女を<冬の女王>ではなく<詐称の女王>と書き立てた。緑里とシーラは、リタが登頂した証を求めるべくデナリに挑むことに。だが世界最難関の山への登攀は、一筋縄にはいかない。ブリザード、霧、荷物の遺失、高度障害……二人の信頼関係も揺らぐ。さまざまな困難を乗り越え、北米大陸で最も高い地へ手を伸ばす緑里。その先に見えたものとは。  極限の高地だけでなく、社会でも闘う女性たちを描きだす、気鋭の著者の新境地。
  • ポケモンクイズパスルランド ピカチュウは名たんてい
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ピカチュウといっしょにクイズに挑戦! ここは“名たんてい”ピカチュウのたんていじむしょ。ピカチュウを中心としたポケモンたちが、つぎつぎに出題されるクイズやパズルにチャレンジしていくぞ! はたしてピカチュウたちはクイズの謎を解くことができるのか!? さぁ、キミもピカチュウたちといっしょに謎解きに挑戦しよう!
  • P+D BOOKS 小説 新子
    -
    1巻770円 (税込)
    “情念の川柳作家”時実新子の半生記。 ――どこにも落ち度のない妻と海野は別れなければならない。おなじように新子は夫と別れなければならないところへ追いつめられていた。  しかし、それが愛のすがたというものかもしれない。真実は悪の面を被って、とことん美しくあろうとするものだから。――  医師を目指していた少女が17歳でやむなく結婚。夫の暴力と愛のない生活に疲れ果てていた新子を救ったのは川柳だった。創作活動を通じていくつかの出会いと別れを経験し、やがて妻子ある編集者・海野に巡り逢う。はたして海野は新子にとって運命の人なのか……。  与謝野晶子と並び称される“情念の川柳作家”時実新子が自らを晒した、赤裸々な半生記。
  • P+D BOOKS 明日という日
    -
    1巻770円 (税込)
    昭和の会社員の哀歓悲喜を描く短篇集。  女癖が原因で失踪してしまった元同僚と旅先でばったり出会い、相変わらずの暮らしをしていることを知らされる「病気」。空襲で亡くなった同級生の墓参りと、その寺にまつわる悲しい話を綴る「涅槃西風」。借金で首が回らなくなっている男と、そうとは知らない二人の平凡なサラリーマンの“最後のゴルフ”の様子を描く「トラブル」など、17の作品からなる短篇集。  昭和のサラリーマンが抱える孤独、不安、悲しみ、ささやかな喜びなどが、短い文章のなかに凝縮されており、懐旧の情が掻き立てられる佳作。
  • かせい ~ちきゅうの みなさん、ようこそ!~
    3.0
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 地球に似ている火星には、わくわくがある。 「こんにちは、地球のみなさん。みなさんをご招待します。わくわく惑星・火星に!」と、火星本人が語り出す、わかりやすい宇宙科学絵本。 地球と比べてみてどんなところが似ているか、地球の人が火星に旅行へ行くときのアドバイスなど、わくわくがいっぱいつまった火星の魅力を、科学的に楽しく紹介します。 監修は、国立天文台上席教授・渡部潤一先生。 <推薦コメント> 夜空に赤くかがやいて、とってもよく目立つのが、火星。 わたしたちの地球のおとなりさんだから、ときどきずいぶんと近づくことがあるんだ。 そんな火星から、みんなにしょうたいじょうがとどいているよ。 面白そうな火星について、この本で学んでみよう! ※この作品はカラーです。
  • 日本語ぽこりぽこり
    3.0
    講談社エッセイ賞受賞の名著、待望の文庫化! 地球を宇宙から見つめるように日本語を遠くから捉えて解き明かす、 そんな視点を、著者は常に持っている。 「外人力」とでも呼ぶべきか。 一方、日本語の中へ分け入り、奥まで掘り下げ、 そこで初めて見える世界もあり、本書にはそれが度々表われる。 著者の「探検力」の成果だ。 新星の画家ねっこかなこの挿し絵でも、 遠くの不思議と近くの仲間の奇妙さが張り合い、共鳴している。 さらに一青窈のとびきり鮮やかな解説も加わり、 いよいよ本質が炙り出される。 イビキとクシャミと七面鳥に耳を澄ませば、 誰でも詩人といっしょに言語宇宙を旅できる、 「ぽこり装置」の完成だ。
  • すべてあなたのためだから
    3.7
    中学受験があぶりだす、母のエゴと娘の闇。 良子は夫と小学4年生の娘・菜摘と暮らす、ごく平凡な主婦。何事にも消極的な我が子の性格に少々不満はあるものの穏やかな日々を送っていた。 優秀な娘を持つセレブなママ友・麗香は娘が赤ちゃんの頃から仲良しで、憧れの存在でもある。彼女の勧めで菜摘は中学受験に挑戦することに。麗香の娘・涼香と同じ塾に通えることに喜び勉強に励むと、菜摘は意外な才能を開花させ、39しかなかった偏差値をみるみる上げていったのだ。 我が子の可能性に舞い上がった良子は麗香に菜摘の成績をさりげなく自慢する。すると麗香の態度は一変、良子を無視し、ママ友とのランチ会で良子を貶める発言をするほどまでに。 私と仲良くしていたのは、愚かな母娘を見て優越感に浸りたかっただけ……。これまでの憧れと信頼の深さゆえに、そう悟った良子の反動は大きかった。麗香を見返す。成績を伸ばし涼香に勝つことこそ、菜摘の将来のため。決意した良子は娘に勉強を強い、その教育熱は次第にエスカレートしていく。やがてそれは思いもよらぬ悲劇を招くのだった。 「どこかの家庭で今まさに起きているのでは」と思わせる、リアルな恐怖が読者の心に爪痕を残す衝撃作!
  • 口福のレシピ
    3.8
    隠し味のルーツをめぐる「食」の家族小説。 留季子の実家は、江戸時代から続く老舗の料理学校「品川料理学園」。いずれは継ぐものという周囲からの圧迫に耐えられず、大学卒業後はSEとして企業に就職した。しかし、食べることも料理をすることももともと大好きな留希子。SNSでレシピを発信しているうちに、料理研究家としての仕事も舞い込むようになる。アプリ開発会社と組み、大型連休に向けた簡単でおいしい献立レシピの企画を立ち上げるが、留季子の思いと、忙しい女性たちの現状はいつの間にか乖離し、アプリ制作は難航した。一方、昭和二年の品川料理教習所の台所では、女中奉公に来て半年のしずえが西洋野菜の白芹(セロリー)と格闘していた。どのように調理すれば美味しく食べてもらえるのか。しずえは、蕗と同じように小さく切って、少量の油で炒め、醤油と味醂、砂糖で炒りつけた。留希子としずえ、二人をつなぐ一皿の料理の隠し味をめぐる「食」の家族小説。巻末に、著者の原田ひ香さんと料理家・飛田和緒さんの対談を特別収録。 ※この作品は単行本版『口福のレシピ』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 聖女か悪女
    3.4
    これが、人生の罰ゲーム。 葉山の別荘で結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。心理カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。 そんな折、四谷の超高級マンションで発見された8体の惨殺死体。珠里亜の過去を追う紀和が辿り着いたのは、17年前に六本木のマンションで8人の子供たちが監禁された“モンキャット事件”だった。事件の鍵を握る人物として浮上したのは、“オザワ”という名の謎の女で―― 取材する記者は皆“消される”というモンキャット事件の真相とは!? マルキ・ド・サドの禁書『美徳の不幸』にオマージュを捧げ、現代に蘇らせた超絶イヤミス!! ※この作品は単行本版『聖女か悪女』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 赤ちゃんをわが子として育てる方を求む
    4.8
    子をはぐくむのは血ではなく愛のつながり。  1970年代に起きた「赤ちゃんあっせん事件」の真実。命を守るため不屈の闘志を燃やした産婦人科医・菊田昇の信念の物語。1926年石巻に生を受けた昇は、母が営む遊郭で育ち、女達のおかれた厳しい現実を目の当たりにする。医学部へ進み産婦人科医となった昇は、子供の命を救うため、望まぬ妊娠をした女性と、子供を望む夫婦の橋渡しを始める。それは法を犯す行為でもあった。マスコミによって明るみになり、世間を揺るがす事件へと発展。それでも命を守るという信念を曲げることなく国を相手に闘い続け、悲願の「特別養子縁組」の法律を勝ち取った。  ノンフィクションの旗手・石井光太氏が取材を重ね、「赤ちゃんあっせん事件」の裏にある真実を描いた評伝小説。解説はTBS・久保田智子さん。 ※この作品は単行本版『赤ちゃんをわが子として育てる方を求む』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 警視庁特別捜査係 サン&ムーン
    4.5
    1~2巻880~902円 (税込)
    「警視庁公安J」の著者、最新シリーズ! 東京湾に接する野鳥公園と東海ふ頭公園で連続放火事件が発生。 同時にその付近の、みなとが丘ふ頭公園と大井ふ頭中央海浜公園では、連続殺人事件が勃発。 湾岸・大森・大井、三つの所轄署の管轄で、連続放火事件と連続殺人事件が、時を同じく起こったのだ。 すぐさま捜査本部が設置され、応援要員に狩り出された、湾岸署に勤める月形涼真巡査は弔い合戦を決意する。 警察学校の同期で、恋人・中嶋美緒の兄でもある健一が、連続殺人事件の被害者となったのだ。 拳を握りしめる涼真がコンビを組むことになったのは、なんと、突然会議を割って入ってきた、警視庁所属の警部補で、父の日向英生。 警察上層部に顔が利く、エリートキャリアで警視監の母・月形明子の差し金らしい。 息子の指導係に、元夫を送り込んだようだ。 涼真と英生の親子刑事は遊班として、ふたつの事件解決に奔走する! 規格外の警察小説シリーズ第一弾! (2021年3月発行作品)
  • タイムマシンでは、行けない明日
    4.7
    時空を超えて必ず出会う運命だった。 光二は、ロケット発射台のある南の島で育った高校生。いつか自分もロケットの研究をしたいと勉強に勤しむ一方、密かに同級生の長谷川葵に思いを寄せていた。  平沼は、仙台の大学の時空間の研究室で教授をしていた。過去を一切語らない彼を、周囲は不思議に思う。33歳の平沼を教授に抜擢したのは、齢90近くと噂される井神前教授だ。二人の間には誰にも言えない秘密があった。  別の人生を生きていると思っていたあらゆる人物達が一本の線上に連なる。時空を超えても人は出会うべき人と出会うようにできている。運命を信じたくなる物語。
  • 急斜面
    4.0
    ドイツ推理作家協会賞新人賞シリーズ最新作!  違法を覚悟でおじの遺灰を撒くべく、クロイトナー上級巡査はスキーシーズンのヴァルベルク山へ登った。山頂近くのレストランでベジタリアンを自称するダニエラという女と出会い、その後二人はスキーを履いてともに下山することになった。夜が迫っていた。  上級コースを滑り降りてしばらく経つと、月を雲が覆い隠し、辺りが闇に包まれた。ゲレンデを外れた二人はやがて夏のハイキングコースに迷い込み、雪の積もったベンチを見つける。そこに雪だるまが座っていた。  クロイトナーが雪だるまの膝の辺りをはらうと中からスキーパンツが現れ、続けて上部の雪を除けると全身が現れた。天を仰ぐような姿で女性が雪まみれになってベンチに座っていた。  クロイトナーの制止を聞かず死体に近づいたダニエラは、死んだ女のスキージャケットを探って鍵の束を取り出すと、冬の夜をも凍らせるような悲鳴を上げた――。  ミースバッハ刑事警察の首席警部ヴァルナー(ただし寒がり)と、はみ出し巡査クロイトナーの迷コンビで人気のシリーズだが、今作は特にクロイトナーの面目躍如たる逸脱行為が事件に大きくからむ。ドイツ推理作家協会賞新人賞受賞シリーズ、待望の第4弾! (底本 2023年2月発売作品)
  • 小学館ジュニア文庫 小説 映画ドラえもん のび太と空の理想郷
    3.5
    2023年公開映画をノベライズ! 空に謎の三日月型の島を見つけたのび太は、「あれこそ僕が探していたユートピアだ!」と言いはり、ドラえもんたちと一緒にひみつ道具の飛行船『タイムツェッペリン』で、その島を探しに出かけることに。 色々な時代や場所を探してやっと見つけたその正体は、誰もがパーフェクトになれる夢のような楽園<パラダピア>だった! ドラえもんたちは、そこで出会ったパーフェクトネコ型ロボット・ソーニャとすっかり仲良くなるが、どうやらこの楽園には大きな秘密が隠されているようで・・・。 ※対象年齢:低学年から ※この作品はカラーが含まれます。 (底本 2023年2月発売作品)
  • ねむい ねむい
    4.0
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 できるかな?じょうずにねんね。 よるになりました。ふとんにはいってねむりましょう。いろいろな動物が、寝床に入って寝ています。あれ、眠れないのはだれ?動物が何匹いるのかゆっくり数えながら、だんだんと眠りに誘われます。 ※この作品はカラーです。
  • キミと はじまりの森
    -
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 原案・朝倉未来。前に進む勇気をくれる物語。 格闘家・Youtuber・起業家・プロデューサーとして幅広く活躍中の 朝倉未来氏が原案を手がけた、絵本形式の物語! 絵と文は、味わい深い画風が持ち味で、 今作が絵本デビューの新鋭・永田えほん氏。 「仲間とは?」「優しさとは?」「強さとは?」 …朝倉氏が伝えたいメッセージが、 魅力的なキャラクター、ストーリーで躍動します。 すべての漢字にふりがなつき。全世代に読んでほしい一冊です!! ※この作品はカラーです。
  • 覇王の轍
    4.3
    1巻1,881円 (税込)
    鉄路の下に巨悪は眠る。 警察キャリアの樫山順子は、北海道警捜査二課長に突如、着任することになった。歓楽街ススキノで起きた国交省技官の転落事故と道内の病院を舞台とした贈収賄事件を並行して捜査するなか、「独立王国」とも称される道警の慣習に戸惑う。両事件の背景に、この国の鉄道行政の闇が広がっていることも知り…… 大ベストセラー『震える牛』で食品偽装を、NHKでドラマ化の『ガラパゴス』で非正規労働の闇を暴いた筆者が、ついに鉄道行政にタブーに踏み込んだ! 貴方に追体験してほしい。 彼女が組織で生き延びるための苦悩、真実を貫くためのあがきを。 ――村木厚子さん(元厚生労働事務次官) 「日本列島改造論」から半世紀、新幹線神話の虚と実――。
  • 小学館世界J文学館 ずっといつまでも
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 悲しい歌から教わること。 凍った湖のそばにいる赤い帽子をかぶった女の人と、少女ナンネの出会いからお話は始まる。その女の人は、村でいちばんつきあいにくいと言われているお母さんのウィラ・メイ。ウィラはだれもいない真っ白な湖を見ながらずっと座っていて動かず、具合が悪いのではないかとナンネが心配するほど。でも、そっと近づいて耳をすますと、小さな声で歌っているのがわかる。その悲しい歌の内容も、彼女が言っていることも、歌に出てくるタシャ・メイが誰だかも、ナンネにはわからない。ネコかもしれないと想像して、ウィラ・メイに話しかけると、ウィラ・メイが怒って行ってしまう。それが気になって、ナンネはスケート遊びに集中できない。そして、氷の上で急に怖くて動けなくなってしまう。ナンネが怖くなったものの正体は? タシャ・メイとは誰? すべてが明かされたとき、ナンネは何かを知って、少し成長しているかもしれない……。「死とはなにか」をテーマに書かれた、ベルギーの先駆的な児童文学の傑作!(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 官能文学電子選集 睦月影郎『義母義姉 密猟』
    -
    父の再婚で突然できた若くきれいな義母、そして義姉に興奮を隠せない昭吾は次第に倒錯した欲望に取り憑かれていく。そして、その牙は自分を慕ってくれていた幼なじみにまで向けられていく。 山尾昭吾は父親と二人きりの生活を長らく続けてきた。その父親が突然、再婚することになり、二人きりで住んでいた屋敷に義母・義姉と同居することになった。あまりに美しい義母、義姉に一瞬で心を奪われた昭吾は彼女らの下着で自慰することが日課になっていく。だが、それだけでは満足せず、次第にエスカレートしていく。義姉の早苗はすでに男性の経験もあり、あっさりと昭吾の欲望を叶えてくれた。さらに暴走していく昭吾は幼なじみでもある恵美へも自分の欲望をぶつけていく。昭吾のことを好いている恵美は言いなりになった。それを良いことに昭吾はさらに倒錯した欲望を募らせていった。早苗と恵美にレズプレイを強要して、終いには二人と代わる代わるに関係を持つ。そして、最後の目標だった義母の芙美子に対しても手練手管を使って騙し、陵辱の限りを尽くしていく。最初は頑なに拒んでいた芙美子も次第に快感に溺れ、自分の理性が壊れていくのを理解しながらも快楽の渦に巻き込まれていくのだった。
  • 官能文学電子選集 牧村僚『女記者冴子 ももずり』
    -
    フェロモンをまき散らす美人スポーツ記者・冴子が、禁欲生活でスランプに陥っている各界の若手選手たちを乳液まみれの魅惑のふとももで昇天させ、再生させていく。 矢神冴子はMスポーツ新聞社の遊軍記者で27歳。新聞記者には珍しく、毎日超ミニスカート姿が定番で、量感をたたえたふとももには誰もが振り返り、生唾を飲み込むほどのセクシーさだ。そんな彼女の新企画はJ大学を卒業した3人のプロスポーツ選手のその後。プロ野球にドラフト1位で入団したスラッガー・長沢、プロサッカーに鳴り物入りで入ったストライカー・大木、そして相撲界に嘱望されて入門した小久保。それぞれ学生時代に輝いていたころの雰囲気は見る影もなく、低迷していた。そんな彼らの共通しているのが「腰の切れが悪い」と見抜いた冴子は自らアプローチしていく。そして、決して最後までは許さないまでも手や口、そして誰もが生唾を飲み込むふとももを乳液まみれにして、腰の切れを取り戻させる。冴子の”秘密の特訓”で彼らは輝きを取り戻していくのだった。そして、さらに憧れの上司の指示でJ大学出身の低迷する陸上競技選手、プロゴルファー、柔道選手、騎手たちも次々と復活させていく。
  • 官能文学電子選集 末廣圭『花盗人』
    -
    國重雅美は23歳。甘いマスクにサッカーで鍛えた体の持ち主であるにも関わらず未だ童貞だ。そんな彼に勤務先の女社長や人妻受付嬢たちから性の手ほどきを受けて、男としての自信を取り戻していく・・・・・・。 大学卒業後、「平沼商事」に入社した國重雅美は入社半年が過ぎても大した仕事も与えられず、妖艶な女社長・小坂井明菜の運転手兼お供という立場。サッカーで鍛えた体の持ち主でイケメンでもある雅美は大学時代の失恋から立ち直れず、女性不信に陥り、未だ童貞のままだった。草食系で奥手な雅美は美人社長に手取り足取り、やさしく実技指導されて、ついに童貞を卒業することになる。めくるめく初体験を味わって男に開眼した彼の次なるお相手は会社の先輩受付嬢の青山杏子だ。28歳と雅美より年上ながらすでに人妻である杏子から声をかけられた雅美は誘われるままに居酒屋へと連れて行かれて口説かれる。そして、ラブホテルへ。抜群のテクニックを持つ杏子のワザによって快楽に溺れてしまう。男としての自信を取り戻し、女性恐怖症を克服した雅美は、大学時代に別れた因縁の相手である圭子に3年ぶりに連絡を入れる。再会したふたりはお互いに思い違いをしていたことに気付く。なんと圭子はお見合いも断り、雅美のために純潔を守っていたのだった。そして、ついにふたりは結ばれるのであった。
  • 官能文学電子選集 岡江多紀『蠱惑』
    -
    主人公・亮は神秘的な魅力を持ったセクシーな美青年。女たちを引きつけて離さない彼の美貌は、一つ屋根の下に暮らす女たちが見逃すはずがない。乱れた愛欲生活に溺れた果てに・・・・・・。 マダム倉田こと倉田千春は自分の名を冠した一大ビューティーサロンと付属の美容学校、化粧品部門の『マダム倉田コスメティクス』のオーナーである。長年ジャズダンスで鍛えたスタイルはとても40代には見えない妖艶な魅力を保っている。そんな千春が夢中になっているのが、20歳以上も年下の美青年・亮との愛欲の日々だ。たまたま入ったビストロでバイトしていた亮を一目見て気に入りスカウト。住み込みの専属運転手として雇い、自分専用の愛玩具として日々、体を交わらせていた。だが、亮の魅力に惑わされていたのは千春だけではなかった。豪邸には千春だけでなく、千春の妹である副社長の美津子もまた姉の目を盗んで亮と逢瀬を重ねていく。これだけでは終わらない。未だ男を知らない千春の娘・梨沙は豪邸の温室で薔薇の香りに包まれながら亮に抱かれる。家政婦の友江は声が漏れないように納戸で交わり、その肉体に執着していく。たまに豪邸を訪れてくる二人の女も同じだ。整形したことをごまかすための休日を屋敷で過ごすアイドルのさやか、千春を慕う秘書の洋子も亮の虜となってしまう。一人の男をめぐる6人の女模様。最後は悲劇的な結末が待っていることも知らずに女たちは亮にのめりこんでいく。
  • 小学館世界J文学館 くらやみがこわいちびふくろう
    -
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 こわがりのちびふくろう、勇気を出してがんばる! 原っぱの高い木の上にメンフクロウの子供が母さん父さんと住んでいます。子供の名前はポトリ。男の子です。地面におりるときにポトッと落ちるので、この名前がつきました。そんなポトリは夜の暗やみが大の苦手です。メンフクロウは夜行性なのに。このままではうまく生きていけません。困った両親は、どうして暗やみが苦手なのかをポトリにたずねます。するとポトリが、夜のことを、ただの真っ暗やみとしか考えていないことに気づきました。そこで、それが本当かどうかを、昼間、いろいろな人にたずねてくるようにと言います。はじめは人間のぼうや。次は庭のデッキチェアに座っているおばあさん。たき火を囲む男の子。ポニーテールの女の子。サンタのおじょうさん……。ポトリはいろいろな人から、夜におこるたくさんのことを学んでいきます。そしてそれがとても、わくわくするものや、おちつくもの。楽しいものや、必要なものだとわかっていくのです。ポトリは、あんなに怖がっていた暗やみのことを好きになれるでしょうか。一人前のメンフクロウになれるのでしょうか? (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館ジュニア文庫 はろー! マイベイビー
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    中学生が突然、ママになっちゃった!? 中学1年生・朝倉小梅は、幼なじみの萩野真生に片想い中。 ある日、10年後の未来が見えるおまじないを試したら 鏡の中から赤ちゃんが飛び出してきた!! ど、どうやらこの赤ちゃんのお母さんは、10年後の自分…らしい!? 赤ちゃんのお世話って、わからないことばかりで超大変! しかも、学校にも行かなきゃならないし…どうしよう…。 ハプニングだらけだけど、この子のお母さんとしてがんばる!って 決心した小梅。 でも、赤ちゃんを未来に帰さなきゃいけない時が来てしまう…… 小梅と赤ちゃんの運命は?  そして片想いの真生との、恋の行方は? ハートフル赤ちゃんラブコメ、読みごたえたっぷりのノベライズ第1巻!! ※対象年齢:中学年から
  • 小学館世界J文学館 美女と野獣 ほか五編
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 心の美しさが本当の幸せへと導く物語。 「不思議な指輪 シェリ王子のおはなし」自分の悪いおこないのせいで怪物に姿を変えられてしまったシェリ王子が、心から反省してりっぱな王になり、愛する娘と結ばれる。 「美女と野獣」野獣の庭のバラを手折った父の罪をつぐなうため、命を差し出した心やさしい末っ子のベルの物語。 「二人の姫 シャルマン王のおはなし」世界一偉大な王になってあこがれの姫と結婚する王子と、偉大になれずに破滅する王子の話。 「不幸な王子からりっぱな王へ ティティ王子のおはなし」何でもほどこしてしまう王子が試練を乗り越えて、妖精に導かれて正しい王になる話。 「知性をもらったお姫さま スピリチュエル王子のおはなし」悪い妖精にかけられた呪いのせいでみにくい王子と、きれいだけどおバカな姫が出会って、真実の愛でお互いを救うお話。 「きれいな姉とそうでない妹 ベロットとレドロネット」美しさで王を射止めた姉は、やがて美しさが損なわれてしまい見向きもされなくなってしまう。そんな姉が妹のすすめで勉強に目覚めて知性を手にし、やがて本物の愛を手にする話。…華やかな魅力にあふれた、フランスの古典童話集!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 忘れ川をこえた子どもたち
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 その川をこえると、過去の記憶はすべて沈む。 北国の小さな村で、貧しいガラス職人の一家が暮らしていた。一家にはクララとクラースという姉弟がいた。妻は夫が家庭より仕事に夢中なことが不満で、「さびしい。子どもなんかじゃまなだけ」と心にもないことを口にした。ある日、一家で市場へ出かけたとき、クラースとクララは突然姿を消してしまう。夫婦は必死に子どもたちの行方をさがすが、何もみつからなかった…… 子どもたちは、そのころ領主夫婦の暮らすりっぱな館にいた。その館は「忘れ川」という不思議な川にかこまれていて、川をわたった者は過去の記憶をなくしてしまうのだ。クラースとクララは上流階級の暮らしをするが、その生活は孤独で幸せなものではなかった。子どもを捜し求める母の願いを受けて、魔術に長けた占い師、フラクサが領主の館を訪れる……。 不思議な館、奇妙な登場人物たち、物語は幻想的で、どこか深い不安に満ちている。北欧神話をベースに描かれた本作品は、光を反射して幾重にも見える形を変えるガラス細工のような魅力に満ちている。国際アンデルセン賞を受賞し、北欧の児童文学を牽引したマリア・グリーペの代表作が、改訂訳となって登場!
  • 小学館世界J文学館 聊斎志異 ~中国の怪異譚~
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 中国の不思議・怪奇・恐怖が大集合! 中国・清代の文学者、蒲松齢の作品。中国怪異文学の最高傑作と言われる。原書にはおよそ500編が収められ、仙人や狐、妖怪、鬼、花や動物の化身などが出てくる不思議なお話が多く集められている。その中から選りすぐった38編を収録。日本やヨーロッパともちがう中国独特の怪異がじっくり味わえる。 収録作品=「神になる試験」「耳の中の人」「宿屋の死体」「水を噴く老婆」「両目の住人たち」「壁画の天女」「山の怪」「河辺の霊」「桃どろぼう」「道士と梨の種」「道術の修行」「高僧の魂」「蛇使い」「狐の嫁入り」「狐の一族」「地獄めぐり」「死体食い」「三度の転生」「試験に受からない男」「新婦の家」「仙人になった亡者」「なまけ者と老婆」「狐の一家」「人の皮」「幽魂の嫁入り」「ネズミの義侠心」「地震のときの行動」「義理堅い男」「スッポンの怪」「毒草」「小人の贈り物」「よく斬れる刀」「鸚鵡になった男」「天下取り」「兄弟の絆」「夜叉の料理人」「九官鳥と飼い主」「化け物あつかいされた美男子」(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 まど・みちお詩集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 あの歌も、この歌も、みーんな書いた人。 誰もが一度は口ずさんだことのある童謡、「やぎさんゆうびん」「一ねんせいになったら」「ふしぎなポケット」「ぞうさん」などの作詞で知られる詩人、まど・みちお。85歳のときに児童文学のノーベル賞とも言われる国際アンデルセン賞作家賞を日本人で初めて受賞したまど・みちおの世界は、幅広く、深い。この詩集は、詩人の全作品からテーマ別に96編を収録したベスト詩集。著名な童謡はもちろん、哲学的な思索に誘われる抽象的な詩まで、幅広い作品に触れられる。 冒頭の詩、「アリくん」は…「アリくん アリくん/きみは だれ/にんげんの ぼくは/さぶろうだけど/アリくん アリくん/きみは だれ/アリくん アリくん/ここは どこ/にんげんで いえば/にっぽんだけど/アリくん アリくん/ここは どこ」わかりやすく、口ずさみやすく、そして「自分って、いったいなんだろう」「『ここ』って、どこのことを指すの?」と、深く考えさせられる。 収録作品=「動物のうた その1」11編「人間のうた」16編「植物のうた」11編「もののうた」16編「ことばのうた」13編「動物のうた その2」14編「宇宙のうた」15編。(新編) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ホン・ギルトン
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 わたしはどうして父上を、父上とお呼びできないのでしょう? 昔々の朝鮮の物語。宰相の息子、ホン・ギルトンは、勉強が大好きで、将来は父のような立派な人になりたいと思っていた。ところが、ギルトンの母親は身分が低くて、当時の朝鮮のしきたりではギルトンは役人になることすらできなかった。悲しい事実を知ったギルトンは、武術のけいこに打ち込み、修業を続け、ついには鬼神をあやつり、雲に乗れるほどの道術を身につける。しかし母の身分の低さから、ギルトンは世に出ることすらできない。ギルトンは絶望し、盗賊団の頭となる。そして金持ちやずるい役人から財産をうばい、苦しめられている農民たちに施す「義賊」となる。道術をつかい、朝鮮各地で活躍を続けるギルトンは民衆から大人気を集める。父の宰相や国王は、ギルトンを捕まえようと必死になるが……。 日本で桃太郎を知らない子どもがいないように、韓国で「ホン・ギルトン」を知らない子どもはいないという。映画やテレビドラマ、アニメにも何度もされ、高い人気を誇っている。本作品は、豊富にカラーイラストを入れて、わかりやすく再構成した新感覚の「ホン・ギルトン」。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 ビリー・ジョーの大地
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 土嵐の吹きすさぶ荒野で少女は育った。 1934年、アメリカ中西部。13歳の少女、ビリー・ジョーの両親は、水不足に悩む土地で小麦の農場を営んでいる。この地域では、環境破壊によってたびたび強烈な土嵐が襲い、農作物は損なわれ、家にも学校にも土ぼこりが舞いおこる。そんなとき、ビリー・ジョーは大好きなピアノを弾く。激しいリズムでピアノに向かっていれば、土ぼこりのことなんか忘れられるから。ところが、突然の悲しい事故が一家を襲う。キッチンで起きた火事。母が、まだ産まれぬ弟が、そしてビリーも……。大切なものを喪って、父も、ビリーも、心が荒れていく。この土ぼこりの土地に、いつまで暮らすというのだ。ビリーは一人、西へと向かう汽車に乗ろうと、真夜中の停車場へと向かう。 「散文詩」として描かれた、苛酷な環境で育つ少女の物語。装飾なく叩きつけるように書かれた切実な文体は強い感動を生み、多くの賞を獲得した。詩人・伊藤比呂美の名訳がよみがえる! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 はみだしインディアンのホントにホントの物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 不幸なこと……それは、あきらめてしまうこと! インディアンとして、保留地で生まれ育った主人公の“オレ”。ある日、オレは、保留地を出て、白人のエリート学校に通うことを決意した。それは、一つの冒険であり、大きな発見だった。自分の居場所を探し続ける少年のリアルでユニークな感動作品。本文の合間に挿入されている漫画が、痛烈でおもしろい。 2007年全米図書賞受賞後、ボストングローブ・ホーンブック賞受賞など、数々の文学賞を受賞。 「シリアスな中に、強烈なジョークがきいている絶品!!」(「パブリッシャーズ・ウィークリー」誌より)、「実体験から生まれたリアルで力強い物語。」(「カーカス・レビュー」より)など、各書評でも絶賛されている。
  • 小学館世界J文学館 バード街の孤島
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 戦下の街を、たった一人で生き抜く!少年の冒険の日々。 ナチス・ドイツに占領されたポーランド。ゲットーと呼ばれるユダヤ人地区で、突然住民の強制移送が行われた。11歳のアレックスは父と別れて無人の街に取り残される。母はすでに連行されていて、アレックスはたったひとり。半分廃墟となった街のなか、アレックスは警官たちから身を隠し、食料を探し、ひとりで生き抜くことになる。友だちは白ネズミのスノウだけ。一瞬の油断が生死に直結する厳しい毎日を過ごすが、そのなかでもアレックスは「生きる」ために考え、工夫し、努力する。無人島生活を描いたアレックスの愛読書「ロビンソン・クルーソー」の主人公とおなじように、それは「冒険」の日々でもあったのだ。 第二次世界大戦下のポーランドを舞台に、厳しい時代を生き抜く少年の物語。作者のウーリー・オルレブは自身が戦争で父と生き別れ、母を失う苛酷な体験を経ており、自伝的要素を含んだ作品だ。 本書は30年ぶりの新訳で、ヘブライ語版原書からの直接訳は初めて。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 日本の昔話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 「ここをほりたい、ちんころりん」 日本の各地に伝わる昔話から50話を選んで収録。すべて日本各地で口伝で語られてきた原話から取って再話した、昔話集の決定版! 著名な昔話も、意外な展開に驚かされることも。収録作品=「十二支のはじまり」「さるとかにのもちあらそい」「鳥の王さま」「三枚のお札」「へっぴりよめご」「節分のはじまり」「一寸法師」「ねずみのむこえらび」「花をぬすんだ神さま」「お月お星」「つる女房」「ねずみのすもう」「ちんころりん」「うらしま太郎」「花のすきな殿さま」「したきりすずめ」「ホーラのマーヤ」「わらしべ長者」「へびむこいり」「娘とえがま」「とらとなめくじのかけっこ」「たなばたさんとおぎおんさん」「王女をとりかえした七人ののろ」「からすの神々の話をきいたオタスツ人」「ハンガイ森の兄妹」「日本一目にどっこいしょ」「へひりの番人」「おかねのはなし」「おまえが言うなよ」「うばすて山」「鬼のおたま」「ならなしとり」「ゆきおんな」「花さかじいさん」「ぴんぱらりん姫」「泰作さんのはなし」「村のはしの寝太郎」「竜宮の銭ひり犬」「食わず女房」「かさじぞう」「ぽったりもち」「おおみそかの火」「天からふんどし」ほか。(新編) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 朝鮮の民話
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 むかしむかし、トラがたばこを吸っていたころのお話…… 朝鮮半島に伝わる民話は、日本と近いものも多いが、さまざまな違いがあって読み比べるととてもおもしろい。トラが主役としても悪役としてもさかんに登場し、日本にはいない「トッケビ」という不思議な妖怪も常連の登場キャラクター。 本作品集では、韓国を代表する童話作家・民話研究者のイ・ウォンスと、大学教授ソン・ドンインが各地で蒐集した民話集「韓国伝来童話集」から、14編を選んで収録した。収録作品:「あまのじゃくなカエル」「悪いトラ」「赤いせんす 青いせんす」「空にのぼった兄と妹」「トラと干しがき」「牛をカキと取りかえた欲ばり」「トッケビと歌のふくろ」「牛になったなまけもの」「ウサギとスッポン」「トラと旅人」「コンジとパッジ」「仙女ときこり」「ユポギと金剛山のトラ」「三年とうげ」(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 誓いのプレイボール
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 クチョン小野球部は勝った。だが、ぼくは負けた。 ハン・ドングは、クチョン小野球部のキャプテンで、ピッチャーで、四番打者。もちろん野球が大好きだ。母も昔からの野球ファン。そして今年は、クチョン小野球部に全国大会で優勝校を指導した名監督が転任してきて、すごい実力を持つ転校生も現れた。ドング率いるクチョン小野球部は、優勝をめざしてがんばるぞ、と意気込んだ!…が、さまざまな事件が起きる。ドングの弟、ミングは心を病み、その遠因は野球にあるという。勝利をめざす監督の指示で、チーム内はぎすぎすしてくる。ドング自身もプレーで失敗を重ねてしまう。クチョン小野球部は、どうなる? ドングは、どうする!? 日本と同様、少年野球の人気が高い韓国の、リアルで今どきな子どもたちの物語。野球を好きな人ならもちろん、そうでなくても物語の展開ひとつひとつが、胸につきささる。(本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 谷川俊太郎17+∞
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 なくぞ/いますぐなくぞ/ないてうちゅうをぶっとばす これまでに8000を超える詩を作ってきた、日本を代表する詩人、谷川俊太郎。この詩集は、谷川俊太郎自身が選んだ17冊の中からさらに選び抜いた全83編の詩で構成される、若い世代に向けた「ベスト詩集」。子どもを対象に書かれたひらがな詩から、時事問題をあつかった詩、20歳のときに刊行されたみずみずしい第一詩集まで、詩人の全体像がわかる一冊。 巻頭に収められた「かっぱ」。「かっぱかっぱらった/かっぱらっぱかっぱらった/とってちってた/かっぱなっぱかった/かっぱなっぱいっぱかった/かってきってくった」初めはどこまでが一単語なのか戸惑うけれど、くり返し読むうちに区切りもわかり、意味がわかり、音の楽しさ、意味の楽しさ、言葉の楽しさにわくわくしてくる。 収録の詩集=「ことばあそびうた」「ことばあそびうたまた」「ふじさんとおひさま」「子どもの肖像」「すき」「みんなやわらかい」「いそっぷ詩」「いちねんせい」「どきん」「はだか」「みみをすます」「子どもたちの遺言」「よしなしうた」「落首九十九」「詩めぐり」「おやすみ神たち」「二十億光年の孤独」 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 光草―ストラリスコ―
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 閉ざされた部屋の中、壁画が輝き出す。 マドゥレールは、日光や外気にふれると体調をくずす病気にかかっている少年。部屋から一歩も外へ出られないマドゥレールのために、父である太守は、画家・サクマットを呼ぶ。マドゥレールの部屋に壁画を描き、外の世界をせめて絵として楽しませてやろうという誕生日の贈り物だった。 サクマットは少年と話しながら、真っ白な壁に世界を描いていく。山、海、人々、船……不思議なことに、描かれた絵は物語のように日々進化し、変わっていく。少年と画家は年齢を超えてお互いの友情を深めていく。 別の部屋にサクマットは草原の絵を描く。草原はだんだん育ち、花を咲かせ、やがて蝶が飛んでくる。するとマドゥレールは、自分で筆をとり、光草(ストラリスコ)という、だれも見たことのない植物を描き始めた。光草は、晴れ渡った夜に光り輝くという不思議な草。まるでホタルのような植物だという。真夜中、少年の部屋は光に包まれる…… 美しい光のイメージがいつまでも記憶にのこる、イタリア児童文学の傑作! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 真紅の帆
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 奇跡は自分で起こす! 究極のロマンチック小説。 カペルナ村に住むアッソーリは、妻を亡くした男が一人で育て上げた夢見がちな少女。ある日、旅する老人から「いつか真紅の帆の船に乗った王子が、おまえを迎えにくるだろう」と告げられる。村人からばかにされても、アッソーリはこのことばを信じ続ける。 グレイは資産家の息子だが、船長にあこがれて15歳で家を飛び出す。厳しい船乗り生活に耐えて20歳で自分の船「シークレット号」の船長となる。 航海の途中で、カペルナ村に立ち寄ったグレイは、海岸の中で眠っている不思議な少女、アッソーリを見つける。アッソーリに魅せられたグレイは、少女が信じている「奇跡」を、自分の手で起こそうと動き出す……。 夢をかなえようとする強い意志は、最後には現実を変えて勝利する! ロシアの作家、アレクサンドル・グリーンの圧倒的なロマンティズムに満ちあふれた傑作! なお本書には、1967年刊の邦訳版(「深紅の帆」原卓也訳、河出書房刊)に人気画家、金子國義が描いた挿絵を全点復刻掲載した。 (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 サキ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 人間の日常の中にひそむ悪意と恐怖の物語。 サキの作品は、ごくごくありふれた普通の言葉が並んでいるだけで直接的な怖い言葉は何一つ使われていないのに、まるで背中に氷の固まりを入れられたようなゾクゾクする恐怖がじわっと押しよせてくる。結末も明言せず読者の想像に任せているため、読み方によっては底なしの恐怖の沼に落ちていくような気分になるかも。 「スレドニ・ヴァシュター」十歳の病弱な少年が、自分を過剰に厳しく育てる保護者の夫人に天罰がくだるように、秘密で飼っているケナガイタチを神様にして祈った結果……。その他、「イースターエッグ」「運命という猟犬」「モーズル・バートン村の平穏」「モルヴェーラ」「ラプロシュカの亡霊」「侵入者」「地獄に落ちた魂の像」「悔い改め」「夕闇」「ガブリエル・アーネスト」「話上手」「セルノグラッツのオオカミ」「あいたガラス戸」「四角い卵(アナグマの目から見た塹壕の泥仕合)」「トバモリー」「名画の背景」「ウズラのえさ」全18話の恐怖をぜひ体験してください。(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 古事記
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 日本最古の文学を、明快で流麗な現代語訳で味わう。 古事記は日本最古の歴史・文芸書。文字のない時代に古代の人々が口伝えで後世に伝えてきた物語。本書では、古事記「上巻」におさめられた神話を全部と、「中巻」のヤマトタケルの命の遠征の物語を現代語訳で収める。 「第一部 国づくり」…イザナキの命、イザナミの命が初めて国土を作ったエピソードからはじまり、多くの神々が登場する。有名な「天の岩屋隠れ」は、アマテラス大御神が岩屋の中に閉じこもって夜が続く話だが、実は皆既日食や冬至の神話的表現ではないかという解説も。 「第二部 国ゆずり」…オオクニヌシの神が治める葦原中国を、高天原のアマテラス大御神の子孫神たちがゆずりうける物語。出雲大社の起源も出てくる。 「第三部 ヤマトタケルの命」…第十二代景行天皇の御子、ヤマトタケルの命が東西を平定するように命じられて遠征する。九州南部(クマソの国)を平定して戻ると、すかさず東へ遠征するように言われ、最後は力尽きる。悲運な英雄伝説として心に響く物語。 古事記の世界を基にしたファンタジー「空色勾玉」「白鳥異伝」の作家、荻原規子による渾身の現代語訳! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 キツネのライネケ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 最後に勝つのは善か、悪か!? 文豪ゲーテの回答は? 精霊が降臨したお祝いの日。ライオンの王様は、きれいに着飾った家来を集めて、はなやかな会議を開くことにした。欠席は許さないとお触れを出したにもかかわらず、キツネのライネケが欠席。すると、会議に来ている動物たちが、次から次へとライネケの悪行を王様に訴え始めた。野ウサギのランぺは首をかみつかれ、オンドリのヘニングは一族の多くを殺されたと言う。ライネケのおいのアナグマのグリムバールトは、なんとか名誉回復をしようと言い返すが、王様は賢者を集めて、ライネケを裁判にかけると宣言。そしてクマのブラウンが、ライネケを必ず出廷させる使者を命じられた。ブラウンは、ライネケがたてこもっている城にやってきた。ライネケはブラウンがひとりで来たことがわかると、さっそく悪知恵を働かせて、大好物のハチミツをエサに人間に襲われるようにだましてしまう。ブラウンは死にそうな目にあって城に戻った。王様はカンカンに怒って次の使者にネコのヒンツェを命じる。さてさて、王様の希望通りライネケは裁判にかけられるのだろうか…? ドイツの文豪、ゲーテが書いた<悪いヤツ>が主人公の、衝撃的な物語!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 片目のオオカミ
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 瞳と瞳が見つめあった時、物語が始まる。 動物園のオオカミの檻の前に、一人の少年が現れる。少年はオオカミをただじっと見つづける。人間に興味がないオオカミは無視し続けるが、次第に少年のことが気になってくる。とうとう観念したオオカミが片目しかない目で少年を見つめると、少年はオオカミに合わせてそっと片目を閉じた。おたがいの片目と片目が合ったその瞬間、オオカミの瞳が自分の過去を語り出す。 青いオオカミはアラスカで暮らしていた。人間に捕まった妹を助けるために自分が捕獲されたのだ。片目を負傷し、動物園に引き取られ、しかし人間にはずっと心を開かないと決めていた。 今度は少年の瞳が、過去を語り出す。アフリカで生まれた少年は、幼いころ戦争で両親を失い、見ず知らずの商人に拾われて育った。少年には不思議な才能があった。物語を話す力と、動物と対話できる力だ。少年は出会った動物たちと友だちになるが、運命に翻弄されて森から町へ、そして動物園のあるこの町へやってきた。瞳と瞳が見つめ合い、こころが伝わったとき、一つの奇跡がおきる……。 さわやかな感動を呼ぶ、これまでにない人間と動物の友情物語!(新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 怪談
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 むかしむかしの日本の景色が見えてくる物語集。 作者のラフカディオ・ハーンは、日本名、小泉八雲。日本の文化が大好きで、日本の魅力を欧米に伝えるためにこの本を書いた。 「耳なし芳一の話」怨霊に魅入られた盲目の琵琶法師の話。 「おしどり」腹を空かせた猟師が、おしどりのオスを捕まえて食べた後に起こる不思議なできごと。 「おていのはなし」若くして亡くなった婚約者の生まれ変わりとめぐり会う恋物語。 「乳母桜」病気で死にかけた娘の代わりに、乳母は命を差し出した。 「かけひき」罪人が死刑の間際に見せた恨みを、侍はひらりとかわす。 「かがみと鐘」お寺の鐘を作るために集められた鏡と、その鏡を取り戻したい若い女房の物語。 「食人鬼」旅のお坊さんが泊めてもらった村では、人が亡くなった夜は無人にしないといけないおきてがあった。 「むじな」ある商人が泣いている女性に声をかけると……。 「ろくろ首」旅の僧が山の中で出会った四人の男女には秘密があった。 このほかも、昔の日本の姿が見えてくる物語がいろいろ! 「葬られた秘密」「雪女」「青柳の話」「十六桜」「安芸之助の夢」「力ばか」「ひまわり」「蓬らい」 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 狼伝 フイマン
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 あきらめない、2本の足を失っても……。狼の悲壮な決意! 山岳地帯に住む狼のボス、フイマンは、猟師に右前あしを撃たれ、2年後にイノシシに後ろあしを食いちぎられる。2本のあしを失うことは、野生動物にとっては「死」を意味する事態だった。群れから取り残され、絶望するフイマンのもとへ、なぜか群れのなかでも最低のみにくい下っぱ、「イタチ」が近づいてくる。イタチはフイマンの体の下に入りこみ、フイマンの体を支えた。イタチの力を借りて、フイマンはふたたび立ち上がることができた! そして厳しいトレーニングを続け、フイマンとイタチは「二心同体」となって、狩りをできるまでになった。二頭のジャンプ力を合わせる「立体攻撃」のテクニックも身につけたフイマンは、自分を追い出した群れに戻り、ふたたびボスの座を取り戻した。 しかしやがてフイマンにふたたび試練の時が来る。ボスの座をまた他の狼にゆずるのか。それとも、ボスとしての誇りを最後まで守り続けるのか。フイマンの決断はくだった……。 中国で「動物小説大王」と呼ばれる沈石渓の最高傑作。心が打ち震える動物ハードボイルド・ストーリー! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 エロシェンコ作品集
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 世界を旅した盲目の詩人が贈る、珠玉の作品集。 泳ぐこともできず、ドジョウを食べられないのに、なぜか仲間とではなくあひるとばかり遊ぶひよこ。やがてひよこの体は衰えていき……「ひよこの悲劇」 「愛」や「同情」を知らず、競草(きょうそう)や闘草(とうそう)の実を食べ、戦草(せんそう)の花をお茶にして飲む、寒い国の人々。「世界でいちばん偉い王になる」と予言された王子は、世界中を幸福にするという「理草(りそう)花」を咲かせようと一心に育てるが、理想花は枯れゆくばかり。絶望した王子は自らの胸を刺す。ところがその血潮を浴びて……「理想花」 ほかに、「智恵の壺--インドでひろった話」、「おちるための塔」、「せまい檻」、「沼のほとり」、「落葉物語」、「一本の梨の木--セルビヤの話」、「鷲の心」、「魚の悲しみ」、「バイタール物語--インドでひろった話」、「ある孤独な魂--第一モスクワ盲学校の思い出」の全12作品を収録。ロシア生まれの盲目の詩人、エロシェンコは、日本、インド、中国などを放浪し、現地の民話を取材しながら多くの傑作を書いた。理想を求めて進み、傷つき、しかし歩みを止めない人々の物語は、時を超えて多くの人の胸を打つ。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 雨月物語
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 遠いむかしの話といえど……眠れなくなりそうな恐怖が満載! 江戸時代後期に上田秋成が書いた怪異小説。序文で「あまりにもよくできたつくり話を書き人心を惑わせると思いがけない目にあう」と言い、思いがけないことを体験しなくてすむように、ペンネームで書きますと記してある。著者自身も認めるほどの、絶妙で怖い不思議な話が9話。 「白峰」西行法師が四国の白峰で崇徳上皇の墓を供養したときの不思議な体験。 「菊花の約(ちぎり)」家に戻る旅の途中、病気で倒れた赤穴宗右衛門が、助けてくれた丈部左門に必ず戻ると約束して帰京する。約束の日の夜、戻ってきた宗右衛門は……。 「浅茅が宿」千葉から妻を残して京都へ行商に出かけた勝四郎。帰ろうとすると戦が始まってしまい7年もたってしまう。ようやく戻った勝四郎が見たものは……。 「夢応の鯉魚」漁師が捕獲した魚を買っては湖に放し、その姿を描いていた興義というお坊さんが、死んで体験した不思議な話。 「仏法僧」高野山を訪ねた親子が、日没後に山で体験する恐怖の一夜。 そのほか「吉備津の釜」「蛇性の婬」「青頭巾」「貧福論」と、どれも背筋が凍る怖い短編集。作家・石川宏千花による新訳! ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 あなたもひめゆりの花
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ひめゆり。自分を大切にすることを知っている花。 両親が離婚したミルは、母に連れられて大都会・ソウルから、いなかの村に引越してくる。思ってもいなかった引越にミルは納得できず、母に怒りをぶつけ、村になじむことを拒否する。 幼いころ父を亡くし、母と別れたソヒは、おばあちゃんと二人暮らし。思慮深く大人びているといわれるけれど、老いて弱ってきた祖母をみていて、もし自分がひとりぼっちで残されたらと不安でたまらなくなる。 バウのお母さんは、たくさんの野の花の名前を教えてくれるやさしい人だった。母を亡くしたバウは、他人にことばをしゃべることをやめてしまう。……それぞれに不安と悩みをかかえ、孤独をみつめる3人の子どもたち。やがて3人は出会い、ぶつかって、時間をかけたのち、寄り添い合うことを知る。韓国で高い人気を誇る感動の物語! (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 小学館世界J文学館 笑いを売った少年 ティム・ターラー
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    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 好きなだけお金をあげよう。…代わりにほしいのは、きみの笑いだ。 ティムはだれの心も明るくさせる、とびきりの笑顔をもっている少年。しかし母が死んで新しい母につらくあたられ、さらに父も突然亡くなって、ティムの心はさびしく縮こまる。ひとりぼっちになったティムの前に謎の紳士が現れ、「笑い」と「どんな賭けにも勝てる力」を交換しないかと持ちかける。お金さえあれば、義母や兄とも仲良くなれるかもしれない…ティムはそう思い、紳士と契約して自分の笑いを売ってしまう。 紳士との契約は本物だった。ティムはすべての賭けにかってやすやすと大金を手に入れる。しかし二度と笑うことができなくなったティムには、もう喜びや幸せを感じることはできなかった…。謎の紳士、ザタン男爵との契約を取り消して、笑顔を取り戻したい! ティムとザタン男爵との戦いが始まる。 ドイツの国際アンデルセン賞作家、ジェイムス・クリュスの代表的傑作! (新訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。

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