小学校の国語教科書(光村図書出版)3年生に紹介されている本。
山の奥で鬼のお母さんとむすこのおにぼうは静かに暮らしていました。ある日鬼のお母さんは人間に鉄砲で撃たれてしまいます。お母さんはおにぼうに「人間は鬼が悪いと思っている。でもお母ちゃんは人間と仲良くしたいなあ。おにぼうは人間にあったら優しく
...続きを読むするんだよ。そうしたらきっと人間とも友だちになれるからね」と言い遺して死んでしまいます。
ひとりぼっちになったおにぼうですが、ある日人間の子供たちを見かけます。「鬼は怖い、悪い」と教えられていた子供たちは最初は怖がりますが、おにぼうが優しくて力持ちで山のことをよく知っていることがわかり、友達になります。
しかし子供たちが鬼と一緒にいるのを見た大人は、悪い鬼が子供たちに悪いことをすると決めつけて、おにぼうを叩きのめします。
数日後、大雨が振り堤防が崩れそうになります。堤防を守るためには山の大岩を運ばなければいけません。大人たちは話します。「鬼の子供にやらせよう。やってくれたら村に受け入れると言えば良い。もし鬼の子供が一緒に死んだってそれならそれまでだ」
友だちになってくれた子供たちを守るため。おにぼうは命がけで大岩を運び…。