KADOKAWA作品一覧

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  • いかん。あかん。よう言わん!!
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    「それはいかんだろ!」「ちょっとあかんのとちゃう?」「私はよう言わんけど、誰か言うたりぃな」の怒りの三段階で、男のおばちゃん、女のおっさんを斬る!
  • ショットガン刑事 炸裂!リボルバー娘。
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    ドラゴンマガジン連載「粛正プラトニック」の北摂高校を舞台におくる、秋口ぎぐるの最新作。生徒会・刑事部殺人課所属、通称ショットガン刑事こと宇野辺虎男が暴れまくる、超過激学園ハードボイルドついに登場!
  • 上杉謙信
    値引きあり
    3.3
    時は永禄4年正月、上州厩橋の城内で小田原攻略の大策の途中である。そこへ、積年の宿敵、武田信玄の軍が北へ移動しているとの情報が入る。思わぬ裏切りに憤った謙信は、川中島へと足を向けた。
  • 愛すべき女たち
    値引きあり
    4.0
    35歳の本郷薫。会社でも重要なポストを与えられ、充実した日々を送っているが、結婚とは程追い生活を送っている。しかし、スポーツクラブで価値観が違う二人の女性と出会って……珠玉のラブストーリー。
  • ラーメンWalker北海道2015
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 北海道ラーメン本の決定版「ラーメンWalker北海道2015」。 今年の第1特集は、超ド級の新店と題し、新店を7つのキーワードに分け、ピックアップ。 道産食材にこだわった店や、北海道初上陸のほか、新潮流のベジポタや煮干し系、鶏スープ系から横浜家系など、注目の新店を紹介している。 第2特集は、百麺人&読者による本気(ガチ)ランキング。今年の総合&新店ランキングは、どの店がランクイン? あなたの気になる店はランクインしているかな? 第3特集はこってりラーメン! 道民には根強い人気があり、マニアもいるこってりラーメンをイチオシするラーメン店を紹介。もちろん、ただ紹介するだけじゃない! 編集部では各店へ濃度計を持っていき、こってりスープがどのぐらいの濃度があるか測ってみたぞ。はたして編集部の予測は当たっていたのだろうか? ラーメン店カタログのページでは、札幌を中心とする道央エリア、旭川や富良野などの道北エリア、函館や八雲などの道南エリア、帯広や音更などの十勝エリア、釧路や北見といった道東エリアから143の旨い店を厳選して紹介する。 ※ページ表記・掲載情報は紙版発行時のものであり、施設の都合により内容・休み・営業時間が変更になる場合があります。クーポン・応募券・特典付録は電子版に収録しておりません。一部記事・写真は電子版に掲載しない場合があります。
  • ただのいぬ。
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ただのいぬ。それは値段のない犬たちのこと。全国の処理場施設で里親を待ちこがれる子犬たちの表情と胸を突く詩とともに小さな命の尊さを問う、かわいくてでも泣けてしまう写真集。
  • お見世出し
    4.1
    お見世出しとは、京都の花街で修業を積んできた少女が舞妓としてデビューする晴れ舞台のこと。お見世出しの日を夢見て稽古に励む綾乃だったが、舞の稽古の時、師匠に「幸恵」という少女と問違われる。三十年前に死んだ舞妓見習いの少女・幸恵と自分が瓜二つだと知り、綾乃は愕然とするが――。千二百年の都・京都を舞台に繰り広げられる、雅びな恐怖譚。第十一回日本ホラー小説大賞短編賞受賞の表題作に二編を加えた珠玉の短編集。
  • Miss ハーバー・マスター
    値引きあり
    3.0
    小森夏佳は、マリーナの責任者。海千山千のボートオーナー、ヨットオーナーの相手をしつつも、ハーバー内で起きたトラブルを解決している。そんなある日、彼女のもとへ、一つ相談事が持ち込まれて……。
  • その名は町野主水
    値引きあり
    3.0
    慶応四年の戊辰の戦役に際し、会津藩の町野主水は、同藩士の佐川官兵衛、長岡藩の河井継之助らとともに北越戦線で壮絶な戦いを重ねるが、図らずも死すべき命を生き長らえる。会津開城後、民政局取締として若松に残った主水は、心ない新政府の施策に対し、会津の名誉回復へ向けて静かに心を燃やしつづけた。そして、貧窮する旧藩士の救済、無念の死を遂げた多くの戦死者の埋葬、慰霊をはじめ、戦後、荒廃した会津の復興に奔走する。“武士”の心を保ち、時に強引ともいえる剛直な言動から「最後の会津武士」と称された、稀代の人物の激しい生きざまを描く力作歴史長編。
  • カラーに口紅
    値引きあり
    -
    生家は神田のトンカツ屋、大学では柔道部の女子キャプテンで黒帯の極め付き硬派、森原ケイ・22歳。ひょんなことからスタイリストとなって広告業界へと飛びこんだ彼女は、やがて憧れの海外ロケへ。失敗も、争いも憎しみも、そして恋も知った。幾つもの夢が彼女の前を通り過ぎ、九つのラブ・ソングに彩られて九つの物語が生まれた時、ケイは初めて泣いた。愛した。戦った。そして、人生に乾杯した―。海と空と風と虹とをこよなく愛する人気赤丸急上昇の気鋭が放つ愛の物語。
  • 文鳥・夢十夜・永日小品
    3.9
    エゴイズムに苦しむ近代的人間の運命を追求してやまなかった漱石が時として見せた滋味豊かな一面をのぞかせる美しくも香り高い珠玉の短篇。メルヘンと呼ぶべきか、夢幻と名づくべきか、読者を一つの世界にいざなってやまない。漱石を愛する人々の忘れてはならない貴重な人間像。「京に着ける夕」「倫敦消息(1)(2)」「自転車日記」も収録。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved
  • 待っていてくれる人
    4.5
    自らのルーツを知ってから、自分の居場所を探すように旅を続けていた著者。日本・韓国のみならず地球を歩き、性差や人種などの違い、差別について、自身のことについて思いを馳せる。
  • 札差平十郎
    値引きあり
    -
    旗本・御家人への金融を請け負う札差。吉宗が将軍になって以来、この札差ほど江戸で発展した商売はない。だが巷には札差の金庫を狙う悪党どもが……。武士の横暴や経済犯罪に敢然と立ち向かう札差辰巳屋平十郎の活躍。
  • 女生徒
    4.2
    1巻462円 (税込)
    「言えば、言うほど人は私を信じて呉れません」(燈籠)。「おわかれ致します」(きりぎりす)。「女は、やっぱり、駄目なものなのね」(千代女)。こういう書き出しで始まる女性の独白形式による作品を集めてみた。昭和12年から23年まで作者の作家活動のほぼ全盛期にわたるいろいろな時期の心の投影色濃き女の物語集。
  • 草枕・二百十日
    3.5
    「草枕」(明治39年)は漱石のいわゆる非人情の美学が説かれているロマンティシズムの極致である。非人情とは東洋古来の漢詩や俳句に流れている根本的態度であり、一切の人間の事象を自然に対すると同じ無私の眼で見ることだ。「二百十日」(明治39年)は、漱石には珍しい社会批評の方向を示す中篇小説。
  • 天地無用!魎皇鬼 千客万来編 愛のヘクサグラム
    -
    「うっそだろ~~っ!」コワーイ魎呼を蘇らせてしまったばっかりに、平和な日常が遠い世界にいってしまったフツーの高校生、柾木天地くん。魎呼を追ってきたお姫様や宇宙からきたギャラクシーポリスなど、トンでもない奴らが次々と現れて、学校はブチ壊すは、瀬戸大橋を全壊させるはの大騒ぎ!アブナイ彼女たちに囲まれて、天地は、ユウウツな日々をおくっていた。そんな彼が迎えるお正月。ただですむハズがない! 天地君をめぐって宇宙からやってきた美少女たちの恋の鞘あてが始まった!超人気のSFハイブリッド・ラブ・コメディーOVAのオリジナル小説! これを読まなきゃ人生大ゾン!?
  • 天地無用!in LOVE 夢の家
    -
    いつもどおりの平和な征木家に突然、それは起こった。天地の身体の一部が一瞬、消えてしまったのだ。いったい何故、誰が天地を消そうとしているのか。「過去に問題あり」という鷲羽の指摘で、天地や魎呼、阿重霞たちは26年前の征木神社へと時間を溯る。そこで見たものは…。天地に振りかかった未曾子の危機を鷲羽は、魎呼は回避できるだろうか。そして天地自身がこの事件で出会う“最愛の女性”とは。TV版、劇場版「天地無用」の監督を努めたねぎしひろしが描く小説版「in LOVE」―これを読まずして劇場版「天地」は語れない。
  • 幻の舟
    3.7
    魔性が宿る美しいものに、近づいてはならない。追い求めてはいけないと感じながらも、魔性にとりこまれていく……。信長が唯一安土城を描かせた安土屏風。欧州で行方知れずとなったその絵が、数世紀の時を超え現代に悲劇を呼ぶ。美に潜む魔を描く幻想小説。〈単行本「安土城幻記」を改題〉
  • 大暗室
    -
    頑丈な木枠に縛りつけられた娘の豊満な胸をめがけて、きっ先が鋭い刃物になった大きな振り子が迫ってくる。ついに振り子がその娘の乳房をえぐった! と思った瞬間、うすれゆく意識の中で、彼女は無気味な悪魔の笑い声を聞いた。殺された父の復讐と恋人の危機を救うため、凶悪な殺人鬼に対決する、青年有村清。だが、そのゆくてには恐ろしい奸智にたけた敵の罠が……。強烈なサスペンスでつづる江戸川乱歩の傑作長編「大暗室」ほか、毒草/百面相役者/疑惑/鏡地獄/を収録。
  • 男たちのゲームセット 巨人・阪神激闘記
    4.8
    1973年のプロ野球セ・リーグ。長嶋、王がまだ現役で巨人のV9達成がかかった年だった。巨人のライバルである阪神は、エース江夏、主砲に田淵を擁し、V9を阻もうと燃えていた。巨人と阪神の優勝争いは、直接対決の最終戦までもつれこんだ。このプロ野球史上まれにみる一年の、選手そして監督、コーチなどそれぞれの動きにスポットを当て、激闘の裏にある男たちのドラマを描き出す。山際淳司の遺作となった最後のスポーツ・ノンフィクション。
  • 隠密太平記
    値引きあり
    -
    松平忠輝公を高島城から奪取せよ!徳川の体制ようやく定まった三代将軍家光の世。幕府を震撼させた伊達政宗謀反の騒乱と、その先兵となって骨肉相食む死闘を繰り広げる忍者兄弟の苛烈な運命を描く。
  • 優しい時間
    5.0
    那覇の西南西に浮かぶ小さな島・渡嘉敷島。世界一美しい珊瑚に囲まれ、「最後の楽園」と呼ぶにふさわしいこの島で暮らす著者・灰谷健次郎が、日々の生活の中で感じたこと、そして学んだことは―。心の奥深くに染み込んでいく、珠玉のエッセイ。
  • とんぼがえりで日がくれて
    4.3
    この春から幼稚園に通いはじめたゆきぼうの一番の友だちは、「つばめのチィチィちゃん」。つばめの雛の成長を楽しみにするゆきぼうと、それを見守るはなえばあちゃん、とくたろうじいちゃん、幼稚園のゆうこ先生・・・・・・。日常の中のさりげないやさしさを描いた表題作「とんぼがえりで日がくれて」の他、すぐにお母さんとけんかをして家出をしてしまうマサト君の物語「いえでぼうや」、できたての保育園「風の子保育園」の様子を描いた「ともだちが いっぱい」「みんなともだち」など、こころあたたまる九編の童話を収録。
  • 子どもへの恋文
    3.5
    幼い頃の極貧の生活の中で自分を導いてくれた母の姿、小学校教師時代の忘れがたい子どもたち、そして現代日本の教育に対する危惧――。灰谷作品の根源に迫る自伝的エッセイ集。
  • ワンナイトミステリー 「倫敦の霧笛」殺人事件
    3.0
    巨額の遺産を継いだ岡島瑛子は、旅先のロンドンで、甲高い笛の音とともに悪夢を見る。首を切られた赤毛の女が、枕元で瑛子を見下ろしているのだ! 昔その部屋で猟奇殺人事件があった事実を告げられた瑛子は、徐々に心のバランスを失って、精神分析医・氷室想介の治療を受けるようになる。そんな彼女が、晩秋の軽井沢から氷室にSOS。先生、私は今夜呪い殺される! ロッジに到着した氷室は、狭い部屋の間取りから密室殺人計画を看破。だが、そのとき不気味な笛の音が響き渡った!
  • 秋の日のヴィオロンのため息の
    3.0
    1巻462円 (税込)
    シャワーを浴びた後、純白のバスタオルで身体を包み、オーソバージュをすり込み、肌色のシルクの下着をまとう。そして、冷えたグラス一杯のシャブリとシガリロを一本。――自分を確実に幸せな気持ちにしてくれる小道具たちを配置して、阿里子は男に会いに行く仕度をする。経済的にも、美貌にも恵まれている三十八歳。しかし、人生の秋の日にさしかかっている、と気づいた時、阿里子は潔い決断をする……。シリアスな問題をしゃれた会話体で、華麗な空間の中に浮きぼりにした長篇小説。
  • THE DARK BLUE
    3.0
    すべてに絶望し夜の街を彷徨っていたオリヴィエの前に現われた一人の男。ロキシー・アルカード――太陽も十字架も恐れない黄金の吸血鬼だった。その日から、彼の餌食となったオリヴィエ。しかし、彼には恋人の医師のヘーゼルがいた。愛すれば愛するほど、破滅していく愛もある。魔性の男たちが織りなす愛のものがたり。
  • ツイン・ルームから海が見える
    -
    波の音だけが聞こえる静かな夜。悲しい想いに流した涙も、切ない程の心の迷いも、明日になれば、肌を焦がす真夏の太陽が乾かしてくれる。――ハワイ、ワイキキ・ビーチにある南十字星(サザン・クロス)ホテル。僕は、プールの救助員兼探偵をしている。この熱い島のリゾート・ホテルを訪れた女の子たちの話をしよう。とびきりチャーミングで、すてきにわがままな彼女たちの、少しホロ苦い6つの恋の物語。大好評『南十字星ホテルにて』シリーズ。
  • 恋愛関係
    3.8
    女の心意気、プライド、粋、いさぎよさ、度量の広さ、ユーモアのセンス。オトコと真剣な遊びでオールラウンド闘うためには、どれも不可欠な要素。あの人をふりむかせたいと思う時、そして、いい出逢いをもつためには、どうしたらいいか。効果的な口説きの手段、楽しみとしての恋の駆け引き、スマートな攻撃法をサジェッションする、恋愛エッセイ。
  • カサノバのためいき 世にも短い物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    冷たい雨の降る夜、プールサイドで日射しを浴びている時、冬の朝帰り。そんな、しんと静まりかえった一瞬に女の季節でやり残しているのは――と、ふと胸をつかれる思いがする。冒険、未知との遭遇、危険とか密会といった秘密の類のコト。諦めにも、ためいきにも似た微妙な、大人のための物語、26話。
  • クレオパトラの夢 世にも短い物語
    3.7
    1巻462円 (税込)
    微かな香水の残り香、さりげなく流れる視線、妻がさも気乗り薄そうに応じる女友達の誘い、――自然が不自然に変わる一瞬、平穏な日常に悲劇は突然にやってくる。意外なことから、いっきに人生がひっくりかえってしまう。大人のための、危険で、素敵な夢物語、25話。
  • TOKYO愛情物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    口説き文句を並べたわけでもなく、押し問答があったわけでもない。初めて出逢った男と女の、ありふれてイージーな一夜の情事のケースでも〈男の場合〉と〈女の場合〉では、月とスッポンほどの違いがある。ましてや、婚約・結婚・浮気・離婚という人生のターニング・ポイントでの男と女の思惑は、全く異質で深刻で滑稽だ。男からみた女、女からみた男、それぞれのドラマをTOKYOを舞台に描く、7つの愛情物語。
  • 堕天使達のレクイエム
    5.0
    1巻462円 (税込)
    二人は抱きしめ合って一つになり、地上に舞い降りた片翼の天使だ――。不毛な愛欲に身を焦がす恋人達の孤独な姿に、失うことの悲しみと再生への祈りを込めた、尾崎豊、最後の小説。
  • 死体は知っている
    3.4
    ゲーテの臨終の言葉を法医学的に検証し、死因追求のためとはいえ葬式を途中で止め、乾いた田んぼでの溺死事件に頭を悩ませ、バラバラ殺人やめった刺し殺人の加害者心理に迫る……。監察医経験三十年、検死した変死体が二万という著者が、声なき死者の声を聞き取り、その人の人権を護り続けた貴重な記録。
  • さよならに乾杯
    -
    「僕の方から電話するよ」と言った一言の中に男と女のドラマがある。そのさりげない一言が別れの言葉だと気づくまで、なんと多くの刻を要することか。男たちは、おびただしい嘘と言い逃れを口にし、同じ位おびただしい真実と率直な思いを語る。愛のドラマが終る時、優雅に、ちょっと茶化したさよならが言えたらどんなにいいだろう。さまざまなニュアンスをはらんで吹き抜けた愛と別れのシーン、小説を書きはじめるまでの、叫びだしたいような焦燥感にかられた日々を語る好評エッセイ。
  • 風物語
    3.0
    1巻462円 (税込)
    三十四歳の加世子に、人生のさまざまな風が吹きぬける。愛や苦痛をはらんだ、実にさまざまな風が――建築家の夫との別居、新しい恋、その恋人の海外赴任、自分自身の仕事への復帰、親友の自殺未遂、それに端を発した親友と夫の裏切りの発見、離婚――。今度こそ幸せをつかもうと、ひたむきに正直に生きる魅力的な女主人公の不安と嫉妬と心の緊張を、見事な風の情景描写で鮮やかに浮きぼりにした、話題の長編小説。
  • 終りの美学
    4.0
    1巻462円 (税込)
    夏が、終ろうとしていた。――デビュー作『情事』を、この書き出しではじめた著者は、様々な“終り”のなかに、男と女、人間のドラマを見いだし、創作へと駆り立てられつづけた作家でもあった。愛する家族のこと、気のおけない友と過ごした時間、創作への情熱、新鮮な驚きと刺激を与えてくれた旅の話…。人生の様々な“終り”のなかで、寂寥感とともに、作家の胸に去来する人、言葉、風景――。惜しまれつつ急逝した著者の、エピローグを飾る名エッセー集。
  • ある日、ある午後
    3.0
    ゆっくりと流れる刻、良い書物、適当なスポーツ――午後は、一人で楽しむという束の間の時間。風が吹いた嵐の記憶、天気の良い夏の軽井沢の記憶、そして秋晴れの美しい昼下がりの記憶。小説を書きだしたのも、また劇的な昼下がりのことであった。身辺の出来事を綴ったエッセイに、音楽・ビデオ・読書の楽しみ、旅の魅力、お酒、ファッションについてのエッセイを集めた。
  • 密室大坂城
    値引きあり
    3.7
    大坂の陣。二十万の徳川軍に包囲された大坂城を守るのは秀吉の一粒種の秀頼。そこに母・淀殿がかつて犯した不貞を記した証拠が投げ込まれた。陥落寸前の城を舞台に母と子の過酷な運命を描く。傑作歴史小説!
  • 海の娼婦はしりかね
    5.0
    “はしりかね”とは、海に働く男たちの相手をした女たちの呼び名。三重県磯部町の的矢が帆船の停泊地として栄えていた頃の話だ。福島の奥会津、喜多方では嫁は貴重な労働力くだった。出産で休むと、家全体が村から孤立する。女たちは、自分で堕胎することも。日本各地に取材、土地の老婆たちの昔語りを収集した、昭和初頭に生きた女たちの歴史譚。
  • テレビってやつは
    -
    口をポカンとあけて、ボーッとテレビを見ていませんか? テレビは話題(ネタ)の宝庫です。意外な学歴・意外な身長の芸能人たち。ドラマやCMで、思わずチャンネルを変えたくなる耐えられない瞬間。ケッ、な瞬間。クイズ番組やニュース番組での人間模様。そして酒井順子がプロデュースする各局別新番組発表会……などなど。ただ見ているだけではつまらない! よりテレビを面白く見るためのヒント満載!!どこまで笑わせれば気が済むんだ。もう、テレビってやつは…。
  • 雨の朝パリに死す
    3.7
    奔放な妻ヘレンとの生活に疲れはてて失意の酒に酔いしれていたチャーリイ。妻の死によって一人娘への愛情にめざめ、娘を取り返そうとパリに戻ってくるが、ふと出会った昔の女に過去が甦える。第一次大戦後のパリを背景に男女の愛情のもつれを描く。他に「カットグラスの鉢」「冬の夢」「罪の赦し」「金持ちの青年」を収める。
  • 呪怨 白い老女
    3.7
    ある家で、司法試験に落ちた息子が家族5人を次々と惨殺し、自らも首を吊って死んだ。死ぬ瞬間を彼が録音したカセットテープには、彼の声とともに少女の不気味な声が録音されていた……。
  • 呪怨 黒い少女
    2.8
    看護師の裕子は、芙季絵という少女の担当を任されてから、奇妙な体験をするようになる。そして検査の結果、芙季絵の体内に「腫瘍」が発見されるが……。
  • キサラギ
    3.7
    アイドル・如月ミキが自殺して1年。ファンサイトの管理人である家元は、常連4人に彼女の一周忌追悼会の開催を呼びかける。こうして5人は、一周忌当日の2007年2月4日に初めて顔を合わせた。会の半ば、ある1人が「彼女は殺されたんだ!」と口にしたのを機に、次々と意外な事実が飛び出す。ひとつの部屋で生まれた謎は、思わぬ結末に向かっていく……。極上密室サスペンス『キサラギ』のコンプリート小説版。
  • 詩集 風は君に属するか
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 その建物は小さく、森の手前にあって静寂につつまれている――。それは、あなたの心の中の城。そこに清々しい風を吹き込み、迷いやしがらみを一掃する。そんな言葉たちが強く語りかける本格詩集。
  • カイルの森
    3.7
    小さな惑星に住む少年カイル。両親の記憶はないが、魔法使いや木々と交流しながら庭師として働いていた。ある日森の奥で不穏な黒い影が目撃され人生が変わり始める。詩人が心を込めて紡ぐ愛と冒険の物語。
  • ナナカマドの街から
    -
    哀しいこと、寂しいこと、苦しいこと、嬉しいこと、楽しいこと。人生には様々な局面がある。〈人生にはもう駄目だと思う時がある。が、いかなる時も、希望を持って欲しい。そこから、きっと新しい人生がひらけて来ますから〉と語る著者が、自らの辛い体験をもとに、信仰、愛、病気、友情、希望について綴る好エッセイ集。
  • 食後の花束
    -
    彫琢された言葉で人間を描き続ける作家は、常に森羅萬象に多情多恨である。現代日本を代表する作家・開高健は、多情多恨の歳月を、世界を旅して戦争を取材し、釣り糸を垂れ、酒を味わいつつ送ってきた。とぎすまされた感性と知性は、行動を伴って新たな思索をうながされ、フィクションとして、またノン・フィクションとして作品に結実する……。本書は、著者の30年以上の作家生活の足跡を辿れる意図をもって編纂され、折にふれ綴られたエッセイを精選したものである。ミクロからマクロまで、森羅萬象に多情多恨のこの作家の、文学の豊饒の秘密を垣間見せる一書。
  • あさっての風 あなたと共に考える人生論
    -
    かけがえのない日々を私達はどのように生きたらよいのだろうか? 愛や病気に悩み、傷つき、生きる自信をなくしたあなたに、この限りある命を心豊かに生きるためにはどうしたらよいかを考えているあなたに、今、私達にとって本当に大切な事とは何なのかを問う愛の人生論。人間の原罪を追求し、真実な生き方を描いて数多くの名作を生んだ著者が、折りにふれ書き綴った珠玉エッセイ集。
  • 恋する「小倉百人一首」
    値引きあり
    4.1
    百人一首には、恋の歌と秋の歌が多い。平安時代の歌風を現代に伝え、切々と身に迫る。ただのかるたと思うなかれ。人間関係、花鳥風月、世の不条理と、歌は深い世界を内蔵している。ゆかいに学ぶ、百人一首の極意。
  • 私が好き
    -
    恋、結婚、仕事、そして――。人は、心だけでなく、体も、嗜好も、変わるらしい。もしかすると心の嗜好も変わっていくのかもしれない。変化とは、まだ知らない明日への希望を意味するのだと信じている。私は、変わっていく私が好き。これからも、いつまでも変わっていく自分が好きでいられるために、そして大きく、豊かに、変わっていくために。
  • 見た・揺れた・笑われた
    -
    1巻462円 (税込)
    焼跡の街を空腹を抱えて徘徊しながら、青春の惨苦と荒涼にひしがれ、人生の醜悪の果てを見たい熱望にかられた日々。廃墟の青いミミズにも似た主人公の“修業時代”を描く佳作「見た」。 近郊農村の小屋での年上の女詩人との同棲生活。19歳の父となった体験を語って奇妙に感動的な「笑われた」。破天荒で余裕綽々。饒舌体と称されながら、知性がきらめき詩が横溢する独得のスタイルの、私小説パロディ。現代文学の金字塔「夏の闇」に至る著者の出発と模索を示した短篇シリーズ。
  • 望郷のとき 侍・イン・メキシコ
    -
    慶長18年、仙台、伊達政宗の使節支倉常長を団長とし、ルイス・ソテロ等の宣教師を含む総勢180名の一行が日本の港を出航した。幾多の困難な航海の末、メキシコに到着。さらにめざすイスパニアに到る頃、日本ではキリシタン禁止令が出された! 歴史の大きな波にもてあそばれ、帰国もままならぬ侍たちの運命は……? そして現在のメキシコに日本人の末裔らしき部族が生きていると聞いた著者は二つの点を結ぶ線を求めてメキシコに飛んだか……。経済小説を日本文学に定着させた著者の独自な歴史観を示唆する長編傑作!
  • 成算あり
    -
    家の前にマンションが建つことになった老田は、日当りの悪い家で暮らす生活を考え、怒りが突き上げてきた。そのマンションを建てる洋々不動産の社長桐山に抗議を申し込むが、桐山は慇懃に受け流すだけであった。そんな桐山の態度に逆に魅力を感じた老田は洋々不動産に入社した……。複雑怪奇な不動産業界に暗躍する詐欺師や業者の苛酷な戦いと“金こそ力である”と信じ自分の道を切り拓こうとする男の運命を描いた力作長編!
  • 食欲の奴隷
    4.0
    「食べてはいけない、太るのよ!」とつぶやきながらの真夜中の台所。たくあんの音と格闘した、漬物の嫌いな彼との食卓。領収書をもらう男の気持ちを測る、レストランでのデート。いろんなことがあるけれど、やめられない食の快楽、飽くことのない食べ物への好奇心。そう、食べている時にこそ、女の成熟度が現れる。食事にまつわる、この42の事柄が、あなたを大人の女に変える! 書下しを含む、42の食卓エッセイ。あなたの食欲の奴隷度をチェック。
  • ヘビィ・ゲージ
    4.0
    マンハッタン・レノックスのスラムで薬(ヤク)漬けになった伝説のブルースギタリストとの濃密な時を綴った『ナッシング・バット・ザ・ブルース』をはじめ、音楽を、空気を、匂いを、物語に昇華させた萬月文学の原点。
  • ジョゼと虎と魚たち
    値引きあり
    3.7
    足が悪いジョゼは車椅子がないと動けない。世間から身を隠すように暮らし、ほとんど外出したことのない、市松人形のようなジョゼと、管理人として同棲中の、大学をでたばかりの恒夫。どこかあやうくて、不思議にエロティックな男女の関係を描く表題作「ジョゼと虎と魚たち」のほか、仕事をもったオトナの女を主人公にさまざまな愛と別れを描いて、素敵に胸おどる短篇、八篇を収録した珠玉の作品集。
  • さかさま博物誌 青蛾館
    3.0
    奇人、奇声、奇癖、奇書珍書、珍品、そして少年の日の憧憬、想い出など、詩人の想像力で蒐集した、ありとあらゆる「私有財産」を、物語というオブラートにくるんで披露する。寺山ファン待望の、不思議に謎めいてバラエティに富んだ幻想博物誌。好評“さかさま”シリーズ、第4弾!
  • さかさま文学史 黒髪篇
    4.5
    天才詩人中原中也と女優長谷川泰子のロマンスの実相、近代文豪島崎藤村と姪こま子の恋の後日譚、彫刻詩人高村光太郎と妻智恵子の愛情物語の虚構など。――文学史上に燦然と輝く文豪たちの波乱に満ちた一生を陰に陽に彩る女たち。彼らの創作の秘密をときあかす鍵としてさまざまな位置にあった女たちにスポットをあて、著者自らの文学的体験を織りまぜながら語る、ユニークな、女のためのもう一つの文学史。
  • かわいい顔して……
    4.0
    渡る世間はエセ面ばかり。誰もがかぶるガラスの仮面――。子供のころは誰でも感情と表情が直結しているものですが、大人になったら感情をそのまま表情に出すわけにはいきません。時には本当の気持ちを表情によって隠したり、適当とされる表情を作ってみたり……。そんな複雑怪奇な大人の面々を眺め、「なんでこの人は今、こんな表情をしているの?」「この顔の裏にはどんな気持ちがあるの?」と勝手に憶測し、表情に隠されたドラマと本音を鋭くえぐる、爆笑辛口顔面エッセイ!
  • 目撃者を消せ
    2.3
    小さな運送会社を経営している太田信次が殺された。被害者に恨みを持つ数多くの人間の中から、三人の容疑者が浮かびあがった。お金を借りていた同業者の村松。会社を辞めさせられた的場。恋人を太田に奪われた平沢。各々太田を殺す有力な動機があった。犯人を絞り切れないまま、捜査は難行した。その上、犯行当時、螢の光みたいなものを見たという奇妙な目撃者も現われて……。表題作他6編を収録した、オリジナル短編集。
  • 美華物語
    -
    タイガースのジュリーや竹の子族、大正時代の竹久夢二、制服姿の海軍兵学校生や弾圧下のキリシタン等々。 時代の「アイドル」に寄せる、「ミーハー心」は、いつの世も変わらない。 一途に思いつめて、入れ上げて、禁じられれば一層、燃え上ってしまう。憧れと嫉妬、そしてやがておとずれる喪失感を、日本のアイドルの系譜とともに、やさしい共感をもって描いていく。究極のミーハーを自認する著者ならではの、オリジナリティゆたかな愛すべき小説集。
  • 真理子の夢は夜ひらく
    -
    理想の彼とこんな恋がしたい。恋におちるのはもう一人の私……。北軽井沢のサナトリウム、不治の病にかかった患者と情熱的な担当医の悲恋。絶世な美を誇る高慢なプレイボーイ・メイトとカメラマン。政治家二号、外交官夫人に、アイドル歌手。想像の翼を自由自在に羽ばたかせ、夢とロマンスの世界へ――。エッセイなのか、小説なのか、はたまた妄想か――。読み始めたらとまらない、女の子の願望を描いた夢見るエッセイ。
  • 街角に投げキッス
    -
    シティ・ホテルに泊りたいけれど、男がいないからつまらない。素適なバーに飲みにいったら、緊張のあまり息ができなくなって気絶した。キラー通りのブティックで試着したパンツは、太り過ぎで、入らなかった。ならばと出かけたスポーツ・クラブ。たった5分間で死ぬかと思う程つらかった。どうすりゃいいのさ、このワタシ。 おまけにタクシーまでが私を避ける。 嗚呼、哀れ真理子はひとりぼっち。さらば、恋人達が肩を寄せ合う幸せ色の街角よ。振り返って、思いっきり投げキッス。だが、気をつけろ、恋人達よ、街角よ。真理子のキッスは殺しのサイン!
  • 原宿日記
    -
    1990年6月、結婚。このシンプルな事実からはじまる作家の日記。取材、資料読み、講演、まったなしの連載執筆。一方、日本舞踊や着物やオペラなど多彩な趣味。その上、手をぬかない毎日のお献立。超人的と思える日々を優雅にこなしながら、社会や事件への好奇心も強く、鋭い意見に磨きがかかる。ユーモラスで刺激的な楽しい一冊。
  • どこかへ行きたい
    -
    おいしいもの、買いもの、知らない場所への好奇心。女の子に共通の三大好物を追求して、パリ、香港、カナダ、オーストラリアなどなど世界各地へと出かけます。旅先での出来事と帰ってからの、恋や仕事の身辺記。真理子さんの楽しい、「旅と日常」です。敏感で、ユニークで、ユーモアがちりばめられた、素敵なエッセイの花束!
  • 東京胸キュン物語
    -
    「若さ」は元気や可能性があって、輝やかしいものだけれど、弱点だってたくさんある。ちょっとした常識を知らず恥をかいたり、将来がきまらず不安定だったり、寂しさになれていなかったり…。 まして、刺激が多い都会ぐらしは、快適な一方、孤独感、焦燥感もつのってしまう。東京に住む女の子たちの胸のうちを、軽やかに、巧みに描いた小説集。
  • 佐渡流人行
    -
    佐渡金山奉行所への転任を上役からこわれた時、寺社奉行所役人黒塚喜介の頭の中を不意によぎるものがあった。2年前、妻との仲を疑い、八丁堀与力を動かして伝馬町の牢へ送った無頼者弥十。その赦免が間近いのだ。いっそ、金山の暗い坑の底で、地獄の苦しみを彼に味あわせたい。……喜介の胸に、どす黒い憎しみと嗜虐心のほむらが一気にふき上げて来た。表題作「佐渡流人行」ほか、直木賞候補作「西郷札」など秀作短篇4作を併わせ収める。
  • カルネアデスの舟板
    -
    教授の職を追われ故郷へ身をひいた恩師を訪ねた玖村は,大学への復帰を恩師に依頼される。師弟の立場の転倒から生じた秘かな優越と侮蔑。しかし玖村のその肚の中の愉しみは、ふとしたことで覆えされる。表題作ほか「鬼畜」「喪失」「二階」「発作」「一年半待て」「捜査圏外の条件」を収録。
  • 軽井沢通信 浅見光彦からの手紙
    -
    軽井沢のセンセが浅見光彦に宛てた手紙は、ユーモアあふれる玉手箱。時には小説のネタ探しを依頼したり、時には世の中にはびこる矛盾を追求したり、はたまた時には、身の回りで起きた面白エピソードを披瀝し……。どこまでが本気で、どこまでが冗談か? 〆切を忘れて、自慢話のオンパレード。心やさしき超マジメ人間の名探偵・浅見、この無理難題山積みの手紙に、どう応える!?小説では明かされなかったエピソードが満載!!アサミスト必携の一冊。
  • イミテーション・ゴールド
    4.0
    ブティック勤めの福美は、プロのレーサーを目指す恋人邦彦のためになんとしても1000万円を工面したい。とらの子の70万円を株投資、高級化粧品のネズミ講販売等々とその手段はエスカレートし、ついに若い自分の「体」をも商品にしてしまう。二人の大きな「夢」を賭けて思いつめた献身が、二人の愛と信頼を崩していくのだった――。若さ、金、権力がちょっとした仕掛けで簡単に手を結ぶ「現代」の様相と仕組みを映し出した、出色の恋愛長編小説。
  • どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?
    3.9
    所詮人生は、理不尽で虚しい。いかなる人生を営もうと、その後には「死」が待っている。「どうせ死んでしまう」という絶対的な虚無を前にしながら、なぜ私たちは自ら死んではならないのか?生きることの虚しさを徹底的に見つめ、それをバネにたくましく豊かに生きる道を指南する、刮目の人生論。無気力感に苛まれる時、自分に絶望し苦悩する時の必携本。
  • 寺山修司青春歌集
    4.1
    一粒の向日葵の種まきしのみに荒野をわれの処女地と呼びき――恋人、故郷、太陽、桃、蝶、そして祖国、刑務所。含羞にみちた若者の世界をみずみずしい情感にあふれた言葉でうたい続け、詩の世界にひとつの大きな礎を築いた寺山修司。「空には本」「血と麦」「テーブルの上の荒野」「田園に死す」「初期歌篇」。代表的歌集を網羅し、寺山作品初の文庫化を実現して以来、多くの若者に読み継がれる記念碑的歌集。
  • 風穴をあける
    3.0
    「詩は地球上のさまざまな言語の違いさえ超えて、私たちの意識に風穴をあけてくれるものだと思う。そこに吹く風はこの世とあの世を結ぶ風かもしれない」こう語る谷川俊太郎にとっての詩とは、言葉の力とは、そして友の記憶とは。さまざまな文章について語った「読む・書く」。河合隼雄や寺山修司ら友人について綴った「人」。そして大切な思い出「武満徹」。3部構成から成る、宝石箱のような珠玉のエッセイ集。
  • 海辺でロングディスタンス
    3.0
    1巻462円 (税込)
    無口だけどとびきりカッコいい上の兄・裕。おしゃべりでちょっと変人の下の兄・零。そして、彼らが踏み固めた道をずっと通って来た三兄弟の末っ子、沢井健、15歳。だけどこの春、高校生になったのをきっかけに、彼の新たな日常が回り出す……。年上のガールフレンドのこと、バイト先で知り合った老女のこと、そして、走ること――何かを選び、何かを捨てながらゆっくりと大人になってゆく少年を描いた、弾けるような青春小説。
  • 西風の贈りもの 西風の皇子
    3.5
    ひょんなことから、西風の女神メイヴェーラの魂を身体に同居させることになった、大帝国の皇子ディディウス。人間である彼と、天空・地上・海界の神々との愛と戦いを描いた大人気シリーズ『西風の皇子(ディディウス)』より、フィナーレ短編集をついに電子化! 雑誌『ザ・ビーンズ』に掲載された幻の短編『英雄の烙印』他、人気キャラクターの過去に迫る! 『西風の皇子』シリーズのすべてがわかる、最初で最後の豪華短編集!!
  • 闇色の少年王 西風の皇子
    3.5
    酸の海によって滅びた大帝国の皇子・ディディウス。現在その身体には、西風を司るわがまま女神メイヴェーラと、全世界を壊滅させるほどの力を持つ〈滅びの女神〉の二神が同居(?)している。ある日、敵である霧の神・エイルセイルに突然魂を奪いとられたディディウスは、新しい身体を得て「闇色の少年王」として君臨することに!! すべての記憶を失い、闇に堕ちていくディディウスを助けようとするメイヴェーラだが――!?
  • 守護天使は運命を導く
    -
    最高位から最下位へ、前代未聞の降格処分となった天使・セラフィスは、人間界に無許可降臨中。クリスタルドラゴンである野生児・ジークとともに、地上に散らばったジークの“竜のかけら”を集める旅を続けていた。優しく、無防備に美しいセラに対し、好きな気持ちが強すぎて、時折凶暴な気持ちを抱いてしまうジークは…? 天使とドラゴンの微妙な旅の行方――。エターナル・エンジェリック・ファンタジー!
  • 守護天使は竜を抱く
    4.0
    人目を忍びつつ旅を続ける、美しい金髪の少年セラと、彼に懐いている野性的な少年ジーク。実は、セラは正真正銘の天使だった! 旅の途中、セラの不思議な能力と、ジークの人間離れした戦闘力を見込んで、村を魔物から救ってほしいと頼まれた二人。だがジークの身には、ある残酷な秘密があった。そして、彼を守るためにすべてを捨て、天界を飛び出したセラのもとにも、かつての親友が追っ手となって迫ってきた――!!
  • ルンルン症候群
    3.0
    はじめてのエッセイ集「ルンルンを買っておうちへ帰ろう」が大ベストセラーになってから1年半。一躍マスコミ界のスターとなり、エッセイ連載、テレビルポ、さらに長編小説執筆などなど大活躍して多才ぶりを発揮。すっかり有名にもなり、お金持ちにもなれた彼女が、もうひとつ手にしたいほんとうの「愛」はいずこに……。夢見る真理子の本音エッセイ決定版。
  • 楽園(ラック・ヴィエン)
    3.4
    灼熱の夏が永遠に続く国ベトナム。ホーチミンを訪れた「私」は夏の国の男に出会う。彼は綺麗な南の地獄そのものだった――。名前も素性も知らぬまま、ただ享楽的なセックスに溺れるふたり。――床惚れ――セックスがよくて惚れてしまうのは男女が堕ちる最も苦しい地獄と天国なのかもしれない。『ぼっけえ、きょうてえ』の著者がベトナムを舞台に狂おしくも甘美な情欲の世界を描いた官能ホラー。
  • 夜の脅迫者
    -
    闇に包まれた都会の夜には犯罪という罠が待ち受けている。今夜もどこからか脅迫者たちの足音が聞こえてくる……。45歳の安田は次期重役候補のエリート営業部長であった。ある日、愛人を乗せていた安田は人身事故を起こしてしまう。被害者は貧相で気の弱そうな男だったが……「脅迫者」。日常生活の中で誰にでも襲って来そうな恐しい罠と意外な結末。人気絶頂の著者が贈る傑作オリジナル短編集!
  • 夢みるころを過ぎても
    4.0
    桃畑に囲まれたおだやかな田園に育った少女時代のかれんな恋から、東京でのはでめな恋まで、真理子の愛の旅路をたどります。喜劇というには哀しすぎ、悲劇というにはおかしすぎる青春の、ほろにがい想い出の数々。有名になることの心地よさを得た次は、テーマはやはり「愛と結婚」。衝撃のデビュー作『ルンルンを買っておうちに帰ろう』の続編として、大ベストセラーになった、輝くルンルンエッセイの第二弾。
  • 無印失恋物語
    3.3
    実はマザコンだったり、占いのドツボにはまったり、文句たれに嫌気がさしたり、言われ放題のイイナリ君に反撃されたり、近所のおばさんの噂話に泣かされたり……。無難な恋と思っていたのに、破局が突然やってきた。言いつくせない無念さと開放感が新たな恋へとかりたてる。明るいハートブレイク・ストーリー12話。
  • 無印親子物語
    3.5
    ひとり暮しを敢行した私を引き戻そうと、あの手この手を使う古狸母。家では厳格、無愛想、外では裸踊りまでする破廉恥父。いつまでももてる美人母etc――。切っても切れない親子の縁を運命としてあきらめるか、反発するのか。親子愛の名の下で、くり拡げられるなんでもありの、家族ストーリー。おかしくってやがてホロリとさせられる、人気シリーズ第六弾!
  • 変奏曲
    3.6
    ……無理やりに高志の顔の向きを変えさせた。それでも高志は目蓋を開かなかった。「Onanieしようとしたでしょう?」〈本文より〉 血の絆で結ばれた洋子と高志。異なる性の双子が貪る、耽美な禁断のエロティシズム。それは、洋子の婚礼が近づくにつれ、哀しく顕在化していった……。幻想は現実に、情念は行為へ。現代を超えて幽玄世界へと誘う現代のロマネスク文学。
  • 普通の愛
    3.8
    1巻462円 (税込)
    路上に身をひそめて立ちつくす者達。彼らの吐く息が、あらゆる嘘を撃つ。尾崎豊の、痛ましいまでの透明感の秘密がこの小説集にある――村上龍 真実を求めて苦闘する孤独な魂。生きることの悲しみ、怒りにもがく純粋な精神の軌跡を綴った、恐るべき処女小説集。
  • 第三水曜日の情事
    4.0
    ジャネットは広告代理店に勤めるOL。女友達の何気ない言葉から、社長殺害の完全犯罪を思いつく。「第三水曜日」なら成功間違いなし。これで恋も仕事も思いのまま、と思いきや、完璧だったはずのアリバイが……。大都会を舞台に、摩天楼の迷路をさまよう男と女が抱く、恋、嫉妬、復讐心、そしてきらめく殺意! ありきたりな毎日に飽き飽きしたあなたに贈る、とびきり小粋でスパイスの効いた、ショート・ミステリー20編!!
  • 贅沢貧乏のマリア
    3.7
    昭和62年、安アパートの自室でゴミの山に埋もれて孤高の死を遂げた作家森茉莉。父森鴎外に溺愛された贅沢な少女時代。結婚、渡仏、離婚などを経て自立。54歳で作家となり、独得の耽美な小説世界を発表した後半生の貧乏ぐらし――。「精神の贅沢」を希求し続けた84年の生涯の頑なで豊かな生き方を、人気作家群ようこが憧れとため息をもってたどっていく全く新しいタイプの人物エッセイ。
  • スワロウテイル
    3.8
    円を掘りに来る街。それがイェンタウンだ。日本人はこの呼び名を嫌い、自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを逆にイェンタウンと呼んだ。ヒョウとリンとフニクラは墓荒らしで小金を稼ぎ、グリコは売春で生計を立て、身寄りのないアゲハを引き取った。ある日、客のひとりがアゲハを襲い、隣人のアーロウが客を殺してしまう。すると腹の中からテープが飛び出し、代議士のウラ帳簿が見つかる。飽和状態のイェンタウンで、欲望と希望が渦巻いていった。
  • 新興宗教オモイデ教
    4.2
    一カ月前に学校から消えたなつみさんは、新興宗教オモイデ教の信者になって再び僕の前に現れた。彼らは人間を発狂させるメグマ祈呪術を使い、怖るべき行為をくりかえしていた――。狂気に満ちた殺戮の世界に巻き込まれてゆく僕の恋の行方は? オドロオドロしき青春を描く、著者初の長編小説。
  • 主婦の旅ぐらし
    4.3
    だんなの出張をいいことに旅に出かけた主婦るえか。門前旅館でだらけていたら、どういうわけか、だんなから不審な声で不審な電話が。なんでも物凄い土産があるというのだが――。史上最弱の主婦にして気鋭の書き手・青木るえかが、旅したり食べたり読んだりうろたえたり、の日々を縦横無尽に綴る! デビューエッセイ集『私はハロン棒になりたい』に書き下ろしを加えた充実の一冊。
  • 詩集 ロマンス
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「素敵だと思うのは、素敵だと感じる自分自身の中にある何か」誰のなかにもある、悲しみや切なさ、そして愛。特別ではない心の動きに、特別な言葉を与える詩人・銀色夏生がおくる、ロマンス詩集。
  • 詩集 小さな手紙
    3.4
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 好きな人のことばやしぐさは人から人へ伝わる透明な小さな手紙のようなものだと思います。
  • 死刑囚の最後の瞬間
    3.3
    戦後、我が国で処刑された死刑囚は六百人以上にのぼる。しかし密行主義といわれる現行の死刑制度の中で、我々は確定囚のその後を知ることは出来ない。彼らが処刑までをどのようにして生き、どのようにして人生を終えるのか……。二十年以上にわたり、“死刑”を追い続ける著者が、世間を騒然とさせた十三人の死刑囚の最期を通して、ベールに包まれた死刑制度の実態に迫る。衝撃のドキュメント!
  • 死刑執行人の苦悩
    3.9
    世間の人々は、裁判で死刑が確定するところまでしか死刑について知ることはない。確定後の生まれ変わった人間性を知らないのだ。それは、日本の死刑制度が密行主義の中に閉じこめられているからである。(本文より) 「なぜ殺さなければならないのか」……。執行という名の下に、首にロープをかけ、レバーを引く刑務官と、ゼロ番区と呼ばれる舎房でその日を待つ死刑囚。徹底した取材を基に、あらためて死刑制度を問う衝撃のドキュメント!
  • サウダージ
    3.7
    「サウダージ」、それは、失われたものを懐かしむ、さみしいせつない想い――。日本人の父とインド人の母の血をひく裕一。若いパキスタン人労働者シカンデル。日系四世のルイーズ。裕一の行きつけのバーの雇われママ、フィリピン人女性ミルナ。それぞれが癒しがたい喪失感を抱きながら、東京に流れ着き、出会い、そして別れていく。人々の胸に去来する、やるせない想いを描く傑作長編。
  • 57人の死刑囚
    3.0
    刑が確定した死刑囚は、自殺房と呼ばれる舎房の中で、いつ訪れるかわからない〈その日〉を、じっと待たなければならない。しかし、密行主義といわれる日本の死刑制度では、我々は彼らの〈その後〉を知ることはできない。彼らは何を思い、何を考えているのか……。本書は、報道されることのない死刑囚たちの〈その後〉を徹底取材し、あらためて死刑制度の存続を問う、衝撃のドキュメントである。
  • 合意情死(がふいしんぢゆう)
    3.4
    あなたの周りにもきっといる――。小学校教員、新聞記者、地方小劇団の座長、看守。偏狭な社会でちっぽけな権力をふりまわす木っ端役人、目立たないくせにどこか鬱陶しい地味女、誠実に見えて肝心なところで無神経な好青年……。思惑と欲望がうずまく小市民たちの葛藤を、ユーモアと恐怖のなかに浮き彫りにした、名手による傑作短篇集。「華美粉飾」「合意情死」「自動幻画」「巡行線路」「有情答語」を収録。

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