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Posted by ブクログ
時は戦国時代。
典医の妻、狭霧には、この世のものとは思えない力がある。
病者についた物の怪が見え、それを調伏する方法がわかるのだ。
それは的確で、夫の仕事の助けになっている。
そんな彼女の元に怪しげな修験者がやってくる。
災いはそれだけではなく、次から次へ彼女を苦しめる出来事が起きるのだ。
彼女はなぜこの力を持ったのか。
修験者の狙いは何か。
第一章から章を重ねるにつれ、狭霧の力は次第に強くなっていき、戦いに巻き込まれていく。
彼女は美しく、強く、そして夫と子を愛した一人の女性だった。
愛する人を守るため、彼女は自らの手を血で染め上げた。
愛しているから話せないことも、助けを求められないことも、その大きさは異なるにせよ、誰しもが経験しているはずだ。
穿った見方をすれば、夫である義伯は愚か者かもしれない。
妻が自分のために苦しみ、悩み、傷ついていることに気づかない。
彼が気付いてさえいれば、狭霧は追い込まれず、幸せをもっと享受できたかもしれない。
しかし、その義伯の愚かさとも見える部分こそが狭霧が安心できる場所であったのかもしれないし、家族と主君、そして自分を守る強さの源であったのかもしれない。
ただ、私にとっては、子の鷲王が不憫でならない。
母は出奔したものと思い、その面影の薄いままであったから。
これが戦国の世なのだ、といえば似たような、いや、それよりはるかに不幸なことは多かったに違いない。
だが、物語の中とはいえ、こう願わずにはいられないのだ、この青年に、春日山の恩寵あらんことを、と。
Posted by ブクログ
一言で言うと「夫婦愛×伝奇モノ」といったところ。最初から最後までこの軸はブレない。
しかし、1章「典医の女房」(受賞時はこの1章のみの短編)を読んだ時点と最後まで読んだ時点で持つ印象は変わってくる・・・いや、変わってないけど変わってるというか。うまく言葉に出来ないのが悔しい。
狭霧は怪奇を視ることができる不思議な力を持っていて、夫と二人で怪異によって病んだ患者治療するという話。しかし、ある患者からだんだん大名同士の争いに発展していく。
最後は感動の終章で締められている。若干どうしてこうなった/(^o^)\と思わなくもないが、感動というからには感動です。
主君である順興がなかなかの曲者だった。夫婦の理解者にも見えるし、やはり大名なんだなと思うところもあり(←ここ超語彙不足で申し訳ない)
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小説・文芸
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